新型コロナの気配すらない10数年前、大阪市内で元気よく遊んでいた時代に足繁く通った割烹料理店がありました。
「岳陽」と名付けられたこの店は、大阪市内に於いても食通の間では知る人ぞ知る店で、行列は当たり前、あまりに流行り過ぎていてお客さんが入れない状態が多かったので、TV取材などは断っておられるような飲食店でした。
こちらの飲食店を営まれていた老夫婦が、移住されてから暫くは瀬戸内の離島である豊島で岳陽というネーミングで民宿・飲食店を経営されていました。話によると人口わずか1,000人ほどの島でも、商売は忙しかったらしく寝る間もない日もあったらしいです。大阪の岳陽を知る僕から言わせれば、移転しても変わらずの繁昌ぶりで、その様は稀に見る名店と呼ぶのが相応しいでしょう。
暫くしてご主人が病で闘病され岳陽は閉店になり、コロナ渦中に亡くなられたという報があったので、コロナ明けで気候が良いこの時期にお参りに行ってきました。
豊島で岳陽が営業されている時にも一度訪問したのですが、10年ぶり以上の再訪なので、自宅から目的地までの経路は全く忘れていました。
前回、伺った時の相棒はグランドマジェスティ400でしたが、今回も前回と同様にバイクが相棒で、先日購入したV-STROM250SXです。
自宅から、西名阪⇒近畿道⇒山陽道と乗り継ぎましたが、行き道中は渋滞や割り込み・煽り・いやがらせ運転の車両(全て同じ一台)にあい、憂鬱な気分になりました。やはり、この手の輩はより小さい乗り物に乗っている時に遭遇する確率が高いような気がします。自分より、小さく弱そうな車両を狙う傾向があるんでしょうか。
嫌な思いはすれど6時間くらいで無事にフェリターミナルが所在する岡山県宇野市に到着しました。道中、大渋滞にはまったので、当初の予定よりは2時間くらい余計に時間がかかってしまい、休憩は1回しかもトイレのみの5分くらいしかできませんでした。このフェリーを逃すと、20分くらいの航海時間のために4時間待たなければなりませんので、多少の無理は仕方ありません。
ともあれ、フェリー時間にも間に合い、正午過ぎに目的地までには到着できました。定期的に連絡は取っていましたが、何も知らせずの訪問だったので、相手方はヘルメット・マスク姿の当方を怪しんでおられましたが、喋りで認識できたらしいです。到着してすぐ昼飯時だったので、元岳陽の女将さんが営業されている「はと場」という名のうどん屋で、ぶっかけうどんを頂くことになりました。元店主の五郎さんはなくなられたけど、やはり天下の台所で繁盛店を切り盛りされていただけあって、盛り付けと味は流石でした。
↑「はと場」前
↑豊島美術館は建物の中に入ると、水滴が独特の流れ方をしたりと何処となく不思議な空間です。今まで訪問した中では、宮沢賢治イーハトーブ館にどことなく空気感が似ているかな。
頻繁に行き交うインバウンドの観光者を横目で眺めながら商売の邪魔をしつつ、ビール片手に日が暮れるまで懐かしい話で盛り上がりました。途中、五郎さんのお参りに伺い、暫くして、豊島美術館で不思議な音の反響と水の流れを愉しみましたが5分ほどで退散しました。夕方になり予約しておいた民宿で、盛りだくさんの魚介料理を頂いて就寝しました。タコのピリ辛炒めと貝の炒め物が、新鮮且つ食感を愉しめて美味しかったな。
↑タコも美味しかったけど、貝が鮑みたく美味でした。
Posted at 2024/06/15 20:12:14 | |
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