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OX3832のブログ一覧

2023年07月07日 イイね!

ブレーキペダルが奥にスコッ!と入る その①

ブレーキペダルが奥にスコッ!と入る その①2023年に入って間もないくらいから,EF8を車庫から出す時にブレーキペダルの初期タッチが柔らかい気がしていました.

最初「エア噛みかな?」と思ったのですが,車庫から出す時しかその柔らかい感じがせず,一般道を走行している時は当然の事,サーキット走行でも感じなかったので,「さすがにこれだけサーキットを走ってエア噛みって事はないよな? 気のせいかな・・・??」と心の中に留める程度にしていました.

それから時は流れ今年の5月.筑波のジムカーナ場でスライドトレーニングをしている真っ最中に,ブレーキペダルがスコッ!と奥に入る症状が出ました.



40km/hも出てない低速であり,スコッ!と奥に入った先で強くペダルを踏み込むと,ちゃんとブレーキが効いたので事なきを得たのですが,この後インストラクターにも乗ってもらうのに症状が出たらマズイと,エア抜きの要領でブレーキペダルをガン!ガン!ガン!と何度も力強く踏んだら症状が治まりました.


この時点でブレーキフルードは前回の交換から9ヵ月経過していたので,「やっぱりエア噛みかなぁ~?」と思い,ショップでフルード交換を実施.




その後,チェックのために再びサーキット走行をしたのですが,



3本走っても症状は出ず,「やはりエア噛みだったか~」と安心していました.


その翌日,サンブレフェスタを見学しに行った際,



駐車場での出し入れで,再びブレーキペダルがスコッ!と奥に入る症状が発生・・・.「コリャ,ダメだ」と思い,そのままショップへ向かって工場長に細かく症状を伝えると,「ブレーキを普通に踏んだ時に問題がなく,ブレーキをソォ~っとゆっくり踏んだ時に問題が起こるのならば,恐らくマスターシリンダー」との事.「シリンダーのシール部分が劣化して隙間が出来てしまい,ゆっくり踏むとその隙間からフルードが漏れるので油圧が掛からず,ペダルが奥に入ってしまうのではないか?(強く踏む時は一気にシリンダーが動くので油圧漏れは起こらない)」と診断頂きました.


となると,部品交換・・・となるのですが,当然の事ながらEF8用のマスターシリンダーなんて出るはずがない(泣).

調べてみたら,マスターシリンダーのオーバーホールキットがオークションに出ていたので「ダメ元で,コレはどう?」と店長に聞いてみたところ,「シリンダー本体側も摩耗している可能性があるから,単なるオーバーホールでは完全に直らない可能性がある」と言われ,他車種流用の路線に・・・.

他車種流用と言っても,B型世代は軒並み「ゴソーダンブヒン」という呪文を唱えられるだけなので,近い世代で手に入るモノは何だ?と探してもらったところ,ビート(PP1) or NSX(NA1)と出ました.

「極端だな,オイ!」ヾ(ー ー ) ォィ

と突っ込みを入れつつ詳しく見てみると,PP1用は「6インチ」,NA1用は「7インチ+8インチ」と書かれています.このインチが何のサイズを示しているのか分かりませんが,EF8用は「9インチ」だったので,両者共にEF8用よりはサイズ的に小さく収まりそう.だったら,ブレーキ容量が小さい軽自動車用(PP1)より3Lオーバーの大排気量車用(NA1)だよな・・・?という事で,そちらの方向性に.

シリンダーとバックはセットでないと付かないと思うから~との事で,NA1用のマスターシリンダーとマスターバックをオーダーしました.



いざ部品が届くと,予想通りEF8用に比べてNA1用のマスターバックは径は小さかったのですが,長さ方向はEF8用よりも大きく,手前側に出っ張るような感じとなりました.

これにより,今まで付けていたマスターシリンダーストッパー(↓)はサイズが合わなくなったので撤去.



また,マスターバックと共締めされていた,クラッチワイヤークランプASSY(↓)も位置が合わないので撤去.



