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SamSのブログ一覧

2016年11月20日 イイね!

無常な日常(百人一首の正体・吉海直人/角川ソフィア文庫)

無常な日常(百人一首の正体・吉海直人/角川ソフィア文庫) ふと本屋の店先で手に取った新刊の文庫本でしたが、いざ買って家で読み出すと内容が実に本格的な学術書風に書かれていて歴史から構成、異本及び近年の新発見から始まり文学的探求と話は飛び色々あって最後にようやく全ての撰歌の解釈が出て来るという意表を突かれる構成でした。ありふれたものの中に実はすごく奥の深い世界がありました。最初が少し取っつきにくいのですがそこを過ぎれば徐々に面白い内容になってきます。SamSも著者がこれほど百人一首を学問的に深く研究している方だとは知りませんでした。(後で調べたら多くの百人一首に関する著作がある斯界の権威だと分かりました) 知的好奇心のある方にはオススメの一冊です。映画「ちはやふる」の競技用カルタの歴史的解説の一節も興味深いものでした。さて百人一首を読み解くと見えてくるという藤原定家晩年の野望とは一体.......?
 昔正月に親戚が一同に集まった時には子供達はカルタとりをして遊んだものですが、今はもう大家族的なコミュニティの場が無いからなぁ.......いずれ日本から消えて行く知的遊戯なんでしょうか?

なお百人一首をもう一度解説した文庫本を見てみたいという方は以下の文庫本も参考になりますのでどうぞ。↓
「私の百人一首・白洲正子/新潮文庫」
「田辺聖子の小倉百人一首・田辺聖子/角川文庫」 
Posted at 2016/11/20 12:09:44 | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書 | 日記
2016年09月28日 イイね!

無常な日常(読書・青空文庫)

無常な日常(読書・青空文庫)
インターネットを知って以来最も得をしたと感じたのがこの青空文庫でした。絶版になったりして手に入りにくくなった著作権の切れた文学作品を読むことが出来るボランティアの手になる膨大な無料のアーカイブ(書庫群)のことです。夏目漱石とか芥川竜之介など子供の頃に読み親しんだ作家の小説を存分に再読しました。他にもマイナーな作家達の作品も豊富です。泉鏡花の「草迷宮」とか「高野聖」などの幻想的な小説も再読が叶いましたし折口信夫(釈迢空)の作品集にも親しむことが出来ました(文庫本でも探せばまだありますが)。今後の余生を考えるに一生掛かってもまず読み切れません。爆)
  今後のTPP交渉の行方にもかかってますが、著作権期限が米国のごり押し(ミッキー法案)で70年に延長されると公開停止作品が増えます。20年もお預けとは私が生きている内に復活出来そうにありません。orz (→だったら今のうちに落としとけよ)
なお今年著作権が切れた(死後50年経過)のは谷崎潤一郎とか江戸川乱歩、高見順(すべて敬称略)などの作品群で、既に正月から一部公開され今も増え続けています。今後は残る作品のファイル化が楽しみです。

 当初はテキストファイルのみでしたがルビが振りやすいHTML形式でも提供されるようになり、最近では拡張版のXHTML形式に進化しました。EPUB形式も普及してきたのでそのうち用意されるのかな?
エディタやワープロでも十分読めますがWindowsのソフトでPageOne、マカーならAIR草紙などのリーダーソフトを使えば読みやすいでしょう。

読書好きの方はご存じでしょうが、初耳なら是非お楽しみ下さい。
Enjoy !!
Posted at 2016/09/28 16:51:29 | コメント(2) | トラックバック(0) | 読書 | 日記
2016年07月17日 イイね!

無常な日常(エストニア紀行・梨木香歩/新潮文庫)

無常な日常(エストニア紀行・梨木香歩/新潮文庫) 本屋の店先で何回もこの本を見ていましたのである日ついに買い求めました。エストニアという国はバルト3国の一つですがバルト海を隔てた対岸フィンランドと民族的に近い国です。SamSは数十年来の北欧フリークなのでこの紀行文に興味を感じました。本が薄かったのもすぐ読み終えられそうで好感しました。家に帰り読み出すと著者があの「西の魔女が死んだ」の作者であることに(今更ながら)やっと気がつきました。そして徐々にその内容に没入して行きました。渡りをするコウノトリを追いかけての旅であったそうですが、SamSにもそれが一期一会の楽しげな紀行であったらしいと分かりました。少し付いている写真の頁(これが実に良い)もその場の空気を良く写し撮っています。旅の内容は多少小説家らしい部分もありますが、結構正直な描写で好感が持てました。

 SamSは三十代でサーブと巡り会いそこから北欧に惹かれました。このユニークな車を作り出した風土とは一体どのようなものなのか? 興味は尽きず夫婦で彼の地に旅行し北欧の虜になってゆきました。何度も旅を繰り返しましたので北欧神話から文化・生活様式まで結構詳しくなりました。くさす訳ではないのですが実はフィンランドはスカンジナヴィア諸国には入っていません。つまり北欧≠スカンジナヴィアで、民族的にフィン=ウゴル語族のフィンランドと対岸のエストニアはゲルマン語族のスカンジナヴィア諸国(瑞典、諾威、丁抹、氷島)とは区別されます。フィンランドのフィンはフン、つまりフン族の末裔であり今のハンガリー(フン+ガリア)から北上していった昔のアジア人、結局は我々と血のつながっている人達だとか。(混血が進み今では金髪碧眼で高身長の人達となりましたが)
 さてこの「エストニア紀行」、その辺も少し解説しながらも実に叙情的な旅行記になっており一日で読み終えました。興味ある人に限定されますが、ある時間・時代を見事に切り取った内容でした。
Posted at 2016/07/17 18:46:37 | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書 | 趣味
2016年06月21日 イイね!

