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2021年09月08日 イイね!

ZF1 vs EF8 ~ウェット比較~

ZF1 vs EF8 ~ウェット比較~先日のTC1000,辛抱強く待ってドライで走る事ができ,おまけにここ数ヵ月の課題もクリアする事が出来たので,満足感のある1日でした.

ところが,帰り際にこもりん.さんがやってきて,私がウェットで走らなかった事に非常に不満なご様子.LSDをイジメる目的であれば走っても良かったのですが,C30枠じゃ時間が短いですし(ファミ走は通常20分なのですが,8時枠はタイムアタック用で15分),リアタイヤのカス取りくらいにしかならなそうなので止めました.

そうしたところ,こんなコメント(↓)をブログに書かれた上に,



ここ2~3日,別件のブログばかり書いていたら,「早く分析しろ!」とばかりに分析用の素材がドカドカと送られてきました(苦笑).どうやら逃がしてくれないようなので,「ウェットコンディションだと,こもりん.さんには全く敵わない事」を各種データから示してみたいと思います.


まず,比較対象は,こもりん.さん(ZF1)がコチラ(↓).



私の方は・・・って,そういえば,この日はカメラが壊れて車載が撮れてない日だった(汗).
まぁ,こもりん.さんに仕組まれて(笑),ウェットで走る羽目になったこの日(↓)です.



日も時間帯も違うので,路面コンディションは全く異なりますが(明らかにこもりん.さんの方がコンディションは悪いと思う),両者共に45秒台を出した時のデータで比較してみたいと思います.


まずは,走行ラインの比較(赤:こもりん.さん 青:私).



パッと見て気づくのは,1コーナー,1ヘア,インフィールドの3つでしょうか.

1コーナーは,こもりん.さんの方が浅い角度で進入して,奥で曲げて,同じように浅い角度で2コーナーに入っていくライン取りになっているようです(V字に近い).一方で,私の方は1~2コーナーを繋げた定常円旋回(U字に近い)になっているようですね.1ヘアの差は,こもりん.さんが止まり切れなかっただけなような気もしますが,後で映像で確認してみます.インフィールドは,反対に私の方がアンダー出して曲がり切れなかった感じですかね?(こちらは映像ないので確認出来ない)


続けて,車速の比較はこんな感じ(緑:こもりん.さん 青:私).



先程の1コーナー,1ヘア,インフィールドで特徴的な違いが出ていますね.
こちらで注目すべきポイントは,それに加えて洗濯板の進入速度の差でしょうか.


では,詳しく見ていきます.

1~2コーナー



進入速度は私(青)の方が1.5km/h高いですが,これはパワー差でも何でもなくて,単純にブレーキングポイントの違いです.気にする必要はないでしょう.重要なのはその先ですね.私(青)の方は80km/hまで一気に車速を落として,その後,リアの様子を窺いながら,一気に全開にしていく走らせ方ですね.一方,こもりん.さん(緑)の方は私(青)よりボトムを5km/h上げて,より早くアクセルを全開にしていますね.私より細いタイヤ(195/55R15)でボトムを上げられる理由は,私よりも浅い角度で1コーナーに進入しているためでしょう.

通常,この浅い進入角度だと1コーナーは曲がり切れない(外に流れたまま戻って来れない)はずなのですが,ここでこもりん.さんの技が1つ見てとれます.



ちょうど私(青)の車速がこもりん.さん(緑)の車速に追きそうな場面で,ガクッとこもりん.さん(緑)の車速が落ちているのが分かります.最初,タイヤの限界を超えたのかな・・・?と思ったのですが,車載を見ると,ココ(↓)で一瞬アクセルを抜いて,



リアの荷重を抜いて滑らせ(↓を見ると左手が少し下がっているのが分かります),



クルッと向きを変えて再び全開にするという,こもりん.さんの技によって外に流れず,戻って来れている事が分かりました.まぁ,ドライ路面であれば,こういう技を私もやれなくないと思いますが,これを滑り易いウェット路面でやるのは無理ですね.このコーナー1つで,こもりん.さんにウェットで勝てないのは明らかだと思います.


続けて,2コーナーへと進入していく訳ですが,97km/h付近で私(青)はこもりん.さん(緑)に追い抜かれているのが分かります.



場所としてはココ(↓),ちょうど2コーナーのイン側の縁石が終わる辺りですね.



一体ココで何が起きているのか? それを解き明かすために縦Gのグラフを見てみると(↓),



私(青)がほぼ加速度一定(というかジリジリ加速が鈍っている)のに対し,こもりん.さん(緑)の方はポンと加速している(上に跳ね上がっている)のが分かります.先述の通り,こもりん.さんの方がタイヤは細いのでグリップで上回っている事は有り得ません,だとすると,この加速の理由は出力特性だな・・・と思い,以前調べたCR-Zの出力特性と私のEF8のトルク特性を比較してみます.


