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OX3832のブログ一覧

2025年02月16日 イイね!

CR-Sも再び

CR-Sも再び先日のTC1000でフロントタイヤ用のA052を使い切ってしまい,新品の205/50R15もオーダー済なのですが,入荷が未定で現時点で使えるタイヤがなくなってしまいました・・・.

その一方で次の走行も刻一刻と近づいており,マズイなぁ~という事で「困った時のCR-S!」を再び発動する事となりました.A052欠品→RE-71RSも欠品→CR-Sに頼るというパターンはこれで3回目になるのですが,RE-71RSとはホント巡り合わせがないんだなぁ~と思いました.

CR-Sを注文する前に,どうせアジアン履くならシバタイヤを試してみようかな?とも一瞬思ったのですが,205/50R15サイズはトレッドウェアの数値が大きいモノしかないようで,それだったら明確に劣るのでCR-Sにしようという事でサイトに行ってみると,



アレ? サイズが増えてないか・・・?? 確か前回オーダーした時はリアに履けるサイズがなかったのですが,いつの間にやら55扁平のサイズも設定されており,これなら前後CR-Sという作戦も取れそうですね.


とはいえ,今はフロントタイヤが優先なので205/50R15にするか? 225/45R15にするか?で暫し考えたのですが,どっちのサイズが良いのかなぁ~?と過去のブログを読み返してみると,いつもの通りTC1000だと差が出ない様子.当時の結論としては「差が出ないなら安い方が良い」となっていたようです.それ以外にも「225/45R15は重量が重い」という見解も残っていて,ここのところストレートスピードで苦しんでいる事もあり,205/50R15の方が良いかなぁ~?とA052とCR-Sの二重支払いで「安い方が良い」というのがチラつき始めていたところ,



「そういえば今回はv2になるから,そこも振返っておくか」といつさんのブログへ.勝手に要約させてもらうとこんな感じ(↓).

  ・v2のコンパウンドは熱耐性が強化され,熱ダレが少なくなっている
  ・v2は「wearing(私は"摩耗"と解釈)」が向上している
  ・v2は「tread hardness(私は"トレッド面の硬さ"と解釈)」が向上している


ふむ.これだけ読むと全体的にハード方向(≒1発のタイムよりロングラン重視)に行っている気がするなぁ・・・.だとすると,寒さのピークは過ぎたとはいえ,まだそこそこ路面温度が低い現状では,225幅より細い205幅にして面圧を稼いだ方が良さそう~という事で「205/50R15」をオーダーしました.


その後,「もしv2でハードタイヤ化が進んでいるのだとしたら,内圧は落とすべきかなぁ~?」と調べていると,こんな情報を見つけました(↓).


Lotus Cup Europeより)

  ・2023年のLotus Cup Europeでは,Nangkang製の「CR-S」のみを使用する
  ・このタイヤは2023年春に欧州で導入される
  ・「CR-S」は「AR-1」よりも速いタイヤになるよう設計されているが,同時により安定したタイヤにもなっている
  ・「AR-1」よりもコンフォート性能,騒音性能,ウェットコンディションでの性能が向上している
  ・これらの点から,「CR-S」は一般公道での使用にも適している
  ・コース上でクルマを速くしつつ,公道での性能を全体的に引き上げるのは大きな課題だった
  ・しかし,多くのトライ&エラーを通じて,2023年に欧州で販売する準備が整った



これを見て,「へぇ~,CR-Sってワンメイクレースの指定タイヤなんだ」と思ったところで,

(‥ )ン?

あれ? 確かCR-Sがv1→v2に切り替わったのって2023年じゃなかったか?と再びいつさんのブログを見ると,「製造週が1023以降」と書かれている・・・.

(・o・;)アッ!

なるほど! v1をベースにワンメイクレース用に仕立て直したのがv2で,十分なテストを経て量産化したという事なのかな? だとすると,ワンメイクレースのワンメイクタイヤなんだから,1発のタイムよりロングラン重視のハードタイヤになるのは道理だわなぁ~と思いました.


ムムム・・・となると,v2はこのレースの車両に適した設計になっている可能性があるなぁ~と思い,この「Lotus Cup Europe」に関して詳しく調べてみると,ロータスだからエキシージのワンメイクなのか?と思いきや,意外と幅広い車種で行われているようでした(↓).



