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2025年08月26日 イイね!

ReSpec 性能レポートの熟読 その②

ReSpec 性能レポートの熟読 その②アップデート後にジムカーナをやったりして後回しになりましたが,先日行ったインジェクタ洗浄の「ReSpec」の性能レポートの熟読をしてみたいと思います.

「Respec」のレポートは,以前EK9乗りのSさんから提供頂いて熟読した事があるので,どんな情報が得られるのか?は理解しているのですが,今回は自分が使っているインジェクタのレポートという事で数値の方も追い掛けてみたいと思います.

まず,一般論としてはのインジェクタ洗浄の効果ですが,インジェクタを使い続けた事で悪化した以下の性能が蘇るという話です.

  ①噴射量低下によるパワーダウン/トルクダウン
  ②スプレーパターン(噴霧形状)悪化による排ガスの悪化
  ③気筒間の噴射量バラツキの増大
  ④始動性の悪化
  ⑤燃費の悪化やアイドリングの不安定

私はフルコンを使っているので,上記の①・④・⑤の悪化分は自分でリセッティングして補正してしまっているため,今回体感出来る効果は②・③かな?と思っています.


さて,効果が分かったところでその洗浄ですが,インジェクタ本体が超音波で洗浄される事に加えて,以下の部品が交換されるそうです(↓).



そして,洗浄後にパッと乗った時の印象としては,以下のような感じ(↓).

  ・アイドリング時の振動が微妙に変わった
   ⇒ 「振動が減った」という訳ではなく,振動の周波数が変わったような感じ

  ・ペダルを踏んでからトルクが立ち上がる際のタイムラグが短くなり,アクセルのツキが良くなった
   ⇒ 全体的にリッチ化されたせい?

このように,違いが「ある」事は間違いありませんが,変化量としてはそれほど大きくなく,何日か乗っていると分からなくなるレベルだと思います.


では,レポートを細かく読んでみます.まず性能試験は2400rpmで行われるそうで,Duty=100%の時は,

  2400 [rpm] = 2400 [rev/min] = 2400/60 [rev/sec] = 2400 /(60×1000) [rev/ms]
  ⇒ 60 × 1000 / 2400 [ms/rev] = 25 [ms/rev]

という事で,インジェクタに「25ms」通電した時のデータだそうです(Duty=50%の時だと,半分なので「12.5ms」).


次に,リークテスト(漏れ検査)の結果としては,インジェクタの背後に3.5barの圧力(≒燃圧)を掛けて確認し,洗浄前の状態でも4本とも「OK(漏れなし)」でした.つまり「機械的に壊れていなかった」という事ですね.現役で使っているインジェクタなので,当たり前と言えば当たり前ですが,経年劣化で微妙な漏れが生じる可能性はあるので,証明して貰えると安心です.

なお,燃圧=燃料ポンプの吐出圧ですので,EF世代だと「2.55kg/cm2(2.5bar)」.



それよりも1bar高い状態で漏れなければ,通常使用では漏れる事はまず有り得ませんね.


続けて,インジェクタの「抵抗値」.インジェクタは内部にソレノイドコイルを持っており,このソレノイドに通電する事でニードルを上下動させて噴射しています(↓),



「抵抗値」と言っているのは,このソレノイドの抵抗値の事で,一般的に抵抗値が小さければ電流の立ち上がりが早くなる(レスポンス良くなる)ので,「無効噴射時間」が縮まる傾向になるはずです.

「無効噴射時間」というのは,インジェクタ内のソレノイドは電気が流れた瞬間に全開になって,すぐに噴射を開始する訳ではなく,インジェクタ先端のニードルが開くまでに僅かなタイムラグが生じます(↓).


(ジーイングテクノエンジニアリング:Injector Study Roomより)

このタイムラグが生じている区間は「想定通りに噴射されない」という事なので,この区間を無効にする=「無効噴射時間」と考えて噴射量を補正します(無効噴射時間の分だけ通電時間を伸ばす).


(ジーイングテクノエンジニアリング:Injector Study Roomより)

この「無効噴射時間」が正しく設定されないと,通電時間の絶対値が短い領域(≒アイドリング領域)で空燃比が合いません.


話を戻して,その「無効噴射時間」に繋がる「抵抗値」の計測結果ですが,25℃での値は以下でした.

  #1気筒 ・・・ 11.86 [Ω]
  #2気筒 ・・・ 11.93 [Ω]
  #3気筒 ・・・ 11.91 [Ω]
  #4気筒 ・・・ 11.89 [Ω]

中心点を「11.895Ω」と見なすと,±0.035Ω(2.9%)といった感じです.約3%のバラつきと言われると,量産品としてはそんなもんかなーという気がしますが,参考までにSさんのレポートを見てみると,

  #1気筒 ・・・ 11.86 [Ω]
  #2気筒 ・・・ 11.81 [Ω]
  #3気筒 ・・・ 11.84 [Ω]
  #4気筒 ・・・ 11.89 [Ω]

中心点は「11.850Ω」,±0.040Ω(3.3%)だったので,それと比べると4本の揃い具合としては良かったようですね.


そうそう,揃い具合と言えば,スプレーパターンの結果が洗浄前でも#4気筒だけ「◎」というのもありました.



