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2023年02月24日 イイね!

研修会レポート 動脈硬化

1月に受講した研修会のレポートです。
分かりやすく書き直すのに失敗した(諦めた)ので、適当に読み飛ばしてください。


●動脈硬化に使用される薬剤の分類
① 脂質対策:スタチン、フィブラート系、エゼチミブ、PCSK9阻害剤
② 血糖対策:SGLT2、DPP4、メトホルミン、インスリン
③ 血圧対策:ACE/ARB、CCB、MRA、beta blocker
④ 血栓対策:アスピリン、クロピドグレル/プラスグレル、DOAC
⑤ その他:PPIなど

●冠動脈治療の歴史と高脂血症治療の歴史を振り返ると、経年的にスタチンの重要性は上昇していく。
また、スタチン以外の高脂血症治療が登場し、より厳格なLDLコレステロールの治療が求められるようになった。
各種の治療が進むことで、必要な薬剤が多くなり、polypharmacyが問題になってきた。

●TG(トリグリセライド:中性脂肪)
随時(非空腹時)のTGの基準値を設定。
175mg/dl以上を高TG血症とした。
イコサペント酸エチル(EPA)製剤のスタチンへの追加併用療法は、高TG血症を合併する動脈硬化性疾患の発症抑制に有効。
フィブラート系薬剤のスタチンへの追加併用療法は、高TG血症かつ低HDLコレステロール血症を合併する動脈硬化性疾患の発症抑制に有効。

●糖尿病がある場合のLDLコレステロールの管理目標値について、末梢動脈疾患、細小血管症(網膜症、腎症、神経障害)合併時、または喫煙ありの場合は100mg/dl未満とし、これらを伴わない場合は120mg/dl未満とした。

●二次予防の対象として冠動脈疾患に加えてアテローム血栓性脳梗塞も追加し、LDLコレステロールの管理目標値は100mg/dl未満とした。
さらに急性冠症候群、家族性高コレステロール血症、糖尿病、冠動脈疾患とアテローム血栓性脳梗塞の合併の場合は、LDLコレステロールの管理目標値を70mg/dl未満とした。

●心血管疾患への処置にはPCI(経皮的冠動脈インターベーション)とCABG(冠動脈バイパス術)が行わるが、PCIは痛んだ血管を修復して利用し続けるのに対し、CABGは別の血管でバイパス(迂回路)を作る処置なので、再狭窄による再処置のリスクが少ないCABGが基本となる。
PCIやCABGを行った患者のスタチン服用率は7~8割にとどまり、LDLコレステロールの管理値の達成率も50%あまりと低い。

●フィブラート系薬剤の中でも「ぺマフィブラート(商品名パルモディア)」は腎障害を考慮しなくても良いので使いやすい。
Posted at 2023/02/24 19:50:52 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2023年02月24日 イイね!

研修会受講レポート ポリファーマシー

同じく12月に受講した研修会のレポートです。
これは難しい問題で、解決方法が見つかっていません。

●ポリファーマシー
Poly + pharmacy(多剤併用)とは、臨床的に必要とされる以上に内服している状態。
服用薬が5剤以上になると有害事象(副作用)が2倍に増えるので、4剤までにとどめるのが1つの目安。
9剤以上になると有害事象が3倍にもなる。
ポリドクター(処方医が複数)になると多剤服用になりやすく、処方医が1人増えると薬物有害事象リスクが30%増加する。
高齢になると内科、整形、耳鼻科などにかかり、ポリドクターになりやすい。

