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OX3832のブログ一覧

2021年10月18日 イイね!

S3の0.4秒差を紐解く

S3の0.4秒差を紐解くウェット路面のおかげでEF8の先輩に勝てた日光でしたが,1周のトータルタイムでは何とか上回れたものの,S3では何をどうやっても先輩のタイムに届かず,完敗でした・・・.

 先輩のS3ベスト ・・・ 14.178
 私のS3ベスト   ・・・ 14.567 (+0.389)

LAP+でザッとロガーデータを比較した印象では,ライン取りに大きな違いはなく,減速の仕方にも違いがありませんでした.

これでなんで差がつくのか全く分からなかったので,今回は詳しく調べてみたいと思います.

まず,日光サーキットのS3(Sector3)は,バックストレートの中間~ゴールラインまでのセクションです(↓).



最高速が出るポイントから10コーナーに向かってブレーキングし,タイトな11~12のS字を抜けてホームストレートで全開加速するセクションです.2018年に改修されるまでは,10コーナーはもっと直角のコーナーだったので,全開~フルブレーキング~スラローム~全開というジムカーナチックな雰囲気のセクターだったのですが,2018年の改修で10コーナーのRが緩くなり,尚且つ バンク状に窪んでいるので,10~11~12を全て繋ぐような複合コーナーに変わりました.

以前よりもRが緩くなった分,飛び込みのブレーキングで神経で使わなくて良くなったのですが,逆に緩いブレーキングをしつつ,右にステアを切らないといけないので,結構リアがフラフラになってコントロールが難しいセクションとなりました.これは言い換えると,腕の差が表れ易いコーナーとも言えるので,ここで遅れをとるのは精神的なダメージが大きいです(泣).


それでは分析に入ってみたいと思います.

まず,先述の通りLAP+の簡易分析だと差が読み取りにくいので,今回はロガーデータをGoogleマップに食わせて正確にライン取りを見てみます(赤:先輩 青:私).



私(青)は10~11~12を一筆書きで繋いだようなラインなのですが,先輩(赤)は10コーナーと11~12コーナーで分けているような雰囲気ですね・・・.10コーナーで横Gの掛かっている時間を出来るだけ減らし,真っ直ぐ→右→真っ直ぐみたいな感じのライン取りに見えます.これによって,10コーナーはやや遠回りになっていますが,逆に遠回りした事で,11コーナーではコース幅を目一杯使えるようになり,11コーナーで縁石に寄る位置がエイペックスの先になっています.

私(青)の方は,10~11コーナーを繋いでいるのでそれほど外側へ膨らまず,コース幅の中間くらいの位置からターンインしているので,クルマをタイトに曲げなければならず(そして,曲げられず),11コーナーのエイペックスの手前で縁石から離れてしまっているのが分かります.これでは私(青)の方が立ち上がりが遅いのも納得ですね・・・.

11コーナーの同じ位置で確認してみると,

【先輩】


【私】


先輩の方が僅かに舵角が少ない事が読み取れます.


「ならば,11コーナー手前でもっとアウト側に振ればいいだろ?」と言われそうですが,そう単純な話でもなく,あの速度・あの滑り易い路面でクルマをアウト側に振るなんて怖くて出来ません・・・.11コーナーに対して外側からアプローチしようとすればするほど,ターンイン時にかなり大きく舵を入れなければならず,滑り易い路面で大舵なんてしたら,1発でリアのグリップを失います(こんな感じ↓).



あの滑り易い路面で,先輩は一体どうやってクルマを安定させているのか?
今度は車速のデータを見てみます(緑:先輩 青:私).



バックストレートからブレーキングを開始するところは全く一緒ですが,そこから10コーナーへ向かう途中で,先輩(緑)は少しアクセルを少し入れていますね・・・(赤丸のポイント).

このアクセルを入れているポイントはどこだ?と車載を見てみると,



どうやら10コーナーの中間(縁石に寄った辺り)のようです.

なるほど! ここで一瞬アクセルを入れて荷重をリアに戻して安定させ,加えてフロントの荷重を抜いて,クルマが自然にアウト側へ膨らむようにさせていたんですね.これによって,11コーナーで大舵を入れてもリアが破綻せず,アクセルONも早めに出来るという事だったのか・・・.

