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OX3832のブログ一覧

2021年09月08日 イイね!

ZF1 vs EF8 ~ウェット比較~

ZF1 vs EF8 ~ウェット比較~先日のTC1000,辛抱強く待ってドライで走る事ができ,おまけにここ数ヵ月の課題もクリアする事が出来たので,満足感のある1日でした.

ところが,帰り際にこもりん.さんがやってきて,私がウェットで走らなかった事に非常に不満なご様子.LSDをイジメる目的であれば走っても良かったのですが,C30枠じゃ時間が短いですし(ファミ走は通常20分なのですが,8時枠はタイムアタック用で15分),リアタイヤのカス取りくらいにしかならなそうなので止めました.

そうしたところ,こんなコメント(↓)をブログに書かれた上に,



ここ2~3日,別件のブログばかり書いていたら,「早く分析しろ!」とばかりに分析用の素材がドカドカと送られてきました(苦笑).どうやら逃がしてくれないようなので,「ウェットコンディションだと,こもりん.さんには全く敵わない事」を各種データから示してみたいと思います.


まず,比較対象は,こもりん.さん(ZF1)がコチラ(↓).



私の方は・・・って,そういえば,この日はカメラが壊れて車載が撮れてない日だった(汗).
まぁ,こもりん.さんに仕組まれて(笑),ウェットで走る羽目になったこの日(↓)です.



日も時間帯も違うので,路面コンディションは全く異なりますが(明らかにこもりん.さんの方がコンディションは悪いと思う),両者共に45秒台を出した時のデータで比較してみたいと思います.


まずは,走行ラインの比較(赤:こもりん.さん 青:私).



パッと見て気づくのは,1コーナー,1ヘア,インフィールドの3つでしょうか.

1コーナーは,こもりん.さんの方が浅い角度で進入して,奥で曲げて,同じように浅い角度で2コーナーに入っていくライン取りになっているようです(V字に近い).一方で,私の方は1~2コーナーを繋げた定常円旋回(U字に近い)になっているようですね.1ヘアの差は,こもりん.さんが止まり切れなかっただけなような気もしますが,後で映像で確認してみます.インフィールドは,反対に私の方がアンダー出して曲がり切れなかった感じですかね?(こちらは映像ないので確認出来ない)


続けて,車速の比較はこんな感じ(緑:こもりん.さん 青:私).



先程の1コーナー,1ヘア,インフィールドで特徴的な違いが出ていますね.
こちらで注目すべきポイントは,それに加えて洗濯板の進入速度の差でしょうか.


では,詳しく見ていきます.

1~2コーナー



進入速度は私(青)の方が1.5km/h高いですが,これはパワー差でも何でもなくて,単純にブレーキングポイントの違いです.気にする必要はないでしょう.重要なのはその先ですね.私(青)の方は80km/hまで一気に車速を落として,その後,リアの様子を窺いながら,一気に全開にしていく走らせ方ですね.一方,こもりん.さん(緑)の方は私(青)よりボトムを5km/h上げて,より早くアクセルを全開にしていますね.私より細いタイヤ(195/55R15)でボトムを上げられる理由は,私よりも浅い角度で1コーナーに進入しているためでしょう.

通常,この浅い進入角度だと1コーナーは曲がり切れない(外に流れたまま戻って来れない)はずなのですが,ここでこもりん.さんの技が1つ見てとれます.



ちょうど私(青)の車速がこもりん.さん(緑)の車速に追きそうな場面で,ガクッとこもりん.さん(緑)の車速が落ちているのが分かります.最初,タイヤの限界を超えたのかな・・・?と思ったのですが,車載を見ると,ココ(↓)で一瞬アクセルを抜いて,



リアの荷重を抜いて滑らせ(↓を見ると左手が少し下がっているのが分かります),



クルッと向きを変えて再び全開にするという,こもりん.さんの技によって外に流れず,戻って来れている事が分かりました.まぁ,ドライ路面であれば,こういう技を私もやれなくないと思いますが,これを滑り易いウェット路面でやるのは無理ですね.このコーナー1つで,こもりん.さんにウェットで勝てないのは明らかだと思います.


続けて,2コーナーへと進入していく訳ですが,97km/h付近で私(青)はこもりん.さん(緑)に追い抜かれているのが分かります.