更にマスターシリンダーの位置が変わるので,配管も引き直し・・・となりましたが,私のEF8はブレーキバランサー(↓)取付けのために配管を既にイジってあったので,



小改修で済みました(工場長曰く「これがあったから,何とかなった・・・」との事).


そんなこんなで,配線もこんな感じ(↓)のギリギリ回避だったりしますが,





無事,NA1用のマスターシリンダー&マスターバックがEF8に付きました.
(工場長,本当に有難う御座います!<(_ _)>)


早速,ショップからの帰り道に感触を確かめてみたところ,

  ・ペダルの踏み始めのタッチが固い ⇒ 今まで抜けて柔らかかったのが元に戻っただけ??
  ・ブレーキの効きは変わらず     ⇒ 街乗りレベルでは違いは表れない?

・・・という感じでした.一先ず違和感はなさそうですが,ブレーキロックのし易さや微妙な踏力コントロールに対するレスポンス等はサーキットで試してみないと分からないので,後日TC1000に行ってチェックしてみようと思います.


以上,「ブレーキペダルが奥にスコッ!と入る」の対策でした.

ちなみに,NA1用のマスターバックのサイズを表していた「7インチ+8インチ」はどういう意味なんだろう?と調べてみたところ,どうやら両者のマスターバックは構造からして違うようです.


EF8用のマスターバック(ホンダの呼称では「マスターパワー」,一般的には「ブレーキブースター」と呼ばれるモノ)は,こういう構造(↓)をしており,


(出典:全国自動車整備専門学校著 山海堂発行,自動車教科書「シャシ構造 2-3訂」より)

EF8用の「9インチ」というのは,上記の「ダイアフラム」のサイズを示すそうです.
「ダイアフラム」は,下記(↓)のブースター原理における「パワーピストン」に相当するもので,


(出典:全国自動車整備専門学校著 山海堂発行,自動車教科書「シャシ構造 2-3訂」より)

そもそも「ブレーキブースター」は,ペダルの踏力をロッドを介して「バルブプランジャ」に伝え,「バルブプランジャ」が動く事によって「パワーシリンダ」内の大気室Bに大気が流入し,大気室Bと負圧室Aに圧力差が生じる事で「パワーピストン」にアシスト力を発生させる機構となっています.

つまり,「パワーピストン(=ダイアフラム)」が大きい程,ブレーキのアシスト力も大きくなり,「ダイアフラム」が小さい程,アシスト力も小さくなるという事です.


・・・となると,ダイアフラムのサイズが小さいNA1用の方がアシスト力が小さい!?と考えたくなりますが,こちらは「タンデムブレーキブースター(↓)」という構造になっています.


(出典:全国自動車整備専門学校著 山海堂発行,自動車教科書「シャシ構造 2-3訂」より)

「タンデム」の名の通り,「パワーピストン(=ダイアフラム)」が2つ付いた構造となっており,パワーピストンを直列に2段で設ける事で,ブレーキブースターの外径を小さくしたまま大きなアシスト力を得る事が出来るのだそうです.言い替えると,径方向の大きさでアシスト力を稼ぐのが通常の「シングルブレーキブースター」であるのに対し,径が小さくとも2個付ける事によって(長さ方向に大きくなる事によって)アシスト力を稼ぐのが「タンデムブレーキブースター」といったところでしょうか.

はてさて,径方向と長さ方向,この差がどういう違いを生むのか分かりませんが,アシスト力が強過ぎてブレーキロックに苦しまされる・・・なんて事態にならない事を願いたいものです.
Posted at 2023/07/08 01:25:37 | コメント(2) | トラックバック(0) | トラブル&修理 | 日記
2023年03月19日 イイね!

復活の兆し

復活の兆し北米にいるEF8の先輩と時折やりとりをするのですが,先日はタイトル画像の「NOS」が送られてきました.まさか雪道の鍛錬車にNOS(Nitrous Oxide System:亜酸化窒素噴射システム)でも投入するのか!?と思い聞いてみると,コレ,コカ・コーラのエナジードリングなんだそうです.現在は提携したモンスターエナジーによって販売されているそうですが,モータースポーツ分野ではこのブランドでポートすればいいのになぁ~と思ったOXです(そんな事したら本家本元に怒られるかな??).

