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ぎんがめのブログ一覧

2010年02月24日 イイね!

アルゼンチン-チリ ドライブ&トレッキング(10) パイネ3日目

アルゼンチン-チリ ドライブ&トレッキング(10) パイネ3日目前回のつづき


12月28日(月) 7日目




いつも通り朝4時に起床。



テントから顔を出してみると、満天とは言えないまでも、星空が見えています。


雪で真っ白ってこともないみたいです。



とりあえず、キャンプ場そばのミラドール(展望台)まで出かけようと思ったのですが、その前に携帯GPSで現在地のキャンプ場が地図で示されている場所とあっているかどうか確認してみました。









う~む、やはり。(わかりやすく加工してます)

昨日歩いているときに確認しておかしいと思ってました。地図で示されているキャンプ場(赤三角)と、現在私がいる場所(星)はかなりずれています。




展望台までは10分ぐらいで着くらしいので、日の出のタイミングにあわせるために、もう一眠りします。





そして5時前に起床。








本日の朝御飯。


プロテインを溶かした水とシリアル、そしてパン。


これでタンパク質、食物繊維、炭水化物を摂取したことにします。(あとマルチビタミン錠にアミノバイタル)



昨日、早朝に歩いたときに寒くて耳が痛かったので、今日は頭にタオルを巻いてから帽子を被ります。


さらにダウン上下を着込んで、その上にカッパまで来てから出発です。


もちろんザックには湯沸かしセット(ガスカートリッジも忘れずに)放り込んでおきます。(5:10)







まずはキャンプ場からさらに上へと登っていきます。







展望台って言うぐらいですから、それなりに登るのでしょう。


体が温まってきたので、昨日の反省を生かしてダウンはすぐに脱ぎます。







身軽なのでひょいひょいと登っていきます。








少し見晴らしの良い場所に出ました。


キャンプ場から歩いた時間で言うと、ここがミラドールのような気がするのですが、これまで読んだ旅行記ではミラドールと石にペイントしてあるらしいのと、その先(にも見晴らしポイントがある)は行けないようにロープか何かで塞いであるらしいので、ペイントも見つからないし、塞がれてもいないので、さらに先に進みます。









おお、雪渓越えですか!



踏み分け後があるので、ここであっているのでしょう。











さらに大きくて長い雪渓を登っていきます。








う~む、あそこの少し高くなっている場所がミラドールでしょうか?


雪渓にゴロタ石、かなり歩きにくい道ですし、すでにキャンプ場を出発してから30分経ってます。


完全に間違えているっぽいのですが、まぁいいやということで、その小高い場所を目指すことにします。









キャンプ場から登りはじめて35分、小高くて見晴らしの良い場所に到着しました。


まだまだ登れそうですが、切りがないのでここで朝日を待つことにします。


当然ですが、ここに来るまでに誰とも会っていませんし、ここに私以外の人間、もっと言えば動物の気配すらありません。




体が冷えきらないようにダウンを再び着込みます。








昨日、遠くに見えていた山々に大分近づいたんだという実感が沸く風景です。









さ~て、どんな日の出ショーを今日は見せてくれるのでしょうか?





そして、待つこと数分。










パイネグランデの前衛の山が赤く染まり始めました。(5:47)











レンズ雲にも光りが当たり始めています。











突然目の前のパイネグランデに光りが当たり始め、アルペングリューエンが始まりました。


これは綺麗!!









やはり、アルペングリューエンは雪で白くスクリーンを下ろしている山の方が綺麗に光り輝きますね。









と、言うわけで誰も居ないのでセルフタイマーで1枚。









背後の山々が輝くのはもう少し時間が経ってからなんでしょうね。


早朝はフランセス谷の奥までは光りが届かないようです。

(そういう意味では、ここに上がってくるのは晴れている日の夕方かがお勧めかもしれません)



本当はここで珈琲の一杯でもと思っていたのですが、見とれているうちにショーが終わってしまったので、一旦キャンプ場まで戻ることにします。







道らしき道は無いので、適当に下っていきますが、重要なところは登ってくるときに、しっかりポイントを記憶しながら登ってきたので、まったく迷うことなく下っていけます。




雪渓地帯も迂回できることがわかっていたので、下手に転ばないよう迂回して下ってしまいます。


雪渓直下の水が一番美味しいので、ここで水筒を満タンにしておきます。








そうそう、ここが怪しい場所なんですよ。

ちゃんとサインポールもありますし。










ん?  あそこに何か書いてあるような・・・・










あ~、ちゃんとミラドールってペイントしてあった!


てっきり石にペイントと言うフレーズで、足元に転がっている石かと思っていたのですが、上を見るのをすっかり忘れていました。



でも、見逃してよかったです。


展望で言えば、間違いなく私が登った場所の方が抜群に良いからです。




では、スッキリしたところでキャンプ場まで戻りますか。




テントに到着すると、おもむろに食事袋を取り出します。



そう、カレーを食べるなら今だ!  と思ったわけです。







お米はジップロックに入れた状態で持ってきてあったので、それに目分量で同じぐらいの水を入れます。







そのまま封をして、コッヘルに水を入れて一緒に20分煮炊きします。



20分経過したら取り出し、衣類で包んでさらに20分蒸らします。


アルファ米であれば半分の時間で出来上がりますが、アルファ米はどうも体が喜ばないんですよ。








蒸らして待っている間にフリーズドライの赤だし味噌汁を頂きます。

味噌は断然「赤派」なのですが、こういうとき愛知県出身なんだなぁって思います。

あと、タイミングを見てレトルトカレーを温めておきます。







ご飯の蒸らしが完了しました。

水が少し足りなかった気がしますが、気にしません。







カレーが出来上がりました!

スーパーで値段の高いレトルトをわざわざ買っておいたので、さすがに肉野菜がゴロゴロ入っていて美味しいです。


お米は多めに焚いてあるので、残った分にふりかけを混ぜてジップロックの上から握って「おにぎり」にしておきます。




食べ終わったら早速出発の準備をします。








本日はこんなコースを歩くつもりですが、昨日よりはコースタイムが少ないのと(展望台往復込みで10時間弱)、おいしいカレーライスでお腹一杯になったので大丈夫でしょう!


ちなみにWの真ん中の上の赤い○がキャンプ場(実際はもっと南)で、★印が最奥のミラドールなのですが、実際に私が登ったのは、この地図で赤丸で表示されているキャンプ場のあたりか、さらに南でしょう。



出発の準備をするためにテントから出ると、昨日の夜に少し話しをしたおじいさん二人が、風避け付きのバーベキュースペースで朝食をしている最中でした。


ちなみに風避けと言っても、そんなに立派なものではなくビーバーか何かが作った川のダムみたいに高さ1mぐらいまで木を積み上げたものです。



お祖父さんといろいろ情報交換をしたのですが、やはりサーキット(一周コース)は楽しいらしいです。そりゃぁそうでしょう。

特に峠(パソ)からの眺めは最高だとか。うらやまし~。






さて、テントを畳んでそろそろ出発するとしますか。


今回は安全な水を汲めるところで汲んでおこうということで、いつもより1.5リットル余分にザックに水を入れたので、せっかくカレーを食べてレトルト分軽くしたのに、昨日より重たくなっている気がします。(気がしますじゃなくて、確実に重たいです)








では、出発です。(8:45)








晴れている部分もあるのですが、全体的に雲が多い感じです。








よくよく考えてみると、出発前の天気予報では本日は雨だったはずなので、晴れ間が見えているだけでもラッキーです。







下り行程であることと、米をたらふく食べたおかげで、とりあえず順調に下っていきます。








昨日はこんな川を渡るための小さなアップダウンに苦しめられたなぁと思いながら通過していきます。








昨日のルックアウトポイントですが、本日はガスを被っていて見渡すことが出来ません。







綺麗な花が咲いていたので、たまには撮影を・・・







パイネグランデから続く岩山に太陽光が届いていて綺麗です。









ブリタニコキャンプ場を出発してから1時間ちょい、正面にノルデンスコールド湖が見えてきました。








右手にはパイネグランデの氷の岩壁が迫り、








左手にはパイネグランデが見上げる高さにそびえています。





そんな中を気分良く歩いていると、パイネグランデに張り付いているフランセス氷河の方から突然「ドーン!」という音が響いてきました。そちらを見ると、今まさに雪崩が起きた瞬間でした。









ちょっとわかりにくいかもしれませんが、写真中央の雪煙が上がっているところがそうです。




テレビや映画で見るのと、例え少し距離があっても生で見るのでは迫力が違います。

かなり感動しました。








最初、コケかと思っていたのですが、後で調べてみるとエアプランツの仲間なんですね。








ゴロタ石の河原のところまで下ってきました。

たぶん、朝にクエルノス小屋かパイネグランデロッジあたりを出発したであろうトレッカーとすれ違うようになってきました。







最後まで順調に下り、10時40分にイタリアーノキャンプ場に到着。


ん?  下りできっちり2時間かかってる。ペースを落としたってことはないのですが。



トイレを借りたり少し休憩したりして、11時にイタリアーノキャンプ場を出発。








昨日は渡らなかった橋でフランセス川の対岸に出ます。








そう言えば、イタリアーノキャンプ場の注意書きに「フランセス川で食器を洗わないでください」って書いてあったなぁ。
(知らない人は知らないですからね、山のお作法なんて)









フランセス川に降りて、顔を洗います。









しばらくは川沿いに下り、








やがて林間コースになります。







灌木(たまに刺が生えていてひっかきキズが出来る)地帯を通過したり、








湿地帯を通過したりしながら進んでいきます。








ブリタニコキャンプ場を出発してから約3時間、少し空腹を感じたのでふりかけおにぎりを半分程ぱくつきます。
(お米0.5合分をひとつにしているので、かなりボリュームがあります)





さて、この辺りから本格的にトレッカーの団体さんとすれ違うようになりました。









道幅があるわけではないので、単独行動の私が脇に寄って通過を待たなければなりません。



そして、ほぼ全員と


「オラ~」


と、挨拶。


イントネーションもまちまちで、「ラ」の音程を上げる人、下げる人、「オ」と「ラ」の音程を変えない人や、「ラ」でとめる人や「ラ~」と延ばす人(女性に多い)、「オラオラ」と繰り返す人(男性に多い)。


どう見てもあなたアルゼンチンの人じゃないでしょ(例えば東洋人)と「オラー」と挨拶するのも不思議な感じ。

なんとなくの結論として、男性は「ラ」の音程を下げ気味にして最後は伸ばさないのが渋い感じです。



あと、日本ではすれ違いには登り優先なんて暗黙のルールがあるのですが、こちらではそれは無いような気がします。

だいたいは登り下りに関係なく(平らな部分が多かったりもしますが)私が先に譲ってしまいますが、若い子はわりと、「それが当たり前」って顔で通りすぎて行きますし、御年配の方は私が譲るより先に譲ってくれることがあります。また、譲った場合はちゃんと丁寧なお礼を言ってくれます。(年の功ですかね)

あとは道を譲ってくれる時に首をちょっと傾けながら、手の甲を見せて手前にクイクイって引き寄せるジェスチャーで「行けよ」って合図してくれるおじさんも居ます。

とある中年男性が道を譲ってくれたので、「グラシャス」とお礼を言ったら、英語で一言「プレジャー」と返してくれたのが最高にかっこよかったです(笑)。

なので、こちらが道を譲って「センキュウ」と英語でお礼を言われた場合は、「プレジャー!」と英語で返すように決めました。


(しかし、言われた瞬間に「デナーダ」と返すか「プレジャー」と返すか決めなきゃ行けないので、これがまた難度高いわけです)









「オラオラ街道」はあまりにすれ違いが多いので、そんなことを考えながら湖の畔を南下していきます。



この辺りから急に風が冷たくなってきて、どこからか飛んで来たのか雨もパラつきます。

少し座って休憩しようかと思っていたのですが、この天気では休憩処ではありません。


黙々と次のチェックポイント(パイネグランデロッジ)に向けて歩き続けます。







ふと振返ると、フランセス谷とパイネの角から大分歩いてきたことがわかります。


快晴だったらさらに絶景だったでしょう。







ノルデンスコールド湖の色合いが見る角度が違うからか、全然違う色に見えるなぁと思っていたら、違う湖でした。(スコッツバーグス湖)



なんか秋田県の田沢湖を彷彿とさせるような色合いです。









上を見上げるとパイネグランデの方角から勢いよくガスが吹き上がっています。











やはりパイネの方は雨までは降らないものの、雲の多い天気ですね。








スコッツバーグス湖から離れていくあたりで陽がさしてきました。









すると今度は急激に気温が上がってきて暑くなります。

なんともまぁ、忙しい話です。








せっかく暖かくなってきたので、大きな石の上に腰をかけて休んでいると、バカっ速なペースで若い西洋人の女の子が歩いてきました。
何か違和感を感じでよく見ると、彼女は前後にザックをかついでます。

どういうことかと言いますと、後ろに巨大なザックを背負いつつ、体の前にも小型のザックをつけているのです。そして、本人はザックのショルダーベルトに付けたiPodから流れる音楽をイヤホンで聞きながら、すごい勢いで目の前を通過していきました。

20歳前後なんでしょうかね?  日本との分化の違いを感じます。


(しかも、この後男女関係なくこんなスタイルの若者を数名みかけました)







さて、パイネグランデの方からガスが吹き上がってますし、そろそろ行くとしますか。








湖から離れてしばらく進むと、小さな丘を越えるようです。









丘を越えたらパイネの角が見られなくなっちゃうかなと思い、振返って記念撮影。
(小さくトレッカーが写っているので、大きさの程が伝わるかと)









丘を越えたところで、次の湖が見えてきました。


一昨日レンタカーで対岸を走ったペオエ湖(Lago Pehoe)です。

そして、あのペホエ湖のほとりに次の目的地のパイネグランデロッジがあります。

もう一息です。








本当に綺麗なエメラルドグリーンです。








そして、ついにパイネグランデの小屋が見えてきました。(写真右に小さく)









ペオエ湖とのコントラストが綺麗だったので撮影。









珍しくキク科の植物がたくさん咲いていて、ちょっとした花畑みたいになってます。










ようやく近くに見えてきました。










手前の小屋、地図にあった公園管理人の小屋です。(14:10)


コースタイムが2時間~2.5時間の所を3時間以上かかってしまいましたが、これは明らかにすれ違い待ちのロスが大きかったと思います。




入り口のところに天気予報がホワイトボードに書かれていたので、早速チェックします。







とりあえず今日は曇りと雨、明日明後日は天気がまぁまぁで31日が曇り雨、で、なぜか12月1日に戻って(1月1日の間違いでしょう)まぁまぁの天気、と。


う~ん、パイネにしてはけっこうツイてるんじゃないでしょうか。


31日は休憩日みたいにして使えば問題ないし。



天気予報チェックついでに中に入って管理事務所のスタッフの方に、ガソリンがどこで売っているか確認してみました。

すると、ホステリア・ラス・トレスの受付でも言われた反対側のホテルか国境の街(セロカスティージョ、私が売っている人を見つけられなかったところ)との返事。


う~む、困ったなぁ。




ひとまずロッジで腹ごしらえをすることにします。








レストランに行き、若い女性スタッフに何か食べる物はないか尋ねると、彼女は英語がかなり苦手な様子で、何かをこちらに伝えようとしてくれるのですが、さっぱりわかりません。

どうしたもんかと思っていると、彼女はお客さんの西洋人のおばさんに話しかけ、その西洋人のおばさんが「肉とチーズのバーガーサンドイッチがあるって言ってるわよ」って通訳してくれました。



というわけで、それを「ウーノ(1つ)」頼みます。あとジュースもつけてもらって5500ペソを支払います。(約1000円)









これ、お世辞抜きに美味しいです!!


