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2019年09月21日 イイね!

新たな分析指標探し

新たな分析指標探し先日TC1000に行った時に,筑千職人GP・夏の陣 FR(Tb)クラス1位のひらりん2000GTさんから,TC1000における一つの指標を授けて頂きました.

早速,教えて頂いた指標を基にデータを分析してみようと思ったのですが,これがなかなか上手く相関がとれず,迷路にハマり込んでしまったので,一旦,教えて頂いた指標を横に置いて,まずは現状分析から始めてみる事にしました.


まずはコースのおさらい.



筑波サーキット・コース1000(通称:TC1000)は公式に全長が表記されていないのですが(TC2000はあるのに・・・),色々調べてみたところ「1039m」というのが正しそうです(995mは2輪走行時の模様).


次に,TC1000のコースをLAP+基準で4つのセクターに分割してみます.



 SCT.1 ・・・ スタートライン~第2コーナー
 SCT.2 ・・・ ヘアピン
 SCT.3 ・・・ インフィールド
 SCT.4 ・・・ 左高速コーナー~ゴールライン


準備が整ったところで,前回の走行の3本目のデータから上位5つのデータに対して比較を行なってみます.
(どうでも良いですが,計測20周で5周しかアタック出来てないって,やっぱり前回は結構暑かったんだなぁ・・・)

 ①42.108 (距離:1007.6m)
 ②42.152 (距離:1004.7m)
 ③42.154 (距離:1011.2m)
 ④42.266 (距離:1003.7m)
 ⑤42.381 (距離:1005.7m)

コース全長(1039m)はコースのど真ん中で1周した時の距離でしょうから,アウト・イン・アウトでコースの最短距離を走っている,アタック時の距離の方が短いのは当然ですね.

ただ,割と距離にバラつきがあり,最長の③と最短の④を比較すると,7.5mも差があります.
EF8の全長が3.8mですから約2台分.ちょうどこんな感じ(↓)ですかね.


ろく助さん,映像をお借りしました m(_ _)m)


アタック中の平均速度が約86km/hなので,これで換算してみると,

 86 [km/h] = 86 × 1000/3600 [m/s] = 23.9 [m/s] → 0.042 [s/m]
 7.5 [m] × 0.042 [s/m] = 0.315 [sec]

実際はコーナリング中に加速・減速をしているので,こんな単純な計算結果にはなりませんが,ざっくり0.3秒も失うとなると,やはり距離によるロスはバカに出来ませんね.


では,セクター毎に見ていきます.

SCT.1(スタートライン~第2コーナー)
 ①12.726 (距離:360.4m)
 ②12.687 (距離:361.4m)
 ③12.656 (距離:365.6m)
 ④12.702 (距離:366.7m)
 ⑤12.789 (距離:363.5m)

上から順に距離が短い順で並んでいるかのように見えますが,セクタータイムで比較するとバラバラで,あまり相関がありません.ただ,興味深いのは②と③の比較.③の方が4.2mも遠回りしているにも関わらず,タイムは最も速いです.

そこで,②と③のMAXスピード/ボトムスピードを見てみると,以下の通り.

 ②MAX:127.0km/h  ボトム:81.8km/h
 ③MAX:125.5km/h  ボトム:83.3km/h

つまり,SCT.1では,進入速度でタイムを稼いで,最短距離で駆け抜ける②に対し,進入を抑えて,例え遠回りであってもボトムを引き上げる③の方が速いという事ですね.以前のプロとの比較から,②の走らせ方の方が速いと思っていたのですが,ちょっと考え方を変えないといけなそうです.


SCT.2(ヘアピン)
 ①7.161 (距離:139.8m)
 ②6.981 (距離:136.6m)
 ③7.252 (距離:138.3m)
 ④7.225 (距離:134.5m)
 ⑤7.245 (距離:134.7m)

ここは①と②を比較すると明確に「距離優先」に思えますが,②よりも距離が短い④・⑤はかなり遅いですね.
ここではボトムスピードに着目して見てみましょう.

