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2012年04月22日 イイね!

CVT不具合レポート

CVT不具合レポート

■トランスミッション INVECS-Ⅲ CVT 概要
メーカー Jatoco製
型番 JF011E (三菱品番 W1CJA)
トルコン 3要素·1段·2相式
変速比 2.349 ~ 0.394
後退 1.750
ファイナル比 6.466 








■直近の経歴

2007年7月 納車

2010年11月 第1回ミッション交換 距離90,000Km (リビルト品)
2011年3月 エキマニ・スポーツ触媒・マフラー交換
2011年6月 ECU書換え
2011年6月 ATFコート施工
2011年7月 CVTクーラー追加増設
2011年7月 ECU再書換え(トルクリミット値も変更)
2011年12月 NOS設置
2012年1月 第2回ミッション交換 距離145,000Km (中古品)
2012年3月 第3回ミッション交換 距離150,000Km (第2回目の再リビルト)
~現在に至る 距離155,000Km


■不具合の症状
第1回目 4500rpm付近でMTのクラッチが滑るような空転がおこる
第2回目 低速域でジャダー発生→段々ジャダーが大きくる→フェイルセーフ作動
第3回目 中速域でジャダー発生→段々ジャダーが大きくる→フェイルセーフ作動


■要因分析

→金属ベルトおよびプーリーの磨耗
①過走行による経年劣化
②高負荷・回転域の多用による疲労劣化
③馬力トルクUPによる疲労劣化
→油圧制御バルブ、アクチュエータソレノイドの目詰まり損傷
④不純異物混入による目詰まり
⑤CVTオイル交換時によるオイルパン下部に溜まったスラッジの攪拌  



 
■金属ベルトおよびプーリーの磨耗、、、、、要因分析①~③の場合

無段階変速CVTのギア比は、プライマリープーリーとセカンダリープーリーの「開閉」で決定されているのはご存知かと思う
そしてそれと同時に、プーリーの中心部分にあるスプリングの大きな力の締め付けで金属ベルトを挟みプライマリープーリーからセカンダリープーリーへと駆動を伝達する!
この関係において、例えば吸排系弄り・ECU書換え・NOSetc、、、いずれかパワー志向にエンジンを振っていこうとすると、プーリーに挟み込まれている金属ベルトとの間の摩擦抵抗がパワー負けして、どこかで限界値を超えた場合、金属ベルトの『空転』が発生する
空転を繰り返すことにより、プーリー側と金属ベルト側の磨耗が進んで、より一層の空転を引き起こしてしまうのがこの不具合発生メカニズムである

また、摩擦抵抗の限界値を考えた場合、、、、
必要以上なトルクの負荷がプーリーや金属ベルトに掛かるのを抑えるという役目で、ECU側の制御『トルクリミット値』といのがミッション保護の役割がなされている
ただハイパワーを求めた場合、このトルクリミットが邪魔な存在になり、ECUチューンでその設定値の上限を変更することによって高出力の対応を可能にしているという側面もある

CVTオイルの種類について、、、
前述の通り、プーリーと金属ベルトの間には『摩擦抵抗』が重要なファクターになる
そこで通常のMTやATミッションと比較して、CVTフルードに求められる性能が決定的に違っているのは、駆動の伝達における『摩擦係数』に長けるオイル!ということになる
厳密に言えば、摩擦係数値を上げていく "添加材" をブレンドしてあるオイルということらしい
最近は多種多用のCVTオイルが出回っているが、主にはこの摩擦係数を上げることを主眼に開発されているようである
また、アクチュエーターなどのオリフィスを通るオイルは、粘度の低いサラサラ系のオイルが理想なのだろうから、摩擦係数とは相反する性能を如何に両立できるかがカギを握っているようだ
しかしそういった背景の中でも、自動車メーカー側は、純正指定オイルを強く勧めている
純正指定オイルを使わなければ保障の対象外になるという強弁な姿勢すらある
これはCVTオイル(フルード)を、オイルという潤滑油以上に、摩擦係数を確保する為の『機能部品』として捉えているかららしい
果たして新開発されているオイルを使うほうが吉なのか?
それとも保守的な純正指定オイルを使うのがベターなのか?
これもなかなか結論つけがたい話である