さて,「悪化し続ける日々」が続いたので,観念してEF8をショップに預けて長期入院を覚悟していたのですが,ショップのLINK ECUの知見者が集まって3人(4人?)掛かりで徹底的なチェック・対策・テストを行ってくれたようで,なんと! 僅か1週間でEF8が戻ってきました.



預ける際,「最短でも1ヵ月くらいはかかるんだろうなー」と思っていたので,店長から電話が掛かってきた時には素直にびっくりしました(出た瞬間は別の案件の話だと思っていたくらい).全くそのつもりがなかったので慌ててスケジュールを組み直し,ショップに向かって話を聞いたところ,原因は主に以下の2つだったそうです.

  ①接点の半田浮き
  ②燃調の大幅な崩れ


①は,LINK ECUを取付けるのに使っている変換ハーネスにおいてスロットル系の一部に半田浮きが見つかったとの事.これの厄介なのは「浮き」という点で,完全に半田が剥がれてしまったり,割れてしまえば導通チェックで引っ掛かるのですが,「浮き」なので完全に切れている訳でもなく,かといってちゃんと繋がっている訳でもなく・・・といった気まぐれ状態.症状に一貫性や再現性がなかった原因は,どうやらそのせいだったようです.

恐らく,ヘアピンの立ち上がり等で時々起きていた,エンジンが吹け上がらなくなる症状(↓)は,



これが原因ではないか?との見解でした.


②は,①の症状が起きてもエンストしないようにアレやコレやと対策を行った結果,燃調のベースが大幅にズレてしまい,環境変化に対する耐力が落ちていたのではないか?との事.大元の①の問題が解決した事で,これらの対策は不要になった事から再セッティングが行われました.

セッティングし直すに当たり,今回のゴールとして設定されたのが「如何なる状況であっても,純正ECUの値(↓)で必ずアイドリングさせる!」というもの.



今まで使っていなかったLINK ECUの機能を総動員して,セッティングに当たったようなのですが,乗ってみた瞬間に工場長達の執念が伝わってきました(笑).

今まで実現出来なかった低いアイドリング回転数なので,エンジンから凄まじいバイブレーションを感じるのですが(エンジンマウントを固めてるせいもある),どんなに回転数が落ちても,「意地でもエンストはさせない!」と言わんばかりにアレコレソレやと制御が動いて,最後には必ずアイドリング回転数まで戻ってきます.この間,エンジン回転数は目標値の前後を行ったり来たりとハンチングし,音は賑やかだわ,振動は酷いわ,と正直乗ってて怖いのですが(苦笑),確かにエンストはしませんでした.


・・・という事で色々頑張って頂いたのがよく分かったので,早速当日そのまま高地へテストしに行きました.

ショップを出たのが19時過ぎであり,翌日も普通に仕事がある日なので,前回のテストコースを途中で折り返す形に留めて,首都高→中央道→談合坂へと向かいました.



手持ちの時間が少ないので,今まで評価した中では比較的緩い条件(標高:約400m,気圧:975hPa)ですが,始動性も含めてテストした結果,何も問題は起こりませんでした.


ただ,これで安心すると前回の二の舞になるかもしれないので,下道も織り交ぜつつ,ハイカムに入れ続けたり,低回転でコースティングさせたり,敢えて渋滞にハマってみたりと色々条件を変えてイジめてみましたが,何も起こらず・・・.



相変わらずハンチングが賑やかですが,失火も,エンストも,始動不能も全く起きませんでした.それどころか,3000rpm以下はトルクがモリモリの状態で,どこから踏んでも加速しますし,全くの別物という印象です.

高地では吸気温:9℃という冬と同等の条件でもテスト出来たので,これで何も起こらないならローカム領域は完全に問題なしでしょう.残る未確認領域はハイカム領域.さすがにこれは全開で踏み続けられるクローズドコースじゃないと無理なので,サーキット行って確認したいと思います.