場所としてはココ(↓),ちょうど2コーナーのイン側の縁石が終わる辺りですね.



一体ココで何が起きているのか? それを解き明かすために縦Gのグラフを見てみると(↓),



私(青)がほぼ加速度一定(というかジリジリ加速が鈍っている)のに対し,こもりん.さん(緑)の方はポンと加速している(上に跳ね上がっている)のが分かります.先述の通り,こもりん.さんの方がタイヤは細いのでグリップで上回っている事は有り得ません,だとすると,この加速の理由は出力特性だな・・・と思い,以前調べたCR-Zの出力特性と私のEF8のトルク特性を比較してみます.


(赤:ZF1=こもりん.さん 黒:EF8=私)

先程のポイント(97km/h付近)は,私のEF8のギヤ比だと5500rpm辺りになります.5500rpm付近というのはご覧の通り,ZF1(赤)とEF8(黒)が交差する部分で,EF8(黒)の方はここからトルクが盛り上がっていくのに対し,ZF1(赤)は逆にトルクが落ちていく部分になります.

つまり,同じアクセル全開でも,トルクが増加してタイヤのグリップをどんどん縦方向に消費し,結果,横方向のグリップを失って前に進まないEF8に対し,ちょうど横のグリップが欲しいポイントで,トルクが適度に落ちて縦方向にグリップを余分に食われる事がなく,結果的にZF1は更に前に進む,という構図になります.

言わば疑似的なトラクションコントロールが起きているようなものですが,恐らくこもりん.さんは,これを経験則的に把握していて,こうなる事を分かってて走らせていると思われます.コーナーのどのポイントで,どれくらいの車速で進入すると,クルマがどれくない前に進むか?(進まないか?) それをキッチリ把握しているからこそ,こんな疑似トラクションコントロールみたいな合わせ込みも出来るのだと思われます.

これはTC1000を1万周もしている人ならではのテクニックなので,その1/3くらいしか走ってない私からしたら,これもウェットで勝てない理由の1つですね.


1ヘア



走行ラインの方から推測すると,こもりん.さん(緑)は止まり切れず,オーバーランしたのかな?と思ったのですが,映像を見るとそんな感じはしませんね.実際,ボトムは私(青)より3.7km/h高いにも関わらず,加速するタイミングは同じですし,実は,これがこもりん.さんにしか見えていないウェットラインだったりするんですかね??

ちなみに,1ヘアを立ち上がった後,67km/h付近で私(青)は失速していますが(↓),



私のEF8にとっては,ここでちょうど5500rpm(先述のトルクが盛り上がるポイント)なので,恐らく2コーナーと同じ事が起きているんでしょうね・・・.


インフィールド



こもりん.さん(緑)の方はキレイなU字を描いていますが,私(青)の方は途中でポコンと小山が出来ています.これは,小山が出来たポイントでアクセルを開けて立ち上がるつもりだったものが,フロントが滑ってクリップにつけず,アクセルを戻して再加速~みたいな走らせ方になったためと思われます(ようは私のミス).


洗濯板進入



インフィールドの立ち上がりで私(青)は失敗しましたが,それでもアノ手コノ手で加速させて,高速の左コーナーを抜けて,洗濯板への進入でブレーキング~となる訳ですが,私(青)の方はブレーキング直前の波形の乱れが酷いですね・・・.横Gのグラフを見てみると(↓),



こもりん.さん(緑)に比べて,私(青)の方がGの変化が急なので,この急激な挙動の変化が波形の乱れに繋がっていると思われます(ウェット路面での経験値の差ですね・・・).この挙動の乱れもあると思いますが,こもりん.さん(緑)の方がブレーキングの開始をココまで(↓)遅らせる事が出来ており,



最終的に,このブレーキングの差がタイムの差に繋がっています(こもりん.さんの方が0.2秒速い).この映像の位置からすると,高速左コーナーのイン側の縁石を越えた先でブレーキングを開始していると思いますが,ウェットでここまでブレーキを遅らせるのは,私には無理ですね(先述のG波形を踏まえても,飛ぶか,ブレーキロックすると思います・・・).


以上,ウェット路面における比較結果でした.