こういう走らせ方は当日思い浮かびませんでした.私もウェット路面での走らせ方はまだまだですね・・・.
先輩の引き出しの多さを改めて思い知らされました.orz


ちなみに,先輩のこのS3ベストは,最終枠の最後のラップにマークしていました(↓).



最終枠の走行前は白旗を上げたような素振りを見せていたのですが,やはり最後まで諦めず,逆転を狙っていたんですね・・・.勝てたのは,アタックのタイミングが良かった(ちょうど雨が弱まった時にタイムを出せた)だけである事を改めて実感しました.

残念ながら,クルマがまたトラブルを抱えてしまったようですが(↓),軽傷である事を祈ってます!
復帰したら是非ともまた手合わせをお願い致します.<(_ _)>

Posted at 2021/10/20 17:23:50 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日光サーキット | 日記
2021年10月17日 イイね!

雨のオーバーオール1位!

雨のオーバーオール1位!何とかEF8の先輩に勝利した日光戦でしたが,今回は久方振りの雨の走行会となりました.

フリー走行であれば何回かウェットコンディションで走った事がありますが(一番近いとこだと8月),走行会での雨となると2017年のもてぎ以来? ここ最近は雨に祟られる事もなかったので,特に備えをせず,無頓着に日光へ来てしまったので,待機場所が天井のあるところでホント助かりました.

それにしても,場所を日光に限定するとフルウェットは2013年に初めて日光を走った時以来.これだけ長い間,降られた事がないのに今回降られたという事は,今回初参加の方の中に雨男がいる??



いやいや,まさかね.「日光の走行会に6回参加して5回が雨だった」とか仰っていたような気がす・・・いやいや,まさか,まさか(笑).お昼休み中は晴れで,午後枠が始まった途端に再び雨が降り始めたんですから,きっと午後枠をトップバッターで走られた方の中に雨男がいたんでしょう(ちなみに,こちらの方↑は午後枠を走ってません).


さて,そんなフルウェットの日光でしたが,この雨量の中を,こんなタイヤ(↓)で走られている方がいました.



内側なんてほぼ溝がなく,部分的にはスリック状態になってるタイヤなんですが,これで日光の高速コーナーに平然と突っ込んでいくんですから,ホント怖いもの知らずですね.

えっ? そんな怖いもの知らずは誰かって? こちらの黒いDC5の方(↓)ですよ.



この雨量の中をよく踏んでいけますよね.「アンダーばっか出て全然曲がんないんだよ~」とか言ってましたが,そういう問題か!?と思いつつ,手負いの状態なら,追い回せるかもと私も追いかけてみました(↓).



一定の敬意を払っているEF8の先輩には半周で譲るのに,ドライで毎回1.6~2.0秒差をつけてコテンパンにする私には,ムキになって(?)丸々1周譲ってくれないという意地を見せつけられましたが,それでも日頃全く敵わない相手を追い掛け回せるのって気持ちイイですね(笑).

例え,タイヤの溝がこんなん(↓)であったとしても,



日光・ホンダ・FF・NAランキングで30位につける猛者ですから,彼を上回れるのは,

とっても気持ちイイ! ニヤニヤ(°∀° )ニヤニヤ

・・・ですね(笑).


この黒いDC5よりも速い人なんてそうそういないだろうと思ったら,VALINOタイヤを履いたFD2が雨の中を果敢に攻めていたので,走行会の翌日,ショップに行ってリザルトを集計してみた結果・・・,



そのFD2を0.2秒上回り,なんと今回,オーバーオールで1位 でした!

過去,走行会での最高位は,2014年の雨のTC2000の1位ですが,これはクラス1位で総合では26位でした.総合での最上位となると2016年の雨の袖ヶ浦での3位.ウェットコンディションでは皆のペースが落ちるのでパワー差が埋まり,相対的に順位が上がる傾向があるのですが,オーバーオールで1位を獲ったのは2011年にサーキットを走るようになってからこれが初となります.

走行会の順位は参加者によってレベルがコロコロ変わりますし,レギュレーションがなく車両の性能差もマチマチですし,トップタイムだからといって主催から表彰される訳でもありませんが,それでも「その日,最も速かった」という称号は,それだけで素直に嬉しいですね~♪

٩(ˊᗜˋ*)و ヤッター!

