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2022年03月07日 イイね!

1ヘアのインリフトタイミング

1ヘアのインリフトタイミング先日のTC1000でこもりん.審査員に白煙の状況を確認してもらったおかげで起きている現象が掴めてきました.

基本的には,冬場に苦しんだ強過ぎる減衰特性(ダンパーオイルの硬化)の対策として,足を動かすセッティングを進めてきた弊害と思われます.気温も大分上がってきましたし,また固める方向に戻していっても良いのですが,やっぱり動かせる足回りの方がクルマの姿勢は作り易いので,アクセルワークの練習も兼ねてもう少しこの状態で走ってみようかな?と思っています(前回の最終とか酷かったし).

とは言いつつ,折角動画も撮ってもらったので,1ヘアでインリフトするタイミングくらいは正確に掴んでおいた方が良いと思い,動画から引き出せる情報を引き出してみる事にしました.

まずは,動画のおさらい.



このままだとちょっと見づらいので,画像を加工してコマ送り.





















私は1ヘアに対して斜めに進入するので,ちょっとブレーキングポイントが見極めづらいですが,縁石にアプローチする直前くらいから煙が上がり始め,ターンインが完了するぐらいまで出続けているみたいですね.


車載の方を見返してみると,私は大体信号機にフロントノーズが掛かるかどうかくらいでブレーキングを開始しているので(↓),



その信号機がコレ(↓)である点を踏まえると,



ブレーキングを開始してから結構経ったポイントで白煙が上がっていると思われます.ヒール&トゥで3→2速にシフトダウンして,ブレーキを徐々にリリースしつつ左腕に力をこめて,「さぁ,ステアリングを切り込むぞ~!」って感じのタイミングでしょうか?


操作のタイミングと映像の角度から,上空視点で位置関係を推測してみると,大体この辺り(↓)で白煙が上がり始めているようです.



これを頭に入れつつ,ロガーでこのポイントを見てみると・・・,



左下のGサークルが分かり易いですが,減速GがMAXまで立ち上がった後,ほんの少し左へ動くタイミングのようですね.やはり,止めるブレーキを終えた後,踏力を抜きつつ,それに合わせて右へステアリングを切り始める瞬間,すなわち左フロントが沈み込みクルマがロールし始めた瞬間で間違いなさそうです.

だとすると,今試しているフロントダンパーの減衰設定の影響である事も間違いないでしょうね.やはり今の気温でこの設定では,もう柔らか過ぎなのかもしれません・・・.
(周回数の多さによってダンパーの熱が下がらない影響もあるとは思いますが)


以上,車外動画からの分析でした.

最後にこもりん.審査員からは「路面の影響はない?」とアドバイスを頂いたのですが,上記の位置関係からすると,コレ(↓)の赤丸辺りで白煙が上がっているのだと思うので,



この辺りはそんなに凸凹はしていないかなぁ~と思いました.水溜まりの状況から察するに青丸の辺りに窪みがありそうですが,私のライン取りだとここは通過しない気がするので大丈夫かと.白煙の上がっている状態もターンインまで続いていますし,路面の影響よりも足の動きの方が影響は大きい気がしています.
(いずれにせよ,こもりん.さんには動画撮影&アドバイスに感謝です<(_ _)>)
2022年03月06日 イイね!

課題の再確認

課題の再確認前回の走行でまた色々と課題が出てきたので,状況整理のために再度TC1000に行ってきました.現状解決のための方向性が見えていない課題は2つ.

 ①1ヘアのブレーキングでリアから白煙が出る(浮いてる)
 ②周回を続けるとリアタイヤが左右共にタレる(滑る)

①はともかく②はメカニズムがよく分からないので,今回で方向性を見出すというより発生のメカニズムの理解を深める事が主です.

では早速・・・とその前に.

走行前にパドックをウロウロしていたら,律儀ないつさんから年末・年始に行かれた八重山諸島旅行のお土産を頂きました.



3月の1週目が終わろうとしている時期に,2ヵ月も前の旅行のお土産を律儀に持って来て頂けるなんて!
私だったらすっかり忘れてます.律儀に有難う御座います.<(_ _)>

この律義さに応えねば!と何か出来る事がないか,911の周りをウロウロして見ていると・・・,



GTウイングが付いてる!(これも2ヵ月前の話)

・・・ので,じっくり観察.ハイマウント化されたのはブログで知っていたのですが,



ウイング中央前端部分の持ち上がり量がかなり多い.「大分寝かせている!?」と思い,前方から見てみると,



ウイング中央部は後端と前端の高さがほぼ同じくらい.ロードラッグ仕様ですか.
「これでどのくらい効いてるのか気になるな・・・」という事でコース上で追尾.