一般的に「ウェット路面では腕の差が出る」と言われている通り,技量の差が如実に表れていると思います.これにハイブリッド車ならでは特性が加わり,こもりん.さんの凄さが強調されているのが非常に良く分かる結果となりました.

こもりん.さん,ご満足頂けましたでしょうか?



















































【独り言】
あ~,疲れた.またブログ書くのに○時間も掛かっちゃた.今回も長々と書いたから,また「ブログが長い!」とか,「1画面の情報量が多い!」とか,文句言われるんだろうなぁ~(苦笑).

それにしても,改めてトルク特性の比較結果を見てみると・・・,



5500rpm以下じゃホントに勝負にならないんだなぁ~.
常時1~2キロ,トルクで負けてるって結構な差だよなぁ~.


(物理部の部屋:エンジンの特徴より)

コレ(↑)見ると,B16B⇔B18Cくらいの差がありそうかな・・・?

今回のトルク比較,EF8の方は実測値だけど,ZF1の方はカタログスペックだし,こもりん.さんのCR-Zは例のチャンバー付けたりしてるし(↓),



実際の差はもっとありそうだよなぁ~.こもりん.さんのZF1の車重が大体1100kgくらいで,私のEF8は980kg.トルク・ウェイト・レシオで考えれば,ほぼイーブンか負けてるな,こりゃ・・・.やっぱりウェットで勝負する時はバッテリーを使い切らせて,モーターアシストが使えない状態の時にしてもらおうっと(笑).

あと,そう言えば,5500rpmっていうとVTECの切替えポイントなんだよなぁ~.
・・・って事は,ローカム固定とかにしたらドライでも負けるって事か!?
Posted at 2021/09/09 07:34:29 | コメント(1) | トラックバック(0) | XXX vs EF8 | 日記
2021年09月07日 イイね!

ノーズダイブをコントロールする

ノーズダイブをコントロールするサーキットアドバイザーのおかげで,ここ数ヵ月頭を悩ませていたTC1000のインフィールド課題をクリアする事が出来ましたが,実はもう1個課題を抱えています.

それがタイトル画像の1ヘアです.

LSDを変更して以降,1wayなのにアクセルOFF時に抵抗感(ロックが解除されていないフィーリング)があって,上手く曲がれない・・・.

LSDのイニシャルトルクが高くなったせいかなぁ~?と思い,早くヘタるようにワザと負荷を掛けて走っているのですが,少しずつ落ちてきている感触はあるものの,さほど大きくは変わらず.先日,周回数稼ぎにウェットコンディションで走ったら,さすがに負荷が大き過ぎたようで,ようやくロックが外れ掛かっているようなフィーリングになりました.
(「外れ掛かっている」なので,まだロック自体はしています)

コイツのせいで0.3秒はロスしているので,こういうの(↓)を使おうか悩んだりもしているのですが,



本当にLSDが原因なのか確信が持てないので躊躇しています.


このままだと精神衛生上もよろしくないので(笑),プロにチェックを依頼したりもしたのですが,「LSDは問題なし(良く効く)」との事.但し,「ターンイン時に曲がらない」「特に舵角が大きいところが曲がらない」というコメントも頂いたので,ココにヒントがありそうだなとフロントのトー角を変更したりもしました.

トーを変更した結果,下図(↓)で言うところの,



「Entry(入口)」部分はよく曲がるようになったのですが,「Middle(中間)」部分はやっぱり曲がらず・・・.

「これはもう走らせ方を変えるしかないな・・・」と思い,「Exit(出口)」部分は「むしろLSD頼りにした方がいい」というプロからのアドバイスに従い,「Middle」を捨てて「Exit」を重視すべく,車速を殺し切らないままコーナーにクルマを放り込むようなイメージの走らせ方に変えました.その結果,(大)@みやう軍団さんから「クルマを止め切れていない!」と指摘を受けたりもして,良いバランスのところを探っているのですが,止め過ぎたり,止められなかったりして苦戦しています.


こんな状態の時に「ロール量をコントロールして曲げる」方法をサーキットアドバイザーから教えて頂き,「1ヘアに関しても同じ考え方なのか?」と質問したところ,こんなアドバイスを頂きました.