 ①ボトム :47.5km/h
 ②ボトム :48.8km/h
 ③ボトム :46.6km/h
 ④ボトム :47.5km/h
 ⑤ボトム :47.0km/h

最速の②が一番ボトムが高いです.一方,距離が短くともボトムが低い④・⑤は結果的に遅いようです.反対に距離が長い①はボトムも高いですが,進入速度も高い(117km/h)のでトータルで④・⑤よりも速いのだと思われます.いずれにせよ,ボトムを上げるというのが,やはりポイントですね・・・.


SCT.3(インフィールド)
 ①10.601 (距離:229.6m)
 ②10.768 (距離:230.1m)
 ③10.589 (距離:229.8m)
 ④10.686 (距離:225.5m)
 ⑤10.700 (距離:230.5m)

④だけ距離が短いですが,それ以外はほぼ230m前後といったところのようです.ただ,距離が近いのにタイムは意外とバラついています.バラついた要因をMAX/ボトムスピードから導こうと思ったのですが,そちらもほぼ同じ数値.「プロでも人によって走り方が違う」というコーナーらしく,やはり答えを出すのは一筋縄ではいかないようです.


SCT.4(左高速コーナー~ゴールライン)
 ①11.620 (距離:277.8m)
 ②11.715 (距離:276.7m)
 ③11.658 (距離:277.6m)
 ④11.653 (距離:277.0m)
 ⑤11.647 (距離:277.1m)

そして,最終セクターですが,こちらはタイム・距離共にほとんど変わりがありません.さすがに最も練習したセクターだけあって,バラつきが極めて少ないと言えるのかもしれませんね(良いんだか,悪いんだか・・・笑).


以上,現状の結果を纏めてみると,SCT.4はライン取りが安定していて伸び代がほとんど残っていない状態.SCT.3は伸び代がありそうですが解析が難解.なので,手始めにSCT.1~2の距離とボトムスピードのバランスを探っていくのが良さそうです.

ちなみに,距離とボトムスピードのバランスがタイムに影響しているのは,A052というタイヤの性格によるものである可能性が高く,ここ数年,RE-71Rの「きっちり止めて,しっかりボトム落して,タイヤを横に使わないで,真っ直ぐ立ち上がる!」という特性に合わせた走らせ方を練習してきたのですが,A052だと「きっちり止まらない,しっかり落す必要がない,タイヤはなるべく横に使って,真っ直ぐじゃなくて良いからアクセル踏んで!」という正反対な走らせ方が必要なので,まだタイヤの性能を,ドライバーがしっかりと引き出せていない可能性が高いです(だからタイムがバラつく).

その一方で,A052が求める走らせ方だとタイヤを斜めに使う時間が多く,現状のセッティングだとキャンバー不足な状態にも陥っています.現状は内圧を上げて対処していますが,前回のテストでは,これでも不足である事が分かり,更に内圧を上げる事も考えています.ただ,さすがに今の値よりも上げるとなると絶対的なグリップが落ちる気もしていて,今回の分析結果からボトムスピードがカギとなってくる事も分かったので,225幅を試してみるのも面白いかな?と思い始めています.
2019年09月20日 イイね!

アップデート2019 その⑤

アップデート2019 その⑤・・・という事で,アップデートの効果確認をしに,早速TC1000へ行って来ました.今回のアップデートの内容は以下の通り.

 ①フロントディフューザー追加 ・・・ フロントのダウンフォース向上
 ②フロントストレーキ追加    ・・・ フロントタイヤのドラッグ低減

両者合わせて街乗りでも分かるくらいの効果でしたが,果たしてTC1000の車速レベルでそれがどう変わるのか? 非常に楽しみです.