全部食べられるような量でもなかったので、食べ残しはすべてウェストポーチに入れておいたチャック付きのビニール袋に入れて持ち帰ることにしました。




明日、ここまで戻ってきて目の前の桟橋から船に乗る可能性もあるので(この時点では決めていませんでした)、船のチケットの買い方(船の中で買えます)と出港時刻をフロントで確認しておきます。


ついでに、今一釈然としないガソリンを売っている場所の件もあわせて聞いてみます。


すると、「ホステリア・ラス・トレス」で手に入るよとの返事。


やはり、スタート地点のホテルで手に入るのです。
しかし、当のホステリア・ラス・トレスのフロントでは売ってないって言われたしなぁ。



う~む、聞く人によって言うことがまちまちで結局よくわかりません。



まぁ、ここで考えても仕方がないので先に進むことにします。









地図で見ると現在地は星印の場所。


てっきりこのままロッジの先に進むのかと思って歩き始めたら、なんか雰囲気が違います。

これは違うということはわかったのですが、肝心の正解ルートがどこにあるのかさっぱりわかりません。


10分ほどウロウロしてからロッジまで一旦もどり、玄関正面の看板を確認すると来た道を一旦戻るということがわかりました。(これは最初にチェックしておくべきでした)


でも、戻ったところで分岐はあったかなぁと思いつつ、公園管理人小屋の方へ戻ると、小屋の脇にありましたが。
小屋とロッジしか目に入っていなくてまったく気がついていませんでした。







では、気を取り直して本日宿泊予定のグレイキャンプ場を目指します。(15:00)

コースタイムは4時間になっているので、一応19時到着予定です。








最初はこんな谷を進んでいきます。









この辺りは花が多いんですね。









谷を越えて少し登っていきます。









登りきったところで現れるロスパトス湖。

小さな湖です。









こんなかわいらしい橋を越えていきます。









倒木の所に猛禽類の鳥が停まっていたので、まずは広角で保険で一枚撮影しておき、望遠レンズにつけかえようとしていたら、背後から何やらにぎやかな音が・・・・


なんだろうと振り向くと、おじさん二人組が歩いてきます。そのうちの一人が首からiPodとスピーカーをぶら下げ、デカイ音でロックを流しながら歩いて来るじゃないですか。

こりゃまずいということで、レンズ交換を急いだのですがちょうど付け終わったか付け終わらないかというタイミングで鳥は飛びだっていきました。

その直後、おじさん二人組が笑顔で「オラ~」と言いながら私の背後を通りすぎていきました。
もしかしたらひきつっていたかもしれない笑顔で挨拶した後、鳥がどこに飛んでいったか目で追いかけると、突然鳩ぐらいの鳥が飛び出してきて、この猛禽類(の方が大きい)を追いかけ回し始めました。
そして、最終的には猛禽類の鳥は二回り以上小さな鳥に追い払われる形で飛び去って行きました。

日本のカラスとトンビの関係に似てますね。

これはこれで面白い生態観察になりました。


この鳥、たぶん購入した地図の裏に掲載されているチマンゴカラカラだと思います。

ハンターではなく腐肉を食べている辺り、小鳥に追いかけ回されるのも無理はないって感じです。









しばらく、こんな感じの道を進んでいきます。









パイネグランデロッジを出発してから1時間、横にグレイ湖が見えてきました。








樹林帯の中を抜けたり、







ちょっとした岩場を越えたり(こんな箇所はほとんどありません)、







パイネの山々を眺めたり、







グレイ湖を眺めたり、










ちょっとした花畑を愛でなが、ひたすら歩いていきます。



そして、出発してから1時間45分、丘を越えたところで、







巨大なグレイ氷河が目に飛び込んで来ました。
全長28kmあるらしいので、ここから見えているのは終端の一部だけなのでしょうが、それにしてもすごいスケールです。




少し進んだところにミラドール(見晴らし台)があったので、岩場を登ってみます。








お~、すっげ~!!

空の色が湖に落ちて、まさにグレイ(灰色)。
(名前の理由がそうかどうかはわかりませんが)









ここからしばらくはグレイ氷河を正面に見ながらの歩きが続きます。









見晴らしの良いところを歩いてきましたが、ここから下っていくようです。








樹林帯に入ってしまいました。








そして、地図に示されていたとおり、後半はグレイ湖に向かって降りていくようです。









グレイ湖の畔を歩くのかと思ったら、全然遠いですね。

しかもグレイ氷河はまったく見えません。








加えて雨までぱらついてきました。


時計で確認すると、コースタイム4時間だとすれば、あと30分ぐらいで到着のはずです。










パイネグランデロッジを出発してから3時間40分、何やら看板が見えてきました。








期待しながら近づいていくと、まさにグレイロッジとグレイキャンプ場の案内看板なのですが、まだ到着というわけではないようです。







脇道に入り、キャンプ場を目指します。







さらに脇道に入るとミラドールがあるみたいですが、今日は天気も良くないのでまっすぐキャンプ場を目指します。






先ほどの分岐から15分、3時間45分でグレイ小屋併設のグレイキャンプ場に到着しました。これで「W」コースを3日(実質2.5日)で歩き通したことになります。



まず、トイレを借りようとテントサイトをウロウロしていたら、若い男性に


「どうしたの?」


と、声をかけられました。


「あ、トイレを使わせてもらおうと思って」


と、答えると


「今日はテント泊?  だったら、後で受付済ませてね」


どうやら男性はここのスタッフだったようです。


ひとまずトイレをお借りしてから受付を済まし、さっそくテントを張る場所を探します。
(1泊2500ペソ(450円))


テントはおおよそ10張りぐらいでしょうか。


グレイ湖の畔の一番良い場所はすでに埋まっていたので、ちょっと奥まった山も湖も両方見られる場所にテントを張ります。


下が砂地なので、テントの中の座り心地は抜群です。


あと、今日は風が吹いていないので、テントを張る方向も自由に決められます。







テントを張って写真を撮っていたら、30歳ぐらいの女性に声をかけられました。


「すごいテントね!  組み立てているところを見ていたけど、シンプルでとってもクール!」




テントを誉められたのはこれで2度目です。


たしかにこのテントは設営が楽で、すぐに組み上げられます。(日本製はどれもそうですし、これよりもっと設営を楽にすることにこだわった製品もありますが)



見たことがない人にはクールに見えるのでしょう。





そして、首からぶらさげているデジイチを指差し、「カメラ貸して」と、急に言われ、







わけもわからず、なぜかテントと記念撮影している私。

(しかも、いつもなら向こうを向くのですが、この時はそんなことを考える間もなく正面を向いて写りました)



もし、何か事故が起こってカメラだけが残ったら、この写真が最後の記録として残るのかなぁと、そんなことを考えながらカメラを受け取ります。


このテントはゴアテックスだからフライも基本的には必要ないし、設営や撤収が楽で軽い日本製のテントだと説明すると、大きくうなずいていました。







ひとまずテントに入って、パイネグランデロッジで買って残しておいたサンドイッチをグレイ湖に沈み行く夕陽を眺めながらパクつきます。



食べ終わって落ち着いたので、グレイ湖の畔に散歩に出かけます。




氷河のかけらが沢山流れて来ているので、小さめのやつを一つ拾ってみました。








気のせいでした。

全然小さくありませんし、激重です。







小さく割ってから、少し噛ってみました。


氷河の味、というか、氷の味がしました。










キャンプ場の裏手はこんな感じに山々がそびえています。(方角からしてパイネグランデの西にある山塊)

右下に私のテントが写っていますが、テントの小窓からこの山を見上げることが出来ます。



パイネにしては珍しくショウジョウバエが飛んでいますが、血を吸ったりするわけでは無いので、それほど気にはなりません。







しばらくテントから陽の当たる山々を見上げていたのですが、夕陽が山に当たる前に雲に隠れてしまうようだったので、夕飯の準備をすることにしました。


まずはレフヒオ(小屋)の方に顔を出します。


中に入ると、むちゃくちゃ暖房が効いていて、ポップミュージックがガンガン流れていて、若者がレストスペースに溢れ返っています。まるでパーティでもしているかのような光景です。

日本の山小屋とはえらい違いで、大自然のど真ん中に居ることを忘れてしまいそうになる空間です。(実際、ここはトレッキング慣れしていない人が「ツアー」でやってきて泊まる場所ですから、場違いなのは私の方です)


受付に行き、コーラを1本注文します。

スタッフの女性から「1本で1500ペソ、2本で2000ペソだけど本当に1本でいいの_?」と何度も確認を受けますが、そんなにコーラばかり飲むつもりはなかったので、1本だけ注文しました。

(後でよくよく考えたら、明日の分として注文しておくという手もありましたね)


次にスパゲティを作る準備に取りかかります。


キャンプ場の受付小屋の裏に水場があって、そこで水を汲みます。一応フィルターを通してはいるのでしょうけど、グレイ湖の水を利用しているらしく、少し白く濁った水が出てきます。

そこで水を汲んでいたら東洋人の女性(40歳ぐらい)に

「ライターかマッチを持っていませんか?」

と、声をかけられます。


どうしたのか事情を聞くと、今日がトレッキングの初日でレンタルのガスバーナーの火がつけられないのだとか。ついでにバーナーの使い方も一度説明を聞いたけど忘れちゃったので教えて欲しいとのこと。


お安い御用と引き受けて、いったん二人で一緒に私のテントまで行き、ザックからライターを取り出し、彼女が持ってきたバーナーを組み立ててカートリッジをセットし、ガス栓をひねってからライターで着火してみました。

これで火がつかなかったら相当かっちょわるいのですが、無事に火がつき内心では一安心。


今日がキャンプの最終日だったらライターはそのままあげてしまってもよかったのですが、まだ続くのでひとまずライターを貸して上げることにしました。




彼女がお礼を言って立ち去った後、私もお湯を沸かし(私のバーナーは何回かチャレンジすれば自力で着火できます)、スパゲティを茹でて、タラコスパの元をふりかけて、









グレイ湖の畔で頂きます。









雲の中に沈んでしまったようですが、こんな夕焼けも神秘的でいいですね! (21:30)



テントに戻ると、先ほどの東洋人の女性がライターを返しに来たところでした。


少し話を聞いてみると、香港から来た方で仕事を辞めて6か月間の休養期間を作ったのだとか。
女性一人で道具をレンタルしてパイネでキャンプなんて度胸がありますねぇ。



寝る前にトイレに行き、手を洗おうと水場に行くと、到着した時にテントを誉めてくれた女性と鉢合わせになりました。

彼女の話しも聞いてみたところ、イタリア人の方で今はケベック(カナダ)在住。こちらが日本人だと言うと、「知ってるわよ」との返事。そう言えばテントを誉められたときに、日本のテントだと説明したんでした。だいたいこういうとき、「何日旅行するの?
」と聞かれるのですが、この時もそんなことを聞かれて「2週間」と答えたところ「長いじゃない」と意外な返事が返ってきました。

日本人の休みが少ないこともご承知ってところでしょうか?


そんな会話をしていたら、水を汲んでいた彼女の蛇口の水流が急に弱くなり、最後には水が出なくなってしまいました。
私が使っていたところに移ると、こちらもかなり弱い勢いでちょろちょろ出る感じ。

もしかしたら、フィルターで濾すペースが追いつかずにタンクの水が枯渇しそうなのですかね?

こりゃぁ、今日はホットシャワーを浴びるのは辞めておいた方がよさそうです。


まぁ、どうせ明日はアルゼンチンのエルカラファテに戻る日ですから、どこかで浴びられますしね。


彼女と挨拶をしてテントに戻りました。




さて、明日はどうしましょう。




今日ちょっと心残りだったのは、本格的に雨に降られなかったものの、晴れた状態で景色を見ながら歩けなかったことです。

ここから船に乗って一気に戻るという手もあるのですが、明日は晴れるらしいので、できれば今日歩いた行程の後半部分を明日の午前中に歩いて、パイネグランデロッジの前から船に乗って、バスを乗り継いで駐車場に戻るというのが良さそうな気がします。

いずれにしろ、朝の天気を見て決めることにします。


そんなことを考えながら地図を眺めていたら、眠気が襲ってきたので、シュラフに潜り込みました。



おやすみなさい! (23:00)




つづく



0 1 2 出発・移動
3イグアス
4 5 6パイネまで移動
7 8 9 10パイネトレッキング
11 12 13パイネからエルカラファテ
14 15ブエノスアイレスへ
16 帰国
Posted at 2010/02/24 01:53:30 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記
2010年02月23日 イイね!