直前のコソ練に失敗してモヤモヤしていたのですが,サーキットを走り始めて10年という節目の年に嬉しいリザルトを得る事が出来ました.これで勢いをつけて,これからのタイムアタックシーズンに臨みたいと思います!
Posted at 2021/10/18 00:21:17 | コメント(3) | トラックバック(0) | 日光サーキット | 日記
2021年10月16日 イイね!

EF8 vs EF8 2021 第2戦 日光

EF8 vs EF8 2021 第2戦 日光コソ練は消化不良に終わりましたが,EF8の先輩と対決,第2戦です.

今回の舞台は日光サーキット.初戦は先輩が新型エンジンを投入し,見事40秒台入りして負けてしまいましたが,日光は先輩にとって鬼門なので,ここで勝って1勝1敗のタイに持込み,最終戦に繋げたいところです.

事前の予報では1日曇り空で,19時過ぎくらいから雨が降る予報となっていましたが,残念ながら当日は朝から雨.

路面状況を確認すると,



ところどころに水たまりが出来ており,フルウェットでの戦いとなりそうです.

この状況を踏まえて今回のハンデ設定を先輩と協議した結果,「日光+ウェットなので,今回はハンデなし!」となりました.先輩のタイヤがRE-71RSがなった点を考慮すると,いかにウェットコンディションといえど「ハンデなし」はかなり厳しく,抗議したところ「何言ってんだ! 日光での周回数を考えたら,むしろこっちにハンデ欲しいくらいだ」とまで言われてしまったので,やむなく今回は引き下がりました.先輩,相当警戒してますね・・・.


さて,ハンデ設定も決まったので,早速1本目.

コースインする頃には小雨になっていたため,「このまま雨が止めば周回するほどコンディションは良くなるだろう」と思い,53秒台の慎重に入り.そこから1周毎に1秒ずつペースを上げ,6周目には46秒台へ到達.しかし,ここから先はちょっとリスキーな感触で路面コンディションを探りながらの走行となりました.走行終了後,お互いのリザルトを突き合わせると,

 先輩 ・・・ 46.191 (S1:10.880 S2:20.656 S3:14.655)
 私   ・・・ 45.625 (S1:10.417 S2:20.040 S3:15.168)

0.5秒ほど私の方がリードする形に.ほれ見た事か!と言わんばかりの表情を浮かべる先輩に対し,私の方は「S3は私より0.5秒も速いし,こりゃ,先輩はまだ手の内を隠しているな・・・」と,まだ序盤なので警戒を怠らないよう気を引き締めます.


続く2本目.

雨量も減り,先程よりはコンディションも良さそうですが,1本目と似たようなタイムしか出ません.欲を出すと痛い目に遭うのが日光なので,「これ以上はどうしたものか・・・」と思案していたところに,プロが駆る青いDC5が後方から接近してきます.

「これは勉強させてもらうチャーンス!」
( ̄ー ̄☆キラリ


と,一旦先に行かせた後に後方から追尾!



2周目に「プロが行けると判断してるんだから大丈夫だろう・・・」と高速の8コーナーで,プロと似た速度で進入→アクセルOFFしたらイン巻きしそうになりました(汗).「やべぇ,やべぇ!」と内心で焦りつつ,その後もプロが駆るDC5の動きをじっくり観察すると,あちらも徐々にラインが乱れ始めます.どうやらこれ以上のペースアップはプロの腕をもってしても難しいようです.「なるほど.やはりここら辺が限界なのかぁ・・・」と判断してスローダウンしました.

しかし,この時,このプロと私のやりとりを陰からジッと見ている人が居ました.

||д・) ジー
EF8の先輩です!




「ほぅ・・・なるほどね」と,プロと私,2台分の情報をたっぷりと観察した後,放たれた一撃は,

 先輩 ・・・ 44.549 (S1:10.339 S2:19.910 S3:14.300)
 私   ・・・ 45.006 (S1:10.273 S2:19.789 S3:14.944)

一気に44秒台へ.こちらが45秒を切れず悪戦苦闘している間に,0.5秒も差をつけられてしまいました・・・.


追い込まれた3本目.