 私        :1ヘアのターンインで,大舵で曲がらない感触がしています.
 私        :切り始めは良いのに,最も切るところで曲がらないんです.
 アドバイザー :大舵の時にブレーキをパッと離す事って出来ますか?
 アドバイザー :例えば,30→20→10→0%と離しているのを,30→0%という感じ.
 私        :出来るとは思いますけど,それだとフロント荷重が抜けちゃいません?
 アドバイザー :そのブレーキを離す操作に合わせて,ステアリングを切り込むイメージです.



 私        :ブレーキ抜いてるのに,更に切り込むんですか!?
 私        :曲がらないと感じてる状態でそれやると,更にアンダーになりません?
 アドバイザー :ええっとですねぇ・・・(と以下のような絵↓を書き始める).



 アドバイザー :横軸はフロント荷重,すなわちブレーキの強さだと思って下さい.
 アドバイザー :縦軸は,まぁ,タイヤのグリップだと思って下さい.
 私        :はい(ああ,タイヤのグリップの非線形性の話かな?).
 アドバイザー :恐らく,今,大舵になっている時が一番右の状態です.
 アドバイザー :そこからブレーキを弱めてあげると,左に戻ります.
 アドバイザー :そうすると,グリップが得られるんです.
 私        :ん~.確かに.
 私        :でも,今,ブレーキの踏力をコントロールして,ピークに合わせているイメージなんです.
 私        :そこでブレーキを離す(30→0%にする)と,今度は山の左側になるのでは?
 アドバイザー :いや,ステアリングを切っているので,そうはならないです.
 アドバイザー :切った分だけ荷重が増えます(右側に行きます)ので.
 私        :ふむふむ(操舵抵抗か・・・).
 私        :確かに大舵の時にスキール音はしているので,ピークの右側かもしれませんね.

 アドバイザー :CR-Xってボディ柔らかいじゃないですか?
 アドバイザー :荷重掛けてサスペンションを沈み込ませて行くと,ボディがグニャッとしなるんですよ.
 アドバイザー :そこから荷重を抜いて行っても,サスペンションは元に戻ろうとしますが・・・,
 アドバイザー :ボディの『しなり』は,なかなか戻って来ない.
 アドバイザー :だから,ドライバー側で戻すのを手伝ってあげないといけない.
 アドバイザー :そのために,最後パッとブレーキを抜くんです.戻す動きを作ってやる.



 私        :なるほど!
 アドバイザー :ブレーキを抜いて失った荷重の分をステアリングで作ってやる.
 アドバイザー :そうやって,クルマの姿勢が戻るのを助けてやりつつ,荷重を維持する.
 アドバイザー :これはブレーキとステアリングを連動させるので,なかなか見極めが難しいです.
 アドバイザー :ただ,N1車両等,ボディの柔らかいクルマでは使う技です.


理屈は分かりましたが,これはインフィールドの場合と違って,難易度が高いですね・・・.
実際,41.6秒のタイムを出した後,これにトライしてみましたが,



ブレーキを抜くタイミングにステアリング操作が連動しておらず,荷重が抜け切ってアンダーになるパターンの方が多かったです.色々とタイミングを変えて探ってみましたが,今一つ「コレだ!」というのは掴めませんでしたね・・・.

残念ながら,このトライ中に雨が降ってきて路面を濡れてしまい,消化不良な感じでこの日は終わってしまいました.こちらのコントロールに関しては,日を変えてまたチャレンジしてみたいと思います.
Posted at 2021/09/08 07:59:00 | コメント(5) | トラックバック(0) | ドライビング理論 | 日記
2021年09月06日 イイね!

ロール量をコントロールする

ロール量をコントロールする「FD2とEF8はアンダーとオーバーの境目を見極めるのが難しい」とサーキットアドバイザー(蘇武喜和さん)に教えて頂き,それを頭に入れつつ走って41.7秒だったのが前回のお話

午前中の走行が終わり,午後の走行が始まる前,いつものようにサーキットアドバイザーの講義→先導走行まで終わったものの,こもりん.さんもおだてのまつさんもTC2000に行ったまま戻ってきません.午後の枠も走ろうかどうしようか,ボッチで考えていたところ,セーフティカーのスープラが再び走り出しました(タイトル画像).

どうしたんだろ?と思いつつ見ていると,結構いいスピードで走っていたのでタイム測れば良かった・・・と思いつつ走りを眺めていました.