さて,TC1000へ向かう当日.そろそろ肌寒くなってきた早朝(5時)に家を出たのですが,高速へ向かう途中でトラブルが発生! 走行中にエンストし,再始動→即エンストを繰返して走行不能となってしまいました・・・.

アレコレ調べてみたところ,どうやらこの"寒さ"が原因な気がしたので,日が昇る(7時頃)まで待って再度試してみたところエンストしなくなったので,そこから筑波へ向かいました.当初予定の2時間遅れなので,9時枠・10時枠には準備が間に合わず,11時枠から走る羽目になってしまいました(午後枠がある日を狙って良かった!).今思い返してみると,実はこのトラブルもディフューザーの影響だったんじゃないかと,後追いで調べている最中です.


それはともかく,気を取り直して早速1本目のテスト結果から振り返ってみましょう.

最初の数周はストレーキが縁石に当たらないか,やや大げさにのせたり,ブレーキングでフロントを沈み込ませたりしましたが,洗濯板でも問題がなさそうだったので,早速アタック開始.1コーナーのブレーキングでは特に違いを感じませんでしたが,2コーナーを全開で駆け抜けると,フロントがピタッと食いついているのがよく分かります.「おおっ!こりゃ凄い!!」と感動しながら,そのまま1ヘア進入でブレーキングした途端・・・,

リアが吹っ飛びました(汗)

GPSロガーで見ると,こんな感じ(↓).



クルマの向きが分からないので「何だ,こりゃ?」という感じですが,補足すると,2コーナーを抜けた後,旋回速度が高かったので,1ヘアの進入でいつもより強めのブレーキングとなった結果,「これはフロントがロックするかな・・・?」とオーバーランに備えて身構えていたら,急にリアが暴れ出し,「ん・・・リアが浮いたか?」と思った次の瞬間にはクルマが横を向いてました・・・.慌ててカウンターを当たところ,ちょうど1ヘアのエイペックス(頂点)に対して垂直に刺さるかのような向きでクルマが停止しました.

TC1000の1ヘアで,こんなに盛大なスピンをしたのは,リアにヘルパースプリングを入れて以降初めて(4年振り?).ヘルパーを入れる前は,よくここで1回転してましたが(苦笑).まさかこれ程とは・・・.

恐らく起きたのは,こんなイメージでしょう.

【ディフューザー装着前】


ディフューザーがない状態のブレーキングでは,荷重移動によるフロントの沈み込みしか起きないので,その分しかリアが持ち上がりません.

【ディフューザー装着後】


対して,ディフューザーがある状態だと,最初からダウンフォースが掛かってフロントが沈み込んでおり,そこに更にブレーキングの荷重移動による沈み込みが加わり,リアが従来以上に持ち上がったのだと思われます.


この際の前後G変化をGPSロガーで見てみると(緑:従来 青:スピン時),



赤丸の部分が1ヘアのブレーキングですが,従来はギリギリ1Gを超えないくらいだったところ,スピン時は1Gを超えた(1.1Gくらい?)のブレーキングとなってしまったようです・・・.これ以降は突っ込み過ぎないように踏力をコントロールしましたが,それでもリアが少し暴れるので,冷や冷やモンでした.


続けて,そんな冷や冷や状態で出したラップと前回の比較です(緑:ディフューザー装着前 青:装着後).



ホームストレートエンドの車速(1つ目の赤丸)が0.9km/h落ちているのに対し,1ヘア進入(2つ目の赤丸)の車速は0.5km/h伸びています.つまりコーナリングスピードが上がっているという事です.今履いているA052も大分摩耗が進んでグリップが落ちてきていますから,これがディフューザーの効果でしょう.乗っていた時の印象としては,2コーナーでピタッとフロントが吸い付くおかげで,ほんの少しだけ舵角を減った(2コーナー出口の外側の縁石まで行かなくなった)感じです.これが0.5km/hの車速アップにつながっていると思われます.