スプレーパターンというのは,以下の4段階評価だそうで(↓),

  ◎:きわめて良好な理想的な噴霧
  ○:使用上問題の無い良好な噴霧
  △:排気状態への影響が懸念される噴霧
  ×:性能への影響が懸念される噴霧

#1~#3気筒は上記の「○」だったので,年式相応に劣化していたのだと思いますが,#4気筒だけ「◎」なのが意外でした.中古品を入手して使っていたので,正直どんな素性のインジェクタなのか分からなかったのですが,この結果からすると,もしかしたら#4気筒だけ一度交換されているのかもしれませんね.


話を戻して「抵抗値」の件ですが,Sさんのインジェクタと比べると全体的に私の方が抵抗値が高く,「無効噴射時間」も大きそうです.IRSではレポートに「無効噴射の参考値」を付けてくれていて,燃圧:2.5bar,電圧:14Vの条件下でこのようになっていました(↓).

  無効噴射(参考値):1.08±0.15 [ms]

現在LINK ECUで使っている「無効噴射時間」は,B16B用と思われるプリセット値を使っていて(↓),



14Vで「0.743ms」ですので,これと比べるとかなり値が大きいです.ちなみにSさんの「無効噴射時間」は以下となっており(↓),

  無効噴射(参考値):0.97±0.12 [ms]

やはりSさんのインジェクタの方が,抵抗値が低い分だけ応答性が良さそうですが,やはりLINKの値とは違いそうです.


そうなると,IRSの「無効噴射時間」の求め方が気になるので調べてみたところ,燃圧:2.5bar下において,Duty=100%(オープンフロー)と50%(ハーフフロー)の2点を計測し,この2点から外挿する事で「無効噴射時間」を求めているそうです(↓).



なるほど,なるほど~という事で洗浄後の値を用いて計算してみたところ,

  #1気筒 ・・・ 252.4 [cc/min](100%) → 120.2 [cc/min](50%)
  #2気筒 ・・・ 253.6 [cc/min](100%) → 121.9 [cc/min](50%)
  #3気筒 ・・・ 250.7 [cc/min](100%) → 119.6 [cc/min](50%)
  #4気筒 ・・・ 254.8 [cc/min](100%) → 121.3 [cc/min](50%)

「無効噴射時間」は,横軸を噴射量にした時の切片に当たるので,

  #1気筒 ・・・ 4.538 [%]
  #2気筒 ・・・ 3.720 [%]
  #3気筒 ・・・ 4.385 [%]
  #4気筒 ・・・ 4.569 [%]

Duty=100%は通電時間:25msに相当するので,

  #1気筒 ・・・ 4.538 [%] × 0.25 [ms/%] = 1.134 [ms]
  #2気筒 ・・・ 3.720 [%] × 0.25 [ms/%] = 0.930 [ms]
  #3気筒 ・・・ 4.385 [%] × 0.25 [ms/%] = 1.096 [ms]
  #4気筒 ・・・ 4.569 [%] × 0.25 [ms/%] = 1.142 [ms]

となりました.IRSの参考値である「1.08±0.15」を中心点と見なすと,#1・#3・#4気筒はそこそこ近いですが,#2気筒は差が大きいですね.「無効噴射時間」として捉えると#2気筒が外れ(=バラつきの要因)となるので,これを近い特性のものに替えられるとアイドリングのバラつきが更に小さくなるんだと思いますが,B16Bのレベリングインジェクタなんてないので仕方ありませんね.

ちなみに,先述の「抵抗値」との相関で見てみると「抵抗値が大きい程,無効噴射時間が小さくなる」という傾向になり,アレ? 理屈とは逆なような・・・とも思いましたが,ここではこれ以上踏み込まないでおきます.



なお,今回得られた「無効噴射時間」を使ってLINK ECUをリセッティングした結果,1000rpm以下の低回転域でこれまでどうしても合わなかった(MAPを滑らかに作れなかった)数値がキレイに揃うようになりました.やっぱり数字が揃わないのは,揃わないなりの理由があるんだなーと1つ勉強になりました.


さて,「無効噴射時間」で見た場合は,外れ品に思えた#2気筒のインジェクタですが,最大噴射量の領域で見ると,そうでもありません.Duty=100%,燃圧:2.5barの時の数値を見ると,

  #1気筒 ・・・ 252.4 [cc/min]
  #2気筒 ・・・ 253.8 [cc/min]
  #3気筒 ・・・ 250.7 [cc/min]
  #4気筒 ・・・ 254.8 [cc/min]

となり,一番噴けてないのは#3気筒のインジェクタでした.この傾向は燃圧を3.0barにした時も同様で,

  #1気筒 ・・・ 278.7 [cc/min]
  #2気筒 ・・・ 279.0 [cc/min]
  #3気筒 ・・・ 276.2 [cc/min]
  #4気筒 ・・・ 281.0 [cc/min]

インジェクタの最大性能の領域で考えると,#3気筒のインジェクタがやはりバラつき要因となるようです.ただ,私のB16Aのセッティングからすると,インジェクタの最大性能までは使わないので,Duty=50%時のバラつきを低減する方が効果が有りそうに思えたのですが,

  #1気筒 ・・・ 120.2 [cc/min]
  #2気筒 ・・・ 121.9 [cc/min]
  #3気筒 ・・・ 119.6 [cc/min]
  #4気筒 ・・・ 121.3 [cc/min]

ここで見ても,同じく#3気筒のインジェクタが低い結果となりました(中心点:120.75cc/min,±1.15cc/minで1.2%).
参考までにSさんのインジェクタを見ると,

  #1気筒 ・・・ 123.7 [cc/min]
  #2気筒 ・・・ 122.3 [cc/min]
  #3気筒 ・・・ 124.4 [cc/min]
  #4気筒 ・・・ 121.8 [cc/min]

中心点:123.05cc/min,±1.25cc/min(1.0%)なので,噴射量の絶対値で見ると結構違いますが,4本のバラつき具合として見ると大差なく,量産品としてはこんなもんなのかもしれませんね.