さて,ボッチだったので午後は1番ピットに置かれたコース図を見ながら,一人で熟考.



午前中の走行ではインフィールドでのアンダーとオーバーの見極めは上手くいかず,どちらかと言えばアンダー寄りの挙動.「一体どうやったら,アンダーをオーバーに変えられるんだ・・・?」とコース図と睨めっこしながら考えます.

6月にプロの横に乗った際に,プロはインフィールドでオーバー挙動を作り出していたので(↓),



「インフィールドでオーバー挙動を作り出すためのテクニックが,何かあるんだよなぁ~」「横で見ていた感じ,ブレーキ操作にヒントがある気がするんだけど,ブレーキをどう操作した結果,オーバーになるのかが分からん!」「やっぱ,アンダーとオーバーの境目を見極めるのが下手くそなのかなぁ~?」

(-ω-;) ウーン・・・

としかめっ面で考えていたところ,アドバイザーが通りかかり,「悩んでますねぇ~」と声を掛けられました.午後枠で人も少なくなったので,これ幸いとコース図を指差しながら質問してみました.

 私        :(コース図のインフィールドを指差し)ここで,こういう挙動にしたいんですけど,ならないんです.
 私        :クルマの姿勢の問題だと思うんですけど,どういう姿勢にすればいいのか分からないんです・・・.
 アドバイザー :さっきの走行を見た印象だと,姿勢変化が急過ぎる気がします.
 アドバイザー :もっとゆっくり動かした方がいい.
 私        :ゆっくり?
 アドバイザー :ブレーキをいきなり最大踏力で踏むのではなく,8割くらいから徐々に強めるイメージ.
 アドバイザー :図で書くと,今のブレーキングはこんな感じ(↓).



 アドバイザー :これを,こうするんです(↓).



 私        :なるほど.これだと確かに姿勢変化は緩やかになりますね.
 私        :でも,これだとリアが持ち上がらないじゃないですか?
 私        :なんでこれで曲がるようになるんですか?
 アドバイザー :リアで曲げるんじゃなくて,フロントで曲げるからです.
 私        :???
 アドバイザー :10割のブレーキングだと,ロール量はいきなり最大になりますよね?



 私        :はい.
 アドバイザー :そうではなくて,ターンイン時には9割くらいのロール量に抑えるんです.
 アドバイザー :残り1割を残して,クルマを減速させる.
 アドバイザー :そして,自分が曲げたいポイントで,最後の1割のロールを使うんです.
 アドバイザー :そうすると,○○○○○○○が△△するのでフロントが入ります.
 アドバイザー :フロントが入れば,リアも××ので,余計曲がります.
 私        :ああっ! そういうメカニズムか!!
 私        :でも,ブレーキの初期を弱めると制動距離が延びますよね?
 アドバイザー :だから,踏み方はこんな感じです(と私の肩に手を当てて押す).
 私        :ああ! ( *゚д゚))ナルホド-
 アドバイザー :ブレーキが足りなければ行き過ぎて曲がれないですし,足り過ぎても曲がりません.
 アドバイザー :見極めが重要です.

ここ3ヵ月ずっと悩んでいた事が,これで氷解しました.
プロの横に乗って感じた事と辻褄も合ったので,後は実践するのみ!


・・・という事で,そのままN枠のチケットを買いに行き,コースイン.

1回目は今までのブレーキングで基準タイムを作って,41.843
午前中のタイムと同レベルのコンディションである事を確認した後,早速,教わったブレーキングを試してみると・・・,



「コレだよ,コレ!」
「めっちゃ曲がるー!!」


と感動.そのまま1LAPを纏め上げるとタイムは・・・,



41.667! なんと午前中のタイムを0.1秒上回りました.

午前中に走行した枠と気象条件を比較してみると(データ提供:こもりん.さん),

 午前枠 ・・・ 気温:24.0℃  路面温度:28.1℃  気圧:1016.8hPa
 午後枠 ・・・ 気温:25.5℃  路面温度:34.1℃  気圧:1015.8hPa

明らかに午後の方が条件は悪いので,これで0.1秒短縮はかなり大きいです.


LAP+で走行ラインを確認してみると(午前枠:青 午後枠:赤),



やはりインフィールドの途中から午後枠(赤)の方がグイッと一段階鋭く曲がっているのが確認出来ます.


