
2025年マンガ大賞受賞作品。
生きづらさを抱える少年少女の成長の物語。
キーワードは「親ガチャなんてくそくらえ!」と「生き直さなくてもいいんだよね。」
これは今の、自分の不遇を親のせいにする、転生に対する強い憧れがある、「親さえよかったら」「転生できればきっとうまくいく」という世相への強いメッセージになっているような気がします。
宇宙飛行士になるという夢、そしてその夢を持つものを育てるという夢を持ち、必死に生きる「二人」の主人公。それがとてもまぶしい漫画です。昨年度の受賞作品「君と宇宙を歩くために」も生きづらさがテーマでした。今、この世の中の若者は、生きづらさであえいでいるのかもです。でも、主人公たちは、それを嘆いて人のせいにしない。ひたすら前向きで、上向き。
情報化社会、SNS、はたしてそれは人と人のコミュニケーションを円滑にしてくれているのか。自分の思いをわかってくれないとは言うけど、わかってもらおうとしているのか。
この作品の1巻を読んで浮かんできたのは、谷川俊太郎の「生きる」でした。そう、生きるということの意味、喜びを考えさせられました。
現在全3巻。さっそく残りの2巻も買おうと思います。泣けるというよりも、胸が熱くなる、忘れていたものを思い出す、そんな作品だと思います。
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Posted at
2025/04/23 17:18:03