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2024年09月18日 イイね!

ようやく再始動

ようやく再始動7月にプロに私のEF8に乗って頂き,「LSDの効きが強過ぎ」「スプリングの本数を減らした方が良い」とアドバイスを頂きました.

今のLSDは,ファイナルの変更に合わせてEG6用→DC2用のType-RS(FG)に変更したもの.変更前のLSDと仕様的にはお釜のサイズが若干大きくなったくらいで全く同じはずなのですが,乗った当初から「全然前に進まねぇ!」と違和感ありまくりなLSDでした.



(左がDC2用,右がEG6用)

当時行った試算では,この影響でTC1000で0.3秒近く失っている見積りとなり,ダメージとしてはかなり大きそうだったのですが,不満があるからと言って簡単に変更出来ないのがFFのLSD.他の部分のセットアップを変更したり,ドライビングを変えたりして辻褄合わせを行い,3年掛けて何とか±ゼロの状態にまでは持ち込めました.



しかし,先日,遂にプロから「LSDが良くない」というコメントを頂き,「ああ,やっぱりダメか.コレを直さなきゃ,この先はないな」と覚悟がついたので,LSDの仕様変更のための資金繰りのため暫く走るのを止める事にしました.


その間,実家に戻って,親のガラケーからサーキット走行を始める前のEF8の画像を発掘したり(↓),




「日本一難しい」と話題の駐車場に行ってみたり(↓),






最近TC1000でよくお会いするべ卿さんの歴史(↓)を学んだり,



(G-WORKS 2024年10月号より)


いつもの走行会を走るAT使いのBB6の車載を観たり(↓),


(1本目→2本目→3本目と進むにつれて,クルマがどんどん曲がるようになっているけど一体ナニをしたんだ?)


車内に置いておいたら,この夏の暑さでこんなに(↓)膨張してしまったPC(LINK ECUセッティング用)のバッテリーを交換したり,


(左が新品,右が旧品.バッテリー膨れ過ぎて本体が曲がりました・・・苦笑)


なんだかんだと色々気を逸らせて走りたい要求を抑え込み,2ヵ月耐えてミッションを開ける資金を確保.
そして,ようやく開封したLSDとご対面する日を迎えました.



事前に色々と考察して,スプリングの本数はフル(24/24本)ではないか?と思っていたのですが,いざ蓋を開けてみるとジムカーナ用としてはスタンダードの16/24本.これだと1つ前のLSD(EG6用)と同じ本数なので「原因はスプリングではなかったのか・・・?」と一瞬思いましたが,「いやいや,とにかく本数は減らそう」と8/24本でオーダー.



このスプリング本数で,1つ前のLSDと同じイニシャルトルク(3キロ)となるようにMZプレートの厚みを調整してもらいました.



さぁ,これであとは慣らしを終わらせるのみ!と思ったのですが,店を出る直前で右フロントにプチトラブル・・・.



一先ず,部品の手配だけお願いして,とにかく慣らしを進める事にしました.


以上,ようやくの再始動でした.

現在LSDの慣らしを進めている最中ですが,仕様変更前と比べてLSDのON/OFFの切替えがはっきりと分かるようになりました.やはり仕様変更前のLSDは1wayの癖にアクセルOFF状態でも結構な引き摺り(≒抵抗)があったようです.まだまだ慣らしの初期段階なのでロックが始まった瞬間の効きに唐突感はありますが,馴染んでくればきっとスムースに動いてくれるでしょう.あとはこれでタイムに繋がるかどうか・・・.



また,今回ミッションを降ろすのに合わせてレリーズベアリングも新品に交換したのですが,そのせいなのか? クラッチペダルの動きがスムースになりました.若干ペダルが軽くなったような印象で,こちらは嬉しい誤算でした.

ま,クラッチの方はプラシーボかもしれませんが,LSDの効き方の違い含めて,慣らしの旅の過程で人間側の合わせ込みをしていこうと思います.
Posted at 2024/09/19 01:06:00 | コメント(0) | トラックバック(0) | セッティング(駆動系) | 日記
2024年07月31日 イイね!

LSDクラッチプレートのお勉強

LSDクラッチプレートのお勉強引続きLSDに関するお勉強です.

CUSCOのType-RSの 「F」と「FG」の違いがスプリング本数である事が分かり,スプリングの本数を変えるとどうなるか?も何となーく見えてきたので,お次はクラッチプレートに関して調べてみます.

まず,CUSCO LSDのクラッチプレートは「MZプレート」という商標のようなのですが,これには「内ヅメ」と「外ヅメ」の2種類があるようです(↓).