アルゼンチン-チリ ドライブ&トレッキング(09) パイネ2日目 後編

アルゼンチン-チリ ドライブ&トレッキング(09) パイネ2日目 後編前編のつづき




しかし、ここまで見落とすような分岐はなかったはずです。


入っちゃマズイ踏み分け跡なんかは、これまで必ず看板や木の枝で行き止まりにして、初心者でもわかるように塞いであったので、それを無視して間違った道に入ってきたとも思えません。

そんな事を考えながら、どこかに正解ルートがないか探し回ります。




ちょっと待てよ、よくよく考えてみたら、さっきの砂地の急坂、パイネの一般人が歩くコースにしては明らかにあり得ないコースだったような。。。


少しゲンナリしつつ、そして本日の行動予定時間を考えると無駄な歩きはいっさいしたくなかったのに、こんなところで間違えて急坂を下ってきてしまったことを後悔しつつ、再び砂地の坂を登って行きます。







すると急坂の上方に団体さんが歩いて下ってきたのが見えました。(雲と山の境目に写っています)


様子を伺っていると、彼らも急な下りを前にして道があっているかどうか自信が無いそぶりをしています。(私は自信満々で下って来ましたが)


大声で「道が違うよ!」と叫んで下から伝えます。


すると、手をあげて返事をし、来た道を戻って行きました。


やはり、間違った道に入り込んでいたという認識であっていたようです。


しかも、あんな上の方ですでに・・・・




とりあえずえっちらおっちら登り返します。




ようやく、登りきりましたが、まだメインルートが見つかりません。







ん?  道が石で塞いである。


そっか、さっきはこれに気がつかずに跨いだんだ。




って、、、


ここは、双子の女の子が座っていた岩の所だ!!



どこに正解の道があるんだ?



しばらく周囲を見渡してようやくわかりました。



女の子がまさに座っていた岩の上を歩きます。




振返って撮影したのが次のカット。







私は写真左下の方から歩いてきたわけです。


ところが目の前の岩の所に双子の女の子が座っていたので、それに気を取られ、石で塞いであるところを気がつかずに跨いでその先に進んでしまったのです。
(みなさん間違えるらしく、まっすぐ方向に立派な踏み分け後があります)


すなわち、あの塞いである箇所に気がついて、女の子の横を岩に登りながら右手前方向にUターンして登ってこなければならなかったのです。



しっかし、なんで、あんなところに(道を塞ぐ形で)座っていたんだろう。しかも軽装で。

こちらから声をかけたのに、笑顔を返すだけで返事をしてくれなかったのも気になります。これが夜だったら道に迷って死んだ女の子の幽霊でも見たのかと思うところですが、なんせ真っ昼間ですから。



というか、まるで女の子がそこに居たのが悪いかのような書き方をしていますが、なんともまぁ、間抜けな話で自分で笑ってしまいました。








岩を登ってきたところの景色がよかったので、気分転換にチレノ小屋で買って温存していたコーラを取り出して一気飲みします。
(ペットボトルタイプで売ってくれれば、分割で飲めるのですが)







ほいじゃまぁ、余分に歩いちゃいましたけど、気を取り直して行きますか!







パイネの槍ヶ岳、もしくはマッターホルンといったところでしょうか。
(方向的にクエルノス・デル・パイネ(パイネの角))






しっかし、すっごいなぁ。

真ん中の部分は氷河が今なお岩を削り取っている部分なんでしょうね。







13時を回りましたから、すでにオラオラ街道を2時間歩いています。道迷いの分を考慮に入れないとすると、次のチェックポイントまでだいたい半分ぐらいまで来たでしょうか。







ノルデンスコールド湖を横目に見ながらの歩きが続きます。






私にしては珍しく、女性二人組を抜かしたのですが、気がつくと二人が徐々に距離を詰めて来ています。

明らかに彼女たちの方が少しペースが速いのですが、先ほど抜かすときに道を譲ってもらったというのもあって、こちらも少しペースを上げて二人のペースの邪魔にならない距離をとって歩きます。



30分以上そのペースで歩いていたのですが、オーバーペースはバテの元なので、再び道を譲りました。







早足で歩くなんてやっぱり止めておけばよかったです。


先ほどの道迷いと、この早歩きで一気に疲労度が上がってしまいました。



というか、こちらの人達、皆歩くの速すぎ!!







お! パイネの角(クエルノス・デル・パイネ)が見えてきました。


昨日車で見たときははっきりと全景が見えなかったので、姿を見せてくれてよかったです。







次のチェックポイントはクエルノス小屋ですから、きっとあの山(右上の黒っぽいクエルノス・デル・パイネ)の麓にあるのでしょう。






お、ちょうど良いタイミングで案内看板が出ました。


どれどれ、、、



あと、1時間か。

きっちりコースタイム通りの時間が過ぎ去っています。(道迷いはあったけど、女性二人組に追いかけられて途中ペースを上げたんだけどなぁ)








なんとなく気になって、GPSで現在地を確認。


やはり、あと1時間ぐらいはかかりそうです。








徐々にパイネの角が近づいてきました。







ん?    これは・・・・・、この感覚は・・・・・





お腹壊したか!?




もしかして、先ほど汲んだ川の水が原因?




2年前の薬師岳の下りの件があって以来、山に行くときは必ず下痢止めを持ち歩いているのですが、今回新しく薬局で買って持ってきたのは、食あたりや悪い水を飲んだ時に飲むタイプ。いわゆる下痢止めストッパーのような緊急性の止痢薬ではありません。
もちろんばっちり目的にあっているので薬を飲んだ方が良いのですが、飲むために先ほどの水で飲むわけにもいかないので、ひとまず先に小屋に向かうことにします。



幸いと言うか何と言うか、あと1時間以内で小屋に到着の予定なので、それまで持ってくれればオッケーではあります。




などと、思っていたのですが、当然のことながら、歩き続けているうちにだんだん状態は悪化していきます。







一応こんな写真は撮っていますが、頭の中は「小屋はまだか?」モードに支配され始めています。






この曲がり角を抜ければ小屋が見えるかも、と、何度も期待しながら曲がり、何度も裏切られます。



腕時計を見ながら、15時には到着のはずということでカウントダウンをします。



先ほどペースは上げないと決めたばかりなのに、知らず知らずのうちにペースが上がっている気がしますが、気にしません。


というか、気にしていられません。



逆に早歩きで歩いているというイメージが到着時間が早まるという予想につながり、それで今すぐ着くんじゃないかと変な期待をしてしまいます。


さらに早歩きで歩くと急速にまずい状態に陥る瞬間が襲ってきて、その度にそれに負けないように筋肉に力を込めて抵抗します。




というか、こんなところで負けられません。






パイネの角の全景が見えるようになってきました。

きっと、もうすこしです!





人間、よく出来たもので、「もう少し!」、と思うと、不思議と「出るぞ圧力」が急上昇してきます。


「まだだって!」とお腹に脳で答えながら、歩くのを止めて筋力全開で抵抗します。









う~、本当にもうすこしじゃなかったか。。。




小屋に着くまでの残りの距離やトイレのイメージ、何よりお腹や黄門様に意識を持っていかないよう、「無我の境地!」、「無我の境地!」と考えながら歩いていきます。







ん?  人工物らしき物が・・・・






見えた~!!  ロス・クエルノス小屋




「って、トイレはまだだって!!」



と、安心して気を抜きそうな黄門様に再度引き締めの命令を出し、小屋へと急ぎます。




なんと先ほど残り1時間と看板が出ていた所から45分で到着です。



すぐに靴を脱いで小屋の中に入ります。


よっぽどせっぱ詰まった顔をしていたらしく、スタッフに


「緊急事態?」


と、いきなり声をかけられます。


作り笑顔で「トイレを貸してもらえますか?」、と答えます。


スタッフも緊急事態の緊急性が理解でき、おかしかったのか笑いながら


「トイレはそっちに行って右側だよ」


と教えてくれます。(宿泊者以外は・・・とか言われたらどうしようと思ってました)




教えてもらった方向へすぐに向かいます。


トイレに入るとトイレ用のスリッパなどはありません。(山小屋に宿泊する人は皆さん上履きを持ってくるらしい)
そんなこと気にしていられないので、そのままトイレに入ります。



・・・(以下省略)・・・・



助かったぁ!!







スタッフにお礼を言い、まだチレノ小屋で買ったサンドイッチが残っていたので、2時間歩いたところにある次のチェックポイントで食料を補給すればよいと判断して、コーラだけ購入してから小屋を出発しました。(15:00)


(小屋の写真、まったく撮影していませんでしたので地図を掲載、現在地は星印です)







同じような写真ですが、今度はちゃんと景色を楽しんでいます。









フランセス谷の入り口にあるイタリアーノキャンプ場まで2時間の道のりです。


すでに皆さんお気づきかと思いますが、地名や小屋名に各国の国名が当てはめられていることが多いみたいです。


昨日宿泊したトレスキャンプ場の先にはハポネス(Japones)キャンプ場なる場所もあります。

ちなみに、今日泊まる予定のキャンプ場はフランセス谷を遡ったところにあるブリタニコキャンプ場です。







本日全体の行程が10時間を超えているので、2時間が相対的に短く感じてしまうのですが、実際は短くもなんとも無いんですよね。








景色が良いので長いとは思わないのですが、さすがに山足が出来ていない状態で過去最高重量のザックを背負って歩いているのと、ダッシュを2回もやってしまったので、足に疲労を感じ始めてきました。







ノルデンスコールド湖の湖畔を歩きます。








ちょいと水に手を入れてみましたが、予想通り冷たかったです。








上空はかなりの強風が吹いているみたいです。









歩き始めて50分でこの看板。イタリアーノキャンプ場まで残り50分ですから、1時間40分で到着のペースです。

疲れを感じ始めていること以外は今のところ順調です。







フランセス谷は曇っているのでしょうか、前方は雲が多い感じです。







お腹の調子もそこまで悪くないようなので、シャリバテにならないように巨大サンドイッチの残りを食べます。

ただ、速攻で下すのが恐いので、食べるのは少しだけにしておきました。








クエルノス小屋を出発してから1時間10分、この看板を発見したときは、「もうついたのか!」と、喜んだのですが、完全にぬか喜びでしたが、当たり前です。

(単純にイタリアーノキャンプ場はこちら、と表示しているだけです)









カーブを抜けたところで、次の景色が広がってきました。

たぶん、右に見えている山の辺りがフランセス谷の入り口のはずです。








フランセス谷の向こうにはパイネの最高峰、パイネグランデが見えているはずなのですが、たぶん山頂(右側)はガスの中です。
標高は3050mだそうですが、3248mとか2750mだとか諸説あるみたいです。







その後、ちょっとした林間を歩いたり、






開けたところを歩いたり、





パイネの角(クエルノス・デル・パイネ)の頭を眺めたりしながら、歩いていたら、






そろそろ到着するのかな?という雰囲気の樹林帯に入ってきました。






気のせいでした。







道が右方向に曲がって、ノルデンスコールド湖を背にします。

右にパイネの角、左にパイネグランデ、正面がフランセス谷です。







パサレラ橋まで400mなる表示が出ています。

たしかイタリアーノキャンプ場の正面にフランセス川を渡る橋があったはずなので、そこのことでしょう。







これがフランセス川ですね、きっと。







一瞬コレが橋かと思いましたが、さすがにそれは無いですね。







どうやらイタリアーノキャンプ場に到着したみたいです。
テントのキャパシティは30張りだそうです。 (16:50)


50分で到着すると看板が出ていた地点から1時間かかっているので、間違いなくペースダウンしています。


とにかく小屋かどこかで休憩したいところです。






人気のキャンプ場だと聞いていたのですが、それほどでもないような・・・


むしろ寂しい雰囲気が漂っています。







念のためトイレを借りようかと思ったのですが、今のところおなかの調子は平気です。








キャンプ場の管理人小屋でしょうか。
(他にはこの先にある展望台まで往復する人の為のザック置き場がありました)







あ~、ありました、この橋ですね。


ちょうど、橋の上で記念撮影をしているトレッカー(しかもザックを背負っていないので、ここに泊まっているっぽい2人組、しかもめずらしく私と同年代)が居たので、


「何か食べる物を買いたいんですけど、レフヒオ(小屋)はどこにありますか?」


と、尋ねると、怪訝そうな顔をしながら


「ここはキャンプ場だから、小屋は無いよ」


と答えます。


ん? そうだっけ?

そう言えば、ここはカンパメントイタリアーノ(イタリアーノキャンプ場)であって、誰もレフヒオとかホステリアって旅行記に書いてなかったような・・・。


なんか、旅行記ではたくさんの人がここを通過したり、宿泊したりしていたので(レンタルテントでもあるのですかね?)、てっきり小屋とか売店があるのかと思い込んでいました。


ありゃ~、これは食料調達計画がかなり狂っちゃいました。(ザックの中に行動食含めて山ほどあるので、それを食べれば良いだけなのですが)




なんか寂しげな雰囲気で、気分良く休むという感じでも無いので、気を取り直して、先に進むとしますか。







本日宿泊するブリタニコキャンプ場までは、ここから2時間です。


ほいじゃ、あと2時間、頑張って行きますか! (17:00)






しばらくフランセス谷に沿って樹林帯を登っていくと、視界が開けてきました。








うわぁ~、パイネの角、かっちょいい!!









しばらくフランセス川の河原を歩いていくのですが、「○」印のペンキがまばらで、すぐにどこがコースかよくわからなくなります。


その都度ゴロタ石の上を戻ったりして道を探すのが疲労を加速させます。


下ってくる人がたくさん居れば、どこが道かのヒントになるんですけど、もう17時を回っているので、下ってくる人はほとんど居ません。


(たま~に居ます、10分に一組ぐらい)








しっかし、行程の最後が登りってのがけっこう辛いです。しかも冷たい向かい風ですし。

本日の行動時間が休憩含めてすでに12時間を越えています。あとは自分の体力(根性)がどれだけ持つかです。



本当は景色の良いところで何か食べようと思っていたのですが、景色の良い開けたところは強風が吹いていてそれどころじゃありません。

結局樹林帯の中でウェストポーチに忍ばせていた巨大サンドイッチの残りを取り出し、ぱくつきます。






ノルデンスコールド湖があんなに遠くになりました。






写真には写っていませんが、小さな雪が風に混じるようになってきました。
特に樹林帯から外に出ると、かなりの風と雪です。



歩くのが大変なのはもちろんですが、テント泊が大丈夫か心配になってきます。







ここまで風が強いと、樹林帯の方が楽で良いです。
 








あ~、開けているところも風はともかく、すごい絶景でいいなぁ~。




写真を撮っているだけでも体が冷えるぐらい気温が下がってきました。








パイネグランデの絶壁に張り付いた氷河や雪渓の方から時折「ドーン」という音が響いてきます。

きっと、雪崩が起きているのか氷河が崩落しているのだと思います。







正面にフランスセス川の急流が見えてきました。








目の前から見上げるとこんな感じです。



しかし、この急流の横を登るのがトレッキングルートですかね?



