
久方振りの40秒台で満足感のある
先日のTC1000でしたが,自己ベストには0.14秒届かず・・・.なんだかんだでもう6年近くこのタイムを上回れていないので,あと何が足りないんだ?と気になったので,久方振りに当時のデータを引っぱり出して比較してみる事にしました.
6年も経っているので,EF8にはかなりのアップデートが入っており,差分を出すのは困難な状況ですが,みんカラに残っているデータを使って記憶を呼び起こしてみます.
まずはサンプルデータから.
【自己ベスト時(40.827)】
【今回(40.962)】
改めて当時の動画を見返してみると,自己ベスト時はクルマが滅茶苦茶曲がってますね・・・.
今の感触だとこんなコーナリングは到底無理なのですが,一体どうやってこのバランスを出したんだ??
お次はコンディション.当時は筑波サーキット公式のデータを記録する事なんてしていなかったので,気象庁の過去データから引っぱり出すとこんな感じ(↓).
自己ベスト時 ・・・ 気圧:1025.5hPa 気温:6.8℃ 湿度:63%
今回 ・・・ 気圧:1014.2hPa 気温:6.6℃ 湿度:34%
気温は同等ですが,気圧は自己ベスト時の方がかなり高いですね.統計データからこの気圧差をタイム差に変換すると(↓),
0.2秒分くらいに相当するので,届かない0.14秒分は気圧の差なのか・・・?
最後にロガーデータ(緑:自己ベスト時 青:今回).
今回(青)のデータに対し,明確に自己ベスト時(緑)が上回っているのは2箇所.
左側の「インフィールド」と右側の「洗濯板」ですね.ここにフォーカスして見てみましょう.
インフィールド
今回(青)も結構気持ち良く曲がれたと思っていたのですが,自己ベスト時(緑)は今回(青)よりも更にボトムが3.6km/hも高い.自己ベスト時の車載を見ても「確かに良く曲がってるなー」と思うのですが,ライン取りで比較するとさらに顕著(↓).
インフィールドに進入するラインはほぼ同等なのに,自己ベスト時(赤)の方が更に小回り.つまり,それだけクルマが曲がる手応えがあるという事なんでしょうね.アクセルONのタイミングも早く,ボトムが高いのも頷けます.自己ベスト時はトレイルブレーキングなんてテクニックを使っていないので,
前回比較したRE-71RSのような走らせ方だけど,RE-71RSよりも遥かにクルマが曲がる!というイメージでしょうか.
洗濯板
こちらは自己ベスト時(緑)の方がワンテンポ,ブレーキングの開始が遅い(=奥まで突っ込めてる).
ライン取りを見ると,自己ベスト時(赤)の方が洗濯板に対してIN側寄り,今回(青)の方がOUT側寄りとなっています.この差は洗濯板を下りた後に曲がれる自信があるか・ないか=奥まで突っ込めるか・否かの差になっているんでしょうね.実際問題,今回(青)の方は洗濯板を下りた後,アンダーステアを出して大回りしているのに対し,自己ベスト時(赤)は小回り出来ているので,ここでもクルマがよく曲がっていた事が分かります.
この2点を纏めると,いずれも「クルマがよく曲がる事(=小回り出来る事)」がタイム短縮のポイントとなっており,気圧差分のパワーで稼ぎ出したタイムではなさそうですね.
となると,タイヤと足回りに焦点が当たるので,記録に残っている限りのデータを引っぱり出してみると,こんな感じ(↓).
フロントタイヤ
自己ベスト時 ・・・ A052 205/50R15
今回 ・・・ A052 205/50R15
リアタイヤ
自己ベスト時 ・・・ A052 195/55R15
今回 ・・・ A052 195/50R16
フロントは同サイズですが,リアはサイズが異なるので細かい数値を調べ直してみると,
195/55R15 ・・・ 外径:595mm 総幅:201mm 重量:約8.2kg
195/50R16 ・・・ 外径:602mm 総幅:201mm 重量:約8.4kg
幅は同じですが,外径が7mm大きく,重量も0.2kg重いようです.
重量の話が出てきたので,ホイールの方も確認してみると,
フロントホイール
自己ベスト時 ・・・ ADVAN Racing RZⅡ リム幅:7.5インチ INSET:40
今回 ・・・ ADVAN Racing RZⅡ リム幅:7.5インチ INSET:40
リアホイール
自己ベスト時 ・・・ ADVAN Racing RZⅡ リム幅:7.0インチ INSET:42 重量:約4.9kg
今回 ・・・ RAYS CE28N リム幅:7.0インチ INSET:48 重量:約5.0kg
フロントは同じ.リアの重量差は0.1kg差なのでほぼ無視して良いかと.それよりもINSETの6mm差はトレッドで12mmの差になるので,結構大きな違いとなっていそうです.