最終コーナーから追い掛けても,38倶楽部員が相手ではストレートだけで姿が見えなくなるのがオチなので,最も車速が落ちる1ヘアで待ち伏せして,インフィールドだけでもついて行こうとしたら,



無理でした・・・ _l ̄l○lll ガクッ

しかし,そこは律儀ないつさん,「無謀な事してしょうがないなぁ~」と立ち上がりでわざわざ待っててくれました.



いやぁ~,それにしてもクールダウンラップの911に必死こいて走っても追いつけないなんて,どんんだけノロいんだ!? 911の後ろ姿を見ている時はホントこんな気分(↓)でしたよ.


(まぁ,そもそもタービン付いてないんで,止まるもヘッタクレもありませんが)


そんな感じでP5枠(14:20~)の走行を終え,中回転域のトルクの重要性を律儀ないつさんに改めて教えて頂きつつ(結局もらってばっかで終わってしまった・・・orz),肝心の課題の話に戻ると,1ヘアのリアタイヤから出ている白煙の状況を見極めるために,今回はこもりん.審査員に別角度からの確認を依頼してみました.



ほんの少しですが右リアから白煙が上がっているようで,反対に左リアからは上がっていない事が確認出来ました.つまり,「リアタイヤがインリフトしている」という事なのだと思いますが,乗っている時はあんまりそういう感じはせず,ただただブレーキングで止まらない感じでした.インリフトした時の挙動というのは1コーナーのブレーキングで確認出来るのですが,こんな動き(↓)にはならなかったですし,


(途中でリアタイヤがインリフトして勝手に向きが変わっていくので,ステアリングを切ってません)


1ヘアは1コーナーよりもブレーキングが緩いので(私は1コーナーは強く・短いブレーキングをして,1ヘアは弱く・長いブレーキングをしてます),ピッチング変化で起きている訳ではなさそうです.加えて,映像をよく見るとターンイン直前で白煙が上がっている事から,ステアリングを切ってロールが始まった時に起きているように見えます.だとするとアレが原因かなぁ~?とメカニズムが分かりかけたのですが,その後のP8枠(15:20~)で再びこもりん.審査員に見てもらうと,



今度は白煙が上がっていないっぽい・・・.

同じセッティング・同じ走らせ方をしているのに,白煙が上がったり・上がらなかったりだとすると,「温度が関係している??」という仮説が頭を過ぎりました.四輪最終枠となったP8枠は日が陰ったせいで体感温度はかなり低く,エンジンの吹け上がりもP5枠とは全く違いました.温度によって動き方が変わるとなると,アジャストするのは苦労しそうですね・・・.


そんなこんなでいくつかの発見がありつつ,結局リアタイヤのタレには悩まされつつ,「タレたタイヤじゃ,もうタイムでないなー」と思っていた16周目.バックミラーに物凄く速そうな黄色い33スイフトが映ったので,アタックの邪魔をしないように必死こいて逃げてみると,



41.494 の当日ベストが出てしまいました・・・.
空力や足回り云々よりも,やっぱり気合と根性が一番重要なんだなと改めて思いました.


以上,課題の再確認(&情報収集)でした.

結局,今回もエンジンの不調は発生せず,エンジンオイルがタレると起きるのかなぁ~?と思い,追い込んでみたのですが大丈夫でした.まだ全温度域で始動性が完璧!とまでは言えませんが,必要最低限のレベルには達したように思えます.これで遠征出来るトコまでは来たので,高地にでも行って低気圧下での始動性を確認してみようと思います.当日お会いした皆様,お疲れ様でした!
2022年01月15日 イイね!

迷路を解く その②

迷路を解く その②では,続きです.

前回はリアのインリフトを抑制するのに,もう少しリアの減衰を下げたい,下がると2コーナーで更にリアが流れる可能性があるからリアタイヤを新品にしよう!というとこまで来ました.

続けて,0.12秒遅れた1ヘアの立ち上がり~インフィールド進入までの区間と,なぜか0.04秒タイムを縮めた最終コーナーに関して見ていきたいと思います.

