5月4日(火)
例によって日の出前、5時に起床。
カメラ片手に散歩に出かけます。
港の方から軽トラが走ってきて、私の横で停まります。またもや例の釣りの方でした。
釣りの話や温泉の話で大いに盛り上がりつつ、自分がいかに貴重な体験をしたかということを、改めて第三者の方から言われ続けて再認識しました。
それほどまでに行くには運が必用なようです。
民宿に戻ると、セスナチームの方から、「もしよろしければ・・・」と、遊覧飛行のお誘いを受けました。よろしければも何も喜んで承諾し、、、
朝ご飯をいただいてからすぐに出発の準備に取りかかります。
フライトから戻ってきてすぐに船が到着する時間になるので、そのまま出発できるようパッキングを済ませ、宿代も精算します。
セスナチームの方々の計らいでT君も一緒に乗ることになり、皆でYさん運転するバンに乗り込みます。
場外飛行場に到着すると、セスナが停まっていました。
まずは飛行前の点検が完了するのを待ちます。(当然自らやるんですね)
さらに乗り込んでからも各種計器のチェックを2人で順次行っています。知り合い同士だからという馴れ合いは一切無いようです。(4人乗りの飛行機ですから、4人のうち2人が操縦士、副操縦士として乗り込み、我々二人がゲストとして後ろの席に座っています)
我々も機内で会話する用のヘッドフォンとインカムを付けています。
さて、いよいよ出発です。
滑走路の端まで移動すると、「マックスパワー!」のかけ声とともにエンジンから発する音の周波数が一気に上がり、セスナが(意外に)ゆっくりと加速を始めます。
そして、想像していたよりも早く飛行機は浮き上がり、
「ちょっと落ちますよ」
と、声が聞こえた瞬間飛行機は滑走路端の断崖絶壁の上を通過すると同時にスーっと高度を下げた後、
緩やかに旋回しながら徐々に高度を上げて行きます。
これはT君が撮影した滑走路。
まずは住居エリアと牧場の上を通過し、、、
島を左手に見ながら飛んで行きます。
羽が上についている飛行機なので、眼下の景色がよく見えるのが嬉しいです。
御岳は上空から眺めると、また違った趣があります。
一昨日歩いたあたりです。
噴煙を上げる御岳の火口です。
こうやって見られるとは思いませんでした。
ここでハッっと気づき、T君の体を少し持ち上げて、外の景色が見られるようにしてあげます。(右サイドに座っているT君の座高だと、島がまったく見えないことに途中まで気がつきませんでした)
島の北部まで来ました。
こんな景色になっていたんですね~。
島に沿って旋回して行きます。
溶岩流の跡が目に飛び込んできました。
去年見た雲仙岳を思い出します。
(旧火口からの溶岩流です)
本当にあっという間に1周フライトが終わってしまいました。
ここから着陸態勢に入ります。(内心、もうちょっと滑走路から離れなくて大丈夫なのかな~って思ってます)
ん~、ランディングアプローチするには高度が少し高いような・・・・
と、思っていたら、オーナーの副操縦士の方が
「少し高いですね」
と、コメント。
「高いですかね?」
と、言いつつセスナは機首を下に向けてぐんぐん高度を下げて行きます。
まぁ、小型機の着陸はこんなもんだろうと思いつつも降下する角度が急だったので、少し緊張しつつ着陸の瞬間を待ちます。
高度計か何かの警告音が鳴り響く中、セスナは無事に着陸。
「ナイスランディング!」
と、心の底から言いました。
しっかし、いいなぁ、セスナ。
飛行機から降りると、飛行機の音を聞いたFさんが空港までやって来ていました。(他にもYさんの親戚の方も)
飛行機から降りてきたT君は親戚の皆さんから羨ましがられるわけですが、本人はケロっとしたものです。
Fさんと話しているときに、Fさんは私が次に行く島の小宝島に行ったことがあるということで、小宝島観光について話を聞いていたら、T君が
「おじさんはどうして小宝島に行くの?」
と、質問されたので