「内ヅメ」「外ヅメ」の由来は,その名の通りプレートに付いている爪の部分が内側を向いているか? 外側を向いているか?の違いで,「内ヅメ」はLSD内部のサイドギヤ側面に切られている溝(↓)に引っ掛かるようになっており,



一方,「外ヅメ」はLSD外部のケース内部に切られている溝(↓)に引っ掛かるようになっているようです.



この「内ヅメ」と「外ヅメ」は互い違いに組み合わされており,これが多板クラッチのような役目を果たしているようです.極端なイメージで言うと,LSDのアウターケース(≒外ヅメ)が右側のタイヤ,LSDのインナー(≒内ヅメ)が左側のタイヤに繋がっているような感じで(↓),



「内ヅメ」⇔「外ヅメ」間に力が加わっていなければ,まるでクラッチを切ったかのように「内ヅメ」「外ヅメ」はそれぞれ勝手に動くので,左右のタイヤで回転差が生じます.一方,「内ヅメ」⇔「外ヅメ」間に力が加わり,まるでクラッチが繋がったかのように両者が一体となって回転数するようになると,左右のタイヤが直結されたような形となり,LSDが作動する,というメカニズムのようです.


「内ヅメ」「外ヅメ」の役割が分かったところで,今度はCUSCOのLSDの取扱説明書を確認してみます(↓).



説明書によると,先述の「内ヅメ」「外ヅメ」は正式には以下の名称のようです(↓).

  内ヅメ ・・・ フリクションディスク
  外ヅメ ・・・ フリクションプレート

また,このディスク/プレートの組合せの方によって,両者の間に生じる摩擦力を変えられる事も記載されていました(↓).



DC2用のType-RSの場合,「フリクションディスク(内ヅメ)」と「フリクションプレート(外ヅメ)」は片側各4枚の合計8枚となっており,この両者を重ねる順番を変える事で接触面積が変わり,摩擦力(≒ロック率)も変えられるようです.例えばこんな感じですね(↓).

  内 ⇔ 外 ⇔ 内 ⇔ 外 ⇔ 内 ⇔ 外 ⇔ 内 ⇔ 外 の組合せ ・・・ 接触面積:100%
  内 - 内 ⇔ 外 - 外 ⇔ 内 ⇔ 外 ⇔ 内 ⇔ 外 の組合せ ・・・ 接触面積: 80%
  内 - 内 ⇔ 外 - 外 ⇔ 内 - 内 ⇔ 外 - 外 の組合せ ・・・ 接触面積: 60%

内・外同じ方向の爪同士を重ねると,重ねた2枚は一緒に動く事になるため,その2枚の間では摩擦力が生じず,その結果,LSDをロックする力が弱まるという事のようです.


接触面積の話が出てきたので,ここでDC2用の「フリクションディスク」「フリクションプレート」のサイズを確認してみます.

サイズは「C」となっており(↓),



これは「6.7インチ」のようでした(↓).



ちなみに,以前EG6用も使っていたので,そちらのサイズも確認してみたところ(↓),



同じサイズ「C」でした.EG6用→DC2用で若干アウターケースのサイズが大きくなっていた印象だったのですが,違っていたのは外側だけで中身のディスク/プレートは同じサイズだったようですね.
(となると,やはりEDC2用への変更時に感じたフィーリングの違いはスプリングに起因しているのか・・・?)


ついでに,上記にはサイズと合わせてディスク/プレートの厚みに関する情報も出ていたのでそちらも見ておくと,「フリクションディスク(内ヅメ)」の方は「1.6mm」のみですが,「フリクションプレート(外ヅメ)」の方は「1.5mm」「1.6mm」「1.8mm」の3つの選択肢があるようです.

DC2用のオーバーホールキットを見てみると(↓),



「1.6mm」が主で,「1.5mm」or「1.8mm」で調整する感じでしょうか.限られたケースサイズの中に,厚めのプレートを入れれば摩擦力(=ロック率)が上がる訳で,やり過ぎると摩擦力が上がり過ぎてデフロック状態に陥るそうです.


ここまでで「フリクションプレート(外ヅメ)」がセッティング要素となっている事は理解出来ましたが,「フリクションプレート(内ヅメ)」の方にはそういった要素がないのか?と調べてみると,ありました(↓).