以上,ReSpec 性能レポートの熟読でした.
2025年08月18日 イイね!

ルーキージムカーナ反省会

ルーキージムカーナ反省会1日たっぷりと楽しんだ123ルーキージムカーナですが,動画編集の過程で車載を眺めていると,たんまりと反省材料が見えてきたので(苦笑),記憶が残っているうちに反省会(回)をやっておきます.

毎度の如くロガーデータを用いて反省するのですが,パイロンジムカーナって基点を置きにくいので,分析するのがホント難しい・・・.ジムカーナの公式戦だと1日2本しか走らないので,1本目が終わったら短い時間で即分析しないといけないと思うのですが,本職の方々は一体どうやっているんでしょう??

さて,分析は当然の如く午後の本番3本の中から行おうと思うのですが,2本目はスタートをミスった事もありタイムが伸びなかったので,今回は1本目と3本目を比較する形で行おうと思います.


ジムカーナなので,まずはコースの確認から.大会開始時に頂いたコース図はこんな形でしたが(↓),



実際に走るとこんな感じでした(↓).



外周の左上のパイロンが絵よりも内側に来ており,スラロームセクションを抜けた後,鳴門セクションへ進入する際に通過するパイロンが実は鳴門の6本目に位置していたりします.ジムカーナアルアルのコース図だけ見ていると騙されるヤツですね(笑).


続いて車載.

【1本目(57.138)】


  気圧:1009.8hPa  気温:33.4℃  湿度:63%

【3本目(56.813)】


  気圧:1008.6hPa  気温:33.6℃  湿度:60%

1本目と3本目でちょうど1時間差ですが,ほぼコンディションは変わりませんね.日照時間もほぼ同等なので路面温度も同じと見なして良いでしょう.セットは全くイジってないので,純粋にドライビングの差となります.


それでは本命のロガーデータです.1つずつ順番に見て行きます(青:1本目 赤:3本目).

スタート~90°ターン



1速+アクセル全開で駆け抜けているだけなので,なんにも差がないだろう~と思っていたら,1速→2速へシフトアップする辺りで差が出ていました.3本目(赤)の方が若干引っ張り気味となっており,気合を入れてレブに当たるのも厭わず踏み込んだおかげでしょうね(↓).



ただ,2速へシフトアップして以降は1本目(青)の方が車速の伸びが良い・・・ように思えるのですが,実はこれはミスで,1本目(青)はブレーキングのタイミングが遅過ぎて止まり切れず,その先の90°ターンのパイロンでオーバーシュートしています(↓).



このオーバーシュートにより次のパイロンへのライン取りが悪くなった反省から,2本目・3本目ではそれを修正して少し抑え気味に進入するように変更しました.加えて,3本目では前回の反省である「速度と距離のバランスを詰める」を心掛けたので,手前のラインも極力タイトに入る(距離を削る)ようにして0.18秒削り取れました(下側の緑丸).

ちなみに,これは後の祭りになるのですが,90°ターンのパイロンに向かってタイトなラインを選択し,オーバーシュートしないように抑え気味にブレーキングした場合,パイロンの手前で2速に入れる意味がなかったんですよね・・・(↓).



1速→2速にシフトアップしても3km/hしか伸びてませんし,これだったら1速に入れたままアクセルコントロールで車速を維持して,パイロンに届かせる形を取れた良かったなぁ~と思いました.そうすれば,90°ターンを抜けた先の低速セクションを1速で抜けられたし,その先の180°ターンでも加速が良かったはず.車載を見返していて「失敗したなぁ・・・」と痛恨の思いでした.orz


180°ターン(1回目)



1本目(青)の方が,手前の90°ターンで膨らんでしまった分だけ,切り返しとなる次のパイロンへのアプローチが苦しく,ステアリングを切る量が増えてしまい,180°ターンでは操舵抵抗が増えて失速しています.



上の画像の位置でも既にアクセルを開け始めているのですが,2速という事もあって全然加速しませんね(汗).今回,路面温度が高い事もあってタイヤのヨレを強く感じたのですが,タイヤがヨレている時はホント,クルマが前に進みませんでした・・・.低速だからと言って力任せにステアリングを切ったり,アクセルを開けたりするのではなく,「少しでも早くクルマの向きを変える(=ステアリングを早くニュートラル状態にする)」「クルマの向きが変わってからアクセルを開ける(=ステアリングとアクセルを連動させる)」といった基本操作を,こんな極低速のコーナーでもちゃんとやらないとダメだと痛感させられました.

日頃,如何にLSD頼みで走っているのかが良く分かります.もっと丁寧に,クルマを前に進める(転がす)意識を高めないとダメですね.やはり私は低速コーナーの処理が下手なんだと改めて思いました.


外周(行き)



1本目(青)の方が,180°ターンで大きく遅れているので,その差がまんま響いた形となっています(最高速も2km/h低い).これで両者の差は瞬間的に0.52秒まで開きます.ちなみに,この時も距離を削る事を意識していて,3本目(赤)の方がかなりタイトなラインを通っています(↓).




