今では乗用車生産から撤退して久しいいすゞ自動車製の乗用車ですが、90年代初めまでは他メーカーに負けない個性的なモデルを出していました。
前輪駆動になってから2代目で自社生産最後のジェミニ(JT191系)のカタログです。
先代モデル同様に標準車、イルムシャー、ハンドリングバイロータスの3タイプが用意され、今回はイルムシャーとロータスを見てみたいと思います。
イルムシャーは1.6リッターの4XE1型DOHC16バルブの「イルムシャー」と、それにターボを搭載した「イルムシャーR」が設定されました。
特にイルムシャーRでは、当時の1.6リッター車では最高の180馬力を発揮し、所有する友人に乗せてもらった事がありますが、大人3人乗車でもひとたびアクセルペダルを踏み込めば、シートに押し着けられるくらい強烈な加速力を体感しました。
続いて、ハンドリングバイロータスは、大人のスポーツセダンと言った佇まいで、ブリティッシュグリーンマイカがイメージカラーになっていました。
搭載されるエンジンはイルムシャーと同じNAの1.6リッターDOHCで、外見も大人しめのエアロパーツを身にまとっています。
これは、限定50台で用意されたイルムシャーのタイプコンペティションで、外見では冷却性能向上の為のスポーツグリルやリアルーフスポイラー、室内では限定車専用MOMO製ステアリングに3連メーター(電圧、油圧、過給圧)を装備しています。
ジェミニは北米向けにも用意され、「スタイルス」の名で輸出されました。
面白い事に、外見は「イルムシャー」、室内は「標準車」、足回りが「ハンドリングバイロータス」と色々ミックスされています(笑)。
個性的な乗用車が多かったいすゞ自動車ですが、全日本ラリーでの活躍や、なにより友人のイルムシャーRで体感したあの速さは約30年経っても忘れられないです。
Posted at 2021/05/17 15:10:38 | |
トラックバック(0) | 日記