所謂ところの「Spec F」と呼ばれているもので,通常「フリクションプレート(内ヅメ)」には潤滑油が通る溝が切られているのですが,この溝がない真っ平らなプレート「FFD:Flat Friction Disk」を用いた製品だそうです.溝がないと接触面積が増えて,摩擦力が上がるようにも思えるのですが,謳い文句的には効き味を弱める方向の事が書かれているので,イニシャルトルクとしては下がる方向なんでしょうか・・・?
(溝がない分だけ油膜が厚くなって,潤滑性が増して,効きが弱まるのかなぁ~??)


なお,これと似たような効果を得る方法として,ディスク/プレートをWPC処理する,というものもあるそうです.


(不二製作所:WPC処理より)

「WPC(Wide Peening and Cleaning)処理」とは,圧縮空気の力で極小の粒子を金属面に衝突させ,特性を変える表面処理の事です.LSDのディスク/プレートにおいては,粒子が衝突した際に出来る「ディンプル(窪み)」に潤滑油が溜まるようになるため,潤滑性が向上して摩擦力を下げられるそうです.消耗品であるLSDのディスク/プレートでこれをやるのはアマチュアにはハードルが高い気もしますが,「ディスク/プレート間の摩擦力の影響はそれほど大きい」という意味で頭の片隅に置いておきたいと思います.


以上,LSDクラッチプレートのお勉強でした.

スプリングの本数と合わせて,これでLSDのセッティング要素は大体掴めましたが,それぞれの要素をどう変えると,どんな違いが生まれるのか?はノウハウの部分なので,やってみないと分かりませんね.知見のある方に話を伺いつつセットアップの方向性を考えていこうと思います.
Posted at 2024/07/31 17:19:47 | コメント(0) | トラックバック(0) | セッティング(駆動系) | 日記
2024年07月24日 イイね!

LSDで曲がるメカニズム

LSDで曲がるメカニズムLSDで次何をすれば良いのかが何となーく描けたので,モチベーションアップのために再びLSDのお勉強をしてみます.

「LSD(Limited Slip Differential)」は,その名の通り「デファレンシャルギヤ(Differential gear)の滑り(Slip)を制限(Limited)するもの」です.「デファレンシャルギヤ」はコーナリング中に内輪と外輪で動力に差をつけるためのものなので,「LSD」はこれの逆,すなわち「コーナリング中に内輪と外輪で動力に差がつかないようにするためのもの」という事になります.

簡単に言ってしまえば「タイヤを左右で直結(ロック率:100%)にする」という事ですが,1wayのLSDの場合,減速時はロック率がほぼ0%なので,実質的に加速時に駆動トルク(≒アクセル開度)に比例してロック率をコントロール出来るもの,という事になります.



では,コーナーの立ち上がりでアクセルをガバッ!と開けてLSDを作動させ,ロック率を100%(=直結)にした場合に,左右のタイヤはどんな状態になるのか?というと,



LSDはコーナリング中に作動するものなので,横Gが掛かって車体がロールし,内輪側に掛かっていた荷重の一部が抜けて,外輪側へと移動する事になります.例えば,静止状態では5:5だった左右の荷重の比率が,9:1といった形で外輪側に偏るようなイメージです.



この状況だと,当然外輪側の「9」の方が内輪側の「1」よりも大きな力を発揮出来ますので,外輪が内輪を押し切るような感じで,クルマが曲がろうとしている方向(図の右側)に向かって力が働きます.これが「LSDで曲がる(LSDのおかげで曲がる)」のメカニズムですね.


ではここで,ロールを抑制するためにバネレートを上げたらどうなるか?



厳密にはバネレートを上げても左右の荷重移動の量は変わらないのですが,リバウンドストロークが少ないサスペンションで9:1みたいな極端な荷重移動を起こすと,内輪側のタイヤが持ち上げられて(インリフトして)荷重が抜ける事になるので,ここでは,

  バネレートを上げた ⇒ ロール角が減った ⇒ 内輪側が持ち上がらなくなった ⇒ 荷重が抜けなくなった

・・・という仮定で考えます.


この内輪側の荷重が抜けなくなった状態で,先程と同じような横Gを出してコーナリングしようとした結果,左右の荷重の比率は5:5 → 6:4 までしか移動しなかったとしましょう.



そうすると,先程の9:1の場合は圧倒的に外輪の方が力が強かったので,即座にクルマが曲がる方向に力を出せていましたが,今度の6:4の場合は差が僅かとなってしまったため,外輪が内輪を押し切るまでに時間が掛かってしまい,その間は先程と逆方向(=クルマを外側へ押し出す方向)に力が働く事になってしまいます.これが「LSDのせいで曲がらない」のメカニズムでしょうね.

