
車が山に入ってゆくとやがて土地が痩せているのが分かってきます。牧草地は徐々に減り道路横に羊が見えていても山の上は岩だらけでその内に草木も見当たらなくなってきます。地味が痩せていて風が強いと森林限界も低くなるらしい(木が根を張れない)。緑のない岩山が連なるような風景もちらほら見えてきます。100キロほど走ってトイレ休憩でドライブインに入りましたがそこ以外には町らしい町もなくその先はほぼ目的地まで片側1車線の舗装路が続いているだけでした。
そんな訳で順調に標高700mほどの
テカポ湖(Lake Tekapo)に夕方到着しホテルにチェックインしました。彼はこれからとんぼ返りでクライストチャーチに戻るそうなので大変お疲れ様でした(一体年間何万㌔走るんだろ?)。

早速湖畔まで散歩に出ましたがまるで恐山みたいな風景が眼前に拡がっていました。

この大きな氷河湖がなければまるで007映画の最新作「スカイフォール」に出て来そうな風景だゾ。

↑このアングルで満天の星空の写真をパンフレットでよく見掛けました。町ぐるみで世界遺産登録(でも「星空遺産」て今一つ分からんゾ)を目指しているそうで人口僅か400人の町おこしですが近くの山上に天文台が幾つもあり、晴天も多く年間を通して天体観測には絶好らしく日本の大学もその中で最大の望遠鏡を持つ天文台を置いています。登録の実現はまだずっと先の話と感じましたが、でも
絶景という観光資源には恵まれています。
今回の旅行のハイライトのひとつであるオプションの「
星空観察ツアー(日本語解説付き)」に申し込んでいたので湖畔の景色を撮影した後はホテルに戻り早めの夕食を頂きました。独立した宿泊棟が並んだ部屋から歩いてレセプション棟にあるレストランに歩きますが既に外気温は0度くらいで歩行も急ぎ足に。NZは酪農国なので牛乳やチーズ、ヨーグルトも種類が豊富で肉も牛肉以外では豊富なラム肉で有名です。ラム肉とグリーンサラダを頂いたのですが盛りつけが洒落ていて実にウマイ!と思いました。デザートのチーズケーキもナイス!で
食事がウマイと訪れた国の印象はぐっと良くなります。夕食後にバスがツアー参加者をピックアップに来ました。他の宿泊施設に泊まった人も含め今晩の参加者は24名でした。出る時に極地仕様の分厚いダウンジャケットをお借りしました。後で実感しましたがこれ無しなら寒さで震え上がっていました。

実はこの日は天気は良かったのですが煌めくような満月で明るい晩でしたので当然天体観察にはマイナスです(新月の晩が暗闇なのでベストかな)。星もパンフレットの様な満天の星の写真通りではなくて十数個が月夜に浮かぶくらい。でもガイドさんにレーザーで南十字星の見つけ方を解説してもらいました。一番大きい天文台ドームにも入らせて貰い天体望遠鏡の解説とか常駐の研究員の話を聞いたりして過ごすなど興味深い内容でした。最後に寒い中を外に出てホットチョコレートのもてなしを受けて天体望遠鏡で火星や木星を見せて貰ってお開きとなりキーホルダー型の赤い光を出すLEDライト(天体観測への影響が少なくトイレも赤い照明でした/ちょっとキモい?)を記念に貰いましたが何の役に立つの? えーと、料金のNZ$145が高いか安いかはその人次第です(高いんじゃないか?)。かくしてNZの第1日目(旅程2日目)はフィニッシュで翌日に続きます。明日はNZ最高峰マウント・クックの麓(ふもと)に泊まります。

追加:今日私達を運んでくれたのは
スカニア(Scania)のバスでした。ベンツが強い欧州大型バス・トラック市場で一定のシェアを占めています。今はVWの子会社になりましたが以前はサーブ・スカニア社といってスウェーデンのワレンバーグ財閥に属していました。乗用車部門のサーブは
あのような末路となりましたがバス・トラック市場ではメジャープレーヤーだった為に同じ大手の独MAN社から合併を提案されたりとGMが転(こ)けた後に争奪戦となりました。ここの企業ロゴには懐かしいグリフォン(サーブと同じ鷲の上半身と獅子の下半身を持つ想像上の動物)が使用されています。日本では
はとバスの二階建てバスにも採用されてます。
おまけ:
ここからアルバムに入り8月18日(木)を開けて頂くと星空ツアー参加者が写っています。極地仕様の意味も見れば分かりますがSamSは金髪碧眼のハンサムボーイではありません。笑)
Posted at 2016/08/29 11:37:50 | |
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NZ | 日記