1ヘアの立ち上がり~インフィールド進入



ここは1ヘアのボトムが,若干今回(青)の方が低いですが,そこに至るまでの減速過程やクリップを過ぎてからの加速域でも前回(緑)と近しい線を描いており,これで0.12秒遅れるのは不可解です.「何でだろうなー?」と思い,ライン取りを見てみると(↓),



微妙にクリップに付けていなかったようです.そりゃ同じ旋回速度でも距離が延びてれば遅いですな・・・.
ただ,そんなにクリップを外した認識はなかったので,車載で確認してみると,



いや,ちゃんと縁石踏んでるよ? なんでこれで0.12秒遅いんだ・・・??

これだけでは分からないので更に細かく見てみると,どうやら進入で若干止め過ぎ(ボトムが低い)事で0.09秒(↓),



立ち上がりで若干アウトに膨らんだ事で0.03秒(↓),



それぞれ失ったという事のようです.進入で止め過ぎになったのは前回よりもややタイトに進入してしまったせいですし,立ち上がりで膨らんだのも進入がタイトだった事が原因でしょうから,詰まるところドライビングミスですね・・・.

じゃあ,なんでそんなミスをしたの?と追っかけていくと,2コーナーでよく曲がるようになった事が原因でした(↓).



2コーナーの進入でリアが流れてクルマの向きが変わるので,それによって出口で縁石いっぱいまで膨らまず,ややコース幅を余らしています.その余らせた状態のまま1ヘアに飛び込んでいるので,進入がタイトなラインになってしまったようです.私は2コーナー~1ヘアまでの間をヨーが途切れないように繋げて走らせているので,これのせいでコース幅の余りがそのまま顕著に影響したんでしょうね.

今まであんまりこの点を意識した事がなかったのですが,次回からは2コーナー出口で外側に膨らまなかった場合は,意識的に1ヘアのイン側を空けて進入するように補正したいと思います.
(ココはドライビングの問題なので,セッティングをイジらない)


インフィールド
今回は変化がなかったインフィールドですが,ついでなのでココも見ておきます.



進入速度は今回(青)の方が高いですが,ボトムは今回(青)の方が低いですね.どうやらこの低いボトムがタイムが縮まらなかった原因のようです.なんでボトムが下がったか?というと,やっぱりクルマの向きが変わらないんですよねぇ・・・.この辺り(↓)でクルマの向きがクルッ!と変わって欲しいところなのですが,



変わってくれず,"待ち"の時間が長いんです・・・.ここは夏の間に身につけた技を使って曲げたいところなのですが,この技はクルマがロールしないと使えないので,やっぱりフロントの減衰が強い事が原因なのかな?と思っています.今回減衰を弱めた事でブレーキング時のフロントの突っ張り感は減りましたし,リアタイヤが冷えている時はフロントが切り込んで行く力にリアが耐えられない現象も起きましたし(↓),



立ち上がりのラインも確実に良くなっているので(↓),



あとは,もうちょっとボトムを上げた状態でも同じ事が出来れば,タイムは縮められそうです.ボトムを上げるためにはフロントタイヤのグリップを上げるしかないので,タイヤをリフレッシュするのと,向きを変え易くするためにフロントの減衰をもう少し弱くしてみたいと思います.


最終コーナー



ここで微妙にタイムが縮まったのは,今回(青)の方が最終コーナーのアクセルONのタイミングが微妙に早まっているためのようです.そして,なんで早まったのか?というと,クルマの向きの変わり方が前回(緑)よりもワンテンポ早かったためのようです.乗っている時は向きの変わりが早かった印象はなかったのですが,反対に前回の動画(↓)を見てみると,



こちらの向きの変わり方は遅く,切り込んだ後に一度アクセルを戻す程でした.この最終コーナーで向きが早く変わった原因は,やはり前後の減衰が弱くなったためでしょうね.減衰が弱くなった事で前後・左右の姿勢変化が大きくなり,それを使ってクルマの向きを変えられるようになったためと思われます.

ただ,乗っている時は,これでも向きが変わるまでの"待ち"の時間が長かった印象で,「ああ,こんなに待ってないとダメなら,やっぱりタイヤは終わってるなぁ~」と思う程でした.タイヤに加えて前後の減衰を更に弱めた方が私の好みに合うのかもしれません.


以上,減衰設定の迷路を解くでした.

