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2010年05月14日 イイね!

イグナイトVSDの考察

イグナイトVSDの考察先週末の土曜・日曜が出勤だったので今日はお休みです。
山梨県に出かけようかと思いましたが、
快晴っぽくないし、車が汚れているので自宅待機です。

昨日のブログに点火エネルギーの計算方法を書いたので
そのついでに出来る数字遊びをしてみました。




点火コイル一次側に流れる電流は
IcoiL= E  /(Rbat +Rマイナス側+Rプラス側+Ron +RcoiL)
IcoiL= バッテリー端子間電圧 / 点火回路の総抵抗   ・・・①
    = バッテリー端子間電圧 / 2.9オーム  

点火コイル一時側に蓄えられるエネルギーは
U=0.5×L×IcoiL×IcoiL  ・・・1秒間のエネルギー
1パルスを5msとすると、1パルスのエネルギーは
U(5ms)=0.005×0.5×L×IcoiL×IcoiL   ・・・②
となります。


点火エネルギーを増加させる手法は、上記の①、②の式から
・アーシング等で配線抵抗を減らす
・点火回路の電源電圧を上げる
の2つが考えられます。

昔なら、点火コイルが独立していたので、
点火コイル一次側をコイル抵抗の小さい社外パーツに変えたり、
点火コイルから点火プラグへの高圧コードの抵抗を減らしたり
する手法がありました。

今日は、TMワークスのイグナイトVSDについて考察してみます。

巷で販売されているVSDは2種類?あります。
・ノーマルバージョンの16V
・強化バージョンの18V
これらの出力電圧は宣伝を信用することにします。


ここでちょっと。
『12Vを16V(18V)にUPし』という宣伝は正しくありません。

エンジンが動いていれば、バッテリー端子電圧は14V位になってます。
てか、エンジン動いてなくても、
バッテリー端子電圧は12.6Vくらいあります。
数字の絶対値の差を利用して、効果を多く見せようという技です。
でも許します。なぜか?

その理由は、点火エネルギーを増加させる効果を計算で認められるからです。


それでは、イグナイトVSD無し、VSD(16V)、VSD(18V)
の3通りで1パルスのエネルギーを計算します。

まず、点火コイル一時側に流れる電流はそれぞれ、
IcoiL= E  /(Rbat +Rマイナス側+Rプラス側+Ron +RcoiL)
    = バッテリー端子間電圧 / 2.9オーム  の式から

IcoiL(VSD無し) = 14.5/2.9=5.00 アンペア
IcoiL(VSD16V)= 16.0/2.9=5.52 アンペア
IcoiL(VSD18V)= 18.0/2.9=6.21 アンペア

次に、1パルス5msの場合のエネルギーを求めると
U(5ms)=0.005×0.5×L×IcoiL×IcoiL  の式から

U(5ms、VSD無し) =0.005×0.5×L×5.00×5.00
             =L×0.0625ジュール =L×62.5 mJ
U(5ms、VSD16V)=0.005×0.5×L×5.52×5.52
             =L×0.0762ジュール =L×76.2 mJ
U(5ms、VSD18V)=0.005×0.5×L×6.21×6.21
             =L×0.0964ジュール =L×96.4 mJ

上記の計算結果から、
イグナイトVSD無し、VSD(16V)、VSD(18V)
の1パルス5msのエネルギーの比率は
U(5ms、VSD無し):U(5ms、VSD16V):U(5ms、VSD18V)
=65.5 : 76.2 : 96.4
=1 : 1.16 : 1.47   となります。

ということで、イグナイトVSDを装着すると
点火コイル一次側に蓄えるエネルギーが
16ボルトタイプで 16%増加
18ボルトタイプで 47%増加   と試算できます。

イグナイトVSDは効果が有りそうです。

しかし、短所(ハネカエリ)も考えましょう。


【ハネカエリの検討】
・VSDを装着しても、2次コイルの出力電圧は変わりません。
 2次コイルの出力電圧は、一次と二次の巻線比で決まるので
 エネルギーが変わるだけです。
 なので、出力電圧増加がないので、電圧の点からは
 コイルの絶縁性の寿命短縮は心配しなくて済みそうです。

・1次コイルに蓄えるエネルギーが増えることは
 コイルの発熱が増えます。結果的に絶縁性の
 寿命が短くなります。たぶん。

・1次コイルに蓄えるエネルギーが増えることは
点火プラグが失火したとき、
 そのエネルギーを一次側回路で消費せねばならず
 余分な熱や耐圧の負担に曝されます。
 結果的にスイッチング素子の寿命が短くなると思われます。

・1次コイルに蓄えるエネルギーが増えることは
点火プラグの放電部の温度が上がり
電極の消耗が速くなります。


工業製品の場合、人命に直接関わるものでないとき
安全率を何倍とか10倍にすることは稀です。

車メーカーが設定した安全マージンが不明なので
VSDノーマルタイプ程度のエネルギー増加(+16%)
が無難と思われます。


あ、購入済みのVSDを早く装着しろって突っ込みは無しで。
Posted at 2010/05/14 14:03:57 | コメント(1) | トラックバック(0) | パーツの効果推定 | 日記

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「ヒラマサ五輪公式HPの世界地図から日本が消されてる。ここでクイズです。これを報道するマスコミは産経新聞の他に何が有るでせうか?」
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