以上,復活の兆しでした.

ショップには当日のうちにテスト結果を報告し,翌日,工場長にお礼を伝えた後,その後も夜な夜なテストを繰り返しましたが,今のところ街乗りレベルでは全く問題がありません.暖機途上の領域では若干心もとない挙動をする時もありますが(ハンチングがやっぱり気になる・・・),エンストはしないので一先ず問題なしです.

あとそうそう,例の破損部位はこんな感じ(↓)で手当てしてもらいました.



エンジンマウントの隙間埋めに使う素材だそうなので,耐熱と劣化に対しては問題ないと思われますが,注意しないといけないのは重量が若干増えた点と(笑),裂け目がこれ以上広がらないかどうか?辺りでしょうか.
Posted at 2023/03/23 01:17:00 | コメント(4) | トラックバック(0) | トラブル&修理 | 日記
2023年03月09日 イイね!

悪化し続ける日々 その③

悪化し続ける日々 その③「タイヤが新しい最初の10周は誰でも全開で走れるでしょう.でも徐々にタイヤが摩耗してくるとそこから腕が重要になってきます.ハンドリングは徐々にニュートラルになったり,アンダーステアになったり,ドライビングが難しくなります」というコメントを見て,ここがプロのレーシングドライバーとアマチュアの差だよなぁ~と改めて思ったOXです.

さて,前回のテストでデスビ(回転数センサ)も外れとなり,ショップからは長期入庫を勧められたのですが,最後の足掻きでもう1回部品を替えてテストする事にしました.

今回替えたのは「イグニッションコイル」.



K20A用の純正品の中古をショップから頂いて試してみる事にしました.ここまでに1個ずつ潰して行った結果から,恐らく根本的な原因は点火系にあると判断し,簡単に替えられる部品はこれで最後となります.


交換の翌日,早速テスト走行へ.

コイルの仕様が異なる事もあるのですが,交換直後の感触としては良化方向な気配.瞬間的なリーンが起きても完全に失火する事なくアイドリングを維持出来たケースもありますし,燃料カット→カットから復帰のシーンでのアクセルレスポンスも良くなっています(=着火性も良い).「今度こそビンゴか!?」と期待をしつつ,より厳しい条件となる気圧の低い高地へと向かいます.

前回のFSWでの結果から,標高580m以上の場所で耐力テストを行うのが良さそうだったので,今度は標高:約840m(気圧:約925hPa)となる河口湖周辺を目指す事にし,首都高~中央道と進みます.




途中,いきなり高地行って動けなくなると困るので,標高:約450mとなる「談合坂SA」でコンディション確認.



始動性は問題なく,エンストも発生しない事から「やっぱりビンゴか!?」と期待してしまいますが,念には念を押して一度水温を下げてみます.冷えるのを待っている待ち時間に昼食.



甲州グルメ B-1チャンピオンとして有名な「田舎の豚まん」を買ってみました.



ボリュームもあって,なかなか美味しかったです♪


昼食を済ませた後の再始動も問題なかったのでそのまま進み,大月JCTから富士吉田線に入って河口湖ICへ.そのまま河口湖周辺へ向かおうと思ったのですが,ICの出口に「富士山世界遺産センター」の入口が見え,駐車場も広そうだったので,ここで再び始動性・アイドリング耐力の確認.



この辺りで標高は約860m.恐らくダイレクトイグニッション化してから最も気圧の低い条件でしたが,始動性・アイドリング耐力共に問題なく,ホント調子がイイです.


「富士山世界遺産センター」での見学も終え,時間が経っての再始動も問題なし.「ここまで来たら,いっそ富士スバルラインを上がってもっと厳しい条件で試すか・・・?」と思いましたが,センターの駐車場に雪がまだ残っていたので,予定通り河口湖方面へ向かう事にしました.

この間も失火の予兆は全くなく快調に進み,「道の駅 かつやま」に到着(標高:約830m).