先輩のリザルトと突き合わせてみると,私はS3で0.6秒も遅く,これを何とかしないと先輩のタイムには届きません.恐らく最後の立ち上がり,11コーナーの進入の部分で向きが変わらず,ロスしていると思うのですが,現状でもギリギリコントロールしている状態なので「これ以上はちょっと・・・」な感じ.しかし,挑まなければ勝つ事は出来ないので,更に大胆に向きを変えるチャレンジをしてみます!



結果は,

「無理だったか・・・」 _| ̄|○ ガクッ

という有り様.自分の感触は合っていたようです.


一方の先輩は,雨量が強まり2本目よりも確実にコンディションが悪化しているにも関わらず,ここで更にタイムを0.4秒も縮めてきます(↓).



これで完全に退路が断たれました.これ以上S3で稼ぐのは先程の結果からも無理なので,S3で失っている以上のタイムをS1・S2の方で稼ぎ出すしかありません.ここまでのリスクを雨の日光で冒したくはなかったのですが,勝つためには仕方がありません.

頭のネジを1本外して,リミッターを解除します!
(☆_☆)ピキーン!

そうして出したタイムは・・・,



43.657!

6コーナーを筆頭に至る所で横を向こうとするEF8を無理やり捻じ伏せ,フルウェットのコンディションでドライの自己ベストから僅か2.3秒落ちという,外から見ていたBB6乗り曰く「まだ行くの? まだ行くの!?って感じで,頭がイッちゃってる感じに見えた」という走りで好タイム(?)をマークする事が出来ました.

 先輩 ・・・ 44.172 (S1:10.055 S2:19.800 S3:14.317)
 私   ・・・ 43.657 (S1:09.923 S2:19.167 S3:14.567)

走行終了後に,このリザルトを見た先輩は,

「あ,さすがにコレ(43秒台)は無理」
(_ _,)/~~白旗~~


と呆気なく白旗.4本目を前に心を折る事に成功したようです(笑).


念には念を・・・の4本目.

一見,白旗を上げたように見せかけつつ,こちらが油断した隙を突いてくるのが先輩なので,万が一逆転された時に備えてコース上で周回し,タイヤの温度を保ちながらタイムボードをジッと見ていましたが,昼休みの間に止んでいた雨が再び降り出し,コンディションは悪化の一途で皆タイムが伸びない様子.「さすがにこれなら大丈夫だろう」と安堵して,ネジに掛けていた手を元に戻しました(笑).

しかし,43秒台は出せど,S3のセクタータイムは最後まで先輩に届かず・・・.先輩からは「バックストレートの最高速の差(パワーの差)でしょ?」と言われたのですが,ロガーデータを確認してみたところ(青:先輩 緑:私),



先輩(青)との差は11コーナーの立ち上がり~ゴールラインまでの区間で生じている事が分かりました.これは先輩(青)の方が11コーナーで,より早くアクセルを踏めている事が原因で,こういうタイトなコーナーでクルン!と向きを変えるのが先輩は得意ですし,タイムが出なかったのは腕の差だったようです.(・ω・`*)ショボン ...


以上,第2戦の結果でした.

想定外の水中戦となりましたが,先輩が日光を苦手とする事もあって,何とか勝利を収める事が出来ました.これで今季の成績は1勝1敗のイーブン.次の最終戦 TC2000で決着となりそうです.

先輩,今回も対戦有難う御座いました!
(で終ろうとしたところに,翌朝,先輩から不意の連絡が・・・)

Posted at 2021/10/17 09:40:31 | コメント(3) | トラックバック(0) | EF8 vs EF8 | 日記
2021年10月14日 イイね!

新品不発のコソ練

新品不発のコソ練今週に入ってから「気温が急激に下がるので注意!」なんてニュースが流れ始め,天気予報を見ると20℃を切っている事が分かりました.リアスプリングを交換し,フロントタイヤも新調したので,感触を確かめたい気分にもなっており,筑波のスケジュールを見てみれば,今週はファミ走の枠がある・・・.

もうこれは行くしかないですよね(笑).
会社に有給申請を叩きつけて,TC1000へと向かいました.

朝,外に出てみれば長袖でも肌寒く,途中の車内では耐えられずヒーターを付けるくらいで,これは期待がもてそうです(この時15℃だったそうです).しかし,前日の雨で路面は濡れており,門前に着いた時にも路面はハーフウェット状態.