180°ターン(2回目)



1本目(青)の方がワイドなラインである分,外周のパイロンに対して余裕をもった角度で進入出来るため,ブレーキング区間の速度は全体的に1本目(青)の方が高いです.ただ,距離が長い分だけタイムは削れず,両者の差は縮まりませんでした.


外周(帰り)



3本目(赤)の方は,引続き距離を削る意識をもって走っていたので,特に問題はないと思っていたのですが,50km/h付近で1つ問題が.ロガーデータを見ると,なぜだかここで一瞬失速しています・・・.何をやらかした??と思い車載を確認してみると,どうやらここでパッとステアリングを離したようです(↓).



なんでこんな操作をした??と記憶を辿ってみると,外周へ進入するパイロンの辺りで想定よりも舵角が大きく,ステアリングを多めに戻す必要があったのですが,なぜか左手は次のダウンシフトに備えてシフトノブの位置にあったため(=ステアリングから手を離している),ステアリングを引いて舵角を戻す事が出来ず,止む無く右手をパッと離して,セルフアライニングトルクで戻そうとしたようです.このため,タイヤの角度が急激に変わり,そのヨレで失速してしまったようですね・・・.

最短距離を通る意識で走っていたので舵角が大きいのは仕方ないとして,問題は「なぜこのコーナーで左手をシフトノブに置いたのか?」.1本目(青)は置いておらず,2本目も進入まではステアリングから手を離していない・・・.ここから察するに3本目は気合を入れ過ぎて,「この先の2速→1速へのダウンシフトをミスれない!」というプレッシャーを感じ,早めに備えようという意識が働いたんだろうなぁ~.気合を入れた際の私の余裕のなさが窺えますね.


スラロームセクション



3本目(赤)の方は,距離を削る意識から180°ターンとなる1個目のパイロンに対してタイトに入り過ぎてしまい,2個目のパイロンに向かってのステアリングの切り返し操作が間に合わず,オーバーシュート.これでリズムが狂ってスラロームセクションはジリ貧状態だったようです・・・.

1本目(青)の方は,1個目のパイロンでカウンターを当てるレベルのオーバーステアが出たため(↓),



2個目のパイロンでの切り返しに余裕ができ,リズムを崩す事なくスラロームセクションをクリアした事で概ね5km/hくらい高い平均速度で駆け抜けられたようです.この結果,瞬間的には3本目(赤)に対して0.2秒リードしているような状態となりました.ワンミスでこれだけ致命的なダメージを負ってしまうのですから,やっぱりジムカーナってシビアですね(泣).



しかし,それにしても私はスラロームがホント下手だったなぁ~.アクセルOFFとステアリングの切り込みタイミングを連動させて,クルマの姿勢を上手く作らないと曲がらない事は理解しているのですが,それが全然出来なかった・・・.ステアリングの操作にアクセルを合わせ込んで,ひたすら我慢しながら曲がる感じ.ステアリング捌きが根本的に遅いんでしょうね.スラロームの基礎練をもっとやりたいところです.


鳴門セクション



ここは中心の青パイロンへの進入で左に切った際,3本目(赤)の方が意図せずオーバーステアが出て(↓),



その状態から一気に右へステアリングを切り込んだため,ドリフトのフェイントモーションみたいな感じの動きとなり,小回りする事が出来ました.1個目のパイロンを小回りした事でその後のターンにも余裕ができ,鳴門状にターンする度に0.1秒ずつ差を詰めて,最終的に3本目(赤)の方が0.3秒速くゴールする結果となりました.

従って,鳴門セクション進入時のオーバーステアが最後に自己ベストをマークした要因となる訳なのですが,正直このオーバーステアが出た理由は分からず・・・.ライン的にも車速的にも1本目と3本目で大差はなく,ドライビングも特に変えた意識はありません.察するに距離を削る事を意識して,ひたすらタイトなラインで走り続けた結果,終盤でリアタイヤがタレて,もたなかっただけかなぁ~?と想像しています.


以上,ルーキージムカーナ反省会でした.纏めると,

  ・「速度と距離のバランスを詰める」のがやはり大事
  ・速度を犠牲にしてでも,可能な限り最短距離を走る
  ・低速だからといって力任せに操作しない
  ・低速だからこそ,少しでも早くステアリングをニュートラル状態に戻す
  ・ステアリングがニュートラルに戻ってからアクセルを開ける
  ・スラロームは要鍛錬.ステアリングの切返しをもっと早く(筋トレ?)
  ・ジムカーナはやはりオーバーステア気味な方が楽(ラインの自由度が増える)

といったところでしょうか.自分では割と丁寧に操作しているつもりだったのですが,低速コーナーでここまで雑になってる自覚がありませんでした.また,スラロームも苦手意識はありましたが,まさかここまで下手だとは・・・.これらの課題に気づけただけでも,参加した甲斐があったなぁ~と思います.
Posted at 2025/08/20 19:14:25 | コメント(0) | トラックバック(0) | 広場トレーニング | 日記
2025年08月17日 イイね!

ジムカーナ大会初参加

ジムカーナ大会初参加Garage123さんのトコでタイムアタック形式のジムカーナ大会を開催すると聞き,参加してきました.

ジムカーナ専用車みたいなEF8に乗っている私ですが,あくまでサーキット走行がメインなので,ジムカーナをやるのは自身のドライビングスキルを磨くのが目的.このため,ジムカーナ特有のスキルを前提にされたコース設定だと二の足を踏んでしまうのですが,こちらは「初心者向けでサイドターンなどを使わなくても走れるコース設定」との事だったので申込ませて頂きました.

