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2022年03月26日 イイね!

DI化効果の途中経過

DI化効果の途中経過時期外れの低気温を利用して再び40秒台を出せた先日のTC1000でしたが,これは昨年10月以来の好タイムとなるので,今回はその時のタイムと比較してみようと思います.

この'21/10月→'22/3月の間の最も大きな変化点として「ダイクレトイグニッション化(DI化)」があり,これの効果確認という意味合いにもなります.ちなみに,ECUの仕上がりとしては大枠が固まったくらいの状態で,細かな部分で詰める代は残っていますが,ここから先は性能向上というよりロバスト性向上になる気がします.

では,まず比較サンプルの再確認.

【前回('21/10月:40.995)】


【今回('22/03月:40.969)】


タイム的には今回の方が0.026秒速いですが,まぁ,誤差レベルですね.


次に,コンディションを確認.

 前回 ・・・ 気温:11.7℃  湿度:72%  路温:10.3℃  気圧:1027.0hPa
 今回 ・・・ 気温:08.7℃  湿度:68%  路温:18.3℃  気圧:1015.5hPa

今回を基点にしてみると,気温は-3℃(+0.6%),湿度は同等(±0%),気圧は-11.5hPa(-1.15%)となるので,コンディション的には出力が0.55%(≒1PS)ダウンする条件だったようです.


そして,ロガーデータの比較結果です(青:前回 緑:今回).



全体的に見ると,今回(緑)の方が各セクションのトップスピードが1km/h以上伸びており,コンディション面での不利を考えるとDI化によってエンジンパワーが増しているのは間違いなさそうです.また,各セクションのボトムスピードに目を移すと,こちらも全て前回(青)の値を上回っているのが分かります.これを見て「ボトムが上がったからトップスピードも伸びたのでは?」と一瞬思いましたが,今回のタイヤはこんなん(↓)ですし,



加えて,ヘアピンの進入でブレーキングした際に軽くロックしているので,今回の方が前回よりもトラクション性能としては低いと思っています.確か前回は雨の日光後で,タイヤ表面がキレイに摩耗した恩恵で40秒台に入れられたと記憶しており,そういう意味でもタイヤとしては前回の方が条件が良かったと思われます.唯一,前回の方が不利だった点は「路面温度」で,前回は10℃台でリアタイヤのウォームアップに苦しまされましたが,今回は18℃と即座に機能する温度だったので,リアタイヤのトラクションに限っては今回の方が上だったかな?と思っています.
(リアタイヤの鮮度的にも今回の方が有利ですしね)


では,細かく見ていきます.

ホームストレートエンド



前述の通り,今回(緑)の方が車速が0.9km/h高いです.スタートラインからの推移を見ると前回(青)がやや凸凹した波形であるのに対し,今回(緑)は真っ直ぐキレイに伸びている点が印象的です.これがDI化によってパワーが増し,細かな操舵抵抗にも打ち負けないトルクのおかげだと嬉しいのですが,そんな事はこのロガーデータじゃは分かりません(笑).


1コーナー



ブレーキング時の減速過程が前回(青)と今回(緑)で異なるのですが,ボトムスピードは全く同じ.タイヤは今回(緑)の方が摩耗は進んでいると思うのですが,フロントのグリップレベルとしては同等だったのかもしれません.この辺りA052の性能ダウン幅の少なさは毎度驚かされますね.

なお,ここで注目すべきは赤丸を付けたポイントでしょうか.前回(青)は今回(緑)よりも早くアクセルを踏めていますが,その後,操舵抵抗で失速しているのに対し,今回(緑)は失速する事なく,タイヤの縦と横を上手くバランスさせてクルマを前に進められているようです(失速していない).前回(青)はなんでここで操舵抵抗が増えたのかなぁ~?と車載を確認してみると,



立ち上がりでステアリングを戻し始めた後,この位置(↑)で,ほんの僅かですがステアリングを切り足してしまったようです.切り足し量としては指2本分くらいの差でしかないのですが,タイヤを縦にも横にも使っている限界領域なので,ほんのちょっとの余計な動きが抵抗となって失速したようです.今回の方も指1本分くらいの切り足しはところどころあるのですが,ロガーデータに出るような失速は見られず,これもDI化でトルクが増したせいだったら嬉しいなぁ~って感じです(笑).