纏めると,前後のタイヤのリフレッシュは必須.減衰設定はフロント・リア共に更に弱める方向が良さそうです.1年前の冬に比べて前後のバネレートが上がり,ダンパーもリフレッシュしているので,似たようなセッティングだとクルマの姿勢変化が起きづらくなっているようです.この状態でも姿勢変化を無視して走らせる事は出来ると思いますが,その分タイヤへの依存度が高くなるので,グリップが落ちると辛くなってくるようです.

また,今まで私は柔らかい足でクルマを動かしながら走らせる事に慣れてきた事もあり,クルマの姿勢が変わらないようになると,違和感を覚えて上手くアジャスト出来ていないようです.ここは好みや慣れの問題だと思いますし,姿勢が変わらない事を前提にした操作をすればいいんだと思いますが,それはそれであんまり楽しくなさそうです(笑).

今回の分析で,今のクルマの状態が自分の好みに合っていない事がよく分かったので,アタックシーズンも折り返し地点を過ぎましたが,もう少し好みに近づくようにセットアップを見直そうと思います.
2021年12月27日 イイね!

バランスを取り戻さないと・・・

バランスを取り戻さないと・・・40分掛けてたったの1周でしたが,ようやくまともなラップが刻めた先日のTC1000

このラップのおかげで,11月のTC2000を走ってから,ずっと気になっていた足回りのセットをようやく確認する事が出来ました.TC2000を走った際に「なんかおかしいなぁ・・・」と思ってはいたのですが,半年振りの走行なので今一つ確信が持てず,ホームコースであるTC1000で確認したかったのですが,なんだかんだで1ヵ月間まともに走れず,これが本当にストレスでした.

やっぱり限界域で走らないと,クルマのバランスは正確に見極められませんね.たった1周でも全開走行で確認出来たので,ダメなもんはダメと分かって,本当にスッキリしました.


さて,そのダメっぷりを改めて確認してみようと,車載を見返してみたのですが,



「置きに行った」走りになっているので,ダメっぷりが表に出てませんね・・・.


仕方ないので,LAP+で40秒台に入れた10月の走行と比較してみます(緑:10月 青:今回)



全体的に見ると,やっぱりインフィールドで前のクルマに追いつき,少し抑えて進入した結果がバックストレッチの伸びに響いており,これで0.2秒失ったようです.見方を変えれば,仮にいつものようにインフィールドに進入出来たとしても41秒フラットくらいのタイム.10月との気温差を考えればクルマが遅くなっているのは間違いないようです.

現在ダメだと思っている部分は赤丸を付けた3つの箇所.

 ・1コーナー進入で右リアのインリフト量が大きい
 ・インフィールドのブレーキングで右フロントに荷重が乗り過ぎている
 ・最終コーナーでクルマの向きが変わらず,なかなか前に進まない

10月時よりタイヤの摩耗は進んでいますが,足回りのセットはイジっておらず,減衰・内圧も同じ設定なので,ここまで問題が出る理由が分かりませんでした.



例えば,2コーナーの出口でも左フロントからバイブレーションが出るので,路面温度が低いせいで内圧が上がらないのか?と思い,高めも試してみましたが解消せず.タイヤの表面温度が低いのか?(タイヤが喰ってない?)と連続アタックしてみましたが,そんな事もなく,ハブかテンションロッドにガタでも出たか?とショップで点検してもらいましたが,これも問題なし.どうやらタイヤや経年劣化といった類の問題ではなさそうです.


「そうすると,ダンパーか・・・?」と思い,1コーナーのフィーリングを思い返してみると,



インに巻き込んでいく動きが明らかに早い.「ピッチングが大き過ぎたか?」とブレーキ踏力を調整してみましたが解消されず,減衰を1段下げ,2段下げ・・・と試してみても,やっぱりオーバーステアになる.右リアがインリフトしているのは間違いない.秋頃のテスト結果では,減衰を2段も下げればベタ安定だったので,同じ減衰設定でこれだけ動きが違うとなるとダンパーの中身の問題.

「あ,コレはダンパーオイルが冷えて固くなってるな・・・」

と思いました.オイルが固くなってダンパーの動きが鈍くなり,その結果,リアのリバウンドスピードが落ち,インリフトが激しくなっているのだと.