「う~ん.こりゃA枠までには乾かないな.B枠は走行台数次第かな・・・?」と判断し,平日なのに意外と台数も多いので,路面を乾かしてもらうため 混雑回避のため,C枠狙いに絞りました.


C枠狙いなので,走行までに時間がたっぷり余り,あちこち散策していると,



おや,珍しい.こんな方が.最近走行会で見ないと思ったら平日走ってらしたんですかね?

その後,曇り空が晴れて日射しがどんどん強まり,朝の寒気はどこへやら.路面温度はグングン上昇し,日の照っている箇所は40℃近くまで上がっていました.「日の光で路面が乾くのは良いけど,この温度じゃ,もうタイムを狙える路面じゃないな・・・」とガックリ.新品タイヤを無駄にしたくないので,走るの止めて帰ろうかとまで思いましたが,折角来たん事ですし,取れるデータは取って帰る事にしました.


・・・という事で,データ収集その①,タイヤのウォームアップ性確認.

日射しが強くなった事で日陰との温度差が大きくなった事から,日陰(フロントタイヤ)と日向(リアタイヤ)の温度差を確認.





同じ場所から向きを変えて撮った写真なのですが,明るさが露骨に違いますね.そして,タイヤの表面温度は・・・,

 右フロント ・・・ 25℃
 左フロント ・・・ 25℃
 右リア    ・・・ 35℃
 左リア    ・・・ 50℃

やっぱり日の力は偉大ですね.左リアは完全に温まってます(といっても日が当たっている部分だけですけどね).日射しが左後方からなので,右リアは若干影になって左リアほど上がりませんが,それでもフロントと比べればウォームアップにはなっているようです.

「ふむふむ,なるほどね・・・」と,この数値を頭に入れつつコースイン.早速フィーリングをチェックしてみると.



先程の温度でも左リアは温まっておらず,1ヘアでズルズル・・・.
当然こんな状態なので,,それよりも温度が低い右リアはもっとズルズル・・・.

「路面温度が40℃近くで,タイヤの表面温度があの数値でも,タイヤ全体としては,こんなレベルなのね~」というのがよく分かりました.やっぱり真冬はタイヤ全体を強制的に温める策が必要ですね・・・.


続いて,データ収集その②,前後バランスの確認.
こちらは,アタック1周目の模様を見て頂きましょう.



アタックラインから立ち上がった時に,「アレ? 全然外側に流れないぞ・・・」とバランスの違いには気づきましたが,1コーナーでは想定以上に動きが違いました.インリフトしてリアが流れ出すまでの動きが早く,カウンターを当てるほど.ただ,カウンターを当ててからリアが接地するまでの時間が短く,リカバリーも早いので,「この角度なら,もう一度切り込めばラインを外れないかな?」と思い,ステアリングを切り込んだところ,左リアが耐え切れずスピンモードに入ってしまいました.

リアのバネレートを上げているので,前後バランス的にはオーバーステア傾向になりますが,リアの左右バランス的には,レートアップによって外側は縮みにくく,内側は伸び易く(厳密には伸びるスピードが早く)なるので,インリフトしにくく,しても接地までの時間が短くなるだろうと思っていたのですが,外側のタイヤが左右に捩じられて荷重が不均一な状態では,新品のフロントタイヤのグリップに負けてしまったんでしょうね・・・(逆に言うと,それくらい新品のグリップは凄いって事ですが).

一応,この後,リアの減衰を1段階下げてみましたが,



これだとベタ安定でタイムは出ませんでした.タイムが出ない上に,ブレーキもよく効くので「なんかおかしいなぁ~?」と思い,減衰を元に戻して走ってみましたが,これでも1コーナーはベタ安定.そろそろフロントタイヤの新品効果が落ちてきた頃ですが,「それにしたって,この安定感はおかしい・・・」と思い,1コーナーのブレーキングポイントを1つ奥にして突っ込み気味に進入してみましたが,これでも破綻の素振りがない・・・.

「コレ,エンジンが吹けてないんじゃないか?」
(ストレートスピードが遅いので,ハードブレーキでも挙動が破綻しないんじゃないか?)

・・・と思い,LINK ECUのデータをチェックする事に.


