2015年10月10日
無常な日常(自動車業界の今後)
始めにお断りしますが、これから述べることはふと私の頭の中に浮かんだ妄想であります。笑)
自動車のECU-ROMにはエンジンの制御ソフトが入っています。これに少し悪意に満ちたコードを加えてしまったのが今回のVWのEmissionsgateの始まりでした。米国で新CEOが議会証言したように本当に「少数の技術者だけ」で出来ることかには大いに疑問が残りますがとにかくコンピューターと車がより直結してきたのが最近の技術の発展の成果だと言えましょう。裏で車載コンピューターが何をしているのか分からなくなっているだけに少し不気味でもあります。それに最近ではインターネットにも繋がっている、というのが更に不気味に思えます。何故ならちょっと細工するだけでドライバーの意に反した遠隔操作まですることが可能になったりするからです。そのうちやり取りする信号も暗号化が必須となりそうですね。車の基本ソフトが簡単にハッキングされないようにしないと、ある日突然貴方の車が勝手に急ハンドルや急ブレーキが掛かる、といったスパイ映画もどきのことを実際に体験することとなるかもね。(米国で実際にデモが行われましたのでご存じの方も多いでしょうけど)
テスラという電気自動車は何とインターネットを通じて勝手にオンラインで車のソフトウェアをアップデートする仕組みになっていると聞いて驚きました。まるでスマートフォンなみになっているのですね。身近な例を引くとメルセデス・ベンツのCarPlayはアップル・コンピューターの提供品で、Googleは対抗してAndroid Autoを提案しています。これはマイクやタッチパネルなど周辺デバイスと連携してナビやステレオを操作し、インターネット接続されたサービスを動かすというものですが現在はインターフェイス部分程度の関わり具合です。ECUのような車を動かす上での基幹部分は車メーカーががっちりと握っているのは当然です。ここでまず考えられることは将来自動車メーカーは自分の砦をガードしながら核心の中枢部以外はアップルやグーグルの提供品を採用してユーザーが使いやすい製品を仕上げて行く、という協業姿勢が今後はより強くなって行くことでしょう。言わば外縁部分のモジュールの外注化です。これによりコストダウンが実現出来そうです。もっともどれも似たインターフェイスになっては困りますが。
それに対して新興の自動車メーカーであるテスラのアプローチは旧来のそれとは多分全く違うものとすることを可能とする余地がありそうです。何しろエンジンという基幹(機関)部品を持たないのですから、車を同じ形にする必要すら無いほどに設計の自由度があります。そして部品点数もかなり減らすことが可能となりました。その先に見えるものは?.....多分それぞれの自動車部品(モジュール)のコモディティ化でしょう。自動車業界ではモジュール化とも言っています。つまり一定の各種モジュールを組み合わせて車を作るようになって行くのです。
ハテどこかで見たような?....と思った貴方はえらい! そうです、パソコンと同じです。ケース(シャシー)を買いマザーボード(基幹部分)を組み付け、それにCPU(エンジン)やメモリ(冷却系)を載せてHDD(車だと何だろ?)を繋げば自作パソコン(自作車)の出来上がりです。メモリもHDDも規格化されメーカーごとの差は無い世界では値段と性能が決め手、よって価格もコモディティ化してから競争激化で急激に下がった例を思い出して下さい。ひょっとしたら近い将来にアジアの某国で規格化された車のモジュールを組み立てるだけの「アッセンブル・メーカー」が乱立しているかもしれません。一番外側のシェル(外殻)を何種類も用意してやればスポーツタイプからファミリータイプなど選び放題、おまけにブレーキやインパネも好きなだけ選べて総額百万円、なんて世の中になっているかもしれないですよ! (PC業界で起きたパーツのコモディティ化により台湾、韓国、中国メーカーが台頭し日本製PCは駆逐され姿を消しました。もし同じことが起これば日本車メーカーにとっては悪夢なんでしょうね/逆にアジア周辺国にとっては絶好の参入機会ですけど)
さて皆さんはどうお考えでしょうか?
業務連絡 Final Call↓
10/12(月) 18:00~ 横浜大桟橋有料駐車場奥
(注意:いつもより1時間早い開始ですよ~)
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独り言 | クルマ
Posted at
2015/10/10 11:49:57
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