2025年04月27日
久しぶりの研修会レポートです。
女性医療における漢方薬の立ち位置
① 女性医療における漢方の四天王
(1)桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン):瘀血(オケツ)の薬。
桂枝茯苓丸加ヨクイニンは美肌の薬。
(2)加味逍遥散(カミショウヨウサン):攻撃的な人に使う。ハッカが入っているのでスーッとしてイライラが改善。
(3)当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン):安胎薬。 妊娠したら飲む。
(4)加味帰脾湯(カミキヒトウ):睡眠剤。
② 産婦人科診療ガイドライン
瘀血は生理痛があり、目の下にクマが出来ていて、舌がどす黒い状態。
以下は全て瘀血の病気。
(1)機能性(画像上は異常なし)月経困難症 (中高生の生理痛)
2人に1人の割合。痛みが強いと成績が落ちる。治療が困難。低用量ピルは身長抑制、骨への悪影響がある。静脈血栓リスクも上昇。精器感染症(梅毒)が増える。
当帰芍薬散が良いが、川芎(センキュウ)はセロリの香りや味がするので、子供は飲みにくい。
15%は鎮痛剤が無効。
(2)器質性(画像に異常あり)月経困難症は、機能性が継続すると移行する。
生理前はうつっぽくなり、キレやすくなる。
(3)更年期障害には、ドロエチを使うが長期服用での乳癌リスク上昇等が問題となる。桂枝茯苓丸、加味逍遥散、当帰芍薬散を使う。ホットフラッシュには大豆イソフラボンが有効。
(4)子宮内膜症は生理時、出血が卵管を逆流して卵巣に侵入し、血が溜まる(チョコレート嚢胞)。子宮や卵管、卵巣が周りの組織と癒着して痛い。良性の癌と呼ばれるが不妊症リスクが上昇する。
(5)子宮筋腫は3人に1人の割合。エストロゲン依存性なので、閉経後に縮小する。
(6)PCSは骨盤内うっ血症候群。桂枝茯苓丸が効く。
③ 市販の防風通聖散がダイエット目的で良く使われるが。
麻黄が脂肪を燃やす。石膏がむくみ改善。便秘解消して体重減少。
麻黄はエフェドリンなので血圧を上げる。黄芩(オウゴン)は肝障害がある。
3年以上は飲まない方が良い。
④ 漢方薬で注意すべき成分。副作用が出やすい。
(1)山梔子(サンシシ)
腸間膜静脈硬化症(腹痛など)を起こす。加味逍遥散や黄連解毒湯に入っている。
たくあんの黄色染料。
(2)附子(ブシ)
トリカブト。毒性が強いので少しずつ増量する必要がある。
(3)大黄(ダイオウ)
センノシド。便秘薬。子宮収縮作用に注意。
Posted at 2025/04/27 13:56:27 | |
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医療系 | 日記
2024年12月31日
2026年最後のレポートです。
①まずはMTX(メトトレキサート)を使う。
MTXの効果は、生物学的製剤とほぼ変わらない。
葉酸は、副作用防止のため、全例で使用する。
MTXは6mg~8mgから開始する。効果不十分な場合は、10mg~12mgまで増量する。週1~2回服用。
内服薬の吸収率は64~90%で個人差が大きい。副作用で悪心がある。
注射薬は、内服薬の副作用の悪心が少なく、十分量が使える。注射薬は優れた有効性と、内服薬と同等の安全性がある。
禁忌:妊婦、授乳婦、重症感染症、高度呼吸障害、高度肝障害、高度腎障害、血液・リンパ障害
注意点:高齢者の連日服用。理解不足が原因。
重篤な副作用:間質性肺炎
痰のからまない咳。服用を開始して半年以内に発症する確率が高い。
ただし、リウマチが原因でも発症する。疾患活動性に比例して発症リスクも上昇する。MTXの副作用で発症しているのか、リウマチによって発症しているのかの区別は難しい。