つまり,バネレートを上げて左右の荷重移動を生じにくくすると,今までLSDのおかげで「曲げられる領域(ニュートラルステア⇒オーバーステア方向)」だったものが,一転して今度は「曲げさせない領域(ニュートラルステア⇒アンダーステア方向)」へと変わる訳ですね・・・.


こんな厄介な状況は当然回避したい訳なのですが,そのために重要となってくるのが「ロック率」です.



タイヤの外輪⇔内輪が直結している場合(ロック率:100%の場合),外輪⇔内輪で力の差が生まれないので,外輪が内輪を押し切るような状況には持ち込めません.従って,ロック率が100%に達するまでの時間をなるべく稼いで,少しでも押し切れる状況を増やす事が重要となり,故に「イニシャルトルクを下げる」という話が出てきます.


そして,更に話をややこしくしているのが,1wayのLSDは駆動トルクを掛けないと(=アクセルを踏まないと)力が出ない,という点です.



つまり,コーナーの立ち上がり初期(上の図のエイペックス付近~Exitに入るまでの領域)という限られた領域の中でこの時間を稼ぐ必要があり,それ故にカム角ではなく,イニシャルトルクでこれを実現すべきなんだろうなぁ~と思いました.


以上,LSDで曲がるメカニズムでした.

ここまでの話からLSDを使いこなすには,左右の荷重移動の量がポイントになってくる事が分かると思いますが,実はバネレートの他にこれをコントロールする要素がもう1つあります.


(VD講座:第4回 荷重移動その3より)

それが「加速度(横G)」です.「タイヤの限界を超えない事」という条件はありますが,横Gを大きくすればするほど左右の荷重移動の量は増えるので,それを使って「LSDで曲がる」状況を作り出す事も出来ます.

故にボトムスピードを上げる事(↓)は大事だし,プロはそれを狙ったドライビングをされているのだと思います.



また,B16Aのような回転数でトルクを絞り出すタイプのエンジンは,ボトムスピードを上げて,旋回中のエンジン回転数を出来るだけ高く保った方が立ち上がりのトルクも稼げますし,クルマの性能を全部引き出すという意味では,そういったドライビングに変えていかないと現状の壁は超えられないんだろうなぁ・・・と思いました.
Posted at 2024/07/25 01:00:41 | コメント(0) | トラックバック(0) | セッティング(駆動系) | 日記
2024年07月23日 イイね!

LSDをどう変えるか?

LSDをどう変えるか?先日,LSDの現状確認としてイニシャルトルクを確認した訳なのですが,20ヵ月前と同じ「4.5キロ」でした.今のLSDを組んだ初期が「5.5~6.0キロ」,それから1年半経って「4.5キロ」に落ち,そこから更にほぼ同じ期間(1年半+2ヵ月)を経てまだ「4.5キロ」なのですから,これが今のLSDの設定値と考えて良いでしょう.

となると,このイニシャル値をどこまで落とすか?という話になる訳なのですが,先代のLSDは「3.0キロ」だった事を踏まえると,まずは1.5キロダウンでしょうか?



Type-RSのイニシャルトルクは,スプリングの本数だけでなくプレートの厚さも関係してくるので一概には言えないのですが,ここでは仮に以下だとして(↓),

  初代 (EG6用 F)  ・・・ 1.0キロ
  2代目(EG6用 FG) ・・・ 3.0キロ
  3代目(DC2用 FG) ・・・ 4.5キロ

スプリングの本数も以下だったと仮定すれば,

  初代 (EG6用 F)  ・・・  8本
  2代目(EG6用 FG) ・・・ 16本
  3代目(DC2用 FG) ・・・ 24本

大体スプリング4本≒1キロくらいの換算になるでしょうか? そうすると1.5キロダウンは6本減.実際に今のLSDに24本入っているかどうかは開けて確認しないと分かりませんが,「FG」のカムのフェース的には4面あるので(↓),



恐らく,2×4=8本抜きになるのかなぁ~?と思っています.


そもそも1wayにおけるイニシャルトルクは,アクセルを踏んでいない時(=駆動トルクがゼロの時)の最低ロック率ですから(↓),



それが下がる事によって,アクセルの踏み始め(駆動トルクが出始め)の領域でロック率のコントロール幅が増える事になります.イニシャルトルク1.5キロの差で一体どれくらい増えるのか? そもそも私がそれを認識出来るのか?といった懸念はありますが,こればっかり は正直やってみないと分かりません.ただ,過去のブログを読み返してみると色々辻褄が合う部分もあるので,やればやったで有意な差が出るんじゃないのかなぁ~?と思っています.