ここを基点に河口湖の周囲をグルグル回って,テストしてみようと思ったのですが,午後出発だった事もあって到着したのは16時過ぎ.売店は既に閉まっていたので,



残念ながら大人気のトイレットペーパーは買えませんでした(笑).

それから約1時間ほど周囲をグルグルと周り,LINk ECUのデータも確認してみますが,燃調を薄くしても,アイドリング回転数を下げても,点火時期をリタードさせても,全く調子が崩れないので,「これで間違いない.原因はコイルだ!」とショップの店長に報告して,ここまで失火症状が出ないなら「道志みち」で帰っても大丈夫だろうと南下を始めました.


しかし,日が沈んで周囲が暗くなってきた途端,急に失火し出します!

河口湖IC付近まできたらアイドリング維持も不能な状態に陥り,たまらず飲食店の駐車場に逃げるような始末.始動もグズり出し始め,「これはヤバイ!」と判断,さっさと高速に上がって気圧の上がる平地を目指します.

高速を75km/h,2500rpmで巡行している状態でも,断続的に失火は発生し(↓),



もう空燃比はメチャクチャ・・・.「なんでいきなりこうなった??」と思いつつ,ひたすら東京を目指します.


中央道を下り,都内に入って下道に出ても,失火症状は続き,アイドリングの維持すら困難.完全に先日のTC1000と同じ症状となったので,再びアイドリング回転数を1500rpmに上げるも,途中カックンカックンと回転数が落ちます.ギリギリの状態で冷や汗をかきつつ,なんとか家まで辿り着けました・・・.

最後の騒動でヘトヘトに疲れたので一晩休み,翌日,家の周りでテスト走行をしてみましたが,冷態時は失火でメタメタ.家の駐車場からすらマトモに出れない状態で,「これは完全に何か壊れたかな・・・?」と思いつつ,我慢してグルグル回っていると,エンジンが暖まって以降は全く問題なし.失火症状も出ず,エンストも起こらず,再始動も通常通りという,いつものパターンです(泣).

状況証拠的に,何となく「コイル」と「熱」というキーワードが頭に浮かびましたが,知識不足なので後日調べて仮説を立ててみようと思います.


以上,まだまだ終わらない悪化し続ける日々でした.
Posted at 2023/03/14 20:31:54 | コメント(0) | トラブル&修理 | 日記
2023年03月05日 イイね!

悪化し続ける日々 その②

悪化し続ける日々 その②突然のトラブルに遭遇する機会が否が応にも増えてしまったため,とっさにどうすべきか身体が勝手に反応するようになってきてしまいましたが,より安全に対処出来るようにもっと冷静さを持ちたいな,と思うOXです(やっぱり一瞬パニックに陥る・・・).

さて,前回の続き.コース上でエンスト&再始動不能に陥り,その後なんとか始動は出来るようになったものの,回転が弱弱しいのでアイドル回転数を1500rpmまで上げて帰路につきました.

この時点でまだ朝の9時なので,このままショップへ向かおうと思いますが,ショップまでは高速を含めて約83km.途中で再び始動不可に見舞われたらエライこっちゃなので,一先ず,下道で杉戸町方面に向かう事にしました.約26kmの行程で様子を見て,最悪の場合は他店に飛び込む形にしようと走り出したのですが,その後,失火の症状は出ず,安定した印象を受けました.

この感じなら大丈夫そうだなと判断し,利根川を越えた辺りでルートを変更して,圏央道~東北道~首都高と繋げてショップへと向かい,無事到着.ここでアイドル回転数をいつもの値に戻して様子を見てみますが,エンストもしませんし,再始動もちゃんと出来ます・・・.



相変わらずショップに着くと全く症状が出ないので,ホント困ったものなのですが,一先ず起きた事を店長に伝えた後,今日出来る事は何?と考えてデスビ交換を試してみる事にしました.



ダイレクトイグニッション化したとは言っても,B型エンジンの回転数センサはデスビの中にあるので完全には取り外せません.