使用していたオイルニューテック ATF ZZ-51改
年1回 距離30,000Km毎に交換


■油圧制御バルブ、アクチュエータソレノイドの目詰まり損傷、、、、要因分析④~⑤の場合

第1回と第2回までの距離が約50,000Kmで発生しているということと、更には第2回と第3回までの距離がたった5000Km未満で発生している
いずれも症状的には、ミッションからガタガタガタァっとジャダーが発生して、走行を重ねるとジャダーが徐々に大きくなってきて、最後はエンジン回転がECU側でセーブされてノロノロ走行しか出来なくなる、、、、いわゆるフェイルセーフという状態に!
これは、CVT下部側に位置するバルブボディ内にある油圧制御のアクチュエーターソレノイドの弁に何らかの『目詰まり』が原因と思われる
では、どうして目詰まりが起こってしまうのか?
直近の第3回目の修理からあがってきた、部品交換項目を見てみると
・オイルポンプ交換
・バルブボディAssy交換
・プライマリーおよびセカンダリー・プーリー交換
・金属ベルト交換
となっている
これってトルコンとシャフトとボディケース以外は新品になったじゃんと思いつつも、、、
んんん、オイルポンプ交換とな????
聞く話によれば、通常、CVT内臓のオイルポンプは、修理対象にはあまりならないとう事らしい
考えられることは、なんらか異物が混入してオイルポンプが破損したのでは?
ならば、第2回目と第3回目の間で、異物が混入する可能性があるとすれば、追加の増設したオイルクーラーとそのホースラインかぁ~?無論、確定はできないものの疑いが生じるのも事実である 
 



純正のオイルクーラーに残っていたCVTオイル
ミッションオイルにしては異様に汚い、細かいスラッジも見つかった


目詰まりの原因としてもうひとつ、
CVTオイルの交換時期にも諸説があって、、、、
ジャトコのホームページのQ&Aを探ってみると、『当社のCVTはオイル交換不要』とあり
車検証と同梱してあるメンテナンスノートに記載されている交換時期をみると、『交換不要、もしくは高負荷運転の場合は40,000Kmで交換』と読み取れるような記載になっている
乱暴に言えば、
「ふつーに運転してるなら、オイルは劣化しないから交換しなくていいよ、でも、しょっちゅうブン回すヤツが運転するならスラッジが溜まる前に交換したほうがいいよ」と
丁寧に言えば、
「大人しく運転していれば、オイルが劣化する確立も少ないし、スラッジも溜まりづらいので無交換でいきましょう」
「高負荷で運転する頻度が多いと、スラッジがオイルパンの下部に溜まってしまうケースがあるので、オイル交換時にスラッジが攪拌されてアクチュエーターソレノイドの目詰まりを誘発する危険があるので、スラッジが溜まる前にマメな交換をおススメします」
ということなのだろうか?
でも現実はどこまでが高負荷でどこまでが低負荷なのかも判断が難しいし、オイルの劣化なんて多分110℃あたりを超えるケースが頻発すればやはり駄目なんじゃないかと?ましてCVTの温度管理なんてふつーやらないしね



メンテナンスノートより

----------------------------

以上、、、要因をまとめると、
・プーリーと金属ベルトの『空転』
・アクチュエータソレノイドの『目詰まり』
この2つの要素が複合しあって、数々の不具合が発生しているものだと思われる

----------------------------




■今後の対応について①、、、、物理的な対応策

・追加オイルクーラーについては一度白紙に戻して純正クーラーと純正のオイルラインで様子を見る
ただし、温度センサーのみ移設して温度チェックは継続してやっていきたいと思う
季節にもよるだろうが、温度が110℃を頻繁に超えるケースがあるなら、改めて追加クーラーを検討する