当日の天候は朝方は曇り空ですが,昼にかけて快晴に向かい最高気温は34℃の予報.ドリンク・タオル・帽子・ハンディ扇風機と暑さ対策のグッズは持って行きましたが,陽が照っているとやはりシンドかったですね・・・.
(多分リッター単位で飲み物飲んだ)



Garage123はロードスター屋さんなので,当たり前ですが参加者はロードスターが多い.そんな中にCR-Xで入り込むと浮いた感じになっちゃうかと思いましたが,もっと強烈なTSS13(クラウンコンフォート↓)がいらっしゃったので大丈夫そうでした(苦笑).




さて,パイロンジムカーナをやるのは今回で2回目.前回は広場トレーニングの延長線上でのジムカーナだったので,(ユルいとはいえ)競技としてジムカーナをやるのは初.まずはコースをちゃんと覚えられるか心配だったので,完熟歩行は念入りに3周やりました(笑).



その途中で気づいたのですが,ジムカーナのパイロンの置き方って法則性があるんだなと.基本的には外→中へと向かう方向にライン設定がされていて(コースを広く使うためと思われる),それとは逆に中→外へラインが設定されている時は大体そこで180°ターンする事になる.迷い易いのはこの2つの法則を無視したラインが指定されている時ですが,逆に言えばそこはイレギュラーパターンなので自然と意識がそちらへ向く(=記憶に残り易い).そんな感じでパターン化して覚えるようにすれば意外と1回で覚えられるもんだなぁ~と思いました.

まぁ,ガチのジムカーナだとこういった法則性を逆手にとって,いやらしい(苦笑)コース設定をされたりもするんでしょうが,初心者向けの大会ならその辺は安心ですね.なんせGarage123さんの場合は,このコース最大の特徴である最後の「鳴門セクション」に「こっちから入ってね!」と言わんばかりに矢印まで引いてくれるくらいですから(↓).





・・・とそんな感じで意外にあっさりコースは覚えられたので,2周目以降はシフトチェンジのポイントとライン取りのイメージを固めていたら,しょこさんの旦那さんこと,naito7さんこと,エントリー名:ディメンジョン台場さんにバッタリと遭遇.先日のTC1000でお会いした時に「次はトラクションが良い方がいいから~」と話をされていたので,まさか・・・と思ったらやっぱり参加されてました.

いつもファミ走でお会いする時は立ち話程度なのですが,今回は唯一の知り合いという事で隙間時間に色々お話を伺ったところ,何と砂子塾に通っていた事があるそうで,どうりで速い訳です.



コース上ではスラロームに入る前のターンが群を抜いて上手く,滅茶苦茶カッコ良かったです!


こんな感じで準備が整ったところで大会スタート.午前中の3時間は練習走行なので,ここでたっぷり走って攻略を練ります.

練習1本目
まずは覚えたコースの確認として,2速固定で1周回ってみます.ミスコース判定されなかったので,ちゃんと指示通り走れたようです(1'07.539).




練習2本目
コースがしっかりと頭の中に入っている事を確認出来たので,ペースを上げてシフトアップ/ダウンのポイントを確認.スキル磨きが目的なので基本的に2速→1速へのダウンシフトは封印したいのですが,このレイアウトだとさすがにスラロームセクションは1速じゃないとツラいので,そこだけやむなく解禁して 59.628.一先ず1分は切れました(ホッ).




練習3本目
攻略の組み立て~その確認まで一通り終わったので,ここから攻め込んでみます.スラロームセクションがかなり苦しいのですが 58.937 まで来ました.

ちなみに,練習中のスタートの合図は,小屋の中にいらっしゃるスタッフの方が手で合図して教えてくれます(↓).




練習4本目
午前の練習の半分が終わってトップは52秒台のNDロードスター.関東ジムカーナの公式戦にも出られる本職の方とはいえ,まさかの7秒差.前回参加した練習会にも全日本に出られているNDロードスターの方がいらっしゃいましたが,その時は1周29秒のコース設定で1.3秒差(4.6%落ち).今回はその時よりも1周の距離が長いとはいえ,13.4%落ちはさすがに遅過ぎる・・・.

なんとか「トップタイムの10%落ち」には収めたいので,クルマ側をちょっとイジります.一番苦しんでいるのが低速のスラロームセクションなので,減衰設定をサーキット用→ジムカーナ用に変更してフロントのレスポンスを上げつつ,手アンダーになっている気もするのでシートの位置を1ノッチ前に出します.さぁ,これでどうだ!?



結果は 57.403.これで5秒差(10.3%落ち).目標まであとちょっとです.


練習5本目
変更後の状態の感触が良かったので,セットはこのままでドライビングをアジャストして詰めてみます.



結果は 57.273.0.13秒削って,これでジャスト10%落ち.お昼が近づいて日射しが強くなり,路面温度がかなり上がってきたのでこれ以上削り取るのは難しそう.


練習6本目
リアの内圧を上げるか?とも考えましたが,完全にジムカーナ仕様にしたら本末転倒なので,ここはフロントの減衰を2段階下げて誤魔化し.



しかし,結果は 57.613 とタイムダウン・・・.う~む,路面温度がかなり高いし,これ以上は無理かー??


練習7本目
フロントの2段下げで逆の方向に行ったので減衰設定は元に戻し,あとドライビングで削れるのはどこだー?としばし思案するも良い策は思いつかず.「もっと1速を多用するか?」とも考えましたが,ここまでに1度,2速→1速へのシフトダウンでガリッったのでミッションを労わるためにも止めました.