外せるのはあくまで点火に使う「イグナイタ」と「イグニッションコイル」だけなので,デスビ内に残った回転数センサが怪しいのかも・・・?という判断です.当たり前ですが点火時期は回転数センサをベースに計算されているので,これが狂うと点火はメタメタになります.

コチラのブログを読ませて頂いたところ,B型エンジンのクランク角は,実際のクランク軸から最も遠い位置にあるデスビ内で取っている事もあり,高回転での検出精度があまりよろしくなく,「失火のような症状」が高回転で出易いのだそうで,特にB型エンジンで多いのがハイカム+強化スプリングの組合せでシフトアップした時に(回転変動が最も大きい時に)失火のような症状が出て,加速増量が足りてない?という感じになるのだそうです.

私のB16Aは,B16B用のカムを入れる際にバルブスプリングをB18C用に交換しているので,B16A純正よりは強化されています.加えて,先日の走行した際に述べた「コレ,今までの失火とは別のヤツなんじゃないか・・・?」というのは,実はまさにこの症状で(↓),



ホームストレートで全開加速している最中に2→3速にシフトアップし,再びスロットル(TP)を全開にした直後,まるで加速増量が足りなかったかのように失火してリーンになる現象が確認されました.まさに前述のブログで書かれている症状と一致しており,「これが原因か・・・?」と思っていたところでした.



という事で,ショップに保管されていた中古のデスビに交換してもらい,タイミングライトで若干進角気味にタイミングを合わせてもらって,翌日テスト走行へ向かいました.


高回転域で確認しないと意味がないので,クローズドコースでのテストが望ましいですが,コース上で再びエンスト→再始動不能に陥ったら大変なので,適度にエンジンに負荷を掛けられる登り坂がありつつ,行きかうクルマの台数が少なく,かつ退避出来るスペースが充分にある場所・・・と考えて,富士スピードウェイに行く事にしました.



ここなら標高が600m前後で気圧も低く,失火に対してはより厳しい条件でもあるので,ここで再現しないなら問題ないだろう~という事でテストを始めてみたところ以下のような結果でした.

 【始動性】
  良好.始動不能の症状は全く出ず.

 【エンスト】
  始動→アイドリング維持出来ず→エンストという症状は発生.

 【失火】
  多発.特に暖機途上(水温:50→80℃)みたいな場面では高頻度で発生.

という事で,やっぱり失火は起きてしまったので「原因はデスビ(回転数センサ)ではない」となりました・・・(泣).


悲しみに打ちひしがれつつ,一度頭を冷やすために「CRANE Garden」となってからは初のレストランで昼食.噂の「激辛麻婆豆腐定食」を試してみようかと一瞬思いましたが,この後もテストするし,お腹の調子が悪くなっても困るしなぁ~と判断して,普通の麻婆丼にしておきました.



「ORIZURU」時代は価格帯が高い印象だったFSWのレストランも,昨今の値上げのせいで差が縮まり,あまり高額な印象を受けなくなってきたのは,喜ぶべきか喜ばざるべきか・・・?


その後は今まで避けてきた高地に折角来たので,気圧変化のテストも実施.



一番高い位置にある「第1コーナーグランドスタンド」付近の駐車場と,一番低い位置にある「東ゲート」付近の駐車場でアイドリング放置してエンスト耐力をチェックしてみました.結果は以下の通り.

  高い位置(標高:約580m,気圧:約960hPa) ・・・ エンスト多発
  低い位置(標高:約530m,気圧:約970hPa) ・・・ エンスト発生せず



途中,雨も降ってきて気温もグッと下がったので(10℃前後)かなり厳しい条件だったとは思いますが,10hPaの変化で結構症状が異なる事も確認出来ました.10hPaの気圧変化なんて,それこそ朝一と夕方で簡単に起こり得るので,なんでこんなにピーキーな特性なのか,ホント参るなぁ~という感じでした.

次回へ続く.
Posted at 2023/03/12 01:50:07 | コメント(0) | トラブル&修理 | 日記
2023年03月04日 イイね!