タイヤサイズ的にはそれほど種類はないですが,車重は結構違いそうなのでレギュレーションを調べてみたところ,こんな感じ(↓),

  ・S1/S2 ELISE(ローバーエンジン)  ⇒ 790kg
  ・S2 ELISE/EXIGE(トヨタエンジン)  ⇒ 885kg
  ・S3 ELISE(トヨタS/C)         ⇒ 975kg
  ・2-ELEVEN                ⇒ 815kg
  ・EVORA                 ⇒ 1250kg
  ・EMIRA                  ⇒ 1415kg
  ・V6 EXIGE                ⇒ 1110kg

ロータスなので軽量級ばかりかと思いきや,そこそこ重量級のクルマもいるようですね.となると,必ずしも軽量級を前提にしたタイヤ設計とはなっている訳ではなさそう.


そのまま前述のサイトを見てみると,「ユーザーへのアドバイス」として以下が書かれていました.


Lotus Cup Europeより)

  ・全ての競技者に,新品タイヤの「スクラブ」を強く推奨する
  ・これにより,タイヤの寿命が延び,長距離走行時の安定性も向上する
  ・本タイヤの作動温度域は 70~100℃
  ・これはニードル式の温度計測器において測った場合である
  ・表面温度の場合は,上記より30℃低くなる
  ・内側⇔外側の最大温度差は20℃以内にすること
  ・これがハンドリングのバランスを取る上での指標となる
  ・温度測定は,内側/中央/外側の3点で行う事を推奨する
  ・その際,内側の温度が外側の温度よりも高くなるべきである


おっと! これは結構オイシイ情報が記載されていますね.なるほど,CR-Sの最低作動温度は(表面計測で)40℃か.個人的にA052だと25℃くらいだと思っているので,それと比べるとやはり作動温度域が高いですね.「内側⇔外側で20℃以内」「内側>外側」というのも頭に入れておこうと思います.

また,ここには合わせて「推奨内圧」も記載されていました.

  ・冷間時 ・・・ フロント:1.45キロ  リア:1.45キロ
  ・温間時 ・・・ フロント:2.00キロ  リア:2.00キロ

これはMRを前提とした数値なので,FFで使う場合は若干異なると思いますが,「温間2キロが適切」というのは頭に入れておこうと思います.


最後に「ユーザーへのアドバイス」に出てきた「スクラブ」に関して.こちらは具体的なやり方が別ページで詳細に記載されていました.


Lotus Cup Europeより)

  ・使用前に「スクラブ(皮むき)」を行わないと,使用時にいくつか問題が生じる
  ・最も一般的なのは「グレイニング」である
  ・「グレイニング」とは,路面と接しているコンパウンド部分が下の層から剥離するもの
  ・これが起きているかどうかは,タイヤ表面に波紋状の跡があるかで判断出来る
  ・新品タイヤが油っぽかったり,濡れた状態で使用すると起きる


  ・標準的な「スクラブ」のやり方は以下の通り
  ・タイヤを1回穏やかな熱サイクルにかける
  ・これはドリフトを避けて,徐々に負荷をかけるというもの
  ・内圧はクルマの重量に対して適切なものを設定すること
  ・コース上では,最初の3~4周は徐々に速度を上げる形をとる
  ・最初のラップは50~60%くらいのペース
  ・セッション終了までにクールダウンラップを1回は行い,85%以上のペースは出さないこと
  ・これらを行えば,タイヤ寿命が大幅に延び,コース上でのパフォーマンスも向上する



以上,ヘルパースプリングに続いて再び登場となったCR-Sのお話でした.


(Lotus Cup Europe:more information on CR-Sより)
Posted at 2025/02/17 00:59:57 | コメント(4) | トラックバック(0) | セッティング(タイヤ) | 日記
2024年12月01日 イイね!

タイヤを潰すテストの結果

タイヤを潰すテストの結果先日のTC1000は,今のタイヤを潰すために走り回ったのですが,「どうせ潰すなら~」という事で,今までやった事ない低内圧を試してタイヤを積極的に潰してみたらどうだろう?というテストをやってみました.