一方,1ヘア(3つ目の赤丸),インフィールド(4つ目の赤丸),最終の複合(最後の赤丸)のボトムスピードに着目すると,いずれも今回(青)の方が車速が高く,ダウンフォースによってフロントの限界が上がっているのが分かります.

なお,タイムは条件が異なるので参考にしかなりませんが,以下でした.

 ディフューザー装着前 ・・・ 41.914
 ディフューザー装着後 ・・・ 42.021 (+0.107)

タイムを失ったのは,ほとんどがストレートの全開領域で,ストレーキによる空気抵抗の削減を狙ったのですが,それ以上にディフューザーのダウンフォースの方が強力だったようです.


さて,問題は先程吹っ飛んだ1ヘアのブレーキング.ここで安心してブレーキを踏めないとタイムを詰めようがないので,対策としてウイングを1段階立ててみました.

結果は以下の通りです(緑:ウイングが寝ている状態 青:立てている状態).



以前のテストでは,ウイングを立てるとトップスピードが2km/h落ちていましたが,今回は変わらず.これはディフューザーの影響の方が大きいのか? やっぱりガーニーは抵抗が少ないのか? ちょっと分かりません.

ただ,リアが安定したおかげで,1コーナーのボトム(1つ目の赤丸)を0.9km/h上げられていますし,1ヘアの進入(2つ目の赤丸)もブレーキングが安定したおかげで先程(緑)よりも詰められています(同じく0.9km/hアップ).その状態で更に1ヘアのボトム(3つ目の赤丸),インフィールドの進入(4つ目の赤丸)も車速が上がったので,これら全てをトータルして0.16秒タイムが縮まりました.2本目は午後に入って路面温度がかなり上がっていたので,それを考慮すると結構な伸び代に思えます.

惜しむらくは,インフィールド立ち上がり(5つ目の赤丸)と最終複合の立ち上がり(最後の赤丸)のミスで,リアが安定した事で,よりクルマが曲がるようにななり,それに合わせてフロントの荷重を抜いた(ブレーキのリリースタイミングを早めた)のですが,ちょっと抜く量が多過ぎたらしく,タイヤが限界を越えて横に逃げてしまいました・・・.

結果,トータルのタイムでは以下の通り.

 ウイングを寝かせた状態 ・・・ 42.021
 ウイングを立てた状態   ・・・ 42.038 (+0.017)

ほぼ同等のタイムなので,2箇所のミスがなければ前回のタイムを上回っていたかもしれず,ドライバーの下手さ加減に泣きたくなります・・・.


以上,今回のテスト結果でした.

ディフューザー自体はTC1000レベルの車速でも確実効いていて,むしろ効きすぎなくらい.コーナリングスピードが確実に上がり,一応,成功は成功なのですが,その影響でブレーキング時のリアのスタビリティが失われ,EF8本来のシビアな挙動に戻ってしまったのが少々誤算.ウイングを立てる事でバランスをとり,タイムを失う事なくシビアさを弱める事にも成功はしましたが,それでも以前ほどの安定感はありません.

今の状態だと,高車速域からのフルブレーキング(例えば,富士スピードウェイの1コーナー等)では,かなり神経を使いそうですし,バランスを取り戻すために,もう1段階リアのダウンフォースを増やす必要がありそうです.

ウイングはこれ以上立てられませんし,はてさて,どうしたものか・・・.
Posted at 2019/09/22 12:37:55 | コメント(2) | トラックバック(0) | アップデート 20XX | 日記
2019年09月17日 イイね!

次の一手

次の一手残念ながら第5戦には間に合わなかったアップデートですが,来月の毎年恒例,国際コースチャレンジには間に合わせて頂きました.

今回のアップデートは,リアウイングに付けたガーニーフラップと対となる,フロントアンダーパネルです.

今回チョイスした製品は,JUN MACHINE SHOPの「汎用フロントディフューザー(タイトル画像参照)」.はい.先程「アンダーパネル」と言いましたが,単なる平板のパネルではなく,れっきとしたディフューザー形状ですね・・・.