●処方カスケード:ある薬剤の副作用の対処のために、別の薬剤が処方されること。
① CCB(カルシウム拮抗薬:降圧薬):副作用でGERD(胃食道逆流症) → PPIなどの胃薬
② NSAIDs(痛み止め)・プレガバリン(痛み止め)・CCB・:副作用で浮腫 → 利尿剤
③ サイアザイド(利尿薬):副作用で高尿酸血症 → 高尿酸血症治療薬
④ NSAIDs:副作用で高血圧 → 降圧薬
⑤ NSAIDs:副作用で頭痛 → NSAIDs(乱用に繋がる)
⑥ 降圧剤・ベンゾジアゼピン系(安定剤):副作用でふらつき → 抗めまい薬
⑦ ChE阻害剤(アセチルコリンエステラーゼ阻害剤:認知症や緑内障):副作用で尿失禁 → 抗コリン薬
⑧ 抗菌薬:副作用で下痢 → 抗菌薬

例1)NSAIDsによる高血圧と頭痛
関節痛で整形外科を受診し、NSAIDsが処方される。
頭痛も時々あったのでNSAIDsを毎日のように飲み始める。
いつの間にか血圧が上昇し、頭痛も酷くなった。
内科で降圧薬が処方され、血圧は下がったが、頭痛は改善せず。
 → NSAIDsを中止した所、血圧が低下し頭痛も改善した。

例2)CCB(Ca拮抗薬)による浮腫
ジヒドロピリジン系、特にアムロジピンで多い。長期使用でリスク上昇。
1ヵ月で2%、3ヶ月で10%、6ヵ月で25%に増加する。
ACE(アンジオテンシン変換酵素阻害剤)やARB(アンジオテンシンⅡ変換酵素阻害剤)の併用で軽減(相対リスク0.62。用量依存)するが、理想は工夫してCCBを中止した方が良い。
また、CCBと利尿薬の組み合わせは不適切処方のサインかも?
CCBで浮腫になり、心不全を疑われて利尿薬が処方される。

例3)トルバプタン(商品名サムスカ)で老健入所できない問題
心不全の急性期治療としてトルバプタンが多用されているが、7.5mg錠1,084円、15mg錠1,650円、30mg錠2,505円と高価であり、老健では薬剤費が施設持ちになるため、入所を断られる。
また、トルバプタンは心不全の長期予後を改善しないので、急性期を脱したら、可能な限り入院中に他の利尿薬にスイッチして欲しいが、それはそれで在院日数が増える可能性があって難しい。

例4)高血圧、糖尿病、末期腎不全、変形性腰痛症などで2ヶ所通院。
本人は「透析は絶対イヤ!」と言っているが、塩分制限や禁煙は興味が無く、生活習慣を改善する気はない。好きなように飲み食いしたいから薬を飲んでいる典型的なパターン。
透析は不可避であるが、なんとか先延ばしする方向で治療を進める。
腎機能障害の副作用があるNSAIDsに注目する。
アメリカでは高血圧・心不全・CKD(慢性腎臓病)にはNSAIDsの使用を避けるよう警告が出ている。NSAIDs+利尿薬+ACE・ARB = AKI(急性腎障害)発症リスクが上昇する。
30日内発生率1.82倍、31~60日内発生率1.63倍、61~90日内発生率1.56倍、91日以降発生率1.01倍。
3ヶ月以内はリスクが高くなるが、それ以上になるとリスクは同じなので、3ヶ月以上服用している場合は中止しなくても良いと言える。

例5)胃薬のPPI(プロトンポンプ阻害剤)の長期服用による副作用
①Mg・Ca吸収阻害で低Ca・低K・低Mg血症になり不整脈・心血管疾患・骨折のリスク増大
②骨芽細胞の酸の産生抑制で骨折リスク増大
③ビタミンB12吸収阻害・アミロイドβ生成促進で認知機能障害
④胃酸分泌抑制で感染症をひき起こし、肺炎やCDI(消化管感染症)、CKD(慢性腎臓病)リスク増大

*胃薬のH2RA(H2ブロッカー)にきりかえても③④のリスクがある。
また、処方理由を考えずにやみくもに中止すべきではない。
胃潰瘍の改善やその予防効果は大きく、良く考えずに中止して胃潰瘍を発症し、大量吐血で入院した事例もある。