少し登ってから、これは違うと判断し、2枚上の写真の地点まで戻るとありました、跨いではいけないものが。(写真の右足元にも写っている倒木です)


そう、パイネでは「何物も跨いではいけない」のです。






かなりペースダウンしてきたのを自分でも実感します。


根性は残っているのですが、確実に足が前に出なくなって来ています。

ちょっとした登りが辛く感じるようになってきました。







これ、なんでしょう? (ヤドリギにキノコ?)







この光り輝くパイネの角が疲れを忘れさせてくれる唯一の瞬間です。




ヨタヨタと登っていると、少し先に茶色い物体が動いたのが目に留まります。







あ、ネズミだ。

昨日宿泊したトレスキャンプ場ではみかけませんでしたが、やはり居るんですね。






開けたところに出ると、ほとんど横殴りの吹雪状態になっています。




かなりバテてペースダウンしてはいるのですが、とりあえずイタリアーノキャンプ場から1時間半ほど歩きました。 計算ではあと30分ぐらいで到着の予定です。


ちょっと気になってポケットから携帯を取り出し、GPSで現在地を確認してみると、驚いたことに、行程の1/4しか進んでいません。(計算では3/4だったのですが)


さすがに不安になってきました。ただ、GPSソフトに取り込んだ地図もいいかげんで、5kmと書いてはあるのですが、他の5kmの区間よりブリタニコキャンプ場までの道があきらかに長く描かれています。たぶん、この地図が間違っているのだと思うのですが、私が行程の3/4進んでいない可能性も高い気がします。


ちょうどカップルが下ってきたので、(普段はこういうことは聞かないのですが)ブリタニコキャンプ場まであと何分か尋ねてみたところ、50分ぐらいかなぁという彼氏の返事。

ヤバイ、1時間半も歩いているのに半分ちょいしか進んでません。。。


そんな私のショックを知ってか知らずか


「この先、少し行ったところにルックアウトがあって、すばらしい景色だから、ちゃんと上を見て歩いてね」



と、彼女が笑顔でフォローしてくれます。



精一杯の笑顔で二人にお礼を言ってから、先に進みます。。。









跨いでいけないのは絶対ですが、くぐらなければならないところもあります。


くぐるときにザックが引っかかり、疲れで踏ん張りきれずに見事に尻餅をつきました。

相当無様な姿ですが、誰も見てないので良いのです。










河原の向こうに山々が見えてきました。

先ほどカップルの女性に教えてもらったルックアウトポイントでしょう。







おぉ!?









うわぁ、これはスゴイ!!

180度の大パノラマです。(強風もセットですが)



さすがに、これを見た瞬間は自分が疲れていることを忘れました。






がしかし、現実問題としてまだキャンプ場にはたどり着いておりません。


再びヨタヨタと歩き始めます。





こんな感じに道はちゃんと整備が進んでいます。


川を渡るときに下って登る(たかだか高低差5mとか10m)のですが、辛いこと辛いこと。



先ほどのルックアウトからフラフラと歩くこと30分、本来の到着予定時刻を20分過ぎたところで我慢の限界を感じました。


本当は今日こそカレーライスを食べようとここまで食べ物をセーブして我慢していたのですが、普通の疲れに加えてシャリバテではまったく前に進めません。


息まで上がってきたので間違いなくシャリバテです。







ザックからパンを取り出し夢中でかぶりつき、温存しておく予定だったクエルノス小屋で購入したコーラを一気飲みして、さらにアミノバイタルを水で流し込みます。







あと、強風と休憩で体が冷えきってしまったので、カッパを着て手袋をはめます。





さすがに一気に燃料補給して体が楽になりました。




休憩地点からは(自分としては)割りと力強く歩き、開けた場所に到着しました。






地図からすれば、この広場がキャンプ場手前の地点のはずです。


多少気持ちの余裕もあったので、静かに景色を眺めます。


雲の流れる様、わずかに差し込む太陽光、畏怖の念を抱かずにはいられません。



と、言いたいところなのですが、相変わらずの強風です。











強風によろめかないようにしながら、180度の景観を堪能します。





では、テントサイトに向かいますか!






そうそう、この丸く生えるコケに何回かだまされたんです。








やった~、ブリタニコキャンプ場に到着したぁ!! (20:05)



朝4時30分に行動開始してますから、休憩時間含めて15時間半の行動時間ということになります。

いやぁ、さすがに大変でした!!


先客はテント3張、私が4張目といったところで、うわさどおり静かなキャンプ場です。



ここは無料なのはもちろんのこと、管理人も居ませんし、トイレすらありません。



こんな時間に到着した私を老人(珍しい!)トレッカーが不思議そうな目で見ているので、会釈で挨拶します。







風がよけられて、多少景色の良い場所を物色してテントを張ります。







今回はしっかりペグダウンしてテントを張ったのですが、テントを固定したとたん風の向きが変わります。

まぁ、どうせコロコロ変わるんだろうということで、そのままにしておきました。


ひとまずフランセス川に水を汲みにいきます。


戻ってきたら、先ほどのお祖父さんが立っていて、「君、一人で来たの?」と声をかけてきます。


「はい、そうですよ」


と、答えると


「これ、一人用? 良いテントだねぇ」


と、急にテントを誉められます。たしかに私のテントは日本製なので海外の方には珍しく映るのでしょう。さらに、


「ここ、使う?_」


と、お祖父さん二人が使っている風避け付きの焚き火スペースを指さしたので、


「いや、大丈夫です」


と、笑顔でお断りして、テントに潜り込みました。



朝にパイネタワーからの下りのときに汗で濡らしてしまったダウンはまだ少し湿っていましたが、これなら着ているうちに乾きそうです。







夕食の準備はしてみましたが、先ほど行動食を食べたばかりなので、とりあえず、
お湯をわかしてココアを飲んでほっと一息。



新しく購入した懐中電灯も良いのですが、新しいザックはマットの代わりにもなるし(背負心地は前のザックの方が少し上ですが)、テント内の整理の法則も出来てきてテント内で快適に過ごせるようになってきました。



明日の準備をしていると、強風に混じって雪がテントを叩く音が聞こえてきます。



明日も真っ白になってるのですかね?



それにしても人の気配を感じないキャンプ場です。



4組しかトレッカーが居ない上に、私は老人二人組以外の人に会っていません。

声も聞こえてきませんし。(風の音がすごいというのもあるのですが)



ようやく大自然の中に飛び込んだという実感が沸いてきます。

(昨日のトレスキャンプ場もそれなりに人が居ましたし)



そんなことを考えながらシュラフに潜り込んだら、一瞬にして眠りの世界に引きずり込まれました。





つづく


0 1 2 出発・移動
3イグアス
4 5 6パイネまで移動
7 8 9 10パイネトレッキング
11 12 13パイネからエルカラファテ
14 15ブエノスアイレスへ
16 帰国

Posted at 2010/02/23 01:05:29 | コメント(10) | トラックバック(0) | 日記
2010年02月23日 イイね!

アルゼンチン-チリ ドライブ&トレッキング(08) パイネ2日目 前編

アルゼンチン-チリ ドライブ&トレッキング(08) パイネ2日目 前編前回のつづき




12月27日(日) 6日目





いつのまにか眠りに落ちて、ふと気がついたら夜中の1時でした。


テントの外では相変わらず雪がテントに当たる音がしています。


星空は拝めそうにないです。






再び眠りに落ちました。









目覚ましが鳴る前に朝4時に起床。




テントから顔を外に出してみると、残念ながらまだ曇っています。

雪はすでに止んでいるようでした。



さて、どうしましょう。




この天気だとパイネタワーの展望台まで登っても、何も見えない可能性が高そうです。


しかし、昨日すれ違った男性のように、たった10分だけ晴れるチャンスをつかまえるためには、そもそも見える場所で待っていなければなりません。


そう、どうせ待つならテントの中ではなくパイネタワーの真ん前で待っていた方が良いのです。


大雨が降っているわけじゃないですし。



そうと決まれば、早く出発しなければなりません。



すぐに出発の準備を開始します。



防寒具を着込み、ザックに朝食セットと体が冷え切った時に包まる用の寝袋を放り込んで背負います。

テントの中で大活躍だったライトは均一光の拡散タイプなので外では補助光として使い、これまた通販で買った新しいヘッデン(ヘッドライト)を頭に付けて、いざ出発。







写真では暗く写っていますが、とりあえずヘッドライトで十分に足元が見えています。(4:30)


あと、辺りは雪で真っ白になっています。


幸い、私より先に登っていった人たちのおかげで、登山道は雪が無い状態になっています。








真上は曇っているのですが、太陽が昇る方角は晴れ間が見えはじめています。


これは、もしかしたらもしかするかもしれません。

ライト無しでも問題ない明るさになってきたので、消してしまいます。






周囲の山々も真っ白になっちゃってます。

けっこう降りましたね~。






ダウンを着たまま登っていたのですが、すぐに体が温まって、むしろ暑くなってきました。汗をかくのはまずいので、すぐに脱ぎます。
 





どんどん空が明るくなってきたました。



ふと、嫌な予感がしてザックに付けていたお気に入りのライトを確認すると、嫌な予感通りなくなってしまっています。

間違いなく、先ほどダウンを脱ぐときにザックを下ろしたのですが、その時に違いありません。


仕方なく登ってきた道を引き返し、ザックを脱いだ場所を探します。幸い、景色の良い場所で脱いだので、どんな場所だったかは覚えています。







ありました。

超お気に入りのライトなので見つかって一安心です。








再び石の転がる登山道を登っていくのですが、聞いていた話と違ってしっかりと道が整備されていて、急なところは階段状になっています。







写真には写っていませんが、遥か前方に先行する登山者が歩いているのが見えました。


まだまだ歩くみたいです。







相変わらず登山道には雪が無いので問題なく歩けます。








ようやく話しに聞いていたゴロタ石のところで、先行する登山者に追いつきました。


雪が乗っている石もあるので慎重に行きます。








ん?  あれがパイネタワーでしょうか?


だとすれば、もう少しで到着です。







と、思ったのですが、少し巻いて行くようです。


(少し凹んで見えているのが登山道です)








たまに、こんな案内サインも出ています。


パイネタワー、ガスをまとっていますが、見えていますね。








テントサイトから50分、パイネタワーのルックアウトに到着しました。(5:20)


20人ぐらいの登山者がすでに居て、朝焼けが始まるのを待っています。








振返って太陽が登ってくる方を確認しますが、日の出はもうちょっと後のようです。




さて、撮影場所を確保しなくては。



朝日を待っている人を「ポルファボール(すみません)」と声をかけながらかき分けて進んでいくと、突然「ニイハオ」と西洋人の若い男性に声をかけられましたが、


「日本人ですよ、オハヨウゴザイマス」


と、答えておきました。




結局、朝焼け(アルペングリューエン)待ちをしている人達の一番先頭まで歩き、撮影場所を確保します。






パイネタワー、もしくはパイネの三本塔、別名Torres del Paine、どれでも良いのですが、ギリギリ2本は見えています。



立ち止まるとすぐに寒くなってきたので、再びダウンを着込み、さらにお湯を沸かしてココアでも、、、って、あれ!?  



ガスカートリッジ持ってくるの忘れた!!



ココアパウダーからコッヘルからバーナーも持ってきたのに、カートリッジだけ忘れてしまいました。とほほ~。

(あと、さらに寒くなったときは寝袋と寝袋カバーに包まることが出来るように準備していますが、実際に待っている人の中には寝袋に包まっている人がけっこう居ました)










空の雲が色付きはじめました。

いよいよ始まるようですが、残念ながらパイネタワーは未だガスの帽子を被っています。











そうこうしているうちに、手前の岩山が輝き始めました。(5:45)


タワーじゃないのが少し残念ですが、これは綺麗!!

雪が降ったのもラッキーでした。








他の場所もアルペングリューエンで輝いています。








言葉を失うぐらいの神々しさです。








しかし、残念ながらパイネタワーに朝日が当たることなく、日の出ショーは終わってしまいました。





さらに待つこと10分。







ようやく少しだけパイネタワーに光が当たりました。

う~ん、これはこれで綺麗。








朝日に光り輝くパイネタワーは今後の宿題ですね。









宿題はともかく、本当に綺麗です、他の山々が。









なんとなく立ち去り難く、しばらく眺めていました。








さすが、西洋人、この寒さでも水着で平気らしいです。



って、違うか(笑)





そうそう、先頭に進んでワイドで写真を撮っていたので、標高2800m前後あるパイネタワーの高さが全然わからないですよね。








帰り際にこんな写真を撮影しておきました。

けっこう見上げる高さなんです。(ここが標高900m弱なんで、2000m近く上を見上げる感じです)



すんごい迫力ですよ、現物は。








さて、一旦キャンプサイトまで戻りますか。








雪で滑って転ばないように慎重に降りていきます。







いやはや、何度観てもこの景色は見飽きませんねぇ。









日が昇ってきて体が温まってきたのですが、まぁ下りだし大丈夫だろうとダウンを脱がないまま下っていきます。









しっかし、事前の天気予報の読み通りではあるのですが、綺麗に晴れそうでよかったです。







この雪も昼頃には溶けてしまうのでしょう。







朝は暗くて少ししか見えていなかったのですが、葉っぱの上に乗っている雪が綺麗です。







テントサイトに戻ると、ひとまずダウンを脱ぎます。

って、けっこう汗をかいていたらしく、ダウンがかなり水を吸ってしまっています。

ご存じの通り、ダウンは水を吸いすぎると機能を果たさなくなってしまいます。防寒の観点からもちゃんと脱がないと駄目でした。



しっかし、このテントサイト、水は美味しいし(これは北アでも雪渓から水が得られるサイトは皆そうですが)、虫が居ないし無料だし、トイレはバイオ分解でにおわないし。最高に快適です。
(どこかのサイトにネズミが居るので食料保管注意と書かれていましたが)





さて、まずは朝飯。


粉プロテインを水で溶いて、シリアルにかけて流し込みます。

これは家で試してすでにわかっていることですが、栄養はともかく味は酷いもんです。(プロテインを牛乳で溶けば大分違うのですが)




食べ終わったら、パッキングを済ませテントを畳みます。






朝の4時すぎに登りはじめて、パイネタワーの前(★印)でのんびりしてから戻って来て、すでに8時をまわってしまっているのですが、実は本日の行動予定は残り30km、コースタイムにして11時間以上残っています。



というのも、本日中に「W」の右上から緑の線を通ってWの真ん中の上にあたる、カンパメント・ブリタニコ(ブリタニコキャンプ場)まで進んでおきたかったからです。
(で、明後日が「W」の左上に到着という、かなり無理な3日踏破計画なわけです)