「おじさんじゃなくて、お兄さん」
と、私が答える前に
「おじさんは、温泉に入りに行くんだよ」
と、FさんとYさんがほぼ同時に答えてくれて、思わず笑ってしまいました。
(いや、実際正解なのですが)
さて、セスナチームは鹿児島空港に向けて出発です。
最初と同じようなチェックを済ませた後、4人は我々に丁寧に挨拶をしてから飛行機に乗り込みます。
写真の撮影をお願いされていたので、滑走路の脇まで歩いて、セスナの出発を待ちかまえます。
いよいよ、出発というタイミングで、付いてきたT君に「カメラを貸して」とお願いされたので、1枚ぐらいならいいかと余裕を見せてカメラを貸しところ、飛行機が加速を開始したのに1枚もシャッターを切らずに真剣な表情で狙い続けています。
どんどん近づいてくるセスナを見て、さすがにマズイと思い、「T君、ごめん!」と言いながら問答無用でカメラを奪い返し、あわててカメラを向けたのですが時すでに遅し。。。
ブレてピンぼけの写真が1枚。
そして、この写真が1枚。
さらに豆粒のようにセスナが写っている写真が数枚・・・・
これはヤバイ。
横で同じように撮影していたFさんに
「Fさん、写真撮れました!?」
と、祈るような気持ちで質問すると
「はい、なんとか」(微笑)
と、うれしい返事。
「じゃぁ、それ、是非是非送ってください!!」
というわけで、何とかなりました(笑)
私もFさんも同じK7だからバレないとは思いますが、もしかしたら、4人が離陸寸前に見かけた私の姿は「T君からカメラを奪い返すシーン」だった可能性も否定できません・・・。
その後、T君と私を乗せたYさんは滑走路をセスナの真似をして車でフル加速で走らせてから(島内で唯一まともに走れる場所なんだとか)一旦民宿に戻りました。
民宿に一旦立ち寄って他に港に行く親戚の方々をピックアップした後、、、
T君のリクエストでYさん所有の船を少し見せてもらい(右側)
フェリーが到着する切石港へとやってきました。
実はYさんとT君は明日私と同じ便で鹿児島に向かうので、再び再会できるのですが、諏訪之瀬島を離れるのはなんとも寂しい気分です。
港にはFさん親子とNさんも来ていました。
Fさん親子はこれから奄美大島まで移動して、そこから飛行機に乗って明日中には東京に戻るのだとか。(5月6日木曜日の朝からちゃんと仕事をするため)
Nさんはこれから悪石島に行くと言うので、悪石島の海中温泉の情報を伝えておきました。
(Nさんは木金も休みを取っていて鹿児島(霧島)観光をするとか(11連休))
いよいよ出航です。
さようなら~、諏訪之瀬島! また来ます!
というわけで、再び悪石島です。
ビロウ樹の林と海中温泉、硫黄噴出す地獄地帯を懐かしく思い出します。
Nさんが元気に降りて行きました。(ここではテント泊ではなく、民宿泊だそうです)
さて、次はいよいよ今回の旅の最終目的地、小宝島です。
Fさんがこんな本を見せてくれました。
あるんですね~、ガイドブックが。
ちょうど中間地点あたりでトカラギャップ(生態系の境界ライン)を超えます。
海の色が目に見えて明るい色に変わり、奄美諸島エリアに入ったのだとわかります。(行政的には十島村なので奄美大島とは別区域ですが)
見えてきました、小宝島です。
妊婦さんが寝ている姿と言われています。
港がエメラルドグリーンです。
当然のことながら底が透けて見えています。
海の色を見ているだけでテンションがあがります。
Fさん親子とお別れの挨拶してから小宝島に降り立ちます。
しばらく船の前で立っていると、50歳ぐらいのおじさんが
「ぎんがめさんですか?」
と、声をかけてきました。
「はい、そうです」
と、はじめて名前をまともに呼ばれたと思いつつ答えると、
「向こうに紺色の軽が停まってますから、そこで待っててください」
と、丁寧な口調で案内されます。
言われたとおり、ひとまず軽自動車のところまで移動します。
いやぁ、これですよ、これ!