現状,私が空力で改善したいのは「ダウンフォースの獲得によるコーナリングスピードのアップ」ではなく,「ブレーキング時のリアのスタビリティ向上」です.このため,ディフューザー形状になってフロントのダウンフォースが増える事は実は狙っておらず,出来れば単なる平板の方が良かったのですが,このJUNの製品にはコレ(↓)が付属していたので,選んでしまいました.



そう,ストレーキです.

S2000のTYPE Sに装着された事で有名ですが,私は以前調査を行ったZE1からヒントを得ました.フロントタイヤの回転によって生じるタイヤ前部の高圧域(空気抵抗が生じる部分)に対して,フェアリングを行う事で前面から当たる空気を逸らし,抵抗を減らす部品ですね.

普通の人は「アンダーパネルを付けたついでに,ストレーキを付ける」という考え方だと思いますが,私の場合は「ストレーキを付けたいので,その土台にアンダーパネルを付ける」という,やや本末転倒なコンセプトになってます(笑).


さて,その「フロントディフューザー」ですが,前端部はバンパーに直付けする事になるので,そこから水平に後方に向かって伸びる事になります.通常であれば,その伸びた部分によって得られる整流効果がオイシイのですが,前述の通り,私は別にダウンフォースが欲しい訳ではなく,後方まで伸ばすとオイルパンが覆われてしまってオイル交換が面倒になる点を考慮し,バンパー後端部くらいでカットしてもらえば良いかなぁ~?と思っていたのですが,EF8のフロントメンバーが低い位置にあるので,これに干渉し,大分手前でカットする事になりました.

どれくらいカットしたか?というと,まず,コレ(↓)が購入したサイズ.



これをメンバーを避けるようにしつつ,バンパー形状に合わせるとこんな感じ(黄色い部分)になりました.



ご覧の通り,中央のディフューザー部分が2/3くらいがカットされるイメージです.
そして,完成した姿がこちら(↓).



こちらの角度の方がディフューザーの状態が分かり易いですかね?



メンバーに直結しているので,ジャッキアップポイントも生きてます.



勿論,本命のストレーキも,しっかりと装着.



ちゃんとフレームから吊ってますので,強度も安心.
(そして,バンパー下部を覆う事で,エアカーテンの実現に向けて,また一歩前進です)



さすがプロの仕事ですね.素晴らしい出来です.
(工場長,有難う御座いました!)


さて,その効果の程ですが,街乗りレベルで感じたのは以下の点です.

①クルマが真っ直ぐ進もうとする!
アクセルを踏んでいくと,40~60km/hレベルでもクルマが左右にブレずに真っ直ぐ進もうとしているのが感じ取れます.当初,パネルの装着によってフロントオーバーハング部分の重量が増え,フロントが重くなった事によりそう感じたのかと思いましたが,交差点でステアリングを切った時には抵抗を感じないので,これがストレーキによる整流効果かもしれません(今回装着したストレーキはは空気を車体中央に集める形状です).


②車内が暑い!
「アンダーパネルを付けると,ボディ下部に熱が逃げないので水温が上がりやすい」というのは,よく聞く話なので覚悟していたのですが,まさか車内が暑くなるとは思いませんでした.

なんで車内が暑くなるか?というと,私は通常時はエアコンの吹き出し口を外気導入にしているのですが,そこから結構な風速で熱気が入ってきたからです(手を当てると「暖かい」というのが確実に分かるレベル).熱気はともかく,60km/hレベルで,この風量というのは驚かされました.パネルによって下側に逃げ場を失った熱気が上昇→ボンネット裏側に沿って移動→外気導入口へ・・・という事なのでしょうね.