ただ,今回の方がリアがナローなんですよねぇ.ナローという事はその分だけ限界が低いので,今回の方が小回り出来るはずなのですが,逆の結果というのはなぜ・・・??
足回りの方も見てみましょう.
フロントスプリング
自己ベスト時 ・・・ HYPERCO 6インチ 650ポンド(11.8kgf/mm)
今回 ・・・ HAL springs 7インチ 12kgf/mm(中反発)
リアスプリング
自己ベスト時 ・・・ HYPERCO 6インチ 550ポンド(9.8kgf/mm)+ swift ヘルパースプリング 3.0kgf/mm
今回 ・・・ HAL springs 7インチ 12kgf/mm(高反発)
フロント・リア共に銘柄が違うので特性も異なりますが,単純にバネレートだけで見ると,フロントはほぼ同等.リアは2キロ差となるようです.こちらも今回の方が前後バランス的にはリア寄りになっているので,先程と同様に今回の方が小回り出来るはずなのですが,逆の結果なんですよねぇ・・・.まぁ一応,FFのリアは柔らかい方がロール量が大きくなって破綻し易いというのはあるので「リアが動いてくれるから小回りが効く」という可能性は残っていますが.
ついでにアライメントも確認すると,
フロントの車高
自己ベスト時 ・・・ 左:136mm 右:136mm
今回 ・・・ 左:128mm 右:127mm
リアの車高
自己ベスト時 ・・・ 左:138mm 右:137mm
今回 ・・・ 左:134mm 右:133mm
今回の方が全体的に車高は低く,やや前傾姿勢という事のようです.う~む,これだとやっぱり今回の方が小回りが効く方向だよなぁ・・・.
フロントのキャンバー角
自己ベスト時 ・・・ 左:3°50' 右:4°00'
今回 ・・・ 左:4°00' 右:4°00'
リアのキャンバー角
自己ベスト時 ・・・ 左:3°00' 右:3°00'
今回 ・・・ 左:3°30' 右:3°30'
あ! 今回の方がリアのキャンバーが寝てますね.ここまでで唯一アンダーステア方向のバランスとなりますが,その差30'だからなぁ~.リアがスライドしている状況であれば,この30'は効くでしょうけれど,車載を見る限り滑っている雰囲気はないんだよなぁ・・・.
フロントのトー角
自己ベスト時 ・・・ OUT 0°10'
今回 ・・・ OUT 0°20'
リアのトー角
自己ベスト時 ・・・ ±0°00'
今回 ・・・ ±0°00'
リアは同じ.フロントは今回の方が10'トーアウトのようです.トーアウトという事は転舵初期のレスポンスが悪くなる方向だから,舵角量が小さい領域で曲がらない.ふむ,コレか??
自己ベスト時に対する今回のセットの差を纏めるとこんな感じ(↓).
・リアのトレッドが12mmナロー
・リアタイヤの外径が7mm大きい
・フロントのスプリングが1インチ長い
・リアのバネレートが2キロ硬い
・リアにヘルパースプリングが入っていない
・フロントの車高が10mm低い
・リアの車高が5mm低い(トータルでは前傾姿勢)
・リアのキャンバー角が30'寝ている
・フロントのトー角が10'アウト側
この中で手っ取り早く試すならトー角か?
キャンバー角は今の値の方がキレイにタイヤが減るので,この値はキープしたい.
車高は上げる方向であれば調整出来ますが,わざわざ重心を上げるのもなぁ~.
自己ベスト時の車載を見た感じ,「リアが動いてクルマの向きが変わっている」のではなく,「フロントが入ってクルマの向きが変わっている」印象を受けるので,リアを破綻させる方向にセットするのは間違い.よりフロントが入るようにセットすべきですが,そのためには・・・?
( ˘•ω•˘ ).。oஇ ウーム
以上,TC1000であと0.14秒削るには?でした.
パワー勝負となると最早やりようがないと思っていたのですが,コーナリング勝負であるならば,まだ何か策があるはず.現状のバランスはかなり突き詰めた状態なので,ここからイジると"伸びる"より"落ちる"結末が待っている気もするのですが,過去のデータを洗い直して策を考えてみますか・・・.