これは,フロントダンパーの縮み側の問題(減衰力は弱めて,荷重をのせ易くしたい)を,ダンパーではなくタイヤのバネ成分で解消出来ないか?という狙いと,伸び側の問題(減衰力は強めて,荷重を抜けにくくしたい)もタイヤの変形代で時間を稼いで遅らせられないか?という試みでもあります.

内圧を下げた際の効果に関しては以前調べたので,おさらいするとこんな感じになります(↓).

  ①タイヤのウォームアップが遅くなる  ← 面圧が下がり,タイヤの表面温度が上がらない
  ②OUT側のタイヤの剛性が下がる   ← サイドウォールが柔らかくなるので,タイヤが変形し易くなる
  ③ストレート区間でタイムが遅くなる  ← タイヤの接地面積が増えて,走行抵抗が増える
  ④ブレーキング区間でタイムが縮まる ← タイヤの接地面積が増えて,グリップが上がる

この中で今回の狙いは②(↓)になりますかね.


(横浜ゴム:タイヤの点検・整備 空気圧管理より)


では,いつもの通りロガーデータを使って効果を確認してみます.
まずはフロントタイヤの内圧を0.1キロ(10kPa)下げた場合(赤:基準値 青:0.1キロ下げ).



最高速(1つ目の緑丸)に関しては,予想に反して0.1キロ下げた方(青)が1km/h伸びていました.これはどちらかというと「基準値(赤)の方が最後に車速が一伸びしていない結果生まれた差」という感じなので,内圧を下げて接地面積を稼いだ結果,例の箇所(↓)でトラクションを失わずに済んだという事なのかもしれません.



更に,1コーナーのボトムスピード(2つ目の緑丸)を見ると,こちらも1km/h上げられているのですが,乗っていた時のフィーリングを思い返すとブレーキングで荷重掛け易く・キープし易かった印象があるので,狙い通りの効果が得られたのかな?と思います.また,これはヘアピン(3つ目の緑丸)でも同様の事が言えて,基準値(赤)よりもV字のラインを描き易くなっていました.

ただ,前述の②(タイヤの剛性が下がる)のネガがインフィールドの立ち上がり(4つ目の緑丸)で強く出ていて,60km/h付近で0.1キロ下げ(青)の方が加速が停滞しているのが見てとれます.ラップタイム的には0.1キロ下げ(青)の方が0.09秒遅かったのですが,遅れの原因がまさしくこの部分でした.

なお,最終の複合(最後の緑丸)に関しては,0.1キロ下げ(青)の方が高めのボトムスピードで旋回出来ていますが,これも荷重を掛け易くなった効果かな?と思います.


0.1キロ下げ(青)で結果は出ませんでしたが,走行枠が違うのでコンディション変化(気温:+4℃,路面温度:+10℃)の影響を受けている可能性もあり,今度は同じ走行枠の中(=同一条件下)で更に0.1キロ下げてみます(トータル0.2キロ下げ:赤).



ラップタイム的には,この0.2キロ下げ(赤)の時が基準値を0.05秒上回ってこの日のベストタイムとなった訳なのですが,ロガーデータを見ると0.1キロ下げ(青)の特徴そのままに,ドライビングを合わせ込んで稼いだ0.05秒だったのかな?という気がします.

最高速(1つ目の緑丸)は制動力の高さ(前述の④)を活かしてブレーキングの開始をギリギリまで遅らせていますし,ヘアピン(2つ目の緑丸)も制動力の高さを活かしてよりV字のラインで攻めています.最終複合(最後の緑丸)も曲げ易い事から逆算して進入の速度を上げる走らせ方をしてロスを最小限にしているのが見てとれます.これらを言い替えると「タイヤのピークを上手く引き出せた(=ドライビングの難易度を下げられた)からこそ削り取れたタイム」とも言えるので,やはりダンパーの問題は早く解消しないとダメなんだろうなぁ~と改めて思いました.


次に,ここまでの結果から0.2キロ下げ(赤)の方がバランスが良い事が分かったので,この状態でタイヤを冷やしたらどうなるか?と試したのが3本目.



温間時のターゲット内圧は一緒で,タイヤが温まった状態が赤,冷えた状態が青です.コンディション差は気温で+3℃,路面温度で+7℃.加えて左フロントタイヤが摩耗限界に達したので左右ローテーションして臨みました.

