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2025年02月14日

スピンの原因はどこに?

スピンの原因はどこに? 狙い通りの効果が得られた先日のTC1000ですが,最後の最後で不可解なスピンを喫しました.

ブレーキバランスを色々イジっている過程だったので,リアがロックしたのかなぁ~?とも思いましたが,その後も周回を続けた際には同様のテールスライドは起きなかったので(ドライバーに多少ビビリが入って手緩かった可能性はありますが),ピットアウト直後でリアタイヤが冷えていた可能性も拭い切れないかなぁ~?と思いました.

そうであれば次に引き摺る事もないので気が楽なのですが,気になる事は気になるのでアレコレ調べてみました.


まずは起きた事の再確認(↓).



車載を見る限り特に変な操作をしている感じはありませんね.記憶を呼び起こしてみると,このスピンした周の前の周回でも若干リアが流れている感触があった事を覚えています.


となると,もしかしてオーバースピードか?と思ったので,このセッションでのベストタイムとスピンした周のロガーデータを確認してみると(赤:ベストラップ 青:スピンしたラップ),



あらら,スピンしたラップ(青)の方が全域で速度が高いですね・・・.これは攻め過ぎてリアタイヤの限界を超えた可能性が高いかな?と思い,フリクションサークルを確認してみると(↓),



ベストラップ時(赤)に比べ,スピンしたラップ(青)は左上の領域にいる時間が長い事が読み取れます.つまり,ベストラップ時(赤)と同等の横Gを掛けつつ,更に前傾姿勢がより強かったという事ですね(↓).



前傾姿勢が強いという事はリアの内輪側の荷重が抜け易くなっている訳で,(外から見た訳ではないので厳密には分かりませんが)インリフトしてリアの外輪側に大きな負担が掛かり,それに耐え切れなくなってスライドが止まらなかった~というのは考えられそうです.もし,そうだとすると「今のクルマの限界を超えたスピードでコーナリングしようとしたからスピンした(=ドライビングミス)」という事なので,次はもう少し抑えて走れば大丈夫そうです.


ただ,これは言い替えると「これ以上高い速度でコーナリングは出来ない」という事も示している訳で,イコール「タイムの縮め代はもうない」という話にもなります.それはちょっと悲しいので,なんとかリアの限界を上げる方法を考えないといけない訳なのですが,仮に限界を超えた原因がインリフトにあるのだとしたら,「今回の対策は不十分だったのか?」という話にもなるので,まずはダンパーの状況を再度確認してみます.

リアのジャッキを使って模擬的にリフト状態を再現しつつ,この際の車高を測ってみます(↓).





  1G ・・・ 150.0mm
  0G ・・・ 200.2mm

つまり,現状のリバウンドストロークは50.2mmあるという事ですね.今回の対策ではメインスプリングを2インチ(50.8mm)短くしたので,その短くした分がそっくりそのままリバウンドストローク量となって増えているようです.狙い通りと言えば狙い通りですが,ここまでぴったりの数字が出ると結構嬉しいですね(笑).


さて,以前ナリモの画像から皮算用したインリフト量は約38mmだったので(↓),



50mmリバウンドストロークが増えているのなら十分賄えているはず・・・.これでもインリフトしているというのはどういう事だ?と考えて,上記の見積り時の横Gと,今回のスピン時の横Gを調べてみると,

  見積り時 ・・・ 1.1G (コーナー進入時の速度: 90km/h)
  スピン時 ・・・ 1.3G (コーナー進入時の速度:131km/h)

ああ,こりゃ,TC1000の1コーナーでは38mm以上インリフトしている可能性がありますね・・・.となると,「もっとリバウンドストロークが欲しい」という話になるのですが,そんなの出来るのか?と思いダンパーを確認してみると,



シェルケースの上面からバンプラバーまでの距離が50mmしかありませんでした.

ン? 50mm・・・ (¯~¯;)??

0G→1Gでダンパーがストロークする量が50mmで,バンプラバーまでの距離も50mmという事は・・・,

1G状態でバンプタッチしてんじゃん!
∑(゚д゚lll)


という事は,試走時にリアの沈み込みが減ったように感じたのはバンプタッチして実効レートが上がっていたせいか.まぁ,そりゃそうだよなぁ~.ヘルパースプリングのレートは0.2キロだし,バンプラバーで支えなければ車高は維持出来ないかぁ・・・.


そうするとリアの限界が低いのは,バンプタッチしてダンパーがそれ以上ストロークせず,タイヤのグリップに依存してリアの荷重を支えているせいもありそうだなぁ~.