③路面の凹凸をよく拾う!
特に飛ばしてもいないのに,やたらと路面のギャップを拾ってクルマが上下に揺れるので,最初は「この道,こんなに路面が悪かったっけ? タイヤの空気圧が狂ったか?」と思っていたのですが,どうやらディフューザーによってフロントタイヤが押さえつけられ,それによって,タイヤが路面の凹凸に追従するようになったようです.これはサーキットで効果が期待出来そうですね.


④ストレーキの内側が擦る!
今回装着したストレーキは結構大きいので,バンパーよりも低い位置に付くと擦るだろうなぁ~とは思いましたが,ストレーキの外側(左右に伸びる側)は全く擦れないのに,内側(中央側)がザラザラ(=擦っている)なので,どうしてだろう?と思って覗いたら分かりました.パネルが車体中央に向かって僅かに傾斜しているため(中央部が最下端になる逆凸型),パネルに平行に付いているストレーキも中央側が低くなり,擦ってしまうようです.

出来れば,こんな感じで路面と平行になるようにストレーキを斜めにカットしたいですね.




さぁ,次はサーキットでのインプレッション.
低速でも確実に効果が分かったので,どのような結果になるか楽しみです!
Posted at 2019/09/21 00:13:24 | コメント(1) | トラックバック(0) | セッティング(空力) | 日記
2019年09月14日 イイね!

彼を知り,己を知れば・・・

彼を知り,己を知れば・・・TC1000における自己ベストとの比較で,あと0.2秒詰める方法が見えてきました.ただ,ここ数戦の結果からも,EF8の先輩相手では0.2秒程度では武器として心もとないので,更なる詰め代を探るために先輩との差を今一度分析してみたいと思います.

比較の材料となるのは,今回のTC1000の自己ベスト同士.ちょうど同じセッションで出したタイムなので,環境条件的にはイコールコンディションです.

では,早速見ていきましょう(緑:先輩  青:私).



LAP+のセクター毎にタイム差を比較すると以下の通り.

 SCT.1(スタート~2コーナー終わり) ・・・ +0.28秒
 SCT.2(1ヘア)               ・・・ +0.16秒
 SCT.3(インフィールド)          ・・・ +0.22秒
 SCT.4(バックストレッチ~ゴール)  ・・・ +0.19秒

これらの差が具体的にどの部分で生じているかのか,もう少し細かく見てみると,こんな感じ.

 ①スタートライン~1コーナーブレーキング開始       ・・・ +0.2秒
 ②1ヘアのブレーキング完了~2ヘアのブレーキング開始 ・・・ +0.4秒
 ③2ヘアの立ち上がり~バックストレッチの2速領域     ・・・ -0.1秒
 ④バックストレッチの3速領域~洗濯板通過後        ・・・ +0.3秒


更にもう少し詳しく分析してみましょう.

①スタートライン~1コーナーブレーキング開始
ここはB16AとB18Cの純然たるパワー差ですね.以前,「車速が1km/h上がれば0.02~0.03秒縮まる」と分析しましたが,10倍の10km/hで0.2秒差ですから辻褄が合っています.終端速度では,ブレーキングポイントの違いから差が5km/hまで詰まっているものの,やはり,ここまで速度差が大きいとタイムに響きますね.

ちなみに,先輩(緑)のブレーキングポイントが私(青)よりも大分手前なのは,「進入速度が高いから」というのもありますが,CR-X特有のリアのナーバスさに起因しているものと思われます.通常のCR-Xの足回りだと,フル加速→フルブレーキングなんて急激な荷重移動を発生させたら,簡単にリアが浮いて,ストレートでもどっか飛んでいきそうになります.このため,ブレーキングを開始する前にアクセルOFFの時間を作って,一旦車体を水平に戻し,それからブレーキングを開始する・・・というのが高車速域からのブレーキングにおけるCR-Xのセオリーであり,先輩はその通りの乗り方をしているものと思われます(私はこの動きが嫌でリアにヘルパーを入れています).