結果は温まった状態(赤)に対して0.26秒後れ.ロガーデータを見ると全体的にボトムが下がっているので,タイヤが限界だったのかなぁ~?という気がします.ここではタイム云々よりも,0.2キロ下げた状態の,更に冷間時のフィーリングはどうなるか?という事を確認したかったのですが,路面温度が高かったせいか意外とフィーリングは変わりませんでした.内圧が低過ぎて,荷重を掛けていった時に腰砕けにならないか?という事を一番懸念していたのですが,そんな事もありませんでした.これはタイヤが摩耗してハイトが下がり,相対的にブロック剛性が上がった事が起因しているのかもしれません.


最後に仕上げとして,同じ枠内で更に0.1キロ下げ(トータル0.3キロ下げ:青)もテスト.



ロガーデータ的には,この日のベストだった0.2キロ下げ(赤)と大差ない感じですが,全体的に満遍なく遅く0.23秒後れで終わりました.さすがにここまで下げるとフィーリング的にも違和感があり,



例えば1コーナーの進入では,右リアがインリフトしているのに加えて,右フロントも接地感が薄かったです.1コーナーは右フロントを縁石にのせてクリアしているのですが,縁石にのっても「のったなぁ~」という手応えがなく,「アレ? もしかして浮いてる??」と思うほどでした.



また,最終の複合でも,ブレーキング後の抵抗感が物凄く「前に進まない~(転がせない~)」といった感じで,さすがにここまで下げるとやり過ぎだったようです


以上,タイヤを潰すテストでした.纏めると,

  ①タイヤのウォームアップが遅くなる  ⇒ ○(前後バランスが取り易い)
  ②OUT側のタイヤの剛性が下がる   ⇒ ×(インフィールドの立ち上がりでロスが大きい)
  ③ストレート区間でタイムが遅くなる  ⇒ ○(むしろトラクションが良くなる)
  ④ブレーキング区間でタイムが縮まる ⇒ △(0.2キロ下げまで○,0.3キロ下げで×)

・・・といった感じでした.コントロールのし易さで言うと「基準値の0.2キロ下げ」くらいが良いですが,タイム的にはやはり基準値の方が出るかなぁ~という感じ(新品タイヤだとハイトが高いので特に).付け焼刃で0.2キロ下げくらいまでは現地セッティングとしてアリな気もしますが,やはり根本的にはダンパーの問題だと思うので,そっちを何とかしないとダメですね.「考えていた方向性は間違っていない」という裏取りが取れたのを収穫としたいと思います.



さて,次回は新品タイヤの投入.新品の一撃を上手く決めて結果を残したいところですが,12月からファミ走は8時のタイムアタック枠がなくなるため,狙ったタイミングでクリアがとれるかどうかが勝負のカギ.運要素が強くなる点だけが気掛かりですね・・・.
Posted at 2024/12/04 07:02:07 | コメント(2) | トラックバック(0) | セッティング(タイヤ) | 日記
2024年11月01日 イイね!

タイヤの黄点・赤点のお勉強

タイヤの黄点・赤点のお勉強スローパンクチャーが発生している事が判明し,エアバルブの交換を行ったADVAN Racingの「RZⅡ」ですが,その後,経過観察をしたところバルブ交換後もエアが微妙に漏れている事が判明しました.

漏れ量は,1G状態で7日間放置すると内圧が0.1キロ低下する感じ.本当にビミョ~に漏れているみたいですね(泣).漏れの原因がタイヤ側である可能性もゼロではないですが,それを検証するのに新しいタイヤを買って,工賃払って付け替えるのもバカらしいので,今履いているタイヤが摩耗し切ったら処分かなぁ~と思っています.

このホイールは2019年に新品で購入したもので,恐らく走行中のダメージでリムのどこかにヒビが入り,漏れているのだと思われますが「僅か5年で寿命かぁ~」と落胆し掛かった瞬間,昔オレさまが「ホイールは消耗品!」と言い放ち,走る度にホイールを壊していた事を思い出し,「アレよりはマシだな・・・」と思い直しました(笑).

さて,そんな感じで次のホイールを探さないとなぁ~と,何気なく先述の「RZⅡ」を眺めていたら,タイヤの側面に「黄点」が付いているのが何となく目に留まりました(↓).