続けて,車速(上段)とタイム差(下段)を確認してみると(午前枠:青 午後枠:緑)



3km/h高い速度でインフィールドに進入して(一番上の赤丸),ブレーキの初期を弱めているにも関わらず短い距離で減速し,その後,タイヤが横滑りする事なくスムースに加速している様子が確認出来ます(中段の赤丸).また,タイム差(下段)を見ると,インフィールドのセクションだけで実に0.16秒も稼いでいる事が分かります.

いやはや,ブレーキングの仕方1つ変えるだけで,クルマってこんなに曲がるようになるんですね!
久方振りに感動しました.


走行終了後,後片付けをしている時にアドバイザーが来られたので,「めっちゃクルマが曲がるようになりました!」「タイムも午前中から0.1秒縮まりました!」と報告すると,

えっ!? アレを1回で再現したんですか?
Σ(゜ロ゜)


と驚かれましたが,タイムが縮まった事を聞いて喜んでくれました.


いやぁ~,ここ数ヵ月悶々と考えていた事の答えが見つけられて,本当にスッキリしました.タイムが出た瞬間も「おっしゃあー!」と叫んでしまう程でしたし(笑),このテクニックは結構応用範囲も広い気がするので,他に使える場所を探すのが楽しみです.インフィールドでこれだけ曲がるのなら,クルマのセットをもっとアンダー寄りにしても大丈夫でしょうし,セッティングの幅も広がって,益々楽しくなってきました~♪


蘇武さん,毎度的確なアドバイス,本当に有難う御座いました.<(_ _)>

プロの豊富な引き出しの一端を垣間見る事が出来て,改めて凄さを実感しました.教えて頂いたテクニックは,確実にモノに出来るよう反復練習し,次のアタックシーズンの結果に繋げたいと思います!
2021年09月05日 イイね!

FD2とEF8は同じ動き

FD2とEF8は同じ動き前回のダンパーテストの結果から,美味しいポイントが概ね理解出来たので,その設定で現状出せるベストがどれくらいか?を探るべく,再びTC1000に向かう事にしました.

この日は追加走行日としては珍しく8時枠がある日だったので,コンディションが近い状況での比較が出来るなーと思っていたのですが,まだ9月に入ったばかりとは思えない程の急激な気温の低下で比較条件としては微妙になったのと,天気予報も曇り→雨になってしまったので,行くかどうかかなり悩む日でした.

前日のF1を見て夜更かし(?)したせいで少し寝坊した上に,家を出た直後から雨がシトシト降っててクルマが汚れるのにゲンナリしつつ,パラリンピックによる常磐道の車線規制まで思い出してしまい(前回これに起因した渋滞でかなり疲れた),心が折れそうになりましたが,メゲずに首都高へ向かい,何とか常磐道へ.



しかし,そこには 事故渋滞 が・・・.

トンネル内で3台がクラッシュしたらしく,「通過に80分」とか表示されてて,完全に心が折れそうになりましたが,「まぁ,どうせ8時台はウェットコンディションで走れないだろうし,気長に向かえばいいかぁ~」と辛抱強く耐えて筑波へ向かいました.


7時半過ぎにようやくTC1000に到着し,サーキットアドバイザー(蘇武喜和さん)の講義は既に始まっていました.その後,この日も5時台に到着してピットを確保していた,おだてのまつさんから「雨なんで,走らないから場所譲るよ(譲るんだから,お前は雨でも走るよな?)」と嬉しい(?)提案を頂き,場所を入替え.


(まつさん,有難う御座います!<(_ _)>)

雨をしのげるのは助かりますが,ピットの出口を押さえられてしまったので,これで雨だろうが何だろうが走らないと出してもらえない状況となってしまいました・・・(苦笑).


その後も雨は続き,



「う~ん・・・.この条件じゃ走りたくないなぁ~」とピット周辺をウロウロしていると,いつの間にかサーキットアドバイザーの講義が再び始まったようで,1番ピットに人が集まっていました.