「う~む,何か策がないか・・・?」と考えて,前回のパイロンジムカーナの反省の記憶を呼び起こしたところ,蘇武さんに教わった「速度と距離のバランスを詰める」があった事を思い出し,それを心掛けてみる事に.都合良く空が曇り始め「これは路面温度が下がった分だけワンチャンあるかも!?」と挑んでみると,



タイムは 56.870! 望外の結果が得られました.


ここでお昼休みに突入し,午前中のリザルトは以下の通り(↓).



トップタイムは変わらずNDロードスターの方で51.8秒までタイムを伸ばされていました.私は56.8秒なので9.7%落ちと何とか目標圏内.順位的には総合6位,テンパチクラス3位でギリギリ表彰台といったところですが,4位のZC33Sの方とは僅差.午後の本番でFF勢最速の座を死守出来るか?がポイントのようです.


(お昼ご飯は唐揚げ弁当を頂きました.唐揚げが結構大きくて食べるのが大変でした・・・笑)


そして,午後の本番開始.旦那さんの応援でしょこさんも来られて,凍ったアクエリアスを頂きました(↓).
有難う御座います! <(_ _)>



そして,この時,私が被っていた筑波サーキットの帽子を見て,指輪の秘密を教えて頂きました(↓).素敵ですね!



そんな素敵なしょこさんは,なんと私の走行の外撮りもしてくれたので,以降はそちらをご覧下さい.


本番1本目
まずはバンカータイム(保険で出しておくタイム)なので,手堅く行きます.



手堅くと言いつつもそこそこ攻めており,タイムは 57.138.この感触だと日射しが強くなったこの条件では56秒台を無理か・・・.


本番2本目
ZC33Sの方が1本目に56秒台を出されていたのを見て万事休す.これで表彰台も無理だなーと思いつつ,やれるだけの事はやろうと2本目に臨みますが,



スタート時にエンストし掛かる失態(泣).スタート待ちの時に水温が上がり,ちょうどラジファンが作動するタイミングとクラッチミートが重なって回転落ちしてしまいました.練習で1回も起きた事がない事が本番でなぜか起こる・・・.まさに大会アルアルな話で良い経験となりました.ジムカーナらしく回転数を上げた状態で半クラスタートをすればこんな失態も冒さなかったのでしょうが,「半クラスタート」「サイドターン」「2速→1速へのダウンシフト多用」は駆動系保護のために封印しているので仕方ないですね.


本番3本目
泣いても笑ってもこれが最後.こうなったらいつもの通り,最後は「気合」と「努力」と「根性」です(笑).
徹底的に攻め切る覚悟で挑んでみます.

(*」>д<)」ウォォォォォ!!



結果は1日を通してベストタイムとなる 56.813!
やっぱり最後の最後で頼りになるのは「気合」と「努力」と「根性」ですね(笑).

なお,自己ベスト時のインカー映像はコチラになります(↓).





3本目で全てを出し切ったので,残りのフリー走行は走らず終わりにしようと思ったのですが,「最後はパイロンの位置を微妙に変えたコースで,練習1本・本番1本のエクストララウンドをやります!」との事で,ここまで来たら最後までやるかー!という事で完熟歩行までして臨みました(笑).

自称方向音痴だという,しょこさんと一緒に歩いてコースレイアウトを教えつつ(カメラ撮影をミスらせないため・・・笑),変更部分を確認したところ多分こんなイメージです(↓).



スラロームセクションのパイロン間隔が広がったので,私的には苦手な箇所が減った印象.これは変更前よりも走り易いかも?と期待しつつ臨んでみました.


エクストララウンド(練習)



タイムは 58.376 とコース長が伸びた分だけタイムも落ちた感じ.走られた方のタイムを見ると概ね1.5~2.0秒落ちといったところでしょうか.私的には予想通り走り易くて,メッチャ楽しい♪ こっちのレイアウトでもっと走りたかった(笑).


エクストララウンド(本番)
最後はしょこさんのスマホが力尽きてしまったので,インカー映像のみです.



58.364 と練習に対して1/100秒差.やはり走り易いのでミスも減りますね.このコースレイアウトでトップから何秒落ちだったのか?を知りたかったのですが,タイム未計測・ミスコースが多かったとの事でリザルトが公開されなかったのが残念でした.


これで全ての走行が終了し,最後は表彰式.



結果はテンパチクラス4/8位で,表彰台には届かず・・・.



トップのNDの方が頭抜けて速いですが,2~4位は0.36秒以内と割と接戦.その接戦の中で最下位という勝負弱さが悲しいです・・・(泣).FF勢最速もZC33Sの方に持って行かれ,目標としていた「トップタイムの10%落ち」も「10.3%」でギリギリ届かず.リザルト的には全くイイトコなしですが,計12本とたっぷりと走りましたし,ドライビングの課題も色々見つかりましたし,最後の最後で自己ベストを出して全部出し切りましたし,何より楽しかったので満足です♪


なお,景品としてお酒とおつまみのセットを頂きましたが(↓),



お酒は午後の撮影を頑張ってくれた,しょこさんにお礼として進呈しました.


以上,初めて参加したジムカーナ大会でした.
運営して頂いたGarage123の皆様,naito7さん,しょこさん,その他ご参加の方々,暑い中1日お疲れ様でした!
Posted at 2025/08/19 00:34:29 | コメント(2) | トラックバック(0) | 広場トレーニング | 日記
2025年08月13日 イイね!