今年の夏の縦走で船窪から種池(コースタイム13時間)のコースを12時間かけて歩いていますが、本日はそれに匹敵するロングコースです。


北アのように上下の激しいアップダウンは無いのでしょうけど、なんせコースが長いのと、こちらのコースタイムは若者向けに設定されているので、頑張って歩かないとコースタイム通りにはならないのです。


というか、早く出発しないと、日没までにたどり着けないかもしれなくなってしまうので、テントを畳み終えるとすぐに出発です。(8時15分)







気合い入れて行きますよ~。








昨日も歩いたコースですが、晴れていると雰囲気が全然違いますね。








この看板、見覚えがありますが、こんな絶景ポイントだったのですね。









林間コースも日光がたっぷり降り注げばこんな感じ。









下から登ってきた人に「パイネタワーはどうだった?」と聞かれたので、「すっごい良かったですよ。ただ、行く途中コース上に雪が残っているから気をつけてね」と答えておきました。








あいかわらず足の速いトレッカーに追い抜かされまくります。

この色合い、ブナの木ですね。(たぶんナンキョクブナ)






森林地帯を一旦抜けると谷筋に沿って歩いていきます。

(振返って上流方面を撮影しています)







長い滝です。








チレノ小屋が近づいてきたので、ここまで温存しておいた巨大サンドイッチの残りを食べます。








再びチレノ小屋に向かって歩き始めます。

この辺りで下から登ってくる人と沢山すれ違うようになったので、その度に「オラー」と挨拶をします。







キャンプ場からここまで余裕で1時間を切るタイムで歩いてくるつもりが、なぜか1時間以上かかってチレノ小屋に到着。(9時25分)


今日、本当に11時間、休憩込みで20時~21時にブリタニコキャンプ場にたどり着けるのでしょうか・・・



ひとまず中に入って、昨日購入したサンドイッチとジュースを注文します。



あっさり手に入るかと思ったら


「ランチボックスじゃなくてサンドイッチだけっていう注文は受けてないんだよね」


と、言われたので(昨日とは違うスタッフ)


「昨日サンドイッチだけを買ったよ」


と告げると、男性スタッフはちょっと考えるような顔をしてから厨房奥に居た女性スタッフに確認してから、


「じゃぁ、特別にサンドイッチだけで販売するね」


と言いつつ、ランチボックスの紙袋をひとつ取り出し、中からサンドイッチだけ取り出して渡してくれました。それにコーラを追加して昨日と同じ6000ペソ(1080円)で購入しました。









小屋を出たところの眺めはご覧の通り。
(トレス・デル・パイネ方面)







ちょうど今パイネタワーにたどり着いた人はバッチリ見えているのでしょう。
(左に2本の頭だけ見えています)







来たときと同じように川を渡り、谷に沿って歩いて行きます。






う~ん、晴れていると景色が全然違うなぁ。

でも、風はけっこう冷たいです。





たまには咲いている花の写真でも。







この花はあちらこちらに咲いていました。






日本の花でさえ名前がわからないのに、海外の花の名前がわかるわけもないのですが、メモとして撮影。






昨日下ってきた区間なので、本日はゆるやかな登りとなります。








前方にこの登りのピーク地点が見えてきました。

あそこをちょっと越えたあたりにWの真ん中へ進むショートカットコースの分岐があったはずです。






見えたと言っても、意外に距離があるんですよね、これが。
(道は右上に続いています)






再び花を撮影。







さらに足元を流れる川を撮影。




ピークの所にようやく到着しました。

ここで強風が吹き始めます。

そう言えば、昨日もここで強風に吹かれたことを思い出し、谷のすぼまった今立っているところが風の通り道だと理解します。







見上げると、こんな植物が生えているので、風は常に一定方向に吹いているようです。
(風でしなっているわけではありません。パタゴニア、特に南部のウシュアイアの写真とかでこんな木の写真をよく見ました)






谷の向かいの地層がすごかったので撮影したのですが、写真だと何がなんだかわからないですね。







見上げると植物の色が独特だったので撮影。







正面の視界が開け、一気に下る箇所にさしかかりました。








ちょいと早いのですが、すでにお腹が空いたので、先ほどチレノ小屋で購入したサンドイッチを半分程パクつきます。








こちらがショートカットルートの分岐。

人が居る左の道が昨日登ってきたホテリア・ラス・トーレス方面に下るメインルート。そして右方向に細く伸びているのがショートカットルート。







ショートカットルートに向かって歩き始めます。(10時20分)








仰ぎ見ると、頭上に岩山が見えています。







たまには望遠で撮影。


かっちょいいなぁ。


10時を回って気温が高くなってきたからガスを被っているのか、パタゴニアにはそんなリズムは無くて、常に被っているものなのかが、いまひとつよくわかりません。


海から吹いてくる湿った風が山肌にぶつかって一気に上昇して雲を発生させているのは北アルプスなんかと同じはずなのですが。








その岩山を正面に見る方向へ一旦道が曲がり、






再び丸く植物がぽこぽこと生えている間を縫うようにして、湖方向へと下っていきます。







たまに泥濘んでいたりはしますが、基本的には歩きやすい道です。






ショートカットはこんな感じ(現在地は★印)です。
私が購入した地図には掲載されていませんでしたが、ロンリープラネットには掲載されていました。






この道に入ってから誰とも会わなかったのですが、ようやくここで他のトレッカーとすれ違います。


すれ違える道幅が無いので、逆にこのぐらいの人口密度で助かります。







この辺りでようやくショートカットルートが、思っていたより長いと感じ始めます。







たま~に花が咲いていて目を楽しませてくれるのですが、






基本的にはこんな感じの道を延々と歩いて行きます。


あまりに広大すぎて、歩いても歩いても景色が変わらないのが、「延々と歩いている」というイメージにつながるようです。特に私は山頂をつなぎながら、どんどん景色の変わる日本の縦走に慣れているので、そう思ってしまうのでしょう。



たぶん、濃いブルーの湖のあたりが、このショートカットルートの終端地点のはずです。






たまに山方向を見上げて気分転換。






後はひたすら、誰も居ない道を黙々と歩いていきます。

(一度、大きな倒木の影で休んでいるトレッカーグループを見かけたぐらいで、本当に誰も歩いて居ません)







ようやく湖に近づいてきた実感が沸いてきました。







こんな川をいくつか渡りますが、ショートカットルートだからか橋はかけられていません。


石伝いに徒渉します。









ショートカットルートの終端らしき場所が見えてきました。







ショートカットルートの終端近くに看板がありましたが、文字がかすれちゃって何が書いてあるのかよくわかりません。(クエルノス(角)という次の目的地の文字がぎりぎり読めるぐらい)








メインルートが見えてきました。
(湖の反対側、茶色の道に人が歩いているのが見えます)







メインルートに到着。(11時10分)



この時はたったの50分で到着できたというイメージはなく、広大で長大な道をようやく歩き終えたという気分でした。

チレノ小屋からの時間で考えてみると、下りなのにショートカットじゃない道の登りのタイムと同じ2時間近く時間がかかってしまっています。


しかも次の中継地点、ロス・クエルノス小屋まで4時間の案内が出ていて、たいしてショートカットになっていなかったことに気がつき、軽くショックを受けます。
(私の持っている地図では、ショートカットをしなかった時のコースタイムが4時間になっていたので)




さて、ここからは人のたくさん歩くメインルートです。

日本では擦れ違いざまに「こんにちは」と挨拶しますが、こちらでは「オラ~」と挨拶します。ですので、内心、「オラオラ街道に到着」というイメージでこの分岐の光景を眺めながら休憩していました。








さ~て、次のポイントまで残り4時間、行きますか。






しばらく歩いているとホーストレッキングのグループが登山道に合流してきました。

しばらく前方を歩いた後、再び馬専用の道(だと思います)に別れていきました。


ちなみに、かなり片付けられてはいますが、馬が歩く区間には馬糞がそれなりに落ちています。そして、ほとんど虫の居ないパイネですが、馬糞の転がっている辺りにだけは蝿が飛んでいたりします。


虫好きな私としては、まとわりつく虫の少なさは快適ではありますが、ちょっと寂しくもあります。








景色そのものはショートカットルートの時と劇的な変化は無いのですが(つまり、あいかわらず広大な区間の中を歩いているイメージ)、すれ違う人の数が圧倒的に増えました。


「オラ~」、「オラ~」の声が飛び交う、オラオラ街道です。(私が勝手に名づけているだけで、現地で「オラオラ街道」と言っても誰にも通じないので気をつけてください








ちょいと小腹が空いたのでドライマンゴを食べて燃料補給。








たまには花を撮影して気分転換。







右側はパイネの山々。






左側はノルデンスコールド湖。






両者に挟まれた道を歩いていきます。


中年女性二人組が道の脇に何か居るのを探すかのように見つめながら立っています。首から双眼鏡をぶら下げているので、動物を観察しているのではないかと思います。

そう言えばこの二人組は、先ほど同じように立っていたところを挨拶しながら追い抜いて、しばらく歩いていたら抜き返され、再び同じようなシチュエーションで追いついたのでした。


何を見ているのか気になったので、「何か居ますか?」と尋ねてみたら、見た目ガイドっぽい女性が「鳥です」と答えます。


「どこに居ますか?」とさらに尋ねてみたところ、「見ているのではなくて聞いています」という、なんともまぁ、上品な返事が返ってきます。(言い方も落ち着いて上品だったので、特にそう思いました)


バードウオッチング系のガイドさんなんでしょうね。


う~ん、上流社会っぽい感じ。 (少し疲れていて意味不明)







気温もそれなりに上がってきて、歩きながらがぶがぶ水を飲んでいたら、ついに水筒が空になったので、この川なら大丈夫かなと判断し(基本的にはすべての川が大丈夫という話ですが)、水筒に水を汲みました。







ノルデンスコールド湖、色合いが独特ですね~。







パイネのコースにしては珍しく、緊張感のある箇所にさしかかりました。







こういう道、大歓迎です。






写真には写さなかったのですが、普段着(記憶では白いワンピース)の小学校低学年ぐらいの双子の女の子が岩の所にこしかけて座っていました。


「オラ~」と声をかけてみましたが、二人ともニコニコ笑っているだけです。


親御さんは近くに見当たらなかったのですが、どうしたのでしょう?


もちろん、どこかに居ると思うので、特に気にせず二人の前を通過します。








道が急降下を始めました。







ノルデンスコールド湖に向かってガンガン下っていきます。

見下ろす感じが爽快だっただけに、ちょいと残念。







緊張感のある道どころか、足を滑らしたらまずいんじゃないかぐらいの急坂です。
砂地になっているので、そこに雪道よろしく踵を食い込ませながら慎重に下ります。








しばらく行くと道が突然なくなりました。


正規ルートを見落としたかと思い、少し戻ると、それっぽい道があったので、そちらに進むと、その道もすぐに行き止まりになります。




う~む、どうやら道を見失ってしまったようです。




後編につづく


0 1 2 出発・移動
3イグアス
4 5 6パイネまで移動
7 8 9 10パイネトレッキング
11 12 13パイネからエルカラファテ
14 15ブエノスアイレスへ
16 帰国


Posted at 2010/02/23 01:02:27 | コメント(5) | トラックバック(0) | 日記
2010年02月22日 イイね!

アルゼンチン-チリ ドライブ&トレッキング(07) パイネへ移動 後編

アルゼンチン-チリ ドライブ&トレッキング(07) パイネへ移動 後編前編のつづき






チリ側の道も舗装されているし、これならすぐに到着しそうです。








キャンプサイト?  どこにあるのでしょう?


あと、チリ側は雲が多いですね。








後方はこんなに晴れているんですけど、進行方向のパイネの方から雲が流れて来ているようです。







ん?  分岐があります。


しかも看板を見ると、左からトレスデルパイネに行くのが75kmで、まっすぐ行くと84km。

そう言えば、ワシントンの大雪のせいで家でリスケと調べ物をしている時に、パイネに向かう別の道が存在していることを発見したのですが、左に行くのがたぶんそれだと思います。

ちょっと意外だったのは、左から行く方が近いみたいです。(近いのは近いですが、私が思っていた「近い」と言うのは意味が違うことは後から気がつきました)


左は未舗装路、まっすぐは舗装路。








少し考えてから左の道にハンドルを切ります。


未舗装路ですが道の状態は悪くないので、問題ないでしょう。








この道に関しては存在は知っていたものの、リスケ前は存在すら知らなかったので携帯のGPSに地図データを入れるのを忘れていました。


とは言え、現在地がまったくわからないのは不安なので携帯GPSで確認すると、なんと頭上に遮る物が何も無いのに衛星をロストしているではないですか。


まさか、チリではGPS使えないってことはないですよね?