「何の話をしているのかな?」と何の気なしに遠目に見ていたら,どうやらFD2のインフィールドにおける挙動の解説が行われていたようで,途中で急にアドバイザーが「・・・で,CR-Xの場合は~」と話を変えたため,それに気づいた周囲の人達から「お前なんでそんな遠くで聞いているんだ,こっち来て話を聞け!」とプレッシャーを受ける羽目に(笑).近くに寄って話を聞くと,旋回時のリアの動きに関して解説されているようで,



「旋回しながら加速させようとした時に,EG6・EF9はリアの追従性が良いので前にちゃんと進むが,FD2・EF8はリアが外に流れていく(追従しない)ので,コントロール(アンダーとオーバーの境目を見切る事)が難しい」というお話でした.

最初,

「FD2とEF8は同じ動き」

と言われて,「へッ!?」と思ったのですが,「FD2は○○が△△△だから,EF8は×××××××××××だから.原因は違うのだけれど,動きとしては同じになる」と言われて,「ああ,やっぱりそうだったんだ!」と納得しました.

・・・というのも,実は以前,オレさまFD2の弟子(↓)とか,



カワイさん(↓)とか,



FD2乗りのTC1000の車載を見せてもらった時に,「インフィールドの動きがEF8とそっくりだなぁ~」と思う場面があったからです.FD2とEF8とではホイールベースが400mmも違うため,同じ動きになる理屈が思いつかなかったので表立って述べた事はなかったのですが,今回,そうなる理由をアドバイザーから聞いて「なるほどなぁ~.だから同じ動きに感じたんだ」と非常に納得出来ました.


そんな感じで,インフィールドでアンダーとオーバーの境目を見切るのが難しい事を改めて認識しつつ,空を見上げると雨が止み始め,気温も徐々に上がり,このまま行けばドライになりそう.ハンデ戦をやると仰っていたこもりん.さんも,ピットを譲ってくれたおだてのまつさんもTC2000へと向かい,独りぼっちで準備を進めて午前最後の枠であるH枠に出走.

コースに向かう途中,アドバイザーからも「ドライですね」とコメントを頂き,「よ~し! 一発決めるか!!」と意気込んでコースイン.皆,この時を待っていたかのように台数がそこそこいるのでスペースを作りつつ,クルマの感触を確認していると,何だかタイヤの転がりがいい感じ.路面温度が低いせいなのか,エンジンの吹け上がりが良いせいなのか,理由は分かりませんがタイムが出そうな予感.

これを逃したくないので,タイヤの温度が上がり切らないうちにアタックに行こうとすると・・・,



1コーナーでオーバーラン・・・

前後のスペースの都合上,「ココで行くしかない!」とアタックしたのですが,ブレーキがちゃんと温まっていませんでした・・・.これくらいの気温なら大丈夫かなぁ~と思ったのですが,やっぱりエンジン・タイヤ・ブレーキの温度をちゃんと揃えないとダメですね.夏場のアタックタイミングが今一つ掴めてない事を今更ながら実感しました.

結果,1stアタックは 42.2秒 と不発.1周のクールダウンラップを挟んで2ndアタックも 42.1秒・・・. 「うわっ,タイヤの美味しいところ逃しちゃったか~」と思いつつ,2回アタックした事でインフィールドのアンダーとオーバーの境目が掴めてきました.その感触を忘れないうちに3rdアタック! 結果は・・・,



来ました! 41.763.久方振りの41秒台です.

「おっ? 3ラップ目でも出るんだ~」と思い,続けて4thアタックするも・・・,



洗濯板前の3→2速のシフトダウンでシフトミス.何だか最近シフトミスが多いんですが,なんでこんなに下手になったんだろ?(動画を改めて見ると,洗濯板通過時の衝撃でボコン!とシフトが抜けてる!?)

こんだけ盛大にミスをしても,タイムは 41.809 と0.04秒落ちのタイムだったので,「アレッ? ミスしなければもっと出せる!?」と欲を出して繰返しアタック.しかし,タイムは 41.894・・・41.814・・・41.892・・・と頭打ち.

_| ̄|○ ガクッ

どうやら欲を出したせいで力んでしまったようです・・・.走行終了後リザルトを取りに行ったら,アタックの様子を見ていたアドバイザーから「41.8秒ばっかでしたね」と言われてしまいました(苦笑).

ここからアドバイザーに貴重な助言を頂き,大きな気づきが得られるのですが,それを話し出すと長くなりそうなので,一旦ここで区切ります(次回へ続く).
2021年09月03日 イイね!