そういえば3年前,taka@黒インテ(元)さんとTC2000のパドックにいた時に,見知らぬ外国人から突然声を掛けられ,自分のクルマ(GRヤリス)のタイヤを指差し「タイヤに赤い点が出ている.コレは問題なのか? もう走れないのか!?」と心配した様子で聞かれた事を思い出しました.



その時はtakaさんが「これは工場で付けられるマークだ.問題ない」と流暢な英語で返してくれて,その外国人は安心した様子でコースに向かって行ったのを覚えているのですが(走り去る後ろ姿に「筑波のライセンスを持っとるんかい!」と突っ込みを入れたのでよく覚えてる・・・笑),アレ? なんで私のタイヤにはその赤点がないんだろ?と思い,そもそもこの黄点・赤点ってどういう意味なんだっけ?と気になったので調べてみる事にしました.


まず,「黄点」は「軽点(=そのタイヤで最も軽い点)マーク」だそうです.

タイヤは回転する物体なので,重量に偏りがあると振動の原因となるため,なるべく全周が同じ重さになるように設計・製造される訳なのですが,そうは言っても工場で大量生産される量産品なので,製造バラつきによって多少の偏りは生じます.このためタイヤをホイールに組み付ける際,ホイール側でも偏りが生じる部分(≒エアバルブがあって若干重たくなる部分)とタイヤの「軽点」の位置を合わせ易くするために,マーキングする事でバランス取り時の作業性を向上させているのだそうです.


(↑確かにエアバルブの位置に黄点が来ていますね・・・)

これを読んで,よく私はサーキットで内圧調整をする際,エアバルブがホイールと同色で見つけれず,エアゲージを握った手がバルブを探して空中でクルクルと孤を描いたりするのですが(苦笑),バルブを探す時はこの黄色いマークを目印にすれば良かったんですね! 1つ勉強になりました.

なお,少し話が逸れますが,人によってはこの「黄点」でなく,スポークに貼るデカール(↓)をエアバルブの左右に貼って目印にしたりもするそうです.


(ああ,そういう使い方もあるのか・・・とこれまた勉強になりました)


話を戻して,「赤点」の方は「ユニフォミティ(均一性)マーク」というのだそうで,こちらは「そのタイヤで最も外径が大きい部分」を示しているのだそうです.この「ユニフォミティマーク」をホイール側で最も外径が小さい部分(RRO:Radial Run Out マーク)に組み合わせて,真円度を高めるられるようするのだそうです.これを聞いて「RROマーク? そんなのホイールに付いてたか??」と思ったのですが,この「RROマーク」は社外のアルミホイールには付いておらず,純正ホイールや鉄チン等に付いているのだとか.私は20年近く純正ホイールをマジマジと見た事がないので,そりゃ記憶にないのも当然かなぁ~と思いました.

なお,この「黄点」と「赤点」のどちらを優先してタイヤを組むべきか?というと,「赤点」の方だそうで,理由は「重量のズレはバラストで打消せるが,真円度のズレを打ち消す方法は他にないから」だそうです(そりゃそうだ).ただ,サーキットユーザーは大半が社外のホイールに交換してしまうため,「赤点」の対になる「RROマーク」がそもそもなく,合わせられない事から,結果的に「黄点」で合わせる事が常識となっているのだそうです.


なお,この「黄点」「赤点」は大半のタイヤでに付いていて,マークが付いていないのは,これを付けるコストすら削った安いアジアンタイヤか,ミシュランタイヤのみだそうです.ミシュランタイヤが付けていない理由は「真円度に自信があるから」だそうで,「自信があるからそんなマーキングも不要!」という思想なんだとか(なるほど.だからあんなに高いのね・・・).

( ‥) ン?

だとすると,先述の「RZⅡ」に履かせてあるA052に赤いマーキングが付いてないのはおかしくないか? モータースポーツ用のホビータイヤだから社外のホイールと組み合わせる事が前提で,「赤点」は無意味だから最初から付いていないのか・・・?と思い,新品の時の画像を漁ってみたら(↓),



ちゃんと両方あるや~ん! 単に「赤点」の方は消えちゃっただけですね(笑).