リウマチの死亡原因は呼吸器系が多い。リウマチの治療で免疫抑制薬を使用しており、感染リスクが上がっている。肺障害を合併している症例では、リスクが更に上昇する。
風邪をひいたら薬を中止する必要がある。これ重要。
②タクロリムス
代謝酵素のCYP3A4、CYP3A5で代謝されるので、同じ代謝酵素で代謝される薬剤を併用すると、血中濃度が上昇し副作用リスクが上昇する。
③サラゾスルファピリジン
副作用の無顆粒球症に注意が必要。服用開始2ヶ月以内に発症しやすい。口内炎がひどく、水も飲めなくなる。発熱がある。
④イグラチモド
ワーファリンとは併用禁忌
⑤ジャック阻害剤
細胞内で作用する。少しだけ抗TNFαより有効性が高い。安全性は少し劣っている。
副作用:MACE(重大有害心血管イベント)、悪性腫瘍
リスク因子は、高齢、喫煙、アテローム性心血管疾患の既往歴
リウマチ患者は、一般に比較して心血管死が1.6倍。
プラセボと比較したデータはない。
Posted at 2024/12/31 10:46:26 | |
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医療系 | 日記
2024年12月02日
昨日、受講した講演のレポートです。
不眠治療について
● 不眠症の定義
「睡眠の質や維持の訴え」+「日中の機能障害(気分・精神機能・身体症状)」
日中の機能障害(強い眠気で家事が出来ないなど)を伴っていなければ、不眠障害に該当しない。
● 睡眠障害の生活指導
① 必要な睡眠時間は人それぞれ、日中の眠気で困らなければ十分。
平均睡眠時間は25歳で約7時間、45歳で約6.5時間、65歳で約6時間。
眠れる時間には限界があるので、寝だめは睡眠不足を解消できず、平日6時間未満の睡眠時間の人が、休日に寝だめをしても寿命短縮リスクが高まる。
就労男性の睡眠時間が5時間未満だと肥満、高血圧、糖尿病、心疾患、脳血管疾患、認知症、うつ病などのリスクが上昇する。
逆に60歳以上で8時間以上の長時間睡眠は、健康へのリスクが高まる。9時間以上ではアルツハイマー病の発症リスクを増加させる。
② 刺激物を避け、眠る前には自分なりのリラックス法を考える。軽い読書、音楽、就寝1~2時間前のぬるめの入浴など。就寝4時間前のコーヒーや緑茶、1時間前のタバコは避ける。
③ 眠くなってからベッドに入る。就寝時間にこだわりすぎない。眠ろうとする意気込みで頭がさえて、寝つきを悪くする。
④ 同じ時刻に毎日起床。
⑤ 光の利用で良い睡眠。目が覚めたらカーテンを開ける。夜の照明は暗めで。
⑥ 規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣。朝食は心と体の目覚めに重要。夜ごはんは軽く。運動習慣は熟眠を促進する。
⑦ 昼寝するなら、15時前の20~30分。長い昼寝は、かえってぼんやりのもと。夕方以降の昼寝は、夜の睡眠に悪影響がある。
⑧ 眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝・早起きに。
⑨ 睡眠中の激しいイビキ・呼吸停止や足のぴくつき・ムズムズ感は要注意。専門治療が必要。
⑩ 十分眠っても日中の眠気が強いときは専門医に相談。車の運転に注意。
⑪ 睡眠薬の代わりの寝酒は不眠のもと。深い睡眠を減らし、夜中に目が覚める原因となる。
⑫ 睡眠薬は医師の指示で正しく使用。一定時刻に飲む。アルコールと併用しない。
● 認知行動療法(1)睡眠制限療法
ベッドにいる時間を、眠れる時間だけに制限する方法
① 2週間、睡眠日誌をつける。
② 睡眠日誌から「睡眠時間」と「床上時間(睡眠・覚醒にかかわらずベッドにいた時間)」の平均を計算する。
③ 起床時刻を設定し、休日・平日に関わらず毎日一定にする。