想定外のデータ収集その③,燃調の確認.

データをチェックしてみると,VTECの切替えポイント前後で薄くなっている事が確認出来ました.酷いところでは完全に失火していたので(走行中に加速が一瞬鈍る感触があったので,やっぱりな~という感じ),その場で微調整してH枠で再確認.

全体的にパワー感がありませんでしたが,これはカンカンと照っている日のせいもあるので(汗かくくらい暑いので)無視するとして,失火している感触はなかったので直ったかな?と思い,走行後にデータを再チェックしてみると,今度はレブリミット付近が薄くなっていました.「パワー感がなかったのはコレのせいか・・・」と思いつつ,この日は午前中で枠が終了なので,後片付けを始めました.

今回はエンジンオイルを交換して臨んだのですが,前回もオイル交換直後に調子を落としたので,因果関係がよく分かりませんが参ったなぁ~という感じです.


さて,そんな感じでスプリング変更の効果を正確に把握出来ていませんが,感覚的には,

 ・2コーナーがよく曲がる.
 ・1ヘアはよく止まり,立ち上がりも曲がる(ような気がする・・・)
 ・インフィールドは変わらない.
 ・洗濯板は乗せるタイミングを間違えると,リアが着地で暴れる.
 ・最終コーナーは立ち上がりで曲がる(ような気がする・・・)

という感じでした.ただ,当日のベストラップが 41.802 なので,正直コンディションが違い過ぎて不正確な評価かなぁ~?と思っています.


(おまけに,またも洗濯板通過後にシフトミスもしてるし・・・)


LAP+で比較してみると(前回:緑 今回:青),



エンジン不調で伸びないホームストレートエンドを除き,それ以外の各セクションでは最高速が伸びているので,立ち上がりの加速が良くなっているような気はします.インフィールドも理想的なV字ラインを描けていますが,これは新品タイヤの効果でしょうね.ただ,仮に洗濯板通過後のシフトミスがなかったとしても,41.6秒までしかいかないので,新品タイヤを無駄にした感は強いですね・・・.


以上,新品不発のコソ練でした.

有給使った割には,かな~り消化不良な結果となりましたが,ま,しょうがないですね.
不安材料は色々多いですが,スケジュールは待ってくれないので,これで日光戦に臨みたいと思います.
2021年10月12日 イイね!

トーアウトの効果(デメリット編)

トーアウトの効果(デメリット編)フロントのトー角をゼロ→アウトに振った結果,良い感触が得られたTC1000でしたが,当然良い事ばかりではなくデメリットもありました.こちらに関しても触れておきたいと思います.

・・・とその話の前に,この日のサーキットアドバイザーは蘇武喜和さんだったのですが,午後のミーティングの終わりに誰かが「サイン書いて!」と言ったら,スラスラとサインをボードに書いてくれ,それを見た参加者が皆スマホを取り出し,急に写真撮影会が始まりました.

こういうサービスをパッとされるのも,さすがはプロですね(笑).
(ちなみにサインに添えられている「#75」はS耐のカーナンバーですかね・・・?)


さて,本題のトーアウトにした際のデメリットの話.

一般的には「初期のステアリングレスポンスが落ちる」と言われているようですが,これはメリット編でも述べた通り,走行中は特に感じませんでした.じゃあ,何がデメリットだったの?というと,そのレスポンスが落ちている事を感じ取れなかった結果,やってしまっている無意識の操作です.

これを指摘してくれたのが,蘇武さんでした.



 私     :大舵の時に曲がらない感触だったので,今回トーアウトを試してみたんです.
 蘇武さん :コーナーの立ち上がりで曲がるようになったでしょ?
 私     :(おお,やっぱりそうなんだと思いつつ)はい.よく曲がるようになりました.
 蘇武さん :いくつアウトにされたんですか?
 私     :OUT 20’です.
 蘇武さん :適正範囲内ですね.
 蘇武さん :OUT 20'を試したのなら,OUT 30'とか,もっと開いてみた場合も試してみると良いです.
 蘇武さん :トーは開き過ぎてもアンダーになる.
 蘇武さん :どこまでやったらアンダーになるのか?を知っておくのも良いです.
 私     :なるほど・・・.