以上,タイヤの黄点・赤点のお勉強でした.
Posted at 2024/11/01 19:28:04 | コメント(2) | トラックバック(0) | セッティング(タイヤ) | 日記
2024年07月20日 イイね!

くるまコレクションで調べ物

くるまコレクションで調べ物EF8が入庫中で今週はどこにも行けそうにないので,暇な週末になりそうだなぁ~と思っていたら,某SNSで「第三土曜日はBICライブラリのオープンデーです」という情報が流れてきて,「えっ!? 土曜日にやってる日があるの?」と思い,行ってみる事にしました.

3月にも同じようにEF8が入庫して移動の足を失った際,西国分寺の「東京マガジンバンク」へ調べ物で行ったのですが,この際,本当は調べ物のネタ的に「BICライブラリ」の方が適していたのでそちらに行きたかったのですが,ココは平日しか開いていないので諦めていました.

さすがに平日にわざわざ有給取って行く程でもないので,出張のついでか何かで行く機会がないかなぁ~?とチャンスを窺っていたのですが,そんな機会は来ず,「土曜にやってるなら行ってみるか!」という事で,駅からの移動だけで汗びっしょりになりつつ港区へと向かいました.



こちらの「BIC(Business Information Commons)ライブラリ」は,機械振興会館内にある図書館で,本来は名前の通りビジネス支援のための窓口として設けられたものです.しかし,日本自動車工業会が運営していた「自動車図書館」がコロナ禍の影響で2020年に休館し,その蔵書が「BICライブラリ」へ移設され,「くるまコレクション」コーナーとして新設されました.運営元の性質上,ココの蔵書は業界向けの機関誌が多く,かなりマニアックな情報を手に入れられるため,一度行ってみたい場所でした.

「BICライブラリ」自体は誰でも利用でき,入館手続きも受付で記入票を書くだけなので簡単です.記入を終えて早速調べてみようと思ったら,受付の方に「よろしければ持って行って下さい」と言われ,こんなのを頂きました(↓).


(どうやら,こちらで定期購入している雑誌の付録のようですね・・・)


それでは早速調べ物を開始.まずは昔の東京モーターショーに関する情報が載っている資料を探します.

80年代に,CR-Xが鈴鹿サーキットでマーシャルカーとして使われていた事は有名な話だそうなのですが,この際のイメージとして挙がるのはバラードスポーツCR-X(AS)が多いんですよね.


(2024年になっても,ミニカー↑が新発売されるくらいです)

一方,サイバースポーツCR-X(EF)のマーシャルカーの方はあんまり情報を見かけず,当時のホンダF1ドライバーであったアイルトン・セナが鈴鹿・西コースでこのクルマを走らせた話(↓)くらいしか目にしません.



ところが,先日見つけた記事で,1987年の第27回 東京モーターショーにこのクルマが展示されていたらしく(↓),


(NosWeb:第27回 東京モーターショー1987 ホンダ、スバル編【1】より)

このクルマに関して取材された記事がないか?と調べに来た訳なのですが,残念ながら「11月に行われる鈴鹿F1のアピールのために展示されていた」とか,「こちらはあくまでコンセプトカーで市販されているのはホイールのみ」とか,それくらいの情報しか得られませんでした・・・.orz

この記事の画像をよーく見ると(↓),


(NosWeb:第27回 東京モーターショー1987 ホンダ、スバル編【1】より)

ボンピンが付いていたり,マフラーがサイド出しになっていたりと,どうも先述のマーシャルカーより過激な仕様に思えるんですよねぇ・・・.同型のシビックの仕様から鑑みると,コレ,ZCを搭載したグループA仕様なんじゃないか?と思ったりもしたのですが,結局,詳細は分からず終いでした.ちなみにこのマーシャルカー,1992年に筑波サーキットに居た写真があるようなのですが,コレは果たして本物なのか? レプリカなのか??


さて,古(笑)の文献探しも終わったので,折角来たついでだし,他にどんな本があるのかなぁ~?と棚を眺めていたところ,「自動車タイヤ諸元表」なんて本を見つけました(↓).



さすがは専門図書館.こんな専門家向けの本も揃っているんですね.この本は読んで字の如く,タイヤの諸元(タイヤの外径,標準/許容リム・サイズ,溝深さ,空気圧等)に関してメーカー毎に全銘柄掲載されているものなのですが,パラパラ数ページ捲った後に,

( ゚д゚) ピン!!