まぁ、正面にそれっぽい山も見えているし、あそこに向かって走れば大丈夫でしょう。


間違えるような分岐も無いですし、先ほど「トレスデルパイネ」の案内も出ていましたし。







山々やがかっちょいいですね~。









何やら小さな村が見えてきましたが、そのまま通過してしまいました。








ひたすらダートロードを走っていきます。







お、馬が居ます。








あと、花も綺麗に咲いています。









こちらは大型の猛禽類。








他にも数羽。
(左がクロコンドル、右がヒメコンドルっぽいですね)







1時間強で着くかなと思っていましたが、ダートでこれだけカーブがキツイと、スピードも出せません。








アルゼンチンからチリへの国境越えだけで2時間かかると思っていたところを、1時間以内に済ませられたので、本日の予定としてはまだまだ余裕がありますし、景色を楽しみにながらのんびりと走っていきます。








そう言えば、朝にサンドイッチを食べてから何も食べていなかったなと思い、エルカラファテの街で買っておいた菓子パンをぱくつきます。







いよいよ道が細くなってきて、少し嫌な予感がしてきました。


正面に見えている山も私が記憶しているパイネの山とは形が全然違います。


携帯を取り出し、GPSが衛星を補足していないか確認すると、いつの間にか復活していました。


そして、GPSが指し示した現在地を見て驚きます。







パイネ(北)とは全然違う、明後日の方向(南西)に向かって走ってきてしまったようです。(太い緑の線)
上の写真は実際に携帯GPSに入れていた地図(横7000dotを約1/10に縮小した物)です。

グーグルマップはアルゼンチンでは正確な位置に道路を標示しているのですが、チリでは衛星写真と見比べるとまったくあてにならない所にルートを置いていたので、衛星画像を切り貼りして写真に写っている道路を目視で拾って分岐の辺りのところだけ細い緑色の線で引いて地図を作っていました。

右端がセロカスティージョ方面で、左上がパイネ国立公園です。


現在地を見て、これは完全に間違えたと思い、慌ててUターンし来た道を戻ります。



いや、しかし、確かに看板にはトレスデルパイネ方面と出ていましたし、ここまで分岐らしい分岐はありませんでした。

怪しいと言えば、村を通過したときに分岐を見逃した可能性はあるかもしれません。

仮にこの道があっているとしても、トレスデルパイネまでの距離はこちらの方が10kmほど近いはずなので、明後日の方向に道が進んでいるのは説明がつきません。

あと、GPSソフトがチリのフォーマットに対応しておらず、そもそも現在地を間違って表示している可能性もあります。




そんなことを考えながら来た道を戻り、そう言えばと思い出して、日本で購入しておいたロードマップを取り出します。


最初に取り出したのがパタゴニアのロードマップ。アルゼンチン側の道はかなり正確かつ詳細に表示されているのですが、チリ側は全然駄目で、この道の存在すら記載されていませんでした。


やっぱり、この道は地図にも載らない村に向かう専用道路か何かだったのかなぁと思いつつ、諦めて、本来の道まで戻ることにします。


あ、そう言えば、もう一つ地図があったとを思い出し、そちらを取り出します。
こちらはチリの地図。

最初からこれを見ていれば良かったのですが、こちらにはちゃんとこの道の存在が記載されています。


そして、最初にしばらく明後日の方向に向かって走ることであっているようです。
トレスデルパイネまで10km近いというところが依然として謎ですが、とりあえずあっているらしいので、再びUターンします。



GPSで確認すると、再び現在地をロストしていたので、どうやらこの辺りが何らかの影響でGPS空白地帯のようです。







あの山々はパイネでもなんでも無いことがはっきりしました。

綺麗ですけど。




そして、今度はまったく予想していなかった分岐が登場しました。








ちょうど、分岐の所に建物があったので、もしかしたら道を教えてもらえるかもと思い、尋ねてみることにしました。






例によってドアが開けっ放しなので、「オラー」と挨拶しながら勝手にお邪魔させてもらいます。



中にはカウボーイルックのお兄さんが一人居ました。

英語でパイネに行きたいことを伝えると、目の前の分岐を左、次の分岐を右だと親切丁寧に教えてくれました。(スペイン語ですが、雰囲気でわかりました)


お礼を言って建物を出ると、一頭の馬が目に入りました。



お兄さん、格好だけでなく、実際にこの辺りを馬で移動しているみたいです。
車も見当たりませんでしたし、燃料のことを考えたら馬の方が経済性が高いのですかね?



(後でチリの地図をよく見ると、この分岐は記載されていました。さらにパイネの地図で確認すると、ここはフリーキャンプスペースのようですから、カウボーイのお兄さんはキャンプ場のスタッフだったのかもしれません)









言われたとおり、分岐を左に進みます。








川があったので、記念撮影。

(写っている鳥は鴨です)






雨がパラついたり、









花畑の向こうに晴れ間が見えたり、パタゴニアらしい変わりやすい天気が続きます。





珍しく、他の車に出会いました。

(あちらの車も花畑の撮影中)


そして、お兄さんが言っていた分岐(T字路)が登場しました。

看板には右方向トレスデルパイネと表示が出ています。お兄さん、ありがとう。







T字路を右に曲がります。

(工事中の案内ですかね?  もちろん工事なんかやってませんでしたけど)







天気がさらに悪化し雨が飛んで来ます。







右側に湖が見えてきました。
(PorteEo湖)







道は湖から離れたり、






再び近づいたりしながらパイネへと続いています。


それより何より、早いところ天気回復しないかなぁ。


こんな天気でもすぐに晴れるんじゃないかと期待してしまいます。

(と、同時にトレッキング中全日程曇天雨天という可能性もゼロじゃないので、少しだけ不安もあります)








なぜか川が珍しい気がして(実際、走ってきた道にはそれほど川は多くない気がします)、ついつい撮影。





ここ、削って道を作る必要性があったのでしょうか?


それとも天然の風対策?








展望台があったので立ち寄ってみますが、特にこれと言って何が見えるわけでもありません。(もちろんパイネ方面がガスっているからですが)



ここで観光バスに追いついてしまったのですが、しばらく走って見通しの良い場所で譲ってくれたので、前に出ます。







多少の上下左右を繰り返しながら進んでいきます。








ここも展望台なのですが、減速した途端バックミラーに先ほど追い抜いたバスが映ったのと、相変わらず何も見えないので、そのままスルーパスです。








再び湖の畔に出ました。
こちらはトロ湖です。







少しだけトロ湖のそばを走った後、








道は再び山間部へ、









そして、下りに移るところで建物らしきものが見えてきました。

たぶん、あれがパイネ国立公園の入り口付近のホテルだと思います。



そして、晴れ間も見えてきました。これは期待できそうです。







GPSを取り出し確認してみると(この辺りの地図は登録してあります)、どうやらあそこに見えている建物が2か所ある公園管理事務所のうちのひとつのようです。






と、言うわけで、こちらの建物に入って、入園料(15000ペソ、2700円)を支払い、地図(ガイドブック)をもらいます。


今回のトレッキングのスタート地点はこことは反対側になるので、パイネ国立公園の南側を横切るように移動しなければなりません。

ここまで来るのにすでに1時間半以上時間がかかっていて、パイネ国立公園を横切るのに、けっこう時間がかかりそうな気がするので、入出国審査で稼いだ余裕はまったく無くなっていることに気がつきました。

思うに、分岐の看板で出ていたトレスデルパイネ(管理事務所)まで75kmと言うのは、ここまでのことを指していたんじゃないかと思われます。と、言うのもここは「Torres del Paine National Park」というのが正式名称なんですよね。

今頃気がつきました。

ややこしいことに、パイネの搭(Torres del Paine)と呼ばれるポイントがあるので、てっきりそこのことを指しているのかと私は思ってました。実際本日のキャンプ予定場所は、このパイネの搭の麓なわけです。

ちなみに、Torresをスペイン語の「3」の意味だと思っていたのですが(つまり、パイネの三本搭)、スペイン語の「3」のスペルはTresでした。Torresは搭(Torreの複数形、英語でタワー)の意味で、これまた勘違い。








いや~、しっかし、この後晴れるのか嵐になるのかまったく想像がつかない天気です。







さて、まずはパイネ国立公園の反対側まで移動しますよ。







なんとか、ぱーっと晴れて欲しいものです。







ダートではありますが、道の状態は良いです。








トロ湖に流れ込むパイネ川を橋で渡ります。








2つの湖をつなぐパイネ川は綺麗なエメラルド色です。







それを眺めながらのドライブです。






いや~、綺麗ですね~。

しかも、少しずつ晴れてきました。







こんな道で、ほとんど誰ともすれ違わないのですからビックリです。







急いでいるのですが、あまりに美しいので撮影せざるを得ません。







晴れ間の割合もどんどん上がってきました。

あとは肝心のパイネの山々が見えれば完璧です。







道は川から離れたり、








再び川に近づいたリを繰り返しながら、進んでいきます。








こちらはペホエ湖です。








ホステリア ペホエ
今回の私の旅ではまったく縁の無さそうなおしゃれなホテルです。





湖のほとりを走っていると、頭上に何かが見えてきました。









うわ!

これがパイネの角(Cuernos del Paine)か。(写真右上)
標高が2200~2600m、思っていたよりも高いところに山が突然現れて驚きました。

ガスっているときは、こういう突然登場する楽しみがあります。





しばらく走ると、ソルトグランデ(大滝)の案内看板が出ていたので、そちらにハンドルを切り、駐車場に車を停めました。








少し歩かなければいけないみたいですが、急いでいるので早足で滝に向かいます。








お、見えてきました。

もちろん大滝と言っても、イグアスの滝と比べては駄目です。








ソルト(滝)グランデ(大)です。








水量が多いので、大迫力です。



しばらく眺めた後、そう言えば急いでいたんだと思い出し、慌てて車に戻ります。








パイネの山々が、引き続き少しずつ姿を表し始めています。

良い感じに、じらされてます。










山のサイズはこんな感じ。

カーブを曲がる度に、感嘆の声をあげながら走っていきます。




って、急いでいるんでした。








ルックアウトにて。

(たまたま観光バスが来ていたので、たくさん人が居ます)







こちらはグアナコ。

まったく逃げませんね。







しばらく、こんな丘陵地帯を走っていきます。








登りと下り、そしてカーブが続きます。







グアナコもちらほらと。







右へ~






左ヘ~







右へ~と、カーブを抜けながら走っていると、橋が見えてきました。(写真中央に写っていますが、小さすぎますね)


地図によると、どうやらもう一か所のアマルガ湖公園管理事務所に近づいてきたようです。




ほどなく、アマルガ湖公園管理事務所に到着しましたが、入園手続きはすでに済ませているので、ここで左折して橋の方へと進みます。(直進すると国立公園を出てしまいます)








こちらが、その橋。







問題はその次の橋。







ルノークレオですら、運転席から見ると左右にまるで余裕がないように見えます。







ミラーを畳んで慎重に進んでいきます。

写真右に写っていますが、年配のご夫婦が歩いて渡りたかったようですが、すれ違いは不可能なので待っていてもらいます。




橋を渡りきったら、ご夫婦が



「セール、セール ファイブペソ!!」


と、笑いながら通行料をくれと声をかけてきます。


もちろんこちらも笑顔で返し、待っていてもらったお礼の代わりに手をあげて二人の前を通過します。







橋を越えてから急に道の状態が悪くなりました。

大きな石も転がっていますし、でっかい穴もあいてます。


時速30kmぐらいで慎重に進んでいきます。








公園管理事務所前から15分、ホステリア・ラス・トーレスに到着。







ここが、今回のトレッキングの出発地になります。



まずは、ホテルの受付に行くと(えらい高級な受付で場違い感満点なのですが)宿泊客が行列を作っていたので、両替担当の女の子にガソリンを入れたい旨を伝えます。



返ってきたのは、予想外の「ガソリンは売っていない」という返事。



事前の調査では、ここでガソリンを売っていることになっていたはず。



そんなはずはないと思って、別の場所に居たスタッフに聞いてみるものの、やはり答えは同じ。

そして、ロビーに貼ってあった地図を指さし、こちらのホテルで入れてもらえるから、そこに行けばと教えてくれます。

そこはパイネ国立公園の反対側、すなわち最初に通過した公園管理事務所のあたりです。

さすがに今からそこまで戻るわけにもいかないので、ガソリンを入れるのは帰りの課題ということにしておいて、ひとまずトレッキングに出かけることにします。



本当は15時にはここに到着して出発し、キャンプ場に20時には到着するつもりだったのですが、すでに15時半を回っています。

22時頃に日没なので、ちょいと急がねばなりません。



ホテル前の駐車場に戻ると雨がパラつき始めました。


ツイてないなぁと、思いつつカッパを着て、最終のパッキングを済ませ、車の鍵を厳重にかけ、さらには旅行鞄は自転車用のチェーンロックでトランク内に飛び出したサスのパーツのところにくくりつけてから出発です。








予定より1時間遅れのスタートです。


国境越えで1時間の余裕を作ったのに、遠回りのせいで2時間余分にかかってしまいました。
(おかげで、絶景ドライブを楽しめたわけですが)







多くのハイカーが戻ってくる中、私一人キャンプ場に向かって早足で歩いて行きます。






この橋を渡ったところを右に曲がります。








今回歩くコースは地図上を「W」の字を描くように歩くコースで、そのまま「The W」と呼ばれているコースです。(青い部分)


ワシントンの大雪がなければ、「W」を歩きつつ、サーキットと呼ばれる一周コース(赤部分含めて)を歩く予定でしたが、泣く泣くカットしたのでした。

さらに言うと、カットしただけでなく、「W」は5日間かけて歩くコースであることろを、実質3日で歩こうという無茶な計画まで内心で立てていたのです。 (もちろん無理なら諦めるつもりですが)  コースタイムそのものが日本よりキツめに設定されている事は知っていましたが、やはり無謀だったと言うことは、翌日判明します。





それはともかく、、、、








まずは「W」の右上のポイントにある「トレス デル パイネ」を目指すことになります。(右下の赤丸が現在地、真ん中が中継地点のチレノ小屋、そして一番上の赤丸が目的地のキャンプ場)






橋を渡ったところにある分岐を右に曲がります。







こんな看板が出ています。

なかなかおしゃれなデザインです。


そして、看板を見て改めて思ったのですが、今日のコースはけっこう登るようです。(標高差にして500mぐらいでしょうか)


正直、出発前から腹が減っているので(朝御飯と菓子パンぐらいしか食べていないので)、これではシャリバテ必至です。








そんなことを考えながら、ぼちぼち標高を上げていくのですが、降りてくる人の軽装っぷりが気になります。


すでに雨も止んではいますが、ちょっとびっくりです。








まぁ、観光地ですし、難易度の高いコースでも無いですからね。








ついに我慢しきれずに、食料を取り出します。


これは何かと言いますと、日本で購入したパンです。

キッチリパッキングしたので、キッチリ平らになったわけです。

もちろん、摂取カロリーは変化ないのでまったく問題はありません。





多少空腹感も紛れたので、ひとまずチレノ小屋まで歩くことにします。







軽装どころか、馬に乗った人達まで降りてきました。

さすが観光地、何でも有りです。








後ろからバカっ速のトレッカーに追い抜かれました。

この時間に同じ方向に歩いている人が居たことに喜ぶ前に、数分で視界から消えさってしまいました。







少しずつ晴れ間も見えてきました。

大雨にやられなくて本当に良かったです。






登ってきた道を振返ったところです。






たぶん、標高差300mぐらいは登ったんじゃないでしょうか。
(星印が現在地のようです)








さきほどの地図看板で登りきった地点です。

ここからのチレノ小屋(川の上流右に渡ったところに小さく写っています)までアセンシオ谷の底に向かって少し下るようです。



それよりも何よりも、急に風が吹き始めてきました。


まともに立っていられないぐらいの風でテント泊のことが心配になってきたのですが、このあと少し下ったところで収まり一安心。





せっかく登ったのに下るのかぁと思いつつ、だらだらと下っていきます。








ちょうど小屋の手前、川を渡るところで、ホーストレッキングの団体さんとすれ違いました。

そう言えば、橋を渡る前に「人間」コースと「馬」コースの案内看板があったのですが、このことだったわけですね。



ちなみに、こちらの山小屋は北アの小屋みたいにヘリではなく馬で物資を運んでいるようです。



小屋の前に居たアジア系の若い女性グループが韓国語で「韓国人ですか?」みたいな感じで話しかけてきたのですが、「日本人ですよ」と英語で返事をすると、残念そうな顔をしてました。


小屋の入り口に注意書きが貼ってあったので、ザックを降ろして靴を脱いでから小屋に入ります。




中はむちゃくちゃ暖房が効いていて、メガネのレンズが一瞬で曇ります。



ひとまず、飲食スペースの椅子に腰を下ろして眼鏡を拭きます。






こんな感じでみなさんくつろいでいます。このまったり感、ほとんどが宿泊客か帰り途中のトレッカーでしょう。



さて、ここでどうやら飯にありつけそうです。




カウンターに行きスタッフに何か食べる物が無いか聞くと、「ランチボックスならあるよ」とのこと。(ランチとは言っても、すでに17時をまわっているわけですが)

どんなものか見せてもらったら、紙袋を取り出し、中には巨大なサンドイッチとお菓子、これにジュースがついて7000ペソとのこと。(1260円)

お菓子は口に合わない上に、行動食としていくらでも持っているので、お菓子抜きでサンドイッチとコーラだけ頼めないか聞いてみたら、6000ペソ(1080円)だけどいい?とのこと。

もちろんオッケーなので、それを注文。







巨大サンドイッチゲット!