アップデート 2025

アップデート 2025無効噴射時間のリセッティングがようやく終わったので,恐らく今年最初で最後となるであろうアップデートの内容を纏めておきます.

昨年は前後のバネレートアップを中心に足回りをアレコレやってみたのですが,結果に繋がらないどころか問題が次から次へと出てきて,完全にバランスが崩れてしまいました・・・.結局,レートを元に戻した結果フィーリングが各段に良くなったので,「これ以上足回りでやれる事はない」と判断しました.

となると,残る策は軽量化 or パワーアップとなる訳なのですが,パワーアップと言ってもそんなに簡単には出来ないので,逆にパワーダウンの要因を取り除く方向で考えてみる事にしました.そんな折,ふと「昭和の時代に設計してた人は,日本で40℃超えが当たり前になるなんて思ってないよなぁ~」と思い,エンジンルーム内の熱害が気になり始めました.


まずは「熱気に抜き方」という事で,ボンネットの開口部を調査していたのですが(↓),



闇雲に穴を開けても意味がなく,空気の流れ方をちゃんと理解してやらないとダメだと分かりました.そうなると,フロントバンパーの開口部から取り込んだ空気を使って,どこを通して・何を冷やして・排出すべきなのか?というのが気になり,色々調べていく過程で「インマニを冷やすと効果的」という情報に辿り着きました(↓).


(マツダ:モデルベース開発によるエンジン吸気温低減の取組みより)

しかし,90年代のホンダは排気管を手前に持ってくる設計であるため,インマニが奥になります(↓).



この配置でインマニを冷やそうと思ったら,ダクトを引くしかないので,取り込み口となる穴はあるか?と調べてみたらありました(↓).



ここには元々ウォッシャータンクがあったのですが,空気の流れを邪魔するので撤去し,その後は空いた空間となっていました.ここからダクトを引けば良いかぁ~?とレイアウトを考えてみたのですが,色々通っている部分なのでダクトの径をあまり大きく出来ず,それだと必要な流量を得られないのでは?という事で断念・・・.


他にインマニを冷やす手がないか?と調べた結果,「断熱ガスケット」という手法がある事を知りました(↓).


(AUTOSTAFF:インシュレーションガスケットより)

高い吸気温で苦しむ事で有名なS2000で実績があるとなれば,やってみる価値はあるだろう~という事で,この「断熱ガスケット」をショップに相談してみたところ,「ホントに効果あるんですかねぇ~?」と若干懐疑的な反応で,「吸気温を下げたいなら,断熱フィルム(↓)を貼ったらどうか?」と提案を受けたので,それもセットでやる事にしました.



また,「断熱ガスケット」の構造上,インジェクタが吸気ポートから3mm+α遠くなる事になるので,少しでも噴射圧を稼ぐためにインジェクタ洗浄(↓)も合わせて依頼する事にしました.




そうして完成したのが,今回のアップデート(↓).



  ①断熱ガスケット追加        ・・・ サージタンクの遮熱(吸気温の上昇抑制)
  ②サージタンク断熱フィルム巻き ・・・ サージタンクの遮熱(吸気温の上昇抑制)
  ③エアクリ断熱フィルム巻き    ・・・ エアクリの遮熱(吸気温の上昇抑制)
  ④遮熱板断熱フィルム巻き     ・・・ エアクリの遮熱(吸気温の上昇抑制)
  ⑤インジェクタ洗浄          ・・・ 噴射圧改善
  ⑥無効噴射時間現品合わせ    ・・・ 噴射量精度改善


施工後の感触としては,アクセルペダルの踏み込み量に対してトルクの立ち上がりが早くなりました(アクセルのツキが良くなった).最初,この効果はサージタンク or インジェクタのどちらか分からなかったのですが,燃調を取り直しても変わらず反応が良いのでサージタンク側の効果じゃないかなぁ~?と思っています.

気温28.8℃のTC1000を14周した後,各部の温度を計測してみると,これまでサージタンクとエンジン本体の真上にあるタワーバーが大体似たような温度だったのですが(↓),



概ね10℃近い温度差が生まれていました.また,サージタンクとスロットルを比較してみると(↓),



サージタンクの方が6℃低く,こちらもしっかりと温度差が生まれていました.更に,正直あまり期待していなかったエアクリーナーの陶器部分ですが,こちらはその後方にある蛇腹と比較してみると(↓),



2℃の差が生まれていました.従って,吸気系全体で温度が低下しているのは間違いなく,①~④の施工はちゃんと効果が出たと思っています.


以上,アップデート2025の投入経緯と効果確認結果でした.

⑤のインジェクタ洗浄に関してはレポートをしっかりと読み込みたいので,詳細は後日述べるとして,⑥の無効噴射時間は,LINK ECUのセッティングを始めてからずっと不可解だった燃調マップの段差が,今回の再設定で見事に埋まったので,やっぱり現品合わせって大事だなぁ~と改めて思いました.
Posted at 2025/08/17 00:46:14 | コメント(0) | トラックバック(0) | アップデート 20XX | 日記
2025年08月12日 イイね!

私のブレーキの好みは?

私のブレーキの好みは?2ヵ月振りに走った先日のTC1000ですが,アレコレ試してみるも空しく,ここのところお約束となっている想定タイムの0.3秒落ちで終わりました.