今まで夏と冬で減衰設定を変えた事なんてなかったので,こんなにダンパーの動きが変わるのかと驚いたのですが,念のため,サーキットアドバイザーにこの件を聞いてみたところ,「それは有り得る.レースなんかでも周回を重ねる毎にフィーリングは変わっていくものなので.温度が低い時と高い時でフィーリングが変わらないようにオイルを※※※※※※にしたりします」とコメントを頂き,連続周回レベルでフィーリングが変わるなら,間違いないなと確信が持てました.


そう考えてみると,インフィールドで右フロントに荷重が乗り過ぎているのも,



左リアがインリフトして,対角線上の右フロントに荷重が全部乗っかってしまっているせいでしょう.右フロントのサスペンションストロークを有効に使えないので,向きが変えられず,立ち上がりが苦しいです.


ただ,最後コーナーは乗っているフィーリングからするとリアではなく,フロントに問題があるように感じるので,ここでクルマの向きが変わらず,前に進まない(アンダーが強い)理由は何かなー?って感じです.



ダンパーが固くなってリアがインリフトし易いなら,むしろ向きは変え易いはずでなのですが,そういう動きは出ません.ひたすらフロントが入って行かない感触なので,ちょっと理由が分からない・・・.リアのダンパーの動きが固くなっているのと同様に,フロントの動きも固くなってしまっているのでしょうから,フロントは突っ張ってしまっているんですかね? こちらも減衰を下げてロールさせる方向にした方が良いのかな??とか考えています.

いずれにせよ,足回りのセットアップを見直さないとダメなのは,今回の走行ではっきりしたので,ダンパーオイルが固くなっている冬場のうちにやり直そうと思います.


最後に,今回走る前に1つ小細工をしてみたのですが,LAP+のデータを見ていたところ,効果が出ている事が確認出来ました.



今までホームストレートエンドの最高速は133km/h台が限界だったのですが,今回134km/h出ていました(このラップに限らず複数回).アタックラインを使っているとは言え,先述の通り最終コーナーの立ち上がりでクルマは前に進んでおらず,加えてこの日の気圧が1010hPa程度だった事を踏まえると,これは好材料です.

やっぱりギヤ比が変わるとオイシイポイントも変わるんだなぁ~と改めて思いました.こちらもまだまだ煮詰める必要があるので,足回りの見直しと合わせて進めていこうと思います.


以上,今年最後の考察でした.

セッティングし直さないといけないので,年明けからも走り込みをしたいのですが,あのクルリンパ!なリアを何とかしないと効率的に進められませんね.バイク用の17インチウォーマーが転用出来そうな話を紹介頂いたのですが,さてどうするか・・・.

リアのタイヤサイズを見直したいとも思っているのですが,それには新しいホイールが必要ですし,オートサロンの発表前にホイールを決めると後悔もしそうなので,もうあと1ヵ月くらいは現状維持かなぁ~.ただ,その前にフロントタイヤの摩耗限界が来そうな気もするし,フロント変えるならアライメントも変更したいし,アライメント取るならリアのダンパーも仕様変更したい.う~ん・・・色々と悩みがつきない年末・年始となりそうです.
2021年10月03日 イイね!

なんで2キロ差なの?

なんで2キロ差なの?前回,ジムカーナで前後のバネレートがなぜ10キロも差がついてしまうのか?の理由が理解出来ました.

続く疑問は,サーキットユースではなぜ前後2~4キロ差くらいに留めるのか?です.一番最初に思いつく理由は「前後でロール剛性に差が出ないようにするため」でしょうか.ただ,ロール剛性の働きは何となく理解しているものの,「2~4キロ差」という数字の根拠が見えてきません.

そんな折,「レバー比」の事を調べていたら,主だった車種の数値を把握する事が出来ました.
(最近の車種しか残ってないですけど,HKSのサイトはデータが詳しく載ってて便利ですね)

 EG6   ・・・ F:1.50  R:1.20
 EK4   ・・・ F:1.56  R:1.23
 EK9   ・・・ F:1.56  R:1.23
 DC2   ・・・ F:1.50  R:1.20
 DC5   ・・・ F:1.10  R:1.70
 FD2   ・・・ F:1.11  R:1.27
 ZF1   ・・・ F:1.12  R:1.05
 GK5   ・・・ F:1.05  R:1.07
 ZC32S ・・・ F:1.00  R:1.36
 ZC33S ・・・ F:1.02  R:1.25

残念ながら一番欲しいEF8の値は見当たらず,1.45とか1.57といった数字を見かけましたが,正確性は不明です.近い年代のEG6~DC2が大体似た値ですし,サスペンション形式が同じダブルウイッシュボーンなので,恐らくここら辺の値なんだろうなぁ~と思っています.