・・・という事で残る最大の問題点は,ヘタった訳でもないのに,ミッション降ろしてLSDをわざわざ開けるのか?という私の貧乏性な部分ですかね(苦笑).
Posted at 2024/07/23 22:05:13 | コメント(0) | トラックバック(0) | セッティング(駆動系) | 日記
2024年07月16日 イイね!

「F」と「FG」の違い

「F」と「FG」の違いプロにLSDの問題点を指摘頂いて以降,LSDに関して調べ直しているのですが,その中で,そもそも私が今使っているCUSCO Type-RSのジムカーナ仕様(FG)は,スタンダード仕様(F)と一体何が違うのか?と気になりました.

ショップでLSDのオーバーホールをしようとした際,「最近のCUSCOはイニシャルトルクが低いから~」と「F」→「FG」への変更を薦められたのが事の発端だった訳なのですが,当時は「イニシャルトルクが高い」以上の情報は得られませんでした.



CUSCOのサイトで調べてみても「FG」に関する説明はなく,きっとプロユース(分かる人には分かる)なんだろうなぁ~と思ってはいたのですが,LSDのセッティングに手を出すなら,そんな漠然とした情報ではマズいので,真面目に調べてみたところ,以下の情報に行きつきました(↓).


(CUSCO:マスターカタログ LSD諸元表より)

私が使っているLSDは,ファイナルの都合上,DC2用(LSDコード:328)を使っているのですが,これを見るとどうやらType-RSだけで計5種類あるようです.それぞれが何を示しているのか?を調べてみたところ,どうやら以下のようでした(↓).

  F   ・・・ 1wayスタンダード仕様  (カム角を35°/45°で切替えられるタイプ)
  C   ・・・ 1.5wayスタンダード仕様 (1way/1.5wayでカムを切替えられるタイプの1way設定)
  C15 ・・・ 1.5wayスタンダード仕様 (1way/1.5wayでカムを切替えられるタイプの1.5way設定)
  FG  ・・・ 1wayジムカーナ仕様
  R   ・・・ 1wayプロ・アジャストLSD(10°刻みでカム角を変更可能な専用チップを採用したタイプ)

この中で,肝心の「F」と「FG」の違いに関してフォーカスしてみると(↓),



スプリングの本数が違う事が分かります.ここで言っている「スプリング」とは,Type-RSの「RSスプリング」の事ですから(↓),



「FG」は「F」よりもセット出来るスプリングの本数が多く,その分だけイニシャルトルクを上げられるようになっているようですね.これで「FG」はスプリングの本数が単純に多い事は分かりましたが,ならば,どういう構造になっているのか?と調べてみたところ,こんな感じでした(↓).


(CUSCO:マスターカタログ LSDパーツより)

左が「F」で使用されているカム,右が「FG」で使用されているカムです.両者共に1way用のカムですが,「F」の方は35°/45°の2種類のカム角を切替えられるように,スプリングの設置スペースの横にカム角の穴があるのに対し,「FG」はその穴がなく,全てスプリングの設置スペースとなっている事が分かります.つまり,「FG」はカム角の切替え機能を捨てて,その分だけスプリングの本数を増やせるようにしたようです.
(だから,「FG」はカム角45°しか選べなかった訳なのですね・・・)


ここに辿り着く前までに,Type-RSのセッティングをする際,スプリングの本数を変更する事は知っていたのですが,このスプリング配置のレイアウトが均等ではないと聞いており(↓),



上の図でいうとスプリングが2本並列となっている箇所と,1本のみとなっている箇所があるのですが,例えばスプリングを12本→6本に減らすのに,2本並列の箇所を1本に減らすのと,1本のみとなっている箇所を全部抜くのとでイニシャルトルクが変わるそうで,そういった部分のノウハウが気になっていたのですが,「FG」のようなレイアウトであれば,恐らくカム穴に対して均等(24 ÷ 4 =6本かな?)に本数が配置されていると思われるため,そういった事は考えなくて良さそうですね.


以上,「F」と「FG」の違いでした.

これで少し理解が進んだので,このスプリング本数の話とプレートの話(↓),



これらをどう組み合わせるか? ミッションを開けるとなると工賃は安くはないのでよく考えたいと思います.
Posted at 2024/07/17 17:47:13 | コメント(1) | トラックバック(0) | セッティング(駆動系) | 日記

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