④ 「床上時間(ベッドで過ごす時間)」を②で計算した「睡眠時間」と同じになるように過ごす。
⑤ ③と④を続け、毎日、睡眠効率(睡眠時間÷床上時間 ×100%)を計算する。
⑥ 5日間の睡眠効率が90%を超えていたら、就寝時刻を15分早める。
⑦ 5日間の睡眠効率が85%を下回っていたら、その5日間の平均実睡眠時間に「床上時間」を合わせる。
⑧ 5日間の睡眠効率が85~90%であれば「床上時間」を変更しない。
⑨ 日中にベッドで過ごしたり、昼寝しない。
● 認知行動療法(2)刺激制御訓練
① 眠くなった時のみベッドに入る。ベッドで読書をしたり、テレビを観ない。ベッドに入って10分経過しても眠れない場合は、寝室以外の部屋で眠くなるまで待つ。
② 睡眠時間にかかわらず、毎朝、同じ時刻に起きる。
③ 昼寝をしない。
● 睡眠薬一覧
① ベンゾジアゼピン系薬剤
身体的依存と精神的依存がある。身体的依存が主体で、減量や中止時に離脱症状が高い確率で生じる。短時間型は服用中止後2日以内、長時間型は4~7日以内に発症する。
危険因子は長期服用(1年以上)、高用量、多剤併用
(1)超短時間型:入眠障害に使用
ハルシオン(トリアゾラム)
(2)短時間型:入眠障害・中途覚醒に使用
レンドルミン(ブロチゾラム)
エバミール・ロラメット(ロルメタゼパム)
リスミー(リルマザホン)
デパス(エチゾラム)
(3)中間型:中途覚醒・早期覚醒に使用
サイレース・ロヒプノール(フルニトラゼパム)、
ネルボン・ベンザリン(ニトラゼパム)
ユーロジン(エスタゾラム)
(4)長時間型:早期覚醒に使用
ソメリン(ハロキサゾラム)
ダルメート(フルラゼパム)、
ドラール(クアゼパム)
② 非ベンゾジアゼピン系
(1)超短時間:入眠障害に使用
アモバン(ゾピクロン)
マイスリー(ゾルピデム)
(2)短時間型:入眠障害・中途覚醒に使用
ルネスタ(エスゾピクロン)
③ メラトニン受容体作動薬:入眠障害に使用
ロゼレム(ラメルテオン)
④ オレキシン受容体拮抗薬:入眠障害・中途覚醒・早期覚醒の全てに使用
起きていようとする刺激をブロックし、眠気を誘う。
ベルソムラ(スポレキサント) ←併用に注意が必要な薬剤がある。吸湿性も扱いづらい。
デエビゴ(レンボレキサント) ← 転倒リスクが少なく、一番安全な睡眠薬
Posted at 2024/12/02 19:17:42 | |
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2024年12月02日
最期の演題
「更年期症状の代替療法について知る」
① 黄帝内経(762年唐の時代)には、7歳毎に女性の特徴を記述している。
7歳:歯が生えかわり、髪が長くなる
14歳:月経が始まって、子が産めるようになる
21歳:体が成熟し、背丈も伸びきる
28歳:筋骨がしっかりし、髪の長さが極まり、身体が盛んになる
35歳:顔の色艶にかげりが出て、髪や頬のハリに衰えが現れる
42歳:顔がやつれ、髪に白いものが混じり始める
49歳:肉体が衰え始め、閉経を迎える
② エストロゲン受容体(α、β)の分布
α:生殖器(子宮、卵巣、精巣、乳腺)、副腎、腎臓
β:骨、脳、肝臓、前立腺、血管壁、肺、甲状腺、膀胱、関節・滑膜
手指関節の疼痛、腫脹、変形の訴えは女性に多い。50代がピークで更年期と時期が一致しており、エストロゲンの分泌量低下が影響していると思われる。
③ 不定愁訴(しゅうそ):とりとめのない、色々なことを訴える。
内分泌的因子:エストロゲン量の低下
心理的因子:友達もそうだから。よく耳にするし。
社会的因子:親の介護や死別、子供の独立、夫の定年、家族の健康、社会での疎外感
④ 疲労の三大原因