ちなみに,「レバー比」というのは,ホイールが1mm動くとスプリングは何mm動くか?の比率だそうで,次式で求められます.

 [レバー比] = [スプリング位置のストローク] / [ホイール位置のストローク]


(AutoExe 貴島ゼミナール :チューニングを楽しむための動的感性工学概論§15より)

例えば,「レバー比」が1.5の場合,ホイールが1mm動くとスプリングは1.5mm縮む事になるようです.ダブルウイッシュボーン形式のクルマが,ストラット形式のクルマよりも相対的にバネレートが高い理由は,この「レバー比」からくるスプリングの縮み量に由来しているようです(縮み量が多いので底突きし易い→バネレートを高くしないといけない).


こういった形式による差を吸収して比較するために,ホイールの位置に作用するバネレートで考える「ホイールレート」という概念があるそうで,これは以下の式で求められます.

 [ホイールレート] = [バネレート] /([レバー比] × [レバー比])

手元にEK4の純正のバネレートの数値があったので(F:3.8キロ R:2.2キロ),試しにこれで計算してみると,

 Fホイールレート = 3.8キロ /(1.56 × 1.56)= 1.6キロ
 Rホイールレート = 2.2キロ /(1.23 × 1.23)= 1.5キロ (-0.1キロ)

前後でほぼ同じ値になるんですね・・・.

ハッ!Σ(゚ロ゚;)!!

これはもしや・・・と思い,EF8のレバー比がEG6と同じだと仮定して,吊るしの車高調(F:7キロ R:5キロ)で計算してみると,

 Fホイールレート = 7.0キロ /(1.50 × 1.50)= 3.1キロ
 Rホイールレート = 5.0キロ /(1.20 × 1.20)= 3.5キロ (+0.4キロ)

現在,私のEF8に付いている車高調(F:14.3キロ R:9.8キロ)だと,

 Fホイールレート = 14.3キロ /(1.50 × 1.50)= 6.3キロ
 Rホイールレート = 9.8キロ /(1.20 × 1.20)= 6.8キロ (+0.5キロ)

サーキットユースでは有り得ないと思われるジムカーナ車両のバネレート(F:18キロ R:8キロ)だと,

 Fホイールレート = 18.0キロ /(1.50 × 1.50)= 8.0キロ
 Rホイールレート = 8.0キロ /(1.20 × 1.20)= 5.6キロ (-2.4キロ)

もしかして,「バネレートの前後差は2~4キロ差まで」と言われるのは,ホイールレート換算で前後同じくらいにする事に由来するのか・・・?と思いました.


では,ホイールレートが何に影響を及ぼすのか?というと,クルマの左右方向の荷重移動量です.


(VD講座:10. ロール剛性計算より)

「ホイールレート」は上図で言うところの「Ks」に該当し,「ホイールレート」が大きくなるほど,コーナリング中に内側のタイヤ→外側のタイヤへ移動する荷重の量(ΔW)が増える事が分かります.

従って,前後でホイールレートに差があるという事は,前後で左右間のタイヤの荷重移動量が異なるという事で,これが異なるとどうなるか?というと,定常円旋回が出来ないという事だと思います.ドライバーは舵角一定・アクセル一定で操作しているつもりでも,クルマの方が勝手にアンダー or オーバー挙動になっていく・・・という事かと.そんなの乗りにくいに決まっているので「差は2~4キロに留めるべき」と言われるのも納得ですね.


以上,「なんで2キロ差なの?」の考察でした.

仮に,この前後のレート差の許容範囲が「レバー比」に起因しているという考えが合っている場合,「レバー比」を変えれば「2~4キロ差でなくても良い」という事になりますよね.「レバー比」に直接影響を及ぼすアームの変更は,車検対応のクルマで考えるとかなり難しいですが,「レバー比」がホイール位置から求められるのであれば,インセットの変更で多少融通が利く気もします.ただ,フロントの場合はインセットを変更すると「スクラブ半径」も変わるので,話がややこしくなりますね.

疑問は少しずつ解消しているのですが,分かれば分かる程「やっぱりサスペンションって難しいなぁ~」と思う,そんな日でした.

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「JP4が出来た理由? http://cvw.jp/b/1684331/48636424/
何シテル?   09/04 20:46
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