オランダのサイトで220SEbの2ドアの項目を改めて機械翻訳した所、妙な事が書いてありました。
それによると、、、
『コンバーチブルは単なるオープン・クーペではなく、よく見るとコンバーチブルのグリルはクーペのグリルとは角度が違っている(クーペのグリルはコンバーチブルのグリルより直立している)。』
との事でした。
そんなアホなことありますかいな(笑)。
古MBマニアの狭い世間(笑)では他にも、
『220SEbと300SEではカーペットの素材が違う』だとか言う事が、
まことしやかに言われていたりするらしいのですが、
EPCで調べてみるとそれは全くの出鱈目で
同じ年式の同じ部位のカーペットの品番は一緒だから、そんなことはない筈なのですよね。
MBがそういう変な差別をしないという事は
MBの基本的な物の考え方をちゃんと理解していれば簡単にわかる話なんですけどねぇ。
220SEbに対して、300SEが上級モデルなのは間違いないことではあるものの、
MBは例えば外観のモール類のような一目で区別が付くような
いわば費用対効果の高い差別の仕方はするけれど、
シートやカーペットの生地の微妙な違いみたいな、
一見して判らない部分では差別をしようとはしない筈なんですよね。
もし、カーペットで差別をする積りがあるならば、
ベロアどうしで一方を高価な素材に変えるみたいな中途半端な事はせず、
ハッキリ見栄えが違うように、220SEbはループにして、300SEはベロアにする、、、
というのがMBのやり方なのですよね。
従って、グリルの傾きなぞという、
クーペとカブリオレを実際に並べてみないと判らないような微々たる差別を
MBがするわけがないというのが私の考える所なのですよね。
高級車の量産によって今のポジションに辿り着いたMBが
そんなちっぽけな事にコストを掛ける筈がなく、
第一、それをやるだけでどんだけコスト高になると思ってんの?
って感じなのですよね。
よく、昔のMBはコスト度外視で云々という話がありますけれども、
当時からRRみたいに高値を付けられるポジションには居ませんから、
耐久性を考えた上でのコストを掛けるべき所には
それなりに(ただし決して度外視ではなく)掛けていたかも知れませんが、
そこまで細かい部分の拘りにお金を掛け(られ)るようなメーカーではなかったのですよね。
しかし、こう言うだけだと、それが私の思い込みである可能性があるので
ワタクシはいつもここからあえて調べるようにしているわけですが、
仮にこの件について、もしそんな事があるのならば、
グリル枠かボンネットのいずれかの品番が違う筈、、、という事で調べてみました。
私的にはグリル枠に関しては前期の2枚扉どうしどころか、
W110/111セダンも共通だった筈、、、と思っていて、
逆引きで改めて調べなおしてみると、その通りであった他、
何と意外な事に小ポントンの後期モデルまでがそれと共通だった事が判明しました。
一方、ボンネットもクーペとカブリオレでは共通で、
やっぱし違わないじゃ~んと思ったのですが、ひとつ意外な事実にぶつかりました。
なんと、041202以降とそれ以前ではボンネットが違うらしく、
それ以前の物も以降の物に品番変更になっているのですが、
それ以前に該当する車両がそれに交換する為には
他に3つ程部品を交換しなくてはならない事になっていたのですよね。
その一つがラジエターコアサポートのアッパーパネル(汗)。
えっ、それ以前に該当する車両はボンネットを交換するのに当たって、
古いのを切り離し、取り付けに当たって溶接と塗装の必要があるその部品を
交換しろってか、、、と、ちと驚きました。
これはボンネットの交換としては随分無駄なコストが掛かるように出来ていますが、
これはMB自体が負担するコストではないので、
ここでコスト度外視してもMBは痛くも痒くもないから問題ないのでしょう(大笑)。
その他にはコアサポート側のボンネットロックと
ボンネット側のロック受けを交換しろって事らしいです。
で、違いを画像で調べてみたのですが、こんな具合でした。
041201以前。
041202以降。
041201以前は一寸ロックの位置が向かって左側にややオフセットしているのと同時に
ロックのベロが前向きで
且つフードレリーズレバーを引いた時にボンネットを浮き上がらせるバネ棒が
フード側のロック受けに付くのでこの画像上には写っていないのに対し、
041202以降はロックの位置が真正面でベロの向きが向かって右に向いていて
バネ棒がロックの前に生えているのですよね。
恐らく安全面を考えての改良だろうと思うのですが、
古い方がオフセットしているのも疑問だけれども、
新しい方のベロを横向きにしたのも疑問ですよね。
因みに余談ですが(って、既に余談だらけですが…笑)、
この新しい方のロックとロック受け、最終品番は115品番と107品番で
共にR/C107にまで使用されている部品らしいです。
良いと思えば基本的に同じ設計で1963年から1989年まで使い続けてしまうという所が、
何ともMBらしい所ですよね。
数を作ればコストが下がるし、補修パーツとして在庫しておくのも楽だし、実に合理的で、
こういう点を見ても全然コスト度外視ではない事が判ると思います。
で、話を元に戻して、こういう変更があった事実を知って、
(もしかして記憶違いかも知れないんですが、)
250SEクーペのオーナーで私のより古い220SEbクーペの部品取りを持っていたPさんに、
『220のボンネットは250には付けられない』、、、と、
以前、教えてもらったような気がしてきました。
それが実際には『041201以前の220のボンネットが250に付かない』、、、
という事だったと判ったわけで御座います。
こんなことがあるので、可能性は高くなさそうな気はするものの、
クーペとカブリオレではなく、2枚扉の041201以前と041202以降でならば、
グリルの角度が違う可能性は否定しきれなくなりました。
ただ、グリルが共通である以上、
その角度が変わるという事はお星さまのマスコットの角度も変わるという事ですから、
恐らくそれはないんじゃないかなぁと私的には思うのですけどね(笑)。
恐らくきっとそのサイト主が見比べた、
どちらかの車が事故車だった可能性の方が高いと思います(笑)。