話を戻して,この差を埋める手っ取り早い方法は「パワーを上げる事」.そして,もう一つの別な手法としては「空気抵抗(ドラッグ)を減らす」でしょうか.


②1ヘアのブレーキング完了~2ヘアのブレーキング開始
ここもパワー差と言えばパワー差なのですが,1ヘアのボトムスピードの5km/h差を帳消しに出来れば,2ヘア進入の速度差を2km/hまで縮められそうです(先述の換算値で見積もるなら0.04秒までロスを減らせる?).ボトムスピードはタイヤの太さと車重が支配要因となるので,ここは詰め代がありそうです.


③2ヘアの立ち上がり~バックストレッチの2速領域
私(青)の方0.1秒速いので現状唯一の好材料に思えますが,これはどちらかというと先輩が立ち上がりで失敗したのが原因かと.車載で見ると,失敗したようには見えませんが,クルマが前に進んでいないのは事実だと思います.

前に進まないのは,パワーが強大であるが故の弊害かもしれませんが,ここでは現状維持を目指すくらいにしておいて,別の箇所で詰め代を探った方が良さそうです.


④バックストレッチの3速領域~洗濯板通過後
3速以降の加速力の差は先輩がクロスミッションを使っているからでしょうね.3速でもこれだけ伸びが良いのは,ちょっと羨ましいです.安直に対処するならファイナル変更辺りでしょうか?


以上の分析結果を纏めると,先輩との差を縮める方法は以下のような感じ.

 A ・・・ パワーを上げる      (例:エンジンの排気量を上げる)
 B ・・・ ドラッグを減らす     (例:エアロパーツを追加する)
 C ・・・ ボトムスピードを上げる (例:タイヤを太くする)
 D ・・・ 軽量化する        (例:今付いている部品を外す)
 E ・・・ 加速力を上げる      (例:ファイナルを変更する)

すぐ出来そうなのはCですかね? B・Dは地道にコツコツやっていくしかないかな? Eは弊害もあるので別途試算してみます・・・が,単純かつ最も効果的なのは,やっぱりAなんでしょうね.空力周りをもう少しやったら,アップデートはネタ切れになるので,そろそろ真剣にB18C化を考えないとダメなのかもしれません.
2019年09月13日 イイね!

第5戦 敗因分析

第5戦 敗因分析またも勝てずに終わったTC1000

勝てると思った戦いに負けると精神的なダメージが大きいですが,メゲていても状況は何も変わらないので,結果を振り返り,悪い点を反省しつつ,次への光明を見出したいと思います.

それでは,いつもの通りLAP+での分析へ.前回自己ベストをマークした時と,今回の走りを比較してみます(緑:前回  青:今回).



①ホームストレートエンド(1つ目の赤丸)
やっぱり気温が高い事もあってストレートスピードが伸びてませんね・・・.その不足分を補おうとした気合と根性の跡(今回=青の方がブレーキングポイントが奥)が見受けられますが,全く効果はありません.


②1コーナー進入(2つ目の赤丸)
突っ込み過ぎた分ブレーキングの時間が長く,ボトムは3km/h低下.ボトムが低くても,その分だけクルマの向きが変われば良いのですが,車速の軌跡を見る限り,スピードは伸びてない(タイヤを横に使い切っている)ようですね・・・.先週走った方々のコメントで「新路面に違いを感じない」という方が,結構見受けられたのですが,私も同じように感じました.改修前に比べれば勿論状態としては良いのですが,秋ノ陣初日の時ほどの効果はない(効果が落ちてきた)ように思えます.


③2コーナー出口(3つ目の赤丸)
新路面の効果が薄れたと感じる一番のポイントは,ここですね.車速が105~110km/hの部分を見てもらえば分かりますが,車速が伸びてません.走っていた時は「曲がらない・・・」と感じましたし,実際ラインが膨らんでアウト側の縁石にタイヤがのりましたし,走行後に左フロントタイヤの表面温度を測るとOUT側の方が高く,完全にタイヤが倒れこんでいる状態でした.


