2023年12月24日
我がDEMIOの12ヶ月点検の間に、話題のロータリーエンジン搭載PHEVであるMX-30 ROTARY-EVのEdition R(特別仕様車)を試乗しました。
過去にMX-30には、最初のモデルであるEVモデルと、2,000ccガソリンモデルにも短距離ですが試乗しています。
内外装の質感は昨今のマツダ車らしく非常に上質でセンスのいい仕立てとカラーコーディネートだと思います。もちろん好き嫌いはあるでしょうが、質感が高いことは間違いないと思います。
早速プッシュスイッチを押してみると、当然ながらモータースタートですのでエンジン音はしません。
そこで、EV/NOMAL/CHARGEの3モードのうち、CHARGEを選択しエンジンを始動させます。
意外にも結構な振動を伴った粗野なモーターのような音が発生し、「え?」と感じる。これは完全にコールドスタートだったため、ロータリーエンジンといえども暖機が必要だということだと思いますが、今後改善されてもうちょっと品よく始動してもらいたいなあと感じました。せっかく車自体が上質なんだから。
そう、乗り心地も挙動も非常に上品でしっとりなめらか。この辺は流石に電動車。少し試しただけですが、アダプティブクルーズコントロールも数年前のモデルよりもより洗練されて安心感が高まっていました。
個人的にMX-30に感じていた美点の一つが後席の座り心地。窓が旅客機の窓みたいで、一見閉塞感があるのですが、リビングのソファに腰かけているような快適性と、なんとなく子供のころの秘密基地に隠れているような変な落ち着きがあります(笑)。幅の広いセンターアームレストもあって、後席2名乗車ならかなり居心地が良いのではと感じました。
EVとしての走行距離はカタログ値で107kmだそうなので、一般的な日常用途としては十分、それを超えてもロータリーエンジンで発電しながらモーター走行できる(日産のeパワーみたいに)ので航続距離には不安はないはず。自宅充電できる環境ならオールマイティに使えそうです。
内外装の質感と走行時の動的質感がマッチしていて、全体としてとても上質な印象でした。Edition Rは現時点の最上級グレードなので車両価格が500万円近く、補助金を利用してもまあまあの高価格帯です。価格にふさわしい、あるいはコスパが良いかどうかはこのクルマに何を期待するかで変わりそうですが、クルマ自体は私としては非常に満足度が高そうだと感じました。多分この車は燃費や電費のために購入するものではないと思います。製品コンセプトからしても数が出るタイプとは考えられませんが、モノ自体は私は気に入っています。買えませんけど(;´Д`)
EV界隈は今後数年が勝負だと思います。全個体電池やペロブスカイト太陽電池などの技術・コスト的進展がダイレクトに影響する業界だと思いますので。個人的には”今”ではないですが。
私はBEVが唯一最良の答えだとは考えていませんが、そういう製品群が一定のシェアを持つであろうということは想像できます。ハイブリッドも今後電動効率を高めていくでしょうし、ピュア内燃機関車は確かに消滅していくかもしれませんが水素エンジンにも期待したい。政治的(またはそれに関連した経済的思惑)で強制させられるのでなく、ユーザーの自由選択の結果、移行が進んでいくのが自然で無理がないのではないですかね。
いずれにしてもこれからもクルマが楽しみです。そんなことを考えさせられた試乗でした。
Posted at 2023/12/24 08:59:35 | |
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