・・・と閃いて,スマホでA052のサイト(↓)を開きつつ調べてみました.



EF8で履いているタイヤサイズを中心に調べてみたところ,標準リム幅・適用リム幅なんかは同じなのですが,「自動車タイヤ諸元表」に書かれている以下の数値(↓)を確認したところ,

  タイヤ外径 ・・・ 205/50R15:585mm  195/55R15:587mm
  タイヤ総幅 ・・・ 205/50R15:217mm  195/55R15:203mm

アレレ? サイト(=メーカーカタログ)に載ってる数値と微妙に違うぞ??
ん~,コレは「A052は表記以上に太い」という例の話か?と思い,A050も調べてみると,



  タイヤ外径 ・・・ 205/50R15:587mm  195/55R15:594mm
  タイヤ総幅 ・・・ 205/50R15:217mm  195/55R15:203mm

おおっと,コッチも数字が微妙に違うじゃん(ちなみに,M⇔G/S⇔G2/Sでは数値は一緒でした).この本に掲載されているタイヤは全メーカー・全銘柄なので,さすがに1企業が全部自社で計測して出している数字とは思えず,メーカーからの提供資料に基づいていると思うのですが,カタログの掲載値と微妙に違うのは何なんですかね?
(計測条件が違うのか?と思い,最初から読み返してみましたが記載を見つけられませんでした)

もしやマイチェンか?と思い,'20~'21年版で調べ直してみましたが値は最新版と同じ.ならば,YHではなくBSはどうだ?と思い,RE-71RSの205/50R15を調べてみたところ,



  タイヤ外径 ・・・ 205/50R15:587mm
  タイヤ総幅 ・・・ 205/50R15:214mm

こっちはカタログ表記と一致するじゃん! ムムム・・・やはりYHは何か一捻りしているという事なのか?(笑)


そんな事を思いつつ,再びA052の記載を読み返していたところ,カタログには載っていないこんな数値が本には出ていました.

  設計最大空気圧 ・・・ 205/50R15:340kPa  195/55R15:340kPa
  設計最大荷重   ・・・ 205/50R15:580kg   195/55R15:580kg
  
確かA052のビードシーティング圧って「275kPa」だったはずですが(↓),



設計上はそれよりも耐えられるようにちゃんと作られているんだなぁ~と思いつつ,構造的にA052よりも頑丈そうなA050も確認してみると,

  設計最大空気圧 ・・・ 205/50R15:250kPa  195/55R15:250kPa
  設計最大荷重   ・・・ 205/50R15:530kg   195/55R15:515kg

アレッ? A052よりも低いのか.じゃあ,剛性が高いと言われるRE-71RSは?

  設計最大空気圧 ・・・ 205/50R15:250kPa
  設計最大荷重   ・・・ 205/50R15:530kg

えっ? Sタイヤと同じ数値?? これはこの数字に何か意味がありそうだな・・・と思い調べてみたところ,250kPa/530kgはJATMAの規格値でした(↓).



という事は,A052はJATMA以外の規格で作られたタイヤという事のようですね.JATMA以外のタイヤ規格というと,欧州の「ETRTO」や北米の「TRA」がありますが,そちらに合わせたものという事なんですかねぇ~?
(ちなみに,近年のYHの製品であるAD09やV601も設計最大空気圧は340kPaでした)


以上,くるまコレクションで調べ物でした.

今回行った「BICライブラリ」は地下1Fにあるのですが,調べ物を終えて1Fの出口に向かったら,なんと正面玄関が閉まっていました(汗).「えっ? まだ14時だよね??」と思いつつ,シャッターが完全に下りているので脱出は不可能.困ったなぁ~と右往左往していると,清掃の方が「地下から出られるよ」と教えてくれたので,どう見ても職員玄関に見える出入口から警備員にジロジロ見られつつ足早に脱出しました(笑).

この「BICライブラリ」が入っている「機械振興会館」という建物は,東京タワーの真ん前にあるので(↓),



そのまま東京タワーの下にあるフットタウンへ行き,2Fの「汁無し担々麺 金蠍」にて少々遅い昼食.