「バンプタッチすると唐突にリアのグリップが抜ける」という話はよく効きますが,今回走ってそういった印象を受けなかったのは,1G状態で既にバンプタッチしていたせいなんですかねぇ~? ここから先思いつく対策としては,

  ①バンプラバーを変更する
  ②メインスプリングのレートを上げる
  ③リアタイヤの幅を増やす

といった辺りですかね? ①はノウハウが必要なので更にドツボにハマりそうですし,②をやるならフロントもセットだよなぁ~.となると手っ取り早いのは③か? 色々やり方は考えられるけど,いずれにせよ,また金が掛かるな(笑).


以上,スピンの原因はどこに?と妄想してみた結果でした.
ブログ一覧 | セッティング(ダンパー) | 日記
Posted at 2025/02/16 00:35:15

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Dai@cruiseさん

この記事へのコメント

2025年2月16日 12:36
バンプラバーのレート変更に1票
コメントへの返答
2025年2月16日 21:13
おっと! それですか.
真面目にMBRを考えますか・・・.
2025年2月16日 19:38
車高調は全長調整式でしょうか?
ロアブラケットの調整幅に余裕がある状態でしたら、プリロードかけてバンプストローク増やしたいですね。
コメントへの返答
2025年2月16日 21:15
はい.全長調整式です.

既に目一杯上げている状態なので,これ以上プリロードを掛けられるかどうかは微妙なところです.
2025年2月16日 23:21
コメント失礼します!
ダンパーストローク変更案も!お金持ちだけが出来る技ですが。。😅
コメントへの返答
2025年2月16日 23:42
そうですね.一番良い策はダンパーのショートストローク化だと思います.

お金の問題さえ解決出来れば・・・(苦笑).
2025年2月17日 12:29
写真で見るとねじ山は10cm近く余っているように見えますが、特別な事情があるんでしょうか…?
もし厳しいようなら、ハイパコからID65用のスプリングスペーサ(厚み1インチ)というのが出ています。
それも構造的に無理でしたらスプリングを元々の7インチのものに戻して、ロアシートを下げる&ロアブラケットで全長を伸ばす、というかたちでヘルパーの入るスペースが少しは取れるんじゃないかと思います。
プリロードかけた結果としてのヘルパーの作動長はおおまかに20mm、30mm、40mmの3種類くらいを試せると一番いいのですが、可能な範囲の中で一番スピン挙動がマシになるところを探したいですね。
ちなみにロッド部のストロークが実測できるとホイールストローク実測値との比較でレバー比が出せますので、今後なにかと便利だと思いますよ^^
コメントへの返答
2025年2月17日 21:45
優先すべきは「バンプタッチを避ける事」ではなく,「リバウンドストロークを確保する事」なので,これ以上上げるとそれが目減りしてしまいます.

スペーサーも同様の理由でやりません.

7インチを入れた場合はロアーシートが下限に達してますので,ヘルパーを入れる余地はありません.
2025年2月19日 12:24
208のタイムラインからから来ました
動画拝見しましたがちょうど縁石に乗ったタイミングでリヤが出ているように見えますね。
コメントへの返答
2025年2月19日 17:49
208の内容でなくて申し訳ありませんが,コメント有難う御座います.

縁石には毎回乗っているので,それだけではないと思いますが,限界を超えた要因の1つではあるかもしれませんね.
2025年2月28日 11:17
コメント失礼します!

トレーリングアームをピロ化してるようなので原因はそれだと思います。
車高を下げて(orロールして沈んで)ロアアームに上反角がついているとトレーリングアームブッシュを支点にしてトーアウトになります。
1Gではトー調整でインにも出来ますが、荷重を載せて上反角がつくほどアウト側がトーアウト、イン側がトーインになります。

ノーマルの場合はトレーリングアームがブッシュかつコンペセーターアームで補正しているのでバンプトーインです。

あと、ストロークはスタビである程度規制されます。
画像見る限りダンパーの伸び切りまで使い切れていないのでリバウンド側増やしても意味ないと思います…
コメントへの返答
2025年2月28日 17:17
コメント有難う御座います.

このスピン挙動はスプリングを変更してから起きています.トレーリングアームのピロ化はそれ以前に行っており,その際はこのようなスピン挙動は出ていないので,ピロ化が直接の原因ではないと考えます(スプリングの変更によってピロ化の影響が強調された可能性はありますが・・・).

ストロークがスタビで規制されるのはその通りだと思います.

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何シテル?   05/29 12:49
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