2024年1月16日、ダイハツ工業が生産しているグランマックス(トヨタ自動車・タウンエース、マツダ・ボンゴ)(=グランマックス系列)の「型式指定」が、許認可団体である国土交通省によって取り消される運びとなりました。長年にわたり販売された車両なので、使用しているユーザーにどのような対応をしていくのかが気がかりです。また、不正があった車両で、事故後に乗員に対する被害拡大事例がなかったのか否かも調査する必要があると感じています。
軽バン・軽トラを購入する際にライバル関係になるのが、自動車メーカー同士だけではなく、カテゴリーを超えてグランマックス系列クラスの商用車と言う方も多々おられると思われます。かくいう当方もその一人であり、購入にあたっては、軽のライバル車だけではなく該当クラスの普通車を検討する機会がありました。
結局、毎年車検などランニングコスト点などの種々の理由で候補から消滅しましたが、当方の購入目的の一つが「4人乗れて前席を倒さず車中泊できる」を基準に選定したので、詳細には比較していませんでしたが軽バンが実際に上のクラスを凌駕するような、スペース効率をもっているのは想像しませんでした。
具体事例をあげれば、価格があまり変わらない軽バンの1つ上のクラスは乗用カテゴリーなら、ルーミー・ソリオに相当します。燃費が良く静粛性が高く4WDモデルというのも存在しますが、荷室寸法に関しては話にならず前席を倒さずの車中泊は日本人の標準体形では無理が生じます。
普通商用車でもNV200は全長がたりず車中泊には不向きであり、軽バンと似たような荷室空間を持つのは型式指定取消の処分を受けたグランマックス系列になります。ライバルとなるであろう軽バンの代表としてのエブリィ・グランマックス系列の荷室空間比較をしてみた場合、荷室高1240㎜・1305㎜、荷室幅1385㎜・1495㎜(タイヤハウス間1045㎜)、荷室フロア長(二名乗車時)1955㎜(ジョイン1820㎜)・1760㎜となっておりエブリィがいかに優れたスペース効率を有しているかが理解できます。(出典:トヨタ自動車web・スズキ自web)実燃費比較では、同じNA・4WD車で、16.35㎞/Ⅼ・10.28㎞/Lと5AGSをもつエブリィが圧倒的によく、動力性能で普通車に太刀打ちできるであろうターボ車をみても12.23㎞/Lと幾分燃費が良いです。(出典:e燃費)
既述したようにエブリィをはじめとする軽バンは、2、3クラス上の商用車と同等のスペース効率を有しているといっても過言ではありません。所有するにあたって、問題となった一つは衝突安全性ですが、ダイハツの事件を見る限りにおいては、どちらが安全とも言えませんし、衝突はフルフラップだけではなく、オフセット、横、後ろと様々なので個人により安全の見解は異なるでしょう。あともう一つの重要な問題点は最大積載容量(350㎏・750㎏)であり、この条件をクリアする場合は、道路幅の狭い日本の道路環境においては、軽規格のボディサイズも相まって、積載、送迎や車中泊といった日常から非日常まで法人・個人問わずに快適に使用できると推察できます。
実際に軽商用車は、法人ユースでも、郵便局、民間配送会社、営業車、職人などに使用されているのを頻繁に見かけますし、個人ユースでも、軽乗用車としては燃費がよくないのに乗用車の代わりに使用されたり、改造して車中泊、はたまた商用と個人用とかねて使用される方についてもよく見かけます。
当方も所有するまでは、なぜあれ程に様々な用途で使われるのだろう、もっといわば業者でもない個人が所有しているのだろうと不思議に感じていましたが、いざ所有する段階になって調査した時に、軽バンの持つ有効性が理解できました。主観としては、4人乗りと言う制約を除けば、以前所有していた背の高いジャンルに属する初代アルファードより、運転のし易さを筆頭に乗用車としての満足感は高いです。
換言するならば、軽バンは日本の道路環境のなかで、どのシーンでも適合するであろう内外装を含むデザイン・理詰めされたパッケージングを合わせもつ自動車であり、多用途に使用できる本来的な意味での「スーパーカー」なのだと実感させられました。
悪い癖で、ワゴンより使いまわせる燃費の良いMTかAGSのバンがもう一台欲しくなりました。新車の4WDでも100万円と少し出せば購入できますし、安全性と言うならぱ、事故時につぶれやすいパワーウインドウよりくるくるハンドルの方が故障率は低いはずなので安全性にも寄与する筈です。いやーでも、走りも楽しめる中古のターボ・4WD・MTもそそられるなーと思う今日この頃。
参考URL:
トヨタ自動車
スズキ
e燃費
くるまある
司令官コンスコン
Posted at 2024/01/16 20:39:55 | |
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