南の島のイメージですよね。
先ほど声をかけてくれたおじさんと一緒に、もう一人私と同い年ぐらいの男性がやって来ました。
宿のおじさんが
「あなたはどちらの宿ですか?」
と、その方に質問すると
「○○荘・・・」
と、小声で答えていました。どうやら我々の宿のお客さんではないようです。
「それでしたら、向こうの銀色の車に乗ってください」
と、おじさんが声をかけたのですが、なぜか返事もせずに移動もしない様子。
すると、宿のおじさんが
「まぁ、いいや、うちの車に乗って」
と、言ったので、結局先に降りることになるその方が助手席に座って、私は軽貨物車の狭い後部シートに座ることに。
(席が狭いのは良いのですが、後部席だと景色が眺めにくいのが残念)
他の宿の方は、このタイミングになってようやく事態を理解したらしく、「すみません」と一言頭を下げてから助手席に乗り込みます。
そのまま車は走り始め、ほどなくその男性の方の宿に到着したようで、男性は降りて行きました。
面倒くさいので私はそのまま後部座席に座ったまま宿まで連れて行ってもらいます。
宿に到着すると、まずは通された部屋に荷物を置いた後、すぐに昼食タイムとなりました。
食堂に家族連れらしきグループが入ってきて一緒に食べることになったので、いろいろ情報交換をさせてもらいます。(彼らはすでに小宝島滞在4日目だったので)
食べ終わるとすぐに準備を整え、島内一周開始です。
さて、小宝島なんですが、実はこの島は他の島と比べて格段に小さかったりします。一周歩いて30分で回れてしまいます。
今まで訪問した島と比較するとこんな感じです。
面積は1平方キロメートル
人口はこれまでで最少の49人です。
トカラギャップを超えたことはこの景色を見れば一目瞭然です。
(火山島ではなく、珊瑚が隆起して出来たという成り立ちの違いもあるでしょうが)
黒潮がぶち当たるらしく、シュノーケリング時に安易に外洋に出てはいけないと宿のおじさんに釘を刺されました。
島内一周を楽しみます。
南国らしい、綺麗な花が咲いています。(テンニンギク)
これこれ、パンフに載っていたこの景色を見たかったのです。(ばんや)
島にある、これらの大きな岩はすべて「神様」として名前がつけられています。(「ばんや」も名前です)
昆虫も本州では見たことがない種類がたくさん居ます。
お~、なんか外国に来たみたい。(これまでの竹や溶岩の島も独特の景観でしたが)
珊瑚礁が隆起して削られたのでしょうか? なんとも不思議な景色です。
これはTX7を縦に持ってそのまま横(カメラ的には下)スライドで撮ったパノラマ写真です。
リュウキュウアサギマダラです。飛ぶ様がなんとも優雅です。
そして、ついつい撮影してしまうハイビスカス。
いやぁ、「まったり」散歩も楽しいですね~。
ヘリポートの先の海もシュノーケリングポイントです。
(島のどこでもシュノーケリングポイントという噂もありますが)
シュノーケリングセットは持ってきているのですが、こんな海を見ていると、できればダイビングがしたくなります。
島の中央には山があります。(妊婦のお腹のあたりです)
そして、こちらが妊婦の顔。 うね神です。
さきほど宿のおじさん運転の軽自動車に乗せてもらって走った道まで来ました。
この「竹ん山」、先ほど家族連れの方に聞いた話によると登れるらしいのですが、とりあえず後回しにします。
住居エリアにやってきました。
小中学校です。隣の宝島の分校扱いで、児童7人 生徒4人 教職員9人だそうです。
(宝島の横の小っちゃい島で小宝島。「子どもを授かる子宝」では無いです)
お~、ちゃんとした公園もあるじゃないですか。
公園はありましたが、島内唯一の自販機はなんとびっくり故障中。
こんなことなら、フェリーで買っておけば良かったです。。。
(これまでちゃんとフェリーで買ってから降りていたのですが、どの島にもあったので初めて買わないで降りたらこの仕打ちです)
そう言えば家族連れの面々が私が到着した時に港に来ていたのですが、それは途中立ち寄ったフェリーに乗り込んで「アイス」をまとめ買いするためだったと後で聞きました。小宝島に4日滞在している彼らにとって「フェリー」イコール「アイス」だったそうな(笑)
役場の出張所があったので、明日の船のチケットを購入しておきます。
寄り道しながらまったり歩いて1周1時間でした。
では、早速泳いでみるとしますか!
(写真に写っているのは温泉ですが、ここは熱すぎて入れません)
ちょうど家族連れの面々がシュノーケリングを楽しんでいたので海の状態を聞くと
「今日は波が強すぎて・・・」
とのこと。
波やうねりが強い時は全然楽しくないことは百も承知なのですが、せっかくなので入ってみることにします。
海パンに水中めがね、シュノーケルにサンダルでいざ出陣。(本当は足ひれ持って来ればよかったのでしょうが、軽量化のため置いてきました。サンゴや貝類で足の裏を怪我しないようにサンダル履いたままチャレンジです)
う~ん、波でいろいろ巻き上がっちゃって、やはり透明度もいまひとつ、さらに強烈なうねりと引き潮で、あっという間に体が外洋の方へ引っ張られます。
その勢いがあまりに強かったので、あわてて浅いところまで戻ってきました。
そして、海に入って10分、あっという間に勇気ある撤退です(笑)
(せめて足ひれぐらいあれば・・・)
まぁ、でも、海の中をじっくり見るのならダイビングに限ります。
(ダイバーの意見です)
では、早速温泉に入りますか。(木の蓋で覆われていますが、乳白色の大きな湯船です)
シャワーとか付いていますが、脱衣所は無く、無料のお風呂です。
家族連れの方々に混じって入らせてもらいます。
って、イタタタタタ!!!