350mlのコーラ缶と比べて頂ければ、そのサイズの程が伝わるかと思います。


見た目もスゴイですが、持ったときの重さもスゴイです。



食べてみると、味はけっこういけます。(まぁ、サンドイッチですしね)



さすがに全部は食べきれないので、半分食べて残りはウエストバックに仕舞いました。


そう言えば、今日の夕飯は一番重たいカレーライスを真っ先に食べようと思っていたのですが、先にサンドイッチの残りを食べないといけなくなってしまいました。









外に出ると空が少しずつ晴れてきていました。


そう言えば、なぜかこの時は小屋の写真を撮っていなかったのですが、左に少し写っているのがチレノ小屋です。







進行方向にも晴れ間と山々が見えてきています。


お腹が満たされたこともあって、がぜん元気になってきました。



先ほどの韓国人女性グループに挨拶をしてから出発です。(17時45分)







明るくなったなぁと思って空を見上げると、晴れ間が広がって来ています。








後方もどんどん晴れて来ています。

(チレノ小屋です)


パイネでそれを望むのは無理な話ですが、やはり山歩きは晴天に限りますね。




しばらく歩いていると、後方から人の気配を感じたので、追い抜かしてもらうために道を譲ります。








追い抜かしていったのは西洋人の若い女性二人組。


私より遥かにでかいザックを背負って、ぶち抜いて行きました。




翌日以降、何回も抜かされますが皆さんとにかく歩くペースが速い。








チレノ小屋から先は森林の中を歩くシーンが多くなってきました。








明日は右の岩山の奥にあるトレス・デル・パイネ(パイネタワー)に行く予定です。この勢いで晴れてくれるといいのですが。








林の中はまったくの無風。

気温も寒くなく、道も空いているし非常に歩きやすいです。







小さな川の徒渉でもこんな感じで橋が渡してあります。
かなり軽装の人がガンガン歩く道ですしね。


あと、のどが渇いてきたので、川の水を少し汲んで水筒に入れておきます。
パイネは基本、川の水は飲めるらしいので、そのまま少し口に含みます。


うん、美味しい!







小屋を出てから25分、テントサイトとの中間地点まで来ました。
予想以上に順調です。


下手したら到着は21時になっちゃうかと思っていましたが、このペースなら19時にはたどり着けそうです。







林から抜けると白い物が空から落ちてきました。


どうやら雪が降り始めたようです。行くのを諦めたサーキット(一周)コースの峠越えで夏でも雪に降られるというのは知っていましたが、まさか初日にここで雪に降られるとは思ってもみませんでした。








見上げると氷河や雪を携えた岩の雪山が見えています。

すごい迫力です。






登山道の先に綺麗な鳥が居たので撮影。







小雪の降る中、誰も歩いていないコースをキャンプサイトに向けて歩いていきます。





左にちょっとした踏み分け後があって、そちらに迷い込まないようにちゃんと看板が出ています。

親切ですね~。



たまたまこの時間にしては珍しく、一人下ってきました。30歳ぐらいの白人の男性です。

試しにパイネタワーが見れたかどうか尋ねてみると、


「いやぁ、ラッキーだったよ! 10分間だけ見られたんだよ!」


と、興奮気味に話してくれました。

時間があって粘れるならともかく、一発勝負だと晴れていてもガスを被るので確率は五分五分って感じですね。(今日チャレンジした人は夕方の一瞬の晴れ間に居合わせた人を除いてほとんど見られなかったでしょうし)








お、あの看板はもしや・・・







お~、テントサイト(カンパメント・トレス)まで1分だそうです。(18:55)

あと、明日向かうトレスデルパイネは地図では1時間って書いてありましたが、看板では45分になっています。







早速、キャンプサイトに向かいます。







日本ではみかけないデザインのテントが並んでます。

これだけ林の中なら、景観はともかく風の心配は少し無くなります。
(とは言っても、テントのポールが風で折れたという旅行記は枚挙にいとまが無かったのですが)







まずは、管理人の居る小屋に顔を出して、泊まることを申告します。(ここは無料のテントサイトなのでお金は払わなくて良いのです)

一通りの注意事項や川の水を汲むのなら手前の川じゃなくて、もう一本の川で汲んだ方が良いことなどを教えてもらいます。
(手前の川は上流で登山道と沿って流れているので、何が混ざっているかわからないのだそうです)







テントを張りました。


風もそれほど強くないので、ロープは石にくくりつけています。

雪があいかわらずちらついているので、簡易フライシートをつけました。



早速、明るいうちに川の水を汲みに行くことにします。



もう一本の川はたぶん今まで歩いてきた谷の底を流れる川のことだと思い、水筒と料理用の水入れを持ってそちらに歩いていきます。


ところが、テントサイトから50mぐらいのところに川は見えているのですが、どこにも踏み分け跡が見当たりません。


強引に行こうとすると、川の手前は湿地になっていて普通の登山靴でも近づけません。


こりゃおかしいと気がつき、先ほどの管理人小屋に行きます。


そこで、もう一本の川ってどこだっけ? と、質問すると、なんと私のテントからさらにキャンプ場の奥へ1分ほど歩いたところだと言うではないですか。

あ~、早とちり。



さっそく、その川に向かい水を汲みました。



テントに戻り、夕食の準備を始めます。



巨大サンドイッチの残りはすぐには痛まないでしょうから、少しでも荷物を軽くするために、カレーを作ろうと思ったのですが、なぜかカレーを作る気分ではなかったので、簡単に準備ができるスパゲッティを作ることにします。






スパゲティ(サラスパ)を茹でて、そこにコーンスープの粉を放り込んで完了です。


お手軽で美味しいです。(この辺は日本で散々実験済み、ゆえに入れる予定だったビーフジャーキーをアメリカで没収されたのが本当に計算外)



さて、毎度の食事写真で気がつかれた人もいるかと思いますが、今回キャンプ道具がいろいろアップデートしてます。(私以外誰も気づかないか、そんなこと(笑))


と、言うのも計画を立てたのが10月で、それからあれこれネットで調べているうちに、あれが欲しい、これが欲しいと物欲が沸いてきてしまい、ネットを徘徊しているうちに通販であれこれ買ってしまったのでした。(ザック含めて数え切れないぐらい買い物をしました。人生で一番買い物をした瞬間かもしれません)


まず、写真に写っているところですと、コッヘルが変わっているのと、もう一つ大きいのがライトが変わっているんです。これ、単三1本で光るLEDのライトなんですが、均一な光ですさまじくテント生活が快適。こんなことなら、もっと早く導入しておけばよかったです。




テントに雪が当たる音がしています。

相変わらず降り続けているようです。
(明日、積雪でパイネタワーのルックアウトまで登れなかったりして・・・)


食べ終わった後は荷物を整理して、シュラフに潜り込んだところから一気に眠りに落ちました。(たぶん22時ぐらい)




つづく


0 1 2 出発・移動
3イグアス
4 5 6パイネまで移動
7 8 9 10パイネトレッキング
11 12 13パイネからエルカラファテ
14 15ブエノスアイレスへ
16 帰国


Posted at 2010/02/22 02:19:47 | コメント(6) | トラックバック(0) | 日記
2010年02月22日 イイね!

アルゼンチン-チリ ドライブ&トレッキング(06) パイネへ移動 前編

 アルゼンチン-チリ ドライブ&トレッキング(06) パイネへ移動 前編12月26日(土) 5日目



目覚ましが鳴ったので、時計を確認したら朝4時です。


昨日アエロパルケに早朝に行くのにセットした時間を修正するのを忘れていたようです。


(目覚ましを2つ使っていたので、そのうちの一つ)



女性陣を起こさないように部屋を出て、受付近くで無線LANで携帯をつないで天気を確認したり今日の計画を考えたりします。







なんだかんだで5時になったので、チェックアウトして外に出ます。


車に荷物を放り込み、いよいよチリのパイネ国立公園にむけて出発です。








街から出る前に朝焼けが始まりました。



ほどなく町外れの検問のところに到着し、行き先を聞かれたので「パイネ」と答えると、「どうぞ」というジェスチャー。







まずは、空港方面に向けて走りはじめます。








15分ほどで空港に向かう交差点を過ぎたので、ここから先は私にとって未知の領域です。








ちょっと汚いですが、助手席の様子。


ビニール袋に入っているのは朝食用のサンドイッチとお菓子。

携帯とバッテリーが充電モードになってます。
デジイチのバッテリーを充電するために、今回シガレットにAC100Vに変換するインバーターまで付けています。

転がっている携帯電話はGPSソフトを立ち上げっぱなしにしてあって、いつでも現在地が確認できるようになっています。







太陽光を浴びた遠くの雲がオレンジ色に染まっています。







空港交差点の次の交差点がここ。(と、言っても10分以上時速100km以上のスピードで走ってようやくたどり着く距離ですが)










私自身は緑の道(片道約400km)を東に向かって走っていて、現在★印の地点。左に曲がるとルータ・クアレンタ(40号線)を北上することになります。

そして、直進方向もここからルータ40となります。


なぜ、ルータ40にこだわっているかと言いますと、実はアルゼンチンで一番長い国道(4667km)だからです。(しかもパタゴニア地方はほとんどが砂利道、突破は雨が降ったりするとかなり困難)


土産屋なんかに行くと、ルータ40の看板のデザインのステッカーとかワッペンを売っていますが、もしかしたら走っている途中でパンクしたりしてひどい目にあうかもしれないので(笑)、記念品の購入はドライブが終わってからということにしていたのでした。



ちなみに、黄色の線は昨日ロスグラシアレス国立公園まで往復した道です。







もちろんルータ40に入ったからと言って、何か劇的に変わるわけではなく、広大な景色、言い換えればどこまでも変わらない景色が延々と続きます。







追い越し禁止マークです。









こちらはリオガジェゴスへ向かう道との分岐です。


ここからリオガジェゴスまで300kmほどあるのですが、スタートからして厳しいダートロード。


エルカラファテで車が借りられなかったら、リオガジェゴスで借りることも考えていたのですが、エルカラファテで借りられてよかったです。







しばらく走ると、小高い山に向かって道が登っていきます。


ちょっとした峠道(下りは無いですが)といった感じです。










振返ったところです。


というかですね、相変わらず風が強く、朝早いこともあってむちゃくちゃ寒いです。
10秒とじっと立っていられません。




パイネでのトレッキングがどんなことになってしまうのか、少し気になります。








引き続き、どんどん上がっていきます。








そろそろ登りきりましたかね。



ん?   道の左前方に何か居ます。








あ、グアナコです。

はじめて見ました。








ルックアウト(展望台)があったので、立ち寄ってみました。









こんな感じに見下ろします。




広大な景色を楽しむ前に、とりあえず寒いです。











再び走りはじめました。



どうやら今度こそ登りきったようです。







そして、ちょうど朝日が雲の間から昇ってきました。(6時過ぎ)









再び広大な原野の中を走り続けます。









お腹が空いてきたので、昨日ガススタンドで購入したサンドイッチをパクつきます。








真正面から太陽が昇ってくるので、けっこう眩しいです。







丘や山も少なくなり、周囲は地平線が広がっています。


道路の脇は深い溝になっていて、たぶん大雨が降ったときの水の逃げ場になっているのだと想像します。(オーストラリアもそうでした)

車はその溝にかかる牧場の敷地に入るための橋の上に置いてあります。








ライト付けなさいの看板。


実際、ライトを付けるとスピードメーターのところに、このマークと同じインジケーターが点灯します。








やっと、見つけました、ルータ・クアレンタの看板。


けっこうサイズがデカイです。(看板の部分だけで縦に1mぐらいあります)



サンタクルスというのは、ここの州の名前です。







看板のすぐ先に分岐が登場しました。










ここで事前に調査済みのダートロードに突入です。(ルータ40のダート区間)







まっすぐ続く道が州道5号線、右にカーブを描いている砂利道がルータ40です。

州道5号線を走れば遠回りですが舗装路を走ることできそうです。








ちょうど、この分岐の所に建物が一軒だけあったのですが、宿か何かですかね?

建物の横に立っているポールにはSOSって書かれていて、どうやらトラブった時はここまで戻ってくれば緊急連絡が取れるようになっているみたいです。








砂利道に入ると、さっそく注意書きか脅しか何かの看板があります。








続いてゲートが登場。

大雨が降ったら閉まったりするのでしょうか?






ダート区間は再び州道と合流するTAPI AIKEまで70kmの道のりです。







州道と合流するTAPI AIKEにはレストランとガソリンスタンドもあるようです。









道幅はこんな感じ。


豪快にスピンしたりしなければ、コースアウトにはならなさそうなのですが、轍が深いので、けっこうハンドルを取られやすいです。


これが、セレドンさんが言っていたスピン横転注意のことだと思います。







たま~に、ゆるいカーブがありますが、基本はまっすぐな道。


舗装区間に比べると、ウサギの数が圧倒的に多いです。



1分に1回は逃げて行くウサギを見る感じです。


(ただ、圧倒的に交通量が少ないのと、車の平均スピードが遅いはずなので、轢かれて死んでいるウサギはまったく見かけません)







なんと、分岐の所だけでなく、2km毎に黄色いSOSポストが立っています。



この辺りはオーストラリアのアウトバックとは違い、えらい親切仕様で安心です。

(最悪1km歩けば良いわけですし)







制限速度は80km。


日本では絶対にありえない制限速度です。







とは言え、こんな下り坂を調子良く下っていくと、







意外にRのきついカーブが突然現れ、しかも轍が深かったりするので、本当に80kmのスピードで進入し、さらに轍を外すと四輪ドリフト状態に簡単に突入しそうになります。







なので、ここは慎重に慎重にハンドル修正を入れながら走っていきます。








中間地点より少し手前、RIO PERQUEという場所に到着しました。


街があるわけではなく、左に写っている宿か何かが一軒ぽつんとあるだけです。







何の看板でしょう?