無常な日常(姫神の来歴・高山貴久子/新潮文庫)

無常な日常(姫神の来歴・高山貴久子/新潮文庫) 薄い文庫本だったのですぐに読み終えられそうだしタイトルが気になったので本屋の店先で買い求めました。「古代史を覆す国つ神の系図」という副題に惹かれたのが昨年末頃の話。....で、やっとつい最近になって手に取ってみた訳ですが後悔しました、何故もっと早く読まなかったのかと。記紀*を知らないとやや難解かも知れませんが実に面白い内容でした! 日本書紀と古事記では同じ神々でも名前が別で出て来たりします。そしてその同一神の別名を追って行く、という手法で巧妙に隠蔽された真実を探ろうという訳です。日本各地にある神社の祭神を追って飛び回ると少しずつネタが挙がってきます。その結果出て来たこととは........同じ神を名を変えて登場させて歴史の敗者の無念を述べている(と思える)ことが分かり、神話時代の話ですがなかなか怖ろしい推理が成立して行きます。信じるも信じないも読者次第ではありますが.......おっとネタバレ注意で内容の紹介はこの辺で。

 続編のことも少しだけ最後に出ているので同様の手法で日本の古代史をもっと解き明かして貰いたかったし著者もそのつもりだったのでしょうがこの構想は彼女の死によってお預けになりました。わずか3年前(2013)の事でした。あとがきを見ると解説を書いた人が続編を見たいと電話した時にはもう最後の入院後で体も弱っていたそうです。ちなみにSamSの後輩にも当たるので尚更もうちょっと生きていて貰いたかったです、彼女は仏語専攻で私は露語でしたが。あ、最後にこの本ではあの卑弥呼(ヒミコ)とか天照大御神(アマテラスオオミカミ)が記紀では誰に当たるかも書かれています。興味ある方は是非一読を。

*記紀とは古事と日本書のことで日本の歴史書です。後者は正史というか勝者の歴史で改竄多し、前者は恐らく原資料に比較的忠実らしいそうです。


こちらは文庫本が出る前のハードカバー版の表紙
Posted at 2016/06/21 21:20:54 | コメント(2) | トラックバック(0) | 読書 | 趣味
2016年06月02日 イイね!

無常な日常(談志楽屋噺・立川談志/角川文庫)

無常な日常(談志楽屋噺・立川談志/角川文庫)(立川談志風に)

俺ぁ、一体どうしちまったんだ? そんなこたぁ知ってたんだがなぁ.....イヨイヨ焼きが回ってきたかな。
いえね、この間ブログにチョイ上げた下丸子の古臭い鰻屋で見た談志の奴のサインとかなんかを昨年今年1回ずつ下書きを書いた時にゃすっかり忘れてて思い出しもしなかったんだな。
何だって? そりゃ談志がまだ二つ目ん時(「こゑん」て名だった)に親友で若くして死んだ朝ノ介が下丸子、奴が鵜の木に住んでたってことサ。そんでもって目白の師匠ん処に稽古に通ってたんだ。目白ってなぁ小さんのこと。散々昔話で談志の書いた文庫本で何遍も繰り返し読んだってぇのにすっかりそれを忘れてやがった。だからあの辺にゃ談志のサインなんざいくらでも見つかるってぇのにサ、さも珍しそうに書いちまってた。まったく嫌んなっちまうぜ。

 そうそう、そいつを思い出させてくれた本を読んでたんだっけ。今度紹介するつもりだったんだけどよ、ヨシ今日やっちまおう。「談志楽屋噺」てぇんだ。こいつぁ、有名になる前に若くして死んじまった、談志の若かった頃の若手の噺家に対するオマージュが冒頭の部分だ。奴の同志に対する深い友情を感じさせてくれるぜ。そのまま世間に忘れられたんじゃ成仏も出来まい、ってな訳で奴がいちいちそいつらの思い出を語ってるんだ。ほとんどが酒とか博打、女で身を持ち崩して売れ出す前に逝っちまった奴らだ。俺ぁ読んでて涙が止まらなかったぜ、無念だったろうな苦労だけうんとしてやっとこれから実りの花が咲くって前によ......とにかく昔の噺家の無茶ぶりが読んでて伝わってくるんだ、これが。これ読んでる兄(アニ)さんよお、落語が嫌いじゃなかったら耳に入れるだけじゃなくたまには活字でも読んでみろよな。きっと将来何処かで役に立つことがあるかもしれないぜ。欺されたと思って手にとって見ろよな。ここにも書いてあるけどよ、「笑点」と「11PM」は奴が始めたんだぜ。ウソだと思うなら読んでみな。


注) 鵜の木と下丸子は旧東急目蒲線(今は多摩川線)で隣り合う駅。件の鰻屋は下丸子にあってどちらからも歩いて行ける距離。
Posted at 2016/06/02 00:16:53 | コメント(2) | トラックバック(0) | 読書 | 趣味

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