チャンバーのお勉強

チャンバーのお勉強F1のエンジンウォーズで,メルセデスとホンダのパワーバランスが再逆転した(開幕時はホンダの方が上だったが,イギリスGP以降メルセデスが上になった)事が話題になっていて,その秘密がプレナムチャンバーにありそうだという事で注目を浴びています.

「プレナムチャンバー」というのは,直訳すると「プレナム室(空気を調整する場所)」をもった「チャンバー(小さな部屋)」の事で,エンジンのインテークポート前に装着され,気筒間でばらつく空気の圧力や流量を整える役目を果たしています.

今年,メルセデスはボディにバルジが付くくらい(タイトル画像参照),このプレナムチャンバーを大型化させ,開幕前には注目されていましたが(↓),

【2021年:W12】


【2020年:W11】

(F1速報:メルセデスW12に存在する“コブ”の秘密より)

開幕後はホンダの優勢が明らかとなったためか,その後はあまり触れられなくなっていたものの,年初に仕込んでいたものがそろそろ花開いたという事で最近再び注目されいます.過冷却の話とか出てきて,なかなか理解するのが難しいのですが,どこが秘密をスッパ抜いて解説してくれるのを楽しみにしながらニュースを眺めています(笑).


・・・で,この話に触発されて自分のクルマ,B16Aの吸気系が気になり,グループAシビックのエンジンルームの写真を眺めていたりしたのですが,改めて見てみるとレイアウトが市販車と全く違う事に今更気づきました.

【EF3:ZC】


【EF9:B16A】


【EG6:B16A】


これらの写真を見ると,空気の取入れ口はラジエターの背面(左隅)にあるように見えるのですが(EF9の場合はエアクリっぽいものも見える),そんな位置に取入れ口を置いちゃったらラジエターを通過した熱い空気を吸っちゃうので,実はラジエターを避けてボディ前端部までダクトが引かれていたりするのかな・・・?と考え始めてしまい,「ああ,CIVIC WORLDの時にもっとちゃんと見とけば良かったなぁ~」と後悔しつつ,「でも,ボンネット開けてくんないから結局分かんないかなぁ~?」と思いつつ,「いやいや,グランドフィナーレの時(↓)みたいなエンジン始動イベントがだったら覗けたじゃないかー!」なんて自問自答をしてました(笑).




その後,吸気系の中で一番気になっていたインテークチャンバー(サージタンク)の取付位置や形状・容量に着目していたのですが,それよりも,取入れ口~サージタンクの間にある巨大な物体(配管)の方が気になり始めました.形状が微妙にチャンバー状になっているように見え,そういえばチャンバー形状の効果って一体何だったっけ?と思い,ここから更に調べ始めました.

「チャンバー」で検索すると2ストのチャンバーが出てきますが,「いやいや,排気ではなく吸気!(苦笑)」と調べ直していくと,TOPFUELのZERO-1000の説明に行き当たりました(↓).



ここで謳われている慣性過給や脈動低減辺りの効果は予想通りでしたが,ベンチュリ―効果による流速増加もあるとは知りませんでした.「なるほどなぁ~」と思いつつ,インテークチャンバーの形状とその効果を発揮する回転域(周波数)を正確に見極めるには,とんでもない量のテスト(or シミュレーション)が必要になるはずなので,「やっぱ,メーカーじゃない人間が手を出しちゃダメな領域だよなぁ~」と改めて思いました.


じゃあ,メーカーじゃないトップランナーの方々はどうしてるんだっけ?と思い,調べてみると,



「ああ,そっか.このCR-Xはターボだったか・・・」といきなりボケをかましつつ(笑),「NAのCR-Xは~?」と調べ直してみた結果,アノ方とか,コノ方とか,ソノ方とかの写真を見させて頂き,

「そうだよなぁ~.こういうヤツ(↓)が一番費用対効果が高いよなぁ~」
(*゚▽゚)*。_。)*゚▽゚)*。_。)ウンウン


と納得しました.




MOMO EVOL Designより)


ナンバー付の車両でコレをやるのは難しいですが,ここまで行かなくても近い効果が得られる方法を探っていかないとなぁ~と,アップデートのヒント探しに色んなニュースを眺める今日この頃でした.

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何シテル?   11/03 01:54
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