 私     :ところで,このトーの変更と関係があるのか分からないのですが・・・,
 私     :今回,左高速コーナー~洗濯板の間の切返し(↓)で,リアが振れて姿勢が乱れるんです.



 私     :無意識のうちにブレーキを強く踏んじゃっているのかなぁ~?とも思うのが,なんでしょう?
 蘇武さん :あ~,それはですね・・・(とコーナーのイメージを手振りで示す).



 蘇武さん :左高速コーナー~洗濯板間は,こんな感じ(↑)で⓪→①→②→③と通ると思います.
 蘇武さん :このうち,(洗濯板に向かう姿勢を考えたら)①→②→③の箇所は変えたくない訳ですよね?
 私     :はい.
 蘇武さん :とすると,①以降が変わらないように,⓪→①の間を変えるしかない.
 私     :そうですね.
 蘇武さん :・・・なんですけど,トーアウトになったので途中のステアリングレスポンスが変わっているんです.



 蘇武さん :⓪と①の間を「0.5」としましょう.
 蘇武さん :トーアウトにすると初期のレスポンスが悪いので,この⓪~0.5までの間が曲がらない.
 蘇武さん :しかし,「0.5」に到達すると,トーアウトなので今度はよく曲がる(赤矢印の流れ).
 蘇武さん :結果,ステアリングレスポンスが良い時(灰矢印の流れ)に比べると,①の地点の角度がキツくなる.
 蘇武さん :そして,次の①→②では,またステアリングレスポンスが悪いので曲がらない.
 蘇武さん :この,曲がらない(0.5)→曲がる(①)→曲がらない(②)の動きの結果,リアが振れるんです.
 私     :おおっ! なるほど!!
 私     :(そうか.初期のレスポンス低下に気づかず,同じように曲がると思っているから,修正が遅れるんだ)
 私     :(その修正の遅れで,無意識のうちにリアを振るような操作をしてしまっていたのか)
 私     :全然気づかなかった・・・.
 私     :とすると,修正方法は?



 蘇武さん :⓪の地点を,いつもよりも奥に取って,そこから①に向かう感じです.
 私     :(レスポンスの悪い領域を飛ばして,一気に大舵の領域に入れるのか!)
 蘇武さん :試してみて下さい~.

というような感じで,本人が認識していなかった無意識の操作をアドバイザーに指摘して頂きました.
蘇武さん,毎回,貴重なアドバイス有難う御座います!


さて,学んだ事は即トライという事で,早速試してみると,



先述の⓪→①の間で大舵の領域を作るのが,かなり怖い・・・.右にヨーが残った状態でブレーキングするような感触で,これで万が一リアが流れたら,左にイン巻きしてスポンジバリアにドスン!というイメージが頭に浮かびます.

数回試して「これは(メンタル的に)私には無理だな・・・」と判断し,作戦を変更.左高速コーナーを無視して,なるべく洗濯板に対して直線的なアプローチを取る事にしました.

その結果,リアの振れは起きなくなりましたが,万が一リアが振れた場合に備えて,身体全体がやや力み過ぎの状況となり,シフトミスしたり,ヒール&トゥの回転数合わせをしくじったりとメタメタなドライビングになってしまいました(↓).



私のスキルだと,こういう緊張を強いられるようなドライビングは,やっぱりダメですね・・・.
TC1000はともかく,例えば日光とかでこんなドライビングをしていたら危険がアブない気がします(笑).


・・・という事で,ドライバーがダメならクルマに助けてもらおう!と対策方法を思案.

「リアが振れている」と感じるのは,フロントのロール量よりリアのロール量が大きいせいでしょうから,リアのロール剛性を上げれば解消します.手っ取り早いのは「リアの減衰を上げる事」ですが,減衰を上げるとリバウンドスピードも遅くなるので,ターンイン時のインリフト量が増えて1コーナーが辛くなる・・・.

そもそもロール剛性に対して減衰調整で対処するのは正しくないので,最近勉強した「なんで2キロ差なの?」を思い出しつつ再びショップへ入庫.足回りのセッティングを更に変更する事にしました.



さて,これが吉と出るか? 凶と出るか? 次回の走行が楽しみです.

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「サイドドラフトを使ったオーバーテイク http://cvw.jp/b/1684331/48478095/
何シテル?   06/09 22:35
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