例6)PIMs(Potentially Inappropriate Medications:潜在的な不適切処方)に注意。
知らないうちにCKD(慢性腎臓病)になることも。
高齢者は多疾患併存状態(マルチモビディティ)であり、服薬内容が複雑である。
その結果、服薬アドヒアランス(服薬の必要性の認知度)が低下してQOL(生活の質)の低下・入院の増加・死亡リスクの上昇、介護負担や介護サービス利用率を増大させる。
そうならない為にも、服薬内容の見直しが必要である。
ちなみに、CKD(慢性腎臓病)に使用される「球形吸着炭」は、他の薬とは一緒に飲めず、30分から1時間ぐらい時間をずらす必要がある。
これが介護者の負担を増大させているが、末期腎不全への進展や死亡の抑制効果は認められないので、処方の必要性を検討する必要がある代表例と言えよう。

●BPSモデル
Biomedical(生物医学的):医学・薬学的問題
Psychological(心理的):価値観、感情や心理・精神への作用
Social(社会的):生活背景、介護負担、医療費
適切処方の指標(Medication Appropriateness Index:MAI)

①薬の適用はあるか
②その状態に薬物治療が効果的か
③用量は正しいか
④適切な指示か
⑤実用的な指示か
⑥臨床的に有意な薬物相互作用はないか
⑦臨床的に有意な薬物・疾患/病態相互作用はないか
⑧他の薬剤との不必要な重複はないか
⑨治療期間は許容できるか
⑩他の同効薬と比べてコストは安価か

●価値観・多様性という視点
食事療法を頑張る人と、薬を飲んで好きなものを食べたい人
エビデンス(効果の裏付け)が乏しい薬でも、ずっと飲んでおきたい人(お守り)
しかし、時を経て価値観は変わりうる。
Posted at 2023/02/24 19:46:29 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2023年02月24日 イイね!

研修会レポート 頭痛

お久しぶりです。
12月に受講した研修会のレポートですが、時間が取れなくてアップできていませんでした。
今回は皆さんに身近な頭痛がテーマです。


●頭痛の診察
頭痛の診察は90%以上が問診で行われる。
急性・慢性
一過性・持続性
痛みが弱い・強い
他の症状(意識レベル、発熱、嘔吐、しびれ、脱力感)
リスク因子(高齢、高血圧、喫煙、肥満、アルコール、精神疾患)を確認する。

●頭痛の分類
(1)一次性頭痛(頭痛以外の原因がない場合)
① 片頭痛(Migraine)
片頭痛といっても40%は両側性。
年間有病率は8.4%(前兆なしが5.8%、前兆ありが2.6%)で成人の10%にのぼる。
未成年者も合わせると1,000万人にもなる。
女性に多くみられ、男性の4倍にもなる。
60歳以上の高齢者には少ない。
リスク因子はストレス、女性ホルモン、ダイエット、天候、睡眠不足など。
次の5項目のうち4項目以上に該当する場合は片頭痛の可能性が高く、2項目以下では可能性が低い。
ズキンズキンとした痛み・持続時間は1日まで・片側性・嘔吐・生活支障度が高い

・片頭痛の治療薬
(ア)トリプタン(Triptan):スマトリプタン、ゾルミトリプタン、エレトリプタン、リザトリプタン、ナラトリプタン
5-HT 1B/1D受容体作動薬。(5-HT:セロトニン受容体)
頭の血管の痛み物質放出を抑制し、異常に拡張した血管を収縮させる。
片頭痛発症後1時間以内に使用しないと効果が期待できない。
虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)、脳血管障害(脳梗塞・一過性脳虚血発作)の既往や兆候のある患者、コントロールできていない高血圧の患者には禁忌。

(イ)ジタン(Ditan):ラスミジタン
5-HT 1F受容体作動薬でありトリプタンの次世代型と言われている。
中枢移行性で5-HT 1Bによる血管収縮作用がなく、トリプタンが投与できない心血管障害や脳血管障害患者にも使用できる。また、発症1時間経過後に投与しても効果が期待できる。
副作用はめまいや眠気など。