こちらはオーストラリアでもみかけましたが、グリッド(境界線)です。
たぶん、牧場と他の牧場との境界と思われます。






地面はまっ平らなだけではなく、多少の大地の上下があって、そのたびに道は登り下りを繰り返します。








かれこれ30分弱走っていますが、今のところ、誰ともすれ違っていません。








再びRのきついカーブ。


このカーブではないですが、とある下り坂のカーブを降りきったところで、つい最近転がったばかりと思われるエスクードが放置されていました。


オーストラリアなんかは道自体が放置自動車の墓場みたいなかんじになっていましたが、パタゴニアでこれは放置されていると思った車はこれを含めてもそれほど無かったと思います。


(バーストタイヤも数個ぐらいしか見なかったような。交通量の違いかもしれませんし、SOSポストの効果かもしれません)








いつも全力で逃げられるので写せなかったのですが、やっと撮影できたウサギ君。







上下の頻度が上がってきました。地平線地帯から丘陵地帯に移ってきたようです。



そして、カーブを抜けたところになんか大型生物が居るなぁと思ってカメラを準備したら、写真撮影中の「人間」でした。

私もしょっちゅう車を降りて撮影していますが、傍から見たらこう見えるのかもしれませんね。



これが初めてこの道で他の車、他の人に会った瞬間です。






道が上下左右を繰り返すので、次に登場する景色を楽しみにしながらのドライブが続きます。





で、何が登場するかと言うと、







牧場で飼われている羊








こちらはダチョウやエミューの仲間のニャンドゥ








再び羊







ニャンドゥ















ニャンドゥ






ニャンドゥがあちらこちらに見られます。












さらに、ルータ40のうねり具合







丘陵と雲の流れる様、






逃げ去るニャンドゥ








パンクが気になる、かなり荒れた道、







地平線なんかを楽しみながら、ひたすら走って行きます。







何やら水たまりか湿地帯が見えてきました。







鳥がたくさん居ますね。

ちなみに、にらみつけているのは群れのボスと思われる羊で、この後群れを守るように一番手前に位置取りながら群れを私から遠ざけるような行動を見せました。






アヒルの仲間でしょうか。







逃げていく羊の親子とこちらを睨み付けるボスっぽい羊。






お、これは方角的にパイネの山々でしょうか?

近づくとどんな感じになるのか、かなり楽しみです。






湿地帯から突然飛び立った鳥達が


「ピーッ、ピーッ!」


と、ホイッスルのような音を発しながら飛んでいきます。







GPSで確認すると、あと少しで州道との合流地点のTAPI AIKEです。

結局この道で出会ったのは、撮影中の観光客一組だけでした。






お、見えてきました。






右に見えている建物はレストランだと思います。







そして、ちょうど交差点のところにあるのがガススタンド。

もし営業していたらここで満タンにしておこうかと思って立ち寄ったのですが、タンクローリーは来ていたものの、営業は開始していませんでした。(午前8時過ぎ)






こちらがレストランと思われる建物。







と、言うわけで舗装区間に戻ってきました。(70kmを1時間20分ぐらいで走りました)



舗装路万歳!




これまでほとんど羊の牧場ばかりだったのですが、舗装区間に入ってからは馬の牧場も見かけるようになりました。







制限速度は車種によって違うようです。






お、舗装区間にもSOSポストがあるんですね。

(先ほどのダート区間よりは頻度が圧倒的に少ないです)








ホテル、レストラン、電話のマーク。




看板からして、立派な公共ホテルが登場するのかと思いきや








うわ、こんなホテルに宿泊するのは勇気がいるなぁ。
(ブエノスアイレスの宿もすごかったですが)






乗馬サービスの看板でしょうか。






こちらはチリとの国境に向かうショートカットルートなのですが、大分道の状態が悪そうなのと、GPSソフトで確認するとルータ40で行ってもそれほど遠回りにならないみたいなので、そのまま直進することにします。






州道61号線が右へ続いています。

先ほどのショートカットルートに途中から合流する道でしょうか?








大らかなカーブを描く道を走っていきます。






このスケール感がたまりません。

海外ドライブの醍醐味です。







案内看板が出たのでGPSソフトで確認すると、ここを右に行くとチリとの国境になるようです。






ルータ40を離れてダートロードを進んで行きます。







いよいよレンタカーで国境越えです。








しばらく牧場地帯を進んでいきます。






ほどなく、ちょっとした村に到着しました。






なんか、ヨーロッパの田舎を思わせる綺麗な村です。






そのままどんどん奥へと進んでいきます。






ここの建物の所で片側車線にチェーンがかかっていたので、何だろうと思いつつ、それを避けるようにして先に進みます。






少し走ってから、ふと気がつきました。



さっきの建物って、もしかしたらアルゼンチンの入出国管理事務所じゃないでしょうか?



いや、もしそうだとしたら、ちゃんとしたゲートがあって、国境警備員が居るだろうし、それは無いか。





いや、でも、もしかしたら・・・・





少し悩んでから、念のためバックします。(それほど走ったわけではなかったので)








あ!やっぱり!


この建物、ほかの人のブログで見たことあります。



アルゼンチンの入出国管理事務所です!


(私の車がすでに越えているように見えるのは気のせいです)








いやぁ、気がつきませんでした。


慌てて車に戻り、パスポートと運転免許証、エイビスでもらった書類を持って建物に入ります。







こちらでパスポートに印鑑を押してもらい、この向かいの窓口で車の出入りの書類に印鑑を押してもらって終了です。特に質問をされることもありませんでした。

ワシントンから飛んで来る飛行機の中で、アルゼンチンの入出国に使用する書類をあらかじめ余分にもらって記入しておいたので、すこぶるスムーズです。



その間3分。



チリへの国境越えでトータル1~2時間かかるという旅行記をいくつも読んでいたので、すごい拍子抜けです。


と、言うか、気がつかずに通りすぎることが出来てしまうぐらいの国境なのですね。(某独裁国家のように有無を言わさず発砲されるような国じゃなくてよかったです)








と、思っていたら、私が出国手続きを終えた後にチリの方からバスがやってきて、ドヤドヤと乗客が降りてきました。

たしかに、バスの乗客とタイミングが重なってしまうと、手続きでけっこう並ぶことになりそうです。







では、今度こそチリに向かって進みます。








いわゆる、不干渉地帯と言うことになるのでしょうか。








ようこそ、チリへ


と書いてあるのだと勝手に解釈します。








何やらいろいろ注意書きが掲示されています。








パイネ(トレス・デル・パイネ)まではここから99kmだそうです。







なるほど、チリでもライトは付けっぱなしにしなければならないのですね。







チリの入出国管理事務所とセロカスティージョの街が見えてきました。







チリの入出国管理事務所です。

こちらはちゃんとゲートが閉まっていて、建物の所には軍服を来た人が見張ってます。



国境ってこんなイメージですよね。








再びパスポートと車の入出国管理書類(写真)を持って、事務所に向かいます。



中に入ると、ゲートの所にちょうどアルゼンチンに向かう方にバスが停まっていましたが、その乗客と思われる人が長い行列を作っています。



これだと、さすがに時間がかかりそうです。



並んでいる人の中に日本人の中年夫婦が居て



「あなたレンタカーだったら、そちらにも書類を提出しないと駄目だよ」



と、突然日本語で声をかけられます。

先ほどアルゼンチンの入出国管理事務所でも同じようなことをしたので、それはわかります。


それよりも、チリ入国用の申請書類を何も持っていないので、まずはそれを確保したいわけです。

なんとなく行列に並んでしまいましたが、事務所の中を見渡してみてもそれらしき書類が見当たりません。


どうしたもんかと思っていると、ちょうど私の前に並んでいたヨーロピアンの団体さん(アルゼンチンの人かもしれません)が受付に顔を出し、入国申請書類を数枚ゲットしたようだったので、身振り手振りで自分もそれを欲しいことを伝えて1枚わけてもらいました。ラッキー。


10分ぐらい並んで、大分前の方に進んだでしょうか。


いつの間にか後ろに日本人と思われる(パスポートを持っていたので)女性が並んでいて、妙に焦っているのか、隙あらば私の前に行こうとします。


私は別にそこまで急いでいるわけでも無いので、


「もしかして、急いでます?」


と、日本語で声をかけると


「はい、、、あの、、書類を受け取り忘れちゃって」



との返事。


聞くと、出国手続きの時に、他の人は「とある紙」をもらっているらしいのですが、自分はもらっていないとのこと。それが無いとアルゼンチンに入国できないんじゃないかと焦っているらしいのです。

じゃぁ、お先にどうぞと順番を譲り、先に彼女の番になりますが、当然彼女も英語しか話せないみたいなので、入国審査官との会話がかみ合っていない様子。

ちょうど、そこへ様子を見に来たガイドさんが彼女の話を聞いてそれを審査官に伝えたようですが、少し書類を探して「探すのは無理だよ、そのままアルゼンチンに行けば」みたいな話をしてます。(たぶん)

結局彼女は書類を受け取らないまま、ガイドに連れられて外へ出ていきました。
まぁ、アルゼンチンの入出国管理事務所はアレなので大丈夫でしょう。



さて、私の番です。


並んでいる間にこのページを参考に記入した書類を提出し、ここでも特に質問されることもなく無事にパスポートに印鑑をもらいました。


続いて向かいの窓口に自動車の入出国申請書類を提出してこちらも問題なし。

審査官が何やら「移せ」というような指示をしたので、車を動かすのかと思って、一度車に戻ります。

ところが、ゲートを管理しているスタッフが歩いてきて、まだゲートを通過させることは出来無いと言うようなことを言っています。どうやら、というか、やはり先に税関チェックを受けなければならないようです。


車の助手席に置いてあった荷物をすべてカバンに放り込み、トランクからすべての荷物を抱えて再び入出国管理事務所に入ります。


すると、入り口横のカバンを乗せる台のところにスタッフが一人歩いてきて、荷物を開けなさいと言う指示をジェスチャーで出します。

申告書類でフルーツを持っているところにチェックを入れているので、まずはトランクを開けて自主的に食料袋を取り出し、ドライフルーツを係員に見せます。

これはオッケーなのは前もって調査済みです。

係員が英語で「そちらのザックは衣服か?」と聞いてきたので、正確には雑貨も少し入っているのですが、「そうです」と答えると、検査完了のジェスチャー。


荷物を抱えて再び車に戻ると、ゲートを開ける係員が一緒に事務所から出てきてジェスチャーで「少し待て」の合図。


係員がゲートを開けてまずは団体さんの乗ったバスがアルゼンチンに向けて進み、次に私に進めの合図が出たので、チリ側に入国します。



いやぁ、アルゼンチン側がかなり適当だったので、チリはきっちりしてるなぁと感心。

これぞ入国審査って感じです。







チリに入国したところがセロカスティージョという小さな村です。



両替したりガソリンを入れたりしたいので、ひとまずこの店に立ち寄ります。




両替のレートは1ドルが470ペソ。ペソからドルの時は520ペソで1ドルなので、本来の為替レートは495ペソと言ったところでしょうか。
ここで両替するか、パイネ国立公園のホテルで両替するしかないので、迷うことなくここで両替を済ませます。



あと、小さなコーラを購入しつつガソリンスタンドの場所を尋ねてみます。

両替と売店担当の若い女の子は英語が苦手らしく、わざわざ英語が話せるおばさんスタッフを紹介してくれました。


おばさんも親切で、わかりやすい地図を描いてくれました。


ついでに営業時間開始時間を聞きます。(当初の予定では帰りに早朝通過予定だったので)


「8時、う~ん、8時半ぐらいかな~。チリウェイだからね」


と、言って笑ってます。



親切な上に大らかな感じが気持ちいい対応です。



おばさんにお礼を言って売店を出ます。









こちらが小さなコーラ。


大量に飲みたくない私には助かるんですけど、なかなか海外では見かけないサイズです。




では、ガソリンを入れに行きますか。








売店から走ること1分、セロカスティージョの村に入ります。







これがガソリンスタンドであることは間違いないのですが、(写真左の小屋にカタカナでディーゼルとか書いてあったり、写真中央にガススタンドの看板がるので)、制服を着たスタッフどころか周囲に人っ子一人居ません。


写真右に写っている建物に向かうと、入り口のドアが開いていたので、「オラー」と声をかけながら中に入ってみます。

中ではお婆さんがちょうど昼御飯を作っているところで、カツレツを揚げているような良い匂いがしています。



どう考えても英語は通じそうもないので


「ガソリーナ」


と、言いながらジェスチャーでガソリンを入れたいことを伝えます。


すると、どこか別の場所にガソリンスタンドの従業員が居る、ここでは無いという感じの返事。身振り手振りの会話で、来た道を少し戻り、左に曲がって、右に曲がった場所に行かなければならないことはなんとなく理解できました。







そんなに大きな村でもないので、探してみることにします。






言われたとおり走ってみますが、だいたいにおいてどこにも人が居ません。

(また、勝手に家に入れば良いのかもしれませんが)



まぁ、パイネ国立公園内でもガソリンは入れられるらしいので、ここで無理して探すことも無いかと思い、いったん先ほどの売店のところまで戻ります。







売店の横にレストランがあったので、中に入ってみます。

メニューを尋ねると、スパゲティしか出来ないと言うので、今回のトレッキングの主食がスパゲティなのと、チリでの最初の食事がイタリア料理はどうかと考えて、頼まずに出てきてしまいました。







まぁ、そこまで腹が減っているわけでもないし、パイネまで1時間強で着く距離(約100km)なので、ひとまずパイネを目指すことにします。




後編につづく


0 1 2 出発・移動
3イグアス
4 5 6パイネまで移動
7 8 9 10パイネトレッキング
11 12 13パイネからエルカラファテ
14 15ブエノスアイレスへ
16 帰国


Posted at 2010/02/22 02:11:12 | コメント(5) | トラックバック(0) | 日記

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