④1ヘア進入(4つ目の赤丸)
今回の一番の反省点はココですね.ブレーキングでクルマをしっかり止められてない.今回(青)のデータは3本目のものですが,2本目でチャレンジした時にココのブレーキングでクルマを止められず,エイペックスにつけない事が多かったため,ブレーキングを開始するポイントを少し手前にして調整しました.

【前回】


【今回】


ただ,それでも止まらず,LAP+の比較を見ると,今回(青)の方がボトムのポイントが奥になっており,ここのブレーキングも新路面なので,もしかしたら効果が薄らいでいる事の証左かもしれません.

・・・と思いつつ,新路面が終わった1ヘアの縁石部分(ブレーキングが終わったところ)で,今回は僅かにリアが巻く挙動を示していたので,原因は路面ではなく,リアタイヤのグリップが落ちてきている事なのかもしれません(リアタイヤは替えて,まだ3回目のはずなんですが・・・).なお,これで0.1秒失ってます.


⑤インフィールド(5~6つ目の赤丸)
進入(5つ目の方)は,車速の曲線が乱れており,また気合と根性の痕跡が見えますね(苦笑).ただ,それよりも問題なのは立ち上がりの方.ボトムが3.4km/hも落ちています.つまり,「曲がってない」という事なのですが,どうしてだろう?と先輩に追われている時の映像を見ていて気づきました.



先輩に追われている最初の周は,リアタイヤから白煙が上がっていないにも関わらず,2周目,3周目では上がっていました.追いかけられたのは1本目.当日ベストは3本目ですから,タイヤの劣化具合を考慮すれば,当然この時も白煙は上がっていたと推測されます.



この間のラップタイムを見ると,

 1周目 ・・・ 41.983
 2周目 ・・・ 42.348 (← S2000に引っ掛かったせい)
 3周目 ・・・ 42.073

という感じで白煙が上がっている方がタイムは落ちています.これは以前説明した通り,白煙→IN側のリアタイヤが接地してない→限界が低い,という図式なので,そりゃボトムが落ちるのも当然です.なお,これで更に0.15秒失っています.


⑥バックストレートエンド(最後の赤丸)
ここが今回唯一の好材料.インフィールドのボトムが下がった分だけ,向きを変える時間が稼げているので,立ち上がりの車速は今回(青)の方が伸びてます.これで0.05秒ロスを取り戻しました.ただ,やっぱりブレーキングには不安が残る(止まらない)せいか,開始のポイントは若干手前ですね.これが終端速度で0.5km/h及ばなかった理由ではないでしょうか.


以上を纏めると,今回タイムを失ったのは1ヘア・インフィールド(2ヘア)といったタイトコーナーでのブレーキング~ターンインの領域.そして,恐らくその原因はリアタイヤのグリップ低下でしょう.当日は先輩に対抗する事に意識が行き過ぎて気づかなかったのですが,リアのグリップが不足しているなら,ウイングを立てて対処すれば良かったです・・・.

それで0.2秒を稼ぎ出す事が出来れば,勝つ事は出来た訳ですから,そういった的確な判断をするだけの「冷静さ」が足りなかった事が今回の敗因ですね.こういった競った状況で,最後の引き出しを見つけられるかどうか?が先輩との大きな違いだと改めて痛感しました.

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何シテル?   08/03 15:42
GPSロガーを使ってクルマとドライビングを改善しながら,B18C搭載のCR-XにB16AのCR-Xで挑んでいます. TC2000 1'07.4/TC1000 ...
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20年走ってくれたティグラに代わって実家にやってきた新車(なんと21世紀を迎えてから初め ...
オペル ティグラ オペル ティグラ
アンドロストロフィーのティグラの活躍に一目惚れし,母が乗り換えを検討した際に猛プッシュし ...

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