・オイルの種類については、純正指定のオイル(三菱純正ダイヤクイーン CVTF-J1)で様子を見る
ただし少しでも摩擦係数に寄与したいと思うなら、それに有効と思われるecu.com製のATFコートを再度施工する

・油圧制御系のアクチュエータソレノイドについては、容量を増やす方向の強化タイプが存在するらしい
ただし、仮にソレノイドの目詰まり等に対しては有効な措置になる可能性もある反面、逆にアクチュエーターが高負荷に耐えれば耐えられる程、金属ベルトに掛かる負荷が増える方向になってしまうので一概には良いものとは言えないらしい
今後の検討課題としてのこしておく



■今後の対応について②、、、、メンタル対応策

・早く走るという行為と、ミッションを痛める行為は、決してイコールではないということ
ガバッとアクセルを開けてしまうと、無段階変速のECUは思いっきりキックダウンして、プーリーと金属ベルトにかかる負担はかなり大きい

・ある意味キックダウンはECUコントロールからの指令だから、それを逆手にとって、キツネをばかし合うかのような丁寧なアクセルワークを心がけてキックダウンを最小限に抑えつつ、加速時の回転域と速度をうまくリンクさせながらパワーバンドに載せていくかがミッションを痛めないためのミソ!

・アクセルワークは "車重" や "勾配" にも当然影響されるのだから、ただ踏まなければいいってものでもなくって、あくまでもそれら全てに適応している足首のコントロール技術なのだと思う

・そしてあたかも、2サイクルエンジンのようにパワーバンドを維持できるようなアクセルコントロールができるかが、早く走らせるコツかと

・そして 『減速時』 においても、アクチュエーターソレノイドは作動するので、パドルレバーでシフトダウンするにしても、レブに入れるような行為はしないこと、エンブレとフットブレーキのバランスをいかにうまくコントロールしつつ確実に減速できるかがカギになると思う

・INVECS-Ⅲ学習機能付CVT、、、、あたかも学習が終えてしまえば、なんでもOK?
そうではなく、CVTを本当の意味で早くそして長く走らせたいのであれば、アクセルワークについてだけ言わせてもらえるのであれば、実はMT車よりAT車よりシビアにコントロールしなければならないモンだと思った



Dモード、レシオパターン





Dsモード、レシオパターン




■最後に、、、

決め付けたような書き方が多くなってしまったが、あくまでもサンプル数としては "n=1"の世界なのだから、検証の信頼性は極めて低いと言えざるもおえない
信頼性をあげるためには、サンプル数 "n" を増やせばよい事なのだが、裏を返せばミッションの故障車を増やせ!っということだから本末転倒でもちろん本意ではない
逆にCVTミッションの不具合を起こさせないためにはどうしたら良いか?このブログがそのいしずえになるのならありがたいと思う

繰り返し申し上げたい!

CVTは無段階変速である!真の「CVT使い」になれるためには、、、、
・無段階変速機は、燃費や、エンジンパワーをロスの無く伝達できるメリットはあるけれど、その機構において受け止められらるパワーやトルクの限界がどうしても低いということを認識することである
巷で言われているのは、JF011E型CVTの許容キャパシティは精々200ps止まりかなと言う事
・CVTオイルについては、種類や交換時期を本当はエンジンオイル以上に気を使ってもらいたいということ
逆に大人しく乗るのなら、オイル交換不要ぐらいの覚悟も必要かなと
・より早く走りりたいのなら、丁寧なアクセルワークこそ心がけてもらいたいということ

いままで散々弄ってきたなかで、D:5で一番肝心なのは

吸気系でも排気系の弄りでもない、電装系でもないし、

ましてS/CやNOSでも無い!

とどの詰まるところ、性能を生かすも殺すも、、、

『CVTを制する者がD:5を制する!』

ということである。





Posted at 2012/04/22 23:44:02 | コメント(27) | トラックバック(0) | 日記

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