悪化し続ける日々 その①

悪化し続ける日々 その①私は花粉症ではないのですが,今年は目が痒くなったり,鼻水が僅かながら出たり,時々くしゃみをしたりと,遂に閾値を越えたか!?とビビっているOXです.

前回の走行でも相変わらず失火の症状に悩まされ,これで今回のアタックシーズンは全て棒に振る形となってしまいました・・・.嘆いていても仕方がないので,前回のデータから分析した結果から今度は燃料系に疑いの目を向けて燃料ポンプの交換に踏み切りました.

キーON時のポンプ動作音も軽く,少なくとも良い方向には行っただろうと思っていたのですが,ショップからの帰り道でエンスト→再始動不能・・・.



エンストの直前になんとかギリギリ惰性で道の左側に寄せられたので,交通の妨げは最小限で済みましたが,そこから何をやっても再始動出来ず,ショップに救援を呼んで,30分後に工場長が到着して始動を試みると,何と普通に再始動!

その後,エンストもする事なくショップに戻る事ができ,そこから工場長が周辺で試走を繰返すもエンストは起こらず.「まさか運転の仕方の問題?」と思い,工場長に横に乗ってもらいながら私が運転すると,それっぽい症状は出ますがエンストにまでは至らず・・・.

結局,何も状況は改善していない(=原因は燃料ポンプではない)という事実だけ判明した状態で当日は帰路につき,その後,夜な夜なテストを繰り返して症状が出ないか?を確認.



始動不能に至るような症状は出ず,安定して始動する事は確認出来たので「最悪の事態は脱した」と判断し,コース上で負荷を掛けて確認すべく週末に再び筑波へ.



道中も特に異変はなく,「今日は大丈夫な日かな?」と思いつつも万が一があるといけないので,朝一のタイムアタック枠を走る前に先導走行で念押しのチェック.

1周目・・・問題なし,2周目・・・問題なし.4000rpmを上限にローカム領域で走らせる分には特に問題はないようです.ならばと3周目はハイカム領域に入れて反応を見てみるも特に異変は感じず,「やっぱり今日は大丈夫な日だな~」と思いつつ4周目に入り,ヘアピンを過ぎた辺りで失火の予兆! 「ヤバイ! これは来る!?」と構えたところで完全に失火.エンスト状態に入ってインフィールドの立ち上がり付近で前に進む力を失い,すぐさま左側に寄せてコース上でストップ.

そこから再始動を試みますが,あれだけ確認して問題がなかったのに,今度は全くエンジンが掛からない!


おだてのまつさん,画像お借りしました)


やむなく通算2度目のレッカーとなりました・・・(1度目はコチラ).

そこからパドックまで牽引してもらい,牽引ロープを外そうと思ったら今度はボンネットが開かない.どうやらボンネットを固定するフックにロープが絡まり,その状態で牽引したため,フックに力が掛かって曲がってしまったようです・・・.



何とかロープを外そうと四苦八苦している間に,筑波のスタッフの方にペンチを持ってきてくれて,フックを引っ張りながらボンネットを持ち上げたところ,ようやく開きました.ロープを外して返却した後,ダメージチェックをしていると,どうやらボンネットの先端部分も割れているようでした・・・.



これはこれで痛いですが,そんな事より今は始動するかどうかの方が重要なので,何度か再始動を試みていると,数回してボフボフ言いながらようやく掛かるようになりました.しかし,アイドリングは維持出来ずに即座にエンスト.仕方がないのでアイドル回転数を1500rpmまで上げてみたところ,ようやくアイドリングが維持出来るようになりました.

途中,この日のアドバイザーだった井尻さんにも声を掛けて頂き,ご心配をお掛けしてしまいましたが,1500rpmの状態であれば一先ず走れそうだったので,手早く後片付けて帰路につきました.

筑波のスタッフの方,井尻さん,先導走行を走られていた方,ご迷惑をお掛けして申し訳御座いませんでした.<(_ _)>

次回に続く.
Posted at 2023/03/11 23:21:04 | コメント(0) | トラブル&修理 | 日記

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