車内を見たいと思います。
インパネは営業車用でタクシー用機器の設置スペースが確保されています。
グローブボックスは自家用と同様にキー付きです。
SG-Sに設定されるフロアシフト車は自家用と同形状のインパネとなります。
トランスミッションはDX専用となるコラム4MTです。
シフトパターンのステッカーがレトロチックです。
前期型でDXにコラム4ATの設定がありましたが後期型登場時に一旦廃止となり、最終型で復活しています。
SG-Sは当初5人乗りフロアシフトのみで5MTと4ATが設定されていましたが、後期型で6人乗りコラムATが追加され、最終型でMT車が廃止されています。
ステアリングホイールは2本スポークでホーンパッドにウッドパネルが装着されています。
DXは当初3本スポークでしたが、最終型で当形状に変更され、パワーステアリングも全車標準化されています。
SG-Sは最終型DXと同形状の2本スポークが標準でしたが、最終型でより高級な自家用と同型の4本スポークに変更されています。
チルトステアリングはフロアシフトのみ装備されており、DXはコラムシフトのみの為非設定となります。
メーターパネルです。
最終型は全車タコメーター標準装備ですが、DXはタコグラフ用スペースも用意されており、この組み合わせはライバル車種では見られません。
SG-Sはタコグラフ用スペースの位置にデジタル時計が装備されています。
空調操作パネルはA/Cスイッチとクーラーの温度調節が別体で装備されています。
ハザードスイッチはシーソー式でインパネに装備されており、他社はこの時期にウインカーレバー一体型のボタン式を採用しているので設計の古さを感じます。
オーディオスペースは何とステアリング右側に配置されています。
この位置だと運転手の視界に入りにくいのでブラインド操作となり、使い勝手は良いとは思えません。
他社だとメーターパネルを小型化し、タコメーターを省略する代わりにオーディオスペースがインパネ中央部に配置されています。
DXのオーディオは当初アナログAMラジオでしたが、最終型で電子チューナー式AM/FMラジオが標準となっています。
SG-SはAM/FMラジオカセットが標準です。
オーディオスペースの上には左からLPG燃料カット、リモコンミラー、日報灯、空気清浄機の各スイッチとペン立てが装備されています。
メーターパネル右側のスイッチはリアウインドウデフォッガーです。
シートはビニール張りのフロントベンチタイプです。
DXはビニール張りが標準でしたが、最終型で布張りが標準となり、ビニールがオプションに変更されています。
DXは当初6人乗りベンチシートのみでしたが、最終型で5人乗りセパレートシートが設定されています(ただしコラムシフトのみ)。
東京23区の法人タクシーでは1990年代から5人乗りの採用が増えており、それに合わせた対応と思われます。
後席は最終型で3点式(中央は2点式)シートベルトが採用されています。
布シートだとセンターアームレスト付きになります。
DXは当初手動ウインドウ&ドアロックでドアトリムもビニールでしたが、最終型で全席パワーウインドウ&パワードアロック、布張りドアトリムとなっており、法人タクシー向けとしては豪華な仕様です。
パワーウインドウは他社のような単独設定や運転席+後席左のみの組み合わせは無かった模様です。
最終型で装備が上級寄りとなりましたが、ビニール内装は清掃性に優れ、快適装備の少なさは故障リスクの低減にもつながる為法人事業者に根強く支持されています。
ルーチェ(特に最終型)は装備の選択肢が少なく、事業者の要望に対応しきれない気がします。
最終型はリアトレイに空気清浄機一体型ハイマウントストップランプが装備されています。
ラジオアンテナはガラスプリントタイプです。
料金メーターはニシベ製NU-101と大阪メーター製MD-1が装備されています。
運賃改定や機器入れ替えの関係で2台搭載されていたと思われます。
乗務員証は本物で、20年以上前に廃業されたマニアの間では有名というか伝説の事業者で30年以上前に使用されていたものになります。
トランクルームにはVTO型LPGタンクが搭載されていますが、部品の関係で充填期限の更新は行われていません。
同時期に発売されていた小型タクシー向けのカスタムキャブはVTL型が搭載されており、こちらはアクセラLPG車にも採用されているほか、G10ブルーバードシルフィ等日産車のLPG改造車にも採用実績があり、ほぼ教習車向けのため数は少ないものの、新しい容器を入手するチャンスはあります。
また、純正装着の樹脂製ホイールキャップも積載されています。