先日オワタ\(^O^)/KXのエンジンですが、注文する部品の洗い出しをするためにもまずは現状の確認をしていきます。
とりあえずシリンダーから抜いてみます。
シュラウドとチャンバーを外し、クーラントを抜いたところ。
排気バルブのカバーを外すと、、
オイルまみれ・・・・
まあカバーの周りからオイルが垂れてきていたから分かっていたことだが。
ここのオイルシールも交換ですな。
ヘッド前側のマウントとインテークマニホールド・リードバルブを外して、シリンダーを固定しているナットを外してシリンダーを引き抜きます。
排気バルブを駆動しているシャフトは抜け止めのボルトがクラッチカバーの横にあるので緩めておけば上向きに引き抜けます。
真っすぐ上向きにシリンダーを上げていくとフレームに干渉しますが、シリンダーを傾けたりしながら抜いていけば避ける事が出来ました。
そしてお出ましになったピストン殿
おお?
意外と大したことない??
が、
ピストンヘッドにこんな破片が刺さっていました。
なるほどゆっくりキックしていてロックしたのはピストンリングが引っ掛かったのではなく、この破片がピストンとヘッドとの隙間に挟まったからか。
ピストンを外して状況確認
上がってきた破片でピストンヘッドがガッタガタや!
ピストン側面を見る限り、ピストン・シリンダーは焼き付いてはいないようですね。
この傷も今回の破片が原因のものでしょう。
と言う事はオイル混合比「40:1」は決して間違いと言うわけでは無かったみたい。
まあ次からは安全策で「30:1」にするけれどもね。
さて、原因がクランク側と確定したところでエンジンを下します。
エンジンがスイングアームのピボットシャフトと共締めだから意外と面倒だった・・・・・
エンジンを下す際スイングアームが半分外れた状態になるため、フレーム底から車体を持ち上げるオフロードスタンドが本来必要になりますが、もちろんそんなものは持ち合わせていないのでオイルの入っていたペール缶で代用。
18Lのペール缶がピッタンコカンカンでした!
↑これが今回のエンジンクラッシュの原因↑
コンロッドの大端ベアリングが焼き付いてガッタガタになっています。
コンロッドとクランクが焼けて色が変わっているのが分かります。
ピストンに上がって来ていた破片もこのベアリングが分解して出てきたものです。
実はこの車両を手に入れたときからディーゼルみたいにアイドリング時にカタカタと音がするな~っとは思ってたんですよね・・・・
でもカワサキ車だからこんなもんやろ~って乗ってたらこれですわ!
なるほど既にベアリングにガタが来ていたのね・・・・・
音の原因はピストンが首振ってるんだと思ってた。
ベアリングの摩耗(寿命)でクリアランスが広がって転がり抵抗が大きくなり異常過熱、過熱によりオイルが飛んでしまい潤滑不足になりベアリングの摩耗が加速、そしてベアリング崩壊・・・・・
というプロセスですね。
シリンダーの状態は、、、
なんとありがたいことにシリンダーは無事!!
KXって普通に鉄シリンダーだろうと思っていたら、さすがレーサーなだけあってアルミシリンダーなのね^^;
しかもスリーブを使用せず内壁がメッキされている、所謂メッキシリンダーと言うタイプの物なので傷が入ってしまうとボーリングはおろかホーニングすら不可能で、シリンダーを新品に交換するしかなくなります。
このシリンダーが新品で4万円もするのでホント良かった・・・・
シリンダーヘッドはと言うと、
挟まった破片で傷は入ってますが、これなら問題なく再使用できますね。
さて、今回エンジンを修理するにあたり、すべてのベアリングとオイルシール等の消耗品を交換するつもりです。
なので、ピストン・コンロッド・大端ベアリング・クランクピン・その他ガスケット・その他オイルシールなどなど、既にモノタロウで購入してあるボールベアリングを除いて見積もりをしてみた結果、、、、
部品代で税込み「30,995円」となりました!
一番高い部品でもピストンの4536円と大したことないのですが、チリツモってやつです。
う~ん思わぬ出費!
でも仕方ない!
これくらいで済んでよかったと思わないとね。
あ、見積もりにクラッチは含まれてません・・・・
クラッチ一式が7000円くらいになるはずなので、今回は抜いておきました・・・・
いつでも交換できるので、またの機会にしようかと・・・・
Posted at 2017/03/22 01:57:54 | |
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