強烈な塩分濃度、そして熱さ、ここ数日の日焼けが重なって、特に両腕あたりに激痛が走ります。
実は南の島に行くと言うのに、日焼け止めを忘れてきていて、焼かれたい放題になっていたのです。
ついでに虫除けも忘れてきていたので、刺され放題でもありました。
家族連れの方も痛かったのは同じだったようで、笑いながら子どもが水のホースをまわしてくれました。
家族連れの方々はそのまま民宿の方に戻ってしまったのですが、私はもうひとつの温泉の方へと移動します。
マショの湯です。
源泉が注ぎ込まれる左の湯はこれまた熱すぎて入れないので、そこからあふれ出てくるお湯を引いた2番目の湯船に浸かります。
って、イテテテテテ!!!!
こちらも塩分濃度が濃く、日焼けした肌には刺激の強いお湯です。
温泉独特の臭いも強く、「濃い湯」を五感で感じることが出来ます。
惜しむらくは湯船に浸かってしまうと海が見えないことぐらい。
それでも、島で発生した低い雲が流れていく様を眺めながらの入浴はこの上なく気持ちが良いものです。
(大学生時代、北海道で改修前の二俣ラジウム温泉で目の前を流れる雲を湯船から眺めた印象が強烈だったというのが温泉にハマルきっかけの一つでした)
そう言えばFさんがマショの湯は体が汚れるぐらい沈殿物やコケが多いって言っていたのですが、ちゃんと掃除された後だったのか、まったくそんなことはありませんでした。
それより、塩分濃度が濃すぎるのか、息を普通に吸い込んで肺に空気を入れると体が浮かび上がってしまうので、両腕で体を支えていないと、すぐにおしりが浮かび上がって体が横回転するのを抑えていなければならないのが、なかなか楽しかったです。(うまくバランスを取れば、首だけ岩で支えて、体は完全に浮いた状態で空を眺めながら入浴可能です)
周囲には誰も居なかったので、思う存分空を眺めて水中浮遊を楽しませてもらいました。
さて、「島一周」に「シュノーケリング」に「温泉」というイベントが完了してしまいました。
あとは、「まったり」するしかありません。
と、いうわけで島二周目「まったり」散歩のスタートです。
一周目では見逃したポイントを拾いながら歩いて行きます。
これは艀(はしけ)です。
以前は小宝島(トカラの島)に大型の船を着岸できる港が無かったので、この艀に乗って鹿児島を結ぶ船との乗り降りをしていたのだとか。(海が荒れている日は相当危険だったそうです) 小宝島が日本で最後まで艀作業をしていた場所だそうで、その記念にこうやって残してあります。
ところで、民宿のおじさんによると、小宝島は島のあちらこちらから温泉が沸きだしているそうです。
実際、先ほどシュノーケリングしたときも海底から温泉が沸きだしている様子を見ることが出来ましたし。
民宿のおじさんが「諏訪之瀬の作地温泉を越える温泉があった! 今はどうかわからないけど・・・・」と言っていた場所をちょいと散策してみることにします。
珊瑚礁が隆起して出来た島だけあって、珊瑚礁がそのまま海岸になっていて歩きにくいことこの上なしです。
探してもまったく見つからないので、釣りをしていたおじさん(写真左)に声をかけて、温泉の在処を尋ねてみたものの、「見たこと無いなぁ」という返事。
「全然釣れないし、今日は帰るわ」
と、言い残しておじさんが去ってしまったので、
休憩がてらパンを食べて景色を眺めます。
そして、再び島内散策開始です。
こちらは「ばんや」「外ばんや」「そうとうじ」などの神々を別の角度から見ています。
いやはや、見ているだけでワクワクする景色ですね~。
マダン。昔は子どものおやつだったとか。
どんな味がするんでしょう?
神社跡だそうです。
島の人々の食料源となる畑です。(麦畑でしょうか)
よく見るといろいろな作物の小さな畑が島のあちらこちらにあります。
島での生活に思いを馳せつつ、ブラブラと歩いて行きます。
平家の残党が隠れていたという岩穴。
写っている艀は、さきほどの艀の前に使われていたものが、なぜかここに展示してありました。(ちょうど良い屋内展示場?)
