
先日,リニューアルされた
新橋の「TAMIYA PLAMODEL FACTORY TOKYO」へ行って来たのですが,この時に「タミヤ本社の展示をまた見たいなぁ~」と思いました.
タミヤ本社(静岡市)には歴史館とショールームがあり,無料で見学出来るのですが,コロナ禍以降(?)予約制となってしまい,しかも平日しか受付ていないので,ちょっとハードルが高いなぁ~という事で足が遠のいていました.
ただ,静岡ホビーショー開催時は「特別見学会」と称して予約なしで見学出来るので,今年は行ってみる事にしました.本当はホビーショーの方も観たいのですが,こちらは事前登録がすぐ締め切られてしまうので,最近はなかなか観る事が出来ないですね・・・.
生憎と当日は天気が悪く,降水量が8mm/h以上と結構な雨量で「面倒臭い&危ないなぁ~」と一瞬気が引けたのですが,雨の日に走れば
先日のTC1000で付いたタイヤカスが自然と洗い流されるので,「ま,カス取りのついでだと思えばいっか」と向かいました.
タミヤ本社近くの駐車場にクルマを停めて中に入ると,「タミヤ会」による1/24のボックスアートの仕様を1/1で再現したという車両展示が行われているのですが(↓),
さすがにこの雨だと観る気が起きないのでスルーさせて頂きました….入口の階段を上っていくと,前回来た時の記憶(恐らく10年近く前)には,ここにいすゞのF1エンジンが展示されていたような記憶が.しかし,今回そのスペースには本社そのもののスケールモデルが展示されていました(↓).
そこから中に入って色々見学していると,今年の特別展示だという「ロータス 99T」が(↓).
こちらは恐らくどこかのタイミングにホンダ関連施設で観れる気がするので,スルーしてお目当ての常設展示車両の方に向かいます.
1台目は,1976年のF1カー「ティレル P34」.
こちらは
2023年にレプリカを観た事があるので(↓),
そちらとの比較を~とも思いましたが,恐らく最も違う車体後部がアングル的に観れなさそうなので(↓),
タイヤだけジロジロと観てました(笑).

(こちらはレプリカと違って,正真正銘当時モノのタイヤでしょうからね・・・)
お次は,1982年のF1カー「ロータス 91」.
この年代のF1はさすがによく知らないので,スルーかなぁ~と思いましたが,「いや,待てよ.この年代だと生粋のウイングカーだよな・・・」と思い直し,その辺りをジロジロと.
もっと近くで観たい!と思いましたが,この展示位置だとこれが精一杯(苦笑).
「ああ,ここの裏面を覗きたい!」と欲が出ますが,グッと我慢(笑).
ウイングカーの特徴であるサイドスカートは意外と位置が高いなぁ~と思いましたが,1982年だと可動式の有無はどうだったっけかな?と思いながら見てみました.
そして,最後が1991年のF1カー「ロータス 102B」.
財政難で困窮していたロータスにタミヤがスポンサードした事で,ロータスはその後も数年F1参戦を継続出来たというお話で,よく出てくる車両ですね.
スケールモデルは勿論の事,RCでも製品が出てましたが,個人的にはミニFが一番記憶に残っているかな.
90年代初頭のF1という事で,昨年観た「
Jordan 192」を思い出しながら眺めてみると,財政難で開発が出来なったという事で非常にシンプルなフロントウイング(↓).
モノコックが薄っぺらいせいか,フロントのアームの取付位置が低く感じますね(↓).
コクピットサイドのアンダーパネルが変な突起物があるなぁ~と気づき(↓),
「ああ,これは多分アレだな・・・」と視線を上にズラしたら,やはりその真上にミラーがある(↓),
レギュレーションを満たすためだけの突起物なんだろうなぁ~と思いつつ観ていると,そのミラーの下のモノコックに変な出っ張りがある事に気づきました.
随分と歪な出っ張りだなぁ~と思い,モノコックの反対側を観るもそちらにはこんな出っ張りはない.だとすると右手側にのみあるのか・・・と思考が回ったところで,「ああ,コレ,そこにシフトノブがあるのか」と気づきました.モノコックが狭過ぎて,シフトノブとモノコックの間に手が入らずシフトチェンジがやり辛い事から,モノコックを外側に膨らませて手を入れるスペースを作っているんですね.当時はまだマニュアルミッションの時代ですから,こういった後付けみたいな改造をやったと文献で読んだ事があるのですが,実物を観るとかなりボコッとしてますね.
だとすると,これがこのクルマの特徴とも言えるのだけれど,こういうのはスケールモデルで再現出来ているのかなぁ~?と見てみると(↓),
1/20の方は,完全再現されていましたが(↓),
それより大きいスケールの方は,ミラー下のアンダーパネルが再現されていない(↓).
1/10のRCに至っては,モノコックの出っ張りも再現されていませんでした(↓).
こうして,スケールモデルの展示があるタミヤ本社ならでは楽しみ方をする事が出来ました(笑).
その後は再び実車に戻り,リア周りがシンプルだなぁ~と観ていると(↓),
オイルクーラーを発見(↓).こんなに堂々とボコッ!と出すんですね(苦笑).
車両の横にはフロントウイングが壁に立てかけられていたので,この時代独特のボルテックスジェネレーターを観ていると(↓),
資金難から持ち直して開発出来るようになった翌1992年の「ロータス 107」用のフロントウイングでは,ボルテックスジェネレーターがかなり凝った形状になっているのが分かります(↓).
ちなみに,この1992年にも「TAMIYA」のロゴが貼られていますが,一説によるとタミヤのスポンサード自体は1991年限りだったとか.ロータス側がチームの窮地を救ってくれた感謝の意を込めて,その後もロゴを貼り続けたとの事です(今じゃ考えられないお話ですね).
そんなF1ネタの最後に,コチラのエンジンを(↓).
いすゞ製のF1用V12エンジンです.私の頭の中でなぜか
SUBARUのF1用H12とごっちゃになっていたのですが,確かに「ロータス 102C」に搭載してテストしていたのは,いすゞのV12ですね.
当時としてはかなり優秀なエンジンだったそうですが,いすゞが自社の実力を把握するためだけに製作したものなので実戦で使うつもりが全くなく,1回テストした後はそのままお蔵入りとなった幻のエンジンなんだとか.こういったものがちゃんと保管されて,30年後の今でも観れるのですから有難いですね.
以上,タミヤ本社特別見学会で観て来たF1でした.
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博物館見学 | 日記
Posted at
2025/05/19 20:19:26