(ウ)CGRP(Calcitonin Gene-Related Peptide)作用薬
CGRPは三叉神経から脳の表面に向かって放出されるホルモンで、脳の炎症を起こす。
CGRP阻害薬:ガルガネズブマブ、フレマネズブマブ
CGRP受容体阻害薬:エレヌマブ

② 緊張性頭痛
年間有病率は22%、約2,200万人、中高年に多く、女性の方が多い。
日常生活が制限されるほどの影響は低いが、慢性化すると生活支障度が高くなる。
リスク因子は精神的ストレス(緊張・心配・イライラ)、生理的ストレス(疲れ・痛み・病気・ケガ・姿勢)、物理的ストレス(暑さ・寒さ・湿度・騒音・雨)、几帳面な性格、肩・首筋・後頭部・胸・肩甲骨等のコリなど。
治療薬は鎮痛薬全般、予防薬として三環系抗うつ薬のアミトリプチリンや頭痛体操が推奨される。

③ 薬部乱用頭痛(MOH:Medication-Overuse Headache)
頭痛の治療で鎮痛薬の使用過多によって発生する頭痛。
月の半分(15日間)以上、頭痛が発生していて、それが3ヶ月以上続いている人の半数以上はMOH。
治療は原因薬剤の中止、薬剤中止により発生する頭痛への対処、予防薬投与の3つだが、治療は困難であり再発も多い。

④ 群発頭痛(Cluster Headache)
年間有病率は0.1%未満、10万人程度で、20~40歳代の男性に多く、女性の7倍にのぼる。
痛みで落ち着きがなくなり、のたうち回る・歩き回る・机を叩くなどの行動がみられる。
定期的に起こり、リスク因子はアルコールやヒスタミン、ニトログリセリン。
治療はスマトリプタンや高濃度酸素投与。


(2)二次性頭痛(頭痛以外の原因がある場合)
① 脳血管障害:脳実質内の出血や脳梗塞では頭痛が起きないことが多い。

(ア)くも膜下出血(SAH:Subarachnoid Hemorrhage)
次の6項目のうち、いずれかに該当する場合はくも膜下出血を疑う。
40歳以上・首の痛みや首の筋肉が硬直する・診察時に首が前に動かせない・動いているときに発症・雷鳴頭痛(突然発症する激しい頭痛)。
CTでの診断では出血量が微量だと見逃す可能性があり、発症から12時間を過ぎると判別が困難になる。

(イ)脳静脈洞血栓症(CVST:Cerebral Venous Sinus Thrombosis)
若年の成人女性に多く、リスク因子は凝固系異常、妊娠、経口避妊薬の使用、頭部外傷、脳腫瘍など。
麻痺、けいれん、意識障害を伴う。

② 頭蓋内感染症(髄膜炎、副鼻腔炎など)

③ 脳腫瘍

④ 急性緑内障発作(失明のおそれあり)

⑤ 巨細胞性動脈炎(GCA:Giant Cell Arteritis)
50歳以上の高齢者で発症し、40%はリウマチ性多発筋痛症を伴う。
動脈に肉芽腫ができる動脈炎が原因。
ズキンズキンと片側が痛み、夜間に悪化しやすい。
視力異常を起こす。

⑥ 可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS:Reversible Cerebral Vasoconstriction Syndrome)
20~50歳の女性に多い。
リスク因子は妊娠、動脈解離、アルコール、うつ病の薬、ステロイド、片頭痛薬などの薬剤など。
交感神経の過活動による脳血管緊張不全によって雷鳴頭痛で始まり、脳血管が攣縮して発症する。
発症後3ヶ月以内に改善するが、30%では何らかの脳卒中を合併する。
Posted at 2023/02/24 19:40:20 | コメント(0) | トラックバック(0) | 医療系 | 日記

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