子牛の横をアマサギがついて回っています。
アマサギが寄生虫を食べているという話は、ちょうどここを自転車で通りかかった地元のおばあちゃんに聞きました。
というわけで、寄生虫を食べる瞬間を撮影。
さて、先ほどはスルーした島の中央にそびえる「竹ん山」に登ってみるとしますか。
途中までは津波時の避難路を兼ねているので道がちゃんと整備されていますが、、
避難場所の先は、この柵の脇が登山道入り口という、とてもわかりにくい状態になっています。
鬱蒼と生い茂る竹藪の中に作られたトンネル道を登って行きます。
足下は竹の落ち葉がぎっしりと敷き詰められていて、えらい滑ります。まともに登れないぐらい足が滑るので、帰りのことが少し心配になるぐらいです。
標高差100mということで軽く考えていましたが、家族連れの方々が言っていた通り、けっこうしんどい登りではあります。(しかも彼らは日中の暑いときに登ったらしいので、さぞや大変だったことでしょう)
貯水池です。島の方々の生活の要でしょうか。
頂上付近(妊婦のお腹のあたり)は多少見通しが効く場所もあって、ちょっとした稜線散歩気分を一瞬だけ味わえます。
この、周囲がまったく見えない三角点を発見したときは、さすがに絶句しました。
三角点のさらに奥に展望ポイントへと続く道があって一安心。
展望ポイントと言っても、柵も何も無いので、どちらかというと身○げポイントのような場所です。
ちょうど住居エリアが見渡せるような方向に展望が開けています。
小宝島の脇にある小島(そういう名前)です。
情報によると、こちらにも温泉があるのだとか。(船で渡してもらう必要があります)
下りはかなり慎重に足を運び、なんとか転ばずに下山完了。(転んで尻餅ついたところに竹の子があったら嫌だなぁとかそんなことを考えていました)
山なら居るかもと言われたトカラハブ(宝島と小宝島にしか居ない弱毒性のハブ)を探していたのですが、最後まで見つかりませんでした。トカゲの仲間は何回か視界に入ったのですが、あっという間に逃げられるので捕まえたり撮影したりどころじゃ無かったです。
住居エリアを歩いていると、島内放送がかかります。
「明日のフェリーとしまは定刻通りに運行いたします。小宝島、平島は条件付きの入港となりますので・・・・」
条件付き? 何の事でしょう?
もし、フェリーが小宝島に来なかった、私はいつ東京に戻れるのでしょうか?
まぁ、死ぬ訳じゃないですし、大丈夫でしょう!
故障中の自販機を念のため確認しつつ、一旦民宿に戻ります。
民宿のおじさん曰く、まったく番犬として役に立たないワンコが待ってました。(老齢だそうです)
というか、この島の生活で番犬が必要とも思えないのですが。
さて、今度こそ民宿で「まったり」しますかね。(今までの民宿と違って、大分現代的な趣です)
部屋で民宿手製のパンフを眺めていると、「自転車無料でお貸しします」の文字を発見。
と、言うわけで自転車を借りて3週目レッツゴー!!
(島内では四輪バギーをよく見かけました)
水平線に沈む綺麗な夕日が見られるんじゃないかと思っていたのですが、残念ながら今日も太陽は雲の中へ。
そして、一周歩いて30分の島ですから、自転車だと10分で回れてしまうのでした。
(坂も無い島ですし、夕方の風を全身に浴びて、かなり気持ちよかったですよ)
夕飯の時間になったので、家族連れの皆さん(正確には全員がご家族というわけではないので、以下Nさんグループ)と一緒に夕飯を頂きます。
ここは客間が3つしか無いので、このNさんグループが2つ部屋を使い、私が一つ部屋を使っているので、これで満室だったりします。
本日の夕飯です。手製の豆腐が絶品でした。あと、味噌汁に入っている亀の手、はじめて食べました。良い出汁が出るんですね~。味は甲殻類特有の淡泊な味です。そして、最後の日なので、発泡酒なんぞを頼んでいます。(私にしては珍しいことですが、自販機で冷たい飲み物を買えなかったので、その反動です)
今日の午後だけで島3周に登山にシュノーケリング、温泉入浴をしたと報告したら、Nさん達にえらい驚かれました。
気になっていた「条件付き」の件は、船の後部からの自動車積み降ろしをしない条件でという話でした。(私には関係の無い話なので、これで無事に(?)東京に帰れることが決定)
子どもたちは素直な気持ちで「船が欠航になればいいのに!」と言っていましたが、Nさんは「宿泊するための金はどうするんだよ(笑)」と現実的な返事をしていました。
ちなみに、それに対する子ども達の回答は
「トカラハブを捕まえて売る」(一匹500円)
でした。
その後もNさんグループの方々からお酒を頂きつつ、楽しい夜は更けていきました。
では、明日はいよいよ鹿児島に戻る日です。
では、お休みなさい。
つづく