日本の夏と言えば、うだるような暑さが特徴になってきました。今年に於いても暑さは例外ではなく、本日も群馬県などで40度近い体温越えの気温を記録した地域があったらしいです。
自家が鉄筋コンクリート構造ではなく日本家屋だというのもあり、同じ夏でも幼い頃(1980年付近)はエアコンというよりはクーラーのスイッチを頻繁に入れずに過ごした記憶があります。もっと言えば、母の実家などは、夏の甲子園で有名になった阿波の「池田高校」付近の冷涼な山間地域に家屋があったので、幼い頃にはクーラーはありませんでした。数年に一度、真夏の8月に帰省して、就寝していると朝方は布団をかけていないと少し肌寒かった記憶があります。
幼い頃の自家に話を戻しますと、現在の様にクーラーは各部屋に設置されてはおらずに家に2台設置されているだけでした。設置されている場所は、居間と離れた座敷だけでした。主な用途はお客さん用です。ですので基本的には、お客さんが来るとき以外は、たまに熱帯夜があると日付が変わるころまでスイッチを入れて就寝するというスタイルでした。
そのような使用状況だったクーラーですが、気温上昇とともに応接間にも設置され徐々に姉妹の各部屋にも設置されるようになりました。たぶん、各部屋に設置されたのは80年代後半から90年代初頭だったような記憶があります。
当方や姉妹が嘗て生活していた子供部屋は、今は居住者がなく部屋の佇まいは、殆どが2000年代初頭のままで時が止まっています。当然のように、タイトルにある三菱の「霧ヶ峰」達は、そのまま放置されていました。
↑当方が2000年くらいまで使用していたエアコン
一番古いものは、恐らく高度成長期の後半に製造されたもので、カラーテレビ、乗用車、ルームクーラーという三つの耐久消費財を3Cと呼称して時代の象徴となったものです。これは、座敷で隠居生活を送っていた亡き祖父が使用していたものであり、末弟である当方や姉妹が使用していたものは90年代初頭の物です。
近年のルームエアコンは、室外機の基盤が故障が多いらしく、20年くらい前に設置したエアコンも早々に故障リタイヤしていました。この手の故障の難点は、電子化された自動車と一緒で、突然動作しなくなることです。どちらかと言えば半導体的な摩耗的故障なのでしょうけど、当事者は困惑してしまいます。例えば、ルームエアコンなら突然に冷たい風は出なくなるし、自動車ならENGが始動しないとか、パワーウインドウが上下しないとかそういった類もそうですし、真冬の暖房の時期に冷気がセンタークラスターの送風口から出てつらい経験をしました。特段、ルームエアコンは、今の時期に故障すれば、熱中症になるリスクがあり使用せずにはいられず、第一に就寝できないので切実な問題となりました。
近年に於いて、ルームエアコンから冷風が出ない場合は、何処かに退避しないと体がダメージを被るような状況です。他の部屋にエアコンが使用できれば、そこへ行くでしょうし、なければ近くの宿泊できる施設へ退避するか、自家用車があれば車中泊するか、はたまたENG音が煩ければ車で涼しいところまで走らせなければなりません。兎にも角にも、冷房なしでは就寝できません。
という事で、前置きが随分長くなりましたが、買い替えを予定していた、嘗ての子供部屋や座敷に設置されているルームエアコンのテストを恐る恐る実施してみました。
テストした機種は三菱電機の「霧ヶ峰」です。なにも、自家が三菱にこだわっていたわけではなく、岩崎弥太郎が好きなわけでもありません。当時付き合いがあった田舎の電気屋さんが三菱電機の製品を取り扱っていたため、自然とそれが設置されていました。
自家の「霧ヶ峰」は、最も新しいもので91年製と記載されていますし、少なくとも20年近く動かしていません。ダメ元というか、一応、室内機だけでも動くのかなという感じと、付け替え予定なのでコンセントまで電機はきているかの確認の意味の方が大きかったです。
ですが、予想を裏切って結果として自家の「霧ヶ峰」は全て動作してしまいました。動作するというのは、室外機も作動して室内には冷風が出てきました。当時のエアコンですので、冷房能力も部屋サイズの割には能力が低く、今のエアコンほど冷風は出ませんが、それでも最も暑いであろう時間帯にキチンと冷えてくれました。最も冷えた一台は、エアコンから水がぽたぽた落ちてましたが、それ以外は水漏れもなかったです。
↑水漏れしたエアコン
この事象をどのように捕捉するかですが、自動車と同じく時代の趨勢により高コストで製造されていたのが幸いだったのか、製造メーカーが良かったのか、またはその両方なのかはわかりかねますが、使用している現在のエアコンが故障した場合に、少なくとも一晩くらいは乗り越えられそうです。
ウェブを徘徊しているとレトロエアコンなんて記事があり、静岡県では50年間使用したクーラーもあったらしいです。
安全性を考えて最新と言うか現代のエアコンに置き換え予定でしたが、昨今のインフレとこれからの使用頻度を考えた場合、如何なものかと頭を悩ませています。安全性が確保できる限り、ST205みたくリフレッシュして続けるのもアリなんではないかと考え始めるようになりました。
なによりも、自分自身が共に過ごした人たちを思い出して、少しタイムトリップしてキラキラしていた頃を少し取り戻したみたいで幸せな気分になれたんですよね。これを温故知新と言うかどうかはわかりませんが、コロナ渦、ロシアとウクライナ戦争、関連するであろうインフレの現況に於いて、元気の良い時代の古いクーラーが何処か新しい息吹を吹き込んでくれたのは間違いないです。
近いうちに、嘗ての自分の部屋でクーラーをきかせながら、コンポでカセットテープでも聞いてみようという気になりました!。ついでにマクドを食べてコーラでも飲もうかな!!。いや、やはり大人だし、血圧も高いから飲み物はビールにしときます!!!。
Posted at 2023/07/25 23:39:50 | |
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