疲労は発熱や痛みとともに3大生体アラームと呼ばれて、身体のホメオスタシス(恒常性)の乱れを知らせる重要な警報信号の一つ。
究極の疲労因子として活性酸素(酸素ラジカル)が考えられる。
(1)食べすぎによる糖質疲労:糖の処理でミトコンドリアから大量の活性酸素を発生させ、糖化最終産物(AGEs)を産生する。AGEsは動脈硬化、骨粗鬆症、認知症、皮膚老化、加齢黄斑変性、卵巣機能低下を引き起こす。糖分の摂取量は1日150gが適正と考えられる。
(2)加齢:活性酸素の影響を受けやすくなる。
(3)脳疲労:仕事の複雑化、大量のメール、視覚や聴覚を経由して大量に入ってきた情報を脳が処理しきれない。現代は超潔癖、超安全で処理する情報が膨大。
⑤ 不眠症について
不眠症とは「不眠恐怖症」のこと。ギネス記録の「断眠記録」は11日間であり(幻覚を見たり、言動がおかしくなる)、それ以上は眠れずにいられないので、不眠症という病名はない。本質的に眠れないというより「今日も眠れないのではないか?」という恐れが先行する。眠りは追うと逃げ、追わないとやってくる。
眠剤使用は熟眠を妨げ、翌日に何かを持ちこす(眠剤の半減期は短いが、その代謝物の影響が翌日に残り、活動の質や量の低下をもたらす)。
眠りを誘う食事や入浴などの時間帯を改善すれば、薬に頼らなくても良くなることが多い。開き直って寝ないのも重要。
⑥ 恐怖、怒り、不安
無意識の「闘争・逃走反応」であり、偏桃体で起こっている。真面目な人はイライラしやすい。自分が決めた「~すべき」が破られた時、怒りを感じる。
⑦ 更年期障害の治療法
(1)ホルモン補充療法(HRT):のぼり、ほてり、発汗などの症状が改善される。精器の萎縮や膣炎、性交痛の改善、骨量の維持、気分を和らげる(エストロゲンはセロトニンの分泌を促進するので、気分の落ち込みが和らぐ)、血管をしなやかに保ち動脈硬化を予防する、皮膚のコラーゲンを維持し肌のうるおいを保つ。
有効性が高いが、乳癌や子宮体癌、血栓症、肝障害、凝固異常などの副作用がある。また、ホルモンを使いたくないと言う人は多い。
(2)漢方療法:副作用は少ないが、漢方薬の選択に知識と経験が必要。効果発現に時間がかかることもある(8~12週間)。
(3)向精神薬(SSRI):有効性が高いが、様々な副作用が報告されている。
(4)カウンセリング、心理療法:安全であるが、治療時間とスペース、スタッフの確保が必要。治療へのモチベーションが難しい。
⑧ エクオール
1932年 英国で妊馬の尿より単離されたため、馬を意味する「equine」より命名された。「大豆イソフラボン」(イソフラボン:ポリフェノールの一種。抗酸化作用がある。紫外線からも守る。果物の皮をむくと腐るが、皮をむかなければ長期保存できる。大豆を食べると10%程度が吸収される。)や「ダイゼイン」の代謝物。エストロゲンと構造が似ているが、活性はエストロゲンの0.01しかない。
閉経前はエストロゲン過剰状態であり、エストロゲン受容体にエクオールが結合することにより、エストロゲンの過剰反応を抑制している。
閉経後はエストロゲン様作用を示し、ホットフラッシュなどを改善する。
エクオールを腸内で作れる人と作れない人がいる。これは、イソフラボンやダイゼインは配糖体(糖と結合している)で、腸内細菌によって糖と分離されるとエクオールとなるが、その腸内細菌が居ない人は、エクオールを作れない。腸内細菌の種類は幼少期の食生活で決まっている。漢方薬も同じように作用しており、配糖体の形で服用し、腸内細菌のグリコシダーゼで糖を分離して薬効を発揮する。エクオールを作れるかは「エクオール検査」で調べられる。作れる人は25~35%程度(年代による)。
Posted at 2024/12/02 19:12:14 | |
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医療系 | 日記