(赤:ZF1=こもりん.さん 黒:EF8=私)

先程のポイント(97km/h付近)は,私のEF8のギヤ比だと5500rpm辺りになります.5500rpm付近というのはご覧の通り,ZF1(赤)とEF8(黒)が交差する部分で,EF8(黒)の方はここからトルクが盛り上がっていくのに対し,ZF1(赤)は逆にトルクが落ちていく部分になります.

つまり,同じアクセル全開でも,トルクが増加してタイヤのグリップをどんどん縦方向に消費し,結果,横方向のグリップを失って前に進まないEF8に対し,ちょうど横のグリップが欲しいポイントで,トルクが適度に落ちて縦方向にグリップを余分に食われる事がなく,結果的にZF1は更に前に進む,という構図になります.

言わば疑似的なトラクションコントロールが起きているようなものですが,恐らくこもりん.さんは,これを経験則的に把握していて,こうなる事を分かってて走らせていると思われます.コーナーのどのポイントで,どれくらいの車速で進入すると,クルマがどれくない前に進むか?(進まないか?) それをキッチリ把握しているからこそ,こんな疑似トラクションコントロールみたいな合わせ込みも出来るのだと思われます.

これはTC1000を1万周もしている人ならではのテクニックなので,その1/3くらいしか走ってない私からしたら,これもウェットで勝てない理由の1つですね.


1ヘア



走行ラインの方から推測すると,こもりん.さん(緑)は止まり切れず,オーバーランしたのかな?と思ったのですが,映像を見るとそんな感じはしませんね.実際,ボトムは私(青)より3.7km/h高いにも関わらず,加速するタイミングは同じですし,実は,これがこもりん.さんにしか見えていないウェットラインだったりするんですかね??

ちなみに,1ヘアを立ち上がった後,67km/h付近で私(青)は失速していますが(↓),



私のEF8にとっては,ここでちょうど5500rpm(先述のトルクが盛り上がるポイント)なので,恐らく2コーナーと同じ事が起きているんでしょうね・・・.


インフィールド



こもりん.さん(緑)の方はキレイなU字を描いていますが,私(青)の方は途中でポコンと小山が出来ています.これは,小山が出来たポイントでアクセルを開けて立ち上がるつもりだったものが,フロントが滑ってクリップにつけず,アクセルを戻して再加速~みたいな走らせ方になったためと思われます(ようは私のミス).


洗濯板進入



インフィールドの立ち上がりで私(青)は失敗しましたが,それでもアノ手コノ手で加速させて,高速の左コーナーを抜けて,洗濯板への進入でブレーキング~となる訳ですが,私(青)の方はブレーキング直前の波形の乱れが酷いですね・・・.横Gのグラフを見てみると(↓),



こもりん.さん(緑)に比べて,私(青)の方がGの変化が急なので,この急激な挙動の変化が波形の乱れに繋がっていると思われます(ウェット路面での経験値の差ですね・・・).この挙動の乱れもあると思いますが,こもりん.さん(緑)の方がブレーキングの開始をココまで(↓)遅らせる事が出来ており,



最終的に,このブレーキングの差がタイムの差に繋がっています(こもりん.さんの方が0.2秒速い).この映像の位置からすると,高速左コーナーのイン側の縁石を越えた先でブレーキングを開始していると思いますが,ウェットでここまでブレーキを遅らせるのは,私には無理ですね(先述のG波形を踏まえても,飛ぶか,ブレーキロックすると思います・・・).


以上,ウェット路面における比較結果でした.

一般的に「ウェット路面では腕の差が出る」と言われている通り,技量の差が如実に表れていると思います.これにハイブリッド車ならでは特性が加わり,こもりん.さんの凄さが強調されているのが非常に良く分かる結果となりました.

こもりん.さん,ご満足頂けましたでしょうか?



















































【独り言】
あ~,疲れた.またブログ書くのに○時間も掛かっちゃた.今回も長々と書いたから,また「ブログが長い!」とか,「1画面の情報量が多い!」とか,文句言われるんだろうなぁ~(苦笑).

それにしても,改めてトルク特性の比較結果を見てみると・・・,



5500rpm以下じゃホントに勝負にならないんだなぁ~.
常時1~2キロ,トルクで負けてるって結構な差だよなぁ~.


(物理部の部屋:エンジンの特徴より)

コレ(↑)見ると,B16B⇔B18Cくらいの差がありそうかな・・・?

今回のトルク比較,EF8の方は実測値だけど,ZF1の方はカタログスペックだし,こもりん.さんのCR-Zは例のチャンバー付けたりしてるし(↓),



実際の差はもっとありそうだよなぁ~.こもりん.さんのZF1の車重が大体1100kgくらいで,私のEF8は980kg.トルク・ウェイト・レシオで考えれば,ほぼイーブンか負けてるな,こりゃ・・・.やっぱりウェットで勝負する時はバッテリーを使い切らせて,モーターアシストが使えない状態の時にしてもらおうっと(笑).

あと,そう言えば,5500rpmっていうとVTECの切替えポイントなんだよなぁ~.
・・・って事は,ローカム固定とかにしたらドライでも負けるって事か!?
Posted at 2021/09/09 07:34:29 | コメント(1) | トラックバック(0) | XXX vs EF8 | 日記

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