その店の名物が何か分かってて敢えてそれを避けるという,いつもの天邪鬼が発動して「粗挽肉ワンタン麺」を食べて帰りました.
(ずっとクーラーが効いた部屋にいて身体が冷えたのか? なぜかスープが滅茶苦茶熱く感じた・・・笑)
Posted at 2024/07/21 00:58:20 | コメント(0) | トラックバック(0) | セッティング(タイヤ) | 日記
2024年06月06日 イイね!

バックリングのお勉強

バックリングのお勉強近々で走る予定もないので,いつもの如くアレコレ調べ物をしていたら「バックリング(Backling)」という単語を目にしました.

なんだコレ?と思って調べてみたところ,どうやらコーナリング中にタイヤに負荷が掛かって変形した際に,トレッドの一部が浮き上がる現象の事を指すそうです.タイヤは上→下に向かって力が加わっているので浮き上がるなんて思いもしなかったのですが,力が働く方向を考えれば確かに起こり得るか・・・と納得しました.浮き上がるとなるとグリップに影響しそうですし,どんな現象なのか調べてみました.

「バックリング」があまり一般的でないのか? 逆に一般的過ぎて触れる必要もないのか? その辺りはよく分かりませんが,調べてみてもあまり情報は出来ず,唯一出てきたのはBRIDGESTONEだけでした(↓).

  CarWatch:ブリヂストン「POTENZA RE-11」徹底レビュー【前編】

こちらは2009年に「RE-11」が発表された際の記事のようなのですが,「RE-11」の先代に当たる「RE-01R」を筑波サーキットに持ち込み,「直線時」「ブレーキング時」「コーナリング時」のタイヤ変形に着目して解析を行った事から話がスタートしています.









その中で,「コーナリング時」はタイヤがポジティブキャンバーとなり,外側に倒れ込む様子が確認されたそうなのですが,ここから解析を行った結果,OUT側の本来接地しているべき部分で,逆に浮き上がって接地せず,グリップを失っている現象が確認されたそうです(一番下の画像の青い部分).

本来グリップして欲しいところでグリップしていないので,勿論この「バックリング」はなくしたい訳なのですが,その対策方法としては以下があるそうです.

  ・剛性が弱い部分を補強
  ・溝配分の変更

前者の「補強」は主にタイヤのベルト部分で行われるので,所謂ところの「構造を変更する」というヤツで外から見て分かるものではありませんが,後者の「溝配分」というのはトレッド部の溝のパターンを指しており,こちらは「回転方向指定」のタイヤが「IN-OUT指定」のタイヤになるような感じで目で見て分かる変化となっています(↓).



つまり,「IN-OUT指定」のタイヤは,「バックリング対策」をしたタイヤと見なせそうです.

σ(゜・゜*)・・ン??

「RE-01R」→「RE-11」でパターンを変更してバックリングしにくくなったのは分かったのですが,そうするとその次の「RE-11A」→「RE-71R」でのパターン変更は逆にバックリングに対して弱くなったのでは・・・?と思い,「RE-71R」の広報資料を見返してみたところ,



あっ! 「バックリング」に関して全く触れられていない(苦笑).

という事は,更にその次の「RE-71R」→「RE-71RS」へのパターン変更時は・・・と調べてみると(↓),



また出てきたじゃ~ん(笑).

なるほど,やはり「回転方向指定」のパターンは「バックリング」に弱いみたいですね.
そう思って改めて「RE-71R」を見返してみたのですが(↓),



ちょうど「バックリング」が起きそうな部分で,溝が繋がっている箇所があり,これも対策の一環なんだろうなぁ~と思いました.


以上,「バックリング」のお勉強でした.

A052等の「IN-OUT指定」のタイヤは恐らく「バックリング対策」が施されているので,走行後のタイヤから発生の有無は確認出来なそうですが,「バックリング」はタイヤ変形の話なので当然内圧も関係していて,極端に内圧を下げるとやはり発生するそうです.

走行後のタイヤを見た時に,OUT側の部分で均一でなく,凸凹した減り方をしている時は内圧の下げ過ぎと判断した方が良さそうですね.
Posted at 2024/06/07 17:21:24 | コメント(1) | トラックバック(0) | セッティング(タイヤ) | 日記

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