ちなみに,DI化の効果を冗談めかして書いてますが,コレまんざら妄想でもないです.例えば,デスビ仕様の時にプロに乗って頂いた際,「1~2コーナー間でモッサリ感がある」と指摘を受けた事があるのですが,このモッサリ感の部分はちょうどVTECの切替ポイントでした.DI化によって,VTEC切替ポイント前後のトルクが増している事は,乗った直後に体感しましたので,それと辻褄が合ったりもします.


ヘアピン



今回(緑)の方が1km/h進入速度が高いせいもあるんでしょうが,前回(青)に比べて若干手前からブレーキングを始めているようです(上側の赤丸).じゃあ,手前から止めたのに,なんでブレーキロックしたの?と過程を見ると,今回(緑)の方が減速度が大きい(↓),



・・・ので,ロックはコレのせいでしょうね.ちなみにボトムが低い云々を言ってましたが,前回(青)に比べれば今回(緑)の方が2.8km/hボトムを上げられていたんですね(上図 下側の赤丸).立ち上がりの加速も前回(青)より今回(緑)の方が良くなってますし,闇雲にボトムを上げる事を狙うのではなく,安定して上げられる方法を狙った方が良いのかも・・・?とも思いました.


インフィールド



今回(緑)の方が車速の伸びが良いので,前回(青)よりも手前からブレーキングを開始しています(上側の赤丸).その後,ノーズダイブをブレーキでコントロールして上手く向きを変えようとしているのですが,今回(緑)の方がアクセルONのタイミングが遅いですし,上手く向きを変えられていないようです.これの主要因はフロントタイヤの摩耗だと思いますが,ダンパーの減衰設定の影響もある気がしています.前回(青)より今回(緑)の方が減衰が柔らかいので,ノーズダイブするスピードが早く,それによって狙い通りの姿勢を作れていない気もします.この辺りは反復練習しているのですが,まだまだ足りていないようですね.


左高速~洗濯板進入



今回(緑)は前回(青)で見られた左高速での失速が見られませんね(赤丸の部分).横Gを確認してみると(↓),



今回(緑)の方が前回(青)よりも横Gの発生量は大きいので,これで失速しないのは,やっぱりDI化のおかげなんでしょうか・・・?


最終複合



今回(緑)の方がボトムスピードが高いですが,これは「今回(緑)が良かった」というよりも「前回(青)が悪かった」と見るべきでしょうね.というのも,前回はここでシフトミスしていて(2速のシフト抜け),それのせいで失速時間が長かったのだと思われます.


以上を纏めると,ブレーキング領域では前回の方が速く,加速領域では今回の方が速かったという事のようです.トータルで見ると五分五分という感じで,最終的な0.026秒の差は,シフトミスの有無の差だけな気もします.

ただ,ブレーキング時の不利はタイヤのせい,加えてコンディション的にもパワー面で不利だった点を考慮すると,ダイクレトイグニッション化の効果はもっとあるように思えます.時期的にタイムでそれを示す事は困難ですので,ECUのセッティングを煮詰めて,次の冬で最終的な効果確認!という事になるのかなぁ~と思っています.

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「サイドドラフトを使ったオーバーテイク http://cvw.jp/b/1684331/48478095/
何シテル?   06/09 22:35
GPSロガーを使ってクルマとドライビングを改善しながら,B18C搭載のCR-XにB16AのCR-Xで挑んでいます. TC2000 1'07.4/TC1000 ...
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