2024年12月02日
前回、演題3つのうち、1つだけあげて残り2題を忘れていました。
今回は「頭痛について知る」です。
頭痛には320ぐらいの診断名があるが、頭痛で悩んでいても60%の人は受診していない。
頭痛は「一次性頭痛」と「二次性頭痛」に分かれる。
二次性頭痛は原因の疾患があり、それに伴って発生する頭痛で、高血圧、脳血管障害、脳腫瘍、感染、外傷、高山病など多種多様である。
一次性頭痛は何らかの原因で起こる頭痛であり、「緊張型頭痛」や「片頭痛」「咳嗽(がいそう)性頭痛」「運動性頭痛」「穿刺(せんし)様頭痛」「睡眠時頭痛」などがある。
① 咳嗽(がいそう)性頭痛は、咳をすると痛い。薬はインドメタシンが効く。
② 運動性頭痛は、運動すると痛い。薬はインドメタシンが効く。中高生がせっかく運動部に入ったのに、頭痛が原因で部活をやめるケースがあるが、先に受診していれば、やめずに済むかも。
③ 穿刺(せんし)様頭痛は、アイスピック頭痛とも呼ばれ、数秒の痛みが1日に何回も繰り返す。薬はインドメタシンが効く。
④ 睡眠時頭痛は、睡眠中に頭痛で目が覚める。薬はインドメタシンが効く。寝る前にカフェイン(コーヒー、緑茶など)を飲むと、薬が必要なくなるケースもある。
⑤ 緊張型頭痛は、両側性の軽度~中等度の痛みがあるが、寝こむほどではない。薬はアセトアミノフェン、NSAIDs(ロキソプロフェンなど)が効く。有病数は2,000万人(高血圧は993万人、糖尿病は1,000万人、高尿酸血症・痛風も1,000万人なので、緊張型頭痛の患者数は膨大だと分かる。)
⑥ 片頭痛は、片側性の中等度~重度の痛みがあり、嘔吐や光・音に過敏になり、寝こむほど酷い。仕事や家事が出来なくなる。薬はアセトアミノフェン、NSAIDs、トリプタン(スマトリプタン、ゾルミトリプタン、エレトリプタン、リザトリプタン、ナラトリプタンなど)が効く。日本の片頭痛の有病率は8.4%(840万人)だが、男性は3.6%、女性は12.9%(670万人)にもなる。生産年齢(働き盛り)に多く、労働遂行能力の低下による経済的損失は年間2兆3,000億円と試算される。
発生メカニズムは三叉神経血管説が有力で、なんらかの刺激により三叉神経終末からCGRP(Calcitonin gene-related peptide)が分泌され、頭痛を引き起こしている。その刺激には、ストレス、天候の変化、旅行、運動、におい、月経周期があげられる。ストレスは、開放される休日も刺激となる場合があるし、天候については晴れてきても刺激となる場合がある。
月経周期が刺激となる場合は「月経時片頭痛」と呼ばれ、月経の2日前から3日目までの5日間に発生する。長期化しやすく、重症となりやすい。痛み止めが効きにくく、再発しやすい。
⑦ MOH(medication overuse headache:鎮痛剤の使用過多による頭痛)
複合鎮痛薬(市販薬)やトリプタンを1ヵ月に10日以上、NSAIDsを1ヵ月に15日以上使用した場合、「薬剤依存状態」になっており、薬を飲まないと頭痛が発生する。
治療法は原因薬剤の中止、薬剤中止後に起こる頭痛への対処、予防薬の投与。
⑧ 片頭痛の予防治療
予防治療を行うことにより、頭痛発作を怖がらなくても良くなり、起こったとしても痛みが10から4ぐらいに弱くなり、薬を飲まなくても良くなったりする。寝こまなくなる。
⑨ HIT-6(headache Impact Test)の活用
頭痛外来の受診をためらう場合に有用。60点以上は片頭痛 60点以下は緊張型頭痛が多い。
Posted at 2024/12/02 19:05:31 | |
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