前回(5月)の走行データから「問題はブレーキングの仕方にある」と考え,今回はブレーキングを開始するタイミングを意識的に一呼吸遅らせて,やや突っ込み気味にアプローチする事を心掛けたのですが,0.3秒の差を埋める程ではありませんでした・・・.

一応,開始タイミングを遅らせれば遅らせるほどタイムは削れるのですが,フロントタイヤがスキール音を鳴かせてエイペックスにつけなかったり,速度が落ち切る前にステアリングを切らざるを得ず,ブレーキングと操舵抵抗が重なってボトムスピードが過剰に落ちたりと,負担が大き過ぎな印象でした.



速度を落とし過ぎず,かといって荷重を抜き過ぎず,ちょうど良いバランスでターンインさせようとすると,ブレーキペダルのストローク量が少な過ぎてやりづらい.「こりゃ,パッドの特性が私の好みに合ってないのでは?」と走りながら思ってました.



リアのブレーキロック対策で入れたIDIの「SC6.5」ですが,確かにこれまで使っていたものよりも制動力が高く,浅いブレーキングでも旋回出来るようにはなったのですが(=ボトムスピードは上がった),初期制動が低いせいか? ピッチングの治まりが遅く,姿勢が安定しないのでリアの動きが読みづらい・・・.



スピン覚悟のバンザイアタックで飛び込めば,何とかなると言えば何とかなるのですが,夏場でこんな状態では冬場の冷えたタイヤでは到底無理.



2本目の途中でリアタイヤの内圧を下げた結果,リアのスライド量が減って自信をもってコーナーに飛び込めるようになり,タイムを削り取れたというのも納得の結果です.


私のブレーキの好みは,どちらかと言うと「直線でブレーキングを終わらせて,アクセルペダルに足を乗せながらコーナーへアプローチしたい」タイプなのですが,


(Beyond the Apex The Gran Turismo Magazine:コーナリングの考え方より)

今のパッドは直線で終わらせるには効きが物足りないし,かといって残すブレーキをしようとすると効きが強過ぎる.どっちつかずで使いにくいなぁ~という感じです.「じゃあ,お前の好みはなんなんだ?」という話になる訳なのですが,これが正直良く分からない・・・.


「こんな時こそデータロガー!」という事でいつもの通り引っぱり出してみたいのですが,問題は一体何のデータと比較して分析をすれば良いか? 色々思案した結果,「コンディションが近くて,ブレーキに不満がなかった時のものと比較すれば良い」と判断し,コチラのデータを引っぱり出してきました(↓).



ちょうど3年前の2022年にお試しでGTウイングを外した時のデータです.気圧・気温の条件が今回とかなり近く,まだブレーキマスターをNA1仕様に変更する前なので条件に合致します.

この時は何をやっていたんだっけ?と当時のブログを読み返してみると,前日がドリフト走行で走れば走るほど路面コンディションが良くなった事もあり,午前中にGTウイングレスで走ったタイムを,午後にGTウイングつけて抜いていたようです.という事は,比較材料としては午後の方が良いなーという事で,コチラのデータ(↓)と比較してみます.




まず,コンディションは以下の通り.

  2022年(41.970) ・・・ 気圧:1002.3hPa  気温:31.5℃  路面温度:45.6℃
  2025年(42.316) ・・・ 気圧:1005.2hPa  気温:28.8℃  路面温度:29.0℃

風や湿度といった違いがあるとはいえ,今回(2025年)の方が全体的に良い条件なのに,やっぱり0.3秒遅いんですね・・・(泣).


続いてロガーデータ(赤:2022年 青:2025年).



1コーナー(1つ目の緑丸),ヘアピン(2つ目の緑丸),インフィールド(3つ目の緑丸),最終コーナー(最後の緑丸)の各ブレーキングポイントの波形を見比べてみると,2022年(赤)は「直線でブレーキングを終わらせて,アクセルペダルに足を乗せながらコーナーへアプローチ」しているのが読み取れます(=ブレーキは強く・短く止めて,早めにアクセルを開けている).これに対し,2025年(青)は「ブレーキを残しながらコーナリングを開始し,ブレーキングの最後で緩めてボトムを上げようと試みてはいるが,単にアクセルONが遅くなるだけで速度が伸びてない」というのが分かります.今のパッド特性に何とかドライビングで合わせ込もうとしている様子が窺えたのは一安心ですが,これだけ立ち上がりが遅ければタイムが出なくても仕方がないですね・・・.


では,この比較データから私のブレーキの好みを分析してみると,



  制動初期(一番上の緑丸) ・・・ 効き始めは弱くても良いが,その分だけペダルストロークを稼ぎたい
  制動中期(真ん中の緑丸) ・・・ ペダルの奥の効きが一定で,速度が落ちても制動力が変わらない
  制動後期(一番下の緑丸) ・・・ 速度の低下に合わせて効きも低下し,ペダルコントロールが容易

なるほど,なるほど,こういう特性が私は好みなんですね.初めて知りました(苦笑).


となると,私の好みに合うIDIのパッドはどれなんだ?



むぅ,ペダルの踏み方と温度の相関が分からないので読み取れん・・・.
これなら横軸が速度のENDLESSの方(↓)がイメージし易くて分かり易いか!?



パッドのチョイスを失敗したかなぁ~? まぁ,暫くはこの図と睨めっこして次どうすべきか考えてみます.


以上,私のブレーキの好みは?というお話でした.

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「JP4が出来た理由? http://cvw.jp/b/1684331/48636424/
何シテル?   09/04 20:46
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