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2020年11月17日 イイね!

スプリングのお勉強 その①

スプリングのお勉強 その①ようやくRE-71RSネタの通知の嵐が治まりました(苦笑).

その後もRE-71RSを使った人達のコメントが目に留まるのですが,扱いに苦戦されている方が多いようですね.こちらの動画では「外側がガチッとしているが,そこだけで走っている気がする」と仰られているので,このフィーリングが合うかどうかがポイントなのでしょうか.内圧もA052よりも低めに設定しないとマッチしないかなぁ~?とか思いつつ,今の内圧よりも下げるとなると,私の場合はフィーリングがかなり悪くなりそうなので,きっと好みじゃない気がしました.


さて,そんな感じで当初目論んでいた「A052には設定がなく,RE-71RSには設定があるタイヤサイズの活用」というプランも白紙に返ってしまったので,タイヤサイズは現状維持のまま,次の一手を考える・・・とは言っても,タイヤ以外でのバランスチェンジはサスペンションでしか実現出来ないので,基本に立ち返って,スプリングに関して勉強し直してみます.


スプリングの話でよく出てくるのが,「同じレートでもメーカーによって特性が違う」という話.最初読んだ時は「そりゃそうなんでしょうけど,相対比較の感覚論で言われても分かんないよ~」というのが率直な感想でした(相対だろうが,感覚論だろうが,情報があるだけ助かるのですが).ここ最近は更に「低反発・高反発」の話も加わって,益々素人目には判断しづらくなっている気がしています.

それを知ってか知らずか,グランツーリスモの最新作「GT Sport」では,足回りの固さを「固有振動数」で言い表すようになりました(↓).


(ゼロから始める一眼レフLife。:【GTSport】セッティング特集その2より)

もうこうなってくると,いくつがどれくらいなのか全く感覚が通じない世界ですね・・・(推奨値が思い浮かばない).


さて,まずは基本を押さえるという事で,カタログスペックから確認してみます.

ID(65)・レングス(6inch)はダンパー形状でほぼ固定なので今回は割愛し,レートの確認から.
現在使っているHYPERCOのレートは,

 F:9.8kgf/mm  R:8.9kgf/mm

私のEF8の前後軸重は,

 F:644kg     R:337kg

厳密には違いますけど,1輪当たりの荷重は÷2なので,

 F:322kg     R:169kg
 
ここから1G状態でのストローク量を求めると(荷重÷レート),

 F:33mm     R:19mm

各スプリングの最大ストローク量は,

 F:94mm     R:94mm

なので,プリロードを掛けない状態のストローク量は(最大ストローク-1Gストローク),

 F:61mm     R:73mm

という事になります.


ここから荷重移動で縮む分を考えないといけないのですが,「それってバネレートによって違うんじゃ・・・?」と思っていたら,とあるサイトで「荷重移動にバネレートは無関係」と教えて頂きました.


(VD講座:第1回 スプリングで荷重移動は変わるか?より)

車重・重心高・ホイールベースは物理的に固定値なので,変動要素は「減速G」のみという事のようです.

そこで,最大減速Gを調べてみたところ,TC1000でMAXは「1.00」でした.
(「1.02」以上だとロックしてました・・・)

一方,EF8のホイールベースがカタログ値で「2300mm」,同じく全高が「1270mm」ですから,上図のH/Lが 1270 / 2300 = 0.55以下となる点を考慮すると,「ブレーキング時の荷重移動量はリアの軸重の半分以下」と言えそうです.


・・・という事で,ざっくり「リアの軸重の半分(169kg)が前輪1本に全てが乗っかった」と考えてみると,

 94[mm] -{(322[kg] + 169[kg])÷ 9.8[kgf/mm] }= 44[mm]

となるので,フロントのストローク量的にはまだ余裕がありそうですね.

横方向(ローリング)を考えるとレートダウンはそんなに簡単に出来ませんが,縦方向(ピッチング)だけ考えるなら,ブレーキロックの対策としてフロントのレートダウンもアリですね・・・.


さて,フロントの方向性が見えてきたところで,今度はリア.



リアは,この(↑)持ち上がる動きを考えないといけません.

先日の日光でも,すり鉢状の6コーナーや10コーナーでブレーキング時にリアが不安定になっているので,今のストローク量でも足りないという事なのでしょう.「足りないなら増やせば?」と安易に考えたくなりますが,加速時のスクォート(リアが沈み込む動き)の事を考えると,単純に増やせば良いという事にはなりません.「縮みにくく,伸びやすい」という特性がリアに求めるものであるならば,単純にバネレートでアレコレ考えても答えはなく,スプリングの特性に目を向けたくなります.

・・・という事で,調べてみたら,こんな絵(↓)を見つけました.


(Øutlawなモータースポーツ:スプリングメーカーごとの挙動についてより)

低反発と高反発のスプリングメーカーの立ち位置みたいなものを概念的に示したものですが,サスペンションプラスのUC-01とUC-03が対極的なのはともかく,私が使った事があるHYPERCOとSwiftも両極端なんだなぁ~と思いました.低反発・高反発の定義は要約すると,

 低反発 ・・・ 縮みにくく,伸びにくい
 高反発 ・・・ 縮みやすく,伸びやすい

だと私は理解しました.ただ,ややこしいのは「縮みにくい」=「固い」ではなく,縮むスピードの「速い・遅い」である事でしょうか.縮む絶対量がバネレートであるならば,一定量縮むまでの過渡特性みたいなものが反発力に相当しそうです.

この反発力の見分け方としては,

 低反発 ・・・ バネの巻き数が多い   ⇒ 多いから動くのが遅い
 高反発 ・・・ バネの巻き数が少ない ⇒ 少ないから早く動ける

という理屈だそうで,もう一点付け加えるなら,

 低反発 ・・・ 重い ⇒ バネの巻き数が多いので
 高反発 ・・・ 軽い ⇒ バネの巻き数が少ないので

という事でもあるそうです.詳しくはコチラ(↓)の動画をご覧下さい.




なお,クルマのセッティング的に言うならば,

 低反発 ・・・ 挙動を安定させたい時に使う   (≒減衰を強めた時と似た挙動)
 高反発 ・・・ 動きをクイックにしたい時に使う (≒減衰を弱めた時と似た挙動)

という事なのかな?と思っています.

リアに求める動きを実現するには「縮む時は高反発,伸びる時は低反発」なんて特性のモノがあれば良いのでしょうが,そんな代物はないので,ダンパーと組み合わせて作り出すしかないのでしょうね.

ただ,前後で低反発・高反発の組合せを変えると,「案外面白い姿勢を作り出せるんじゃないか?」と思ったのですが,それも前が支配的か?後ろが支配的か?を見極めないとハマっちゃうかなぁ・・・.


そんな感じで,手の甲をクルクル動かしてクルマの姿勢を考える,今日この頃でした(笑).

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