
北海道が米どころっていうことですよ
今回の温泉療養では
初泊が空知総合振興局管内雨竜郡雨竜町
2泊目が上川総合振興局管内上川郡東川町
↑な産地ブランド米で知られる自治体だったことから
ネタにしなきゃと思ってましてようやく道産新米が市場に
出てくる頃になったのでそろそろ出荷しただけですw
いきなりですがいいコメの条件のひとつに水のクオリティとも言われてますが
↑の2町に関していえば
豊富かつ良質な地下水
↑に恵まれているという共通点があります
雨竜町は暑寒別岳の
東川町は旭岳の
雪解水が長い年月を経て地下水となるわけでして
特に東川町は北海道唯一で全国的にも珍しい上水道が無い町
つまり
蛇口を捻ればミネラルウォーター

だから米もウマイつーか完全にブランド米としての地位も確保されているわけで
今回はシッカリと東川産米を買ってきたりもしたわけです
しかし北海道が米どころと言われるようになったのは高々ここ30年程のこと
食味の悪さから"鳥またぎ"もしくは"猫またぎ"
消費を敬遠さら在庫が減りにくいことで"やっかいどう米"と揶揄された道産米
1989年に市場解放された↓の品種が革命を起こすことになります
きらら397
登録番号第2151号 アミロース値19%と北海道米としては史上20%を切った品種
従来の北海道米に比べると粘り気があり冷めても美味しく
コシヒカリなどの他ブランド米品種と比較しても低価格な上に
粒が大きく炊き増えがすることや粒がシッカリしており
汁気の多い食材と組み合わせてもふやけないこと特徴を持つ
このため吉野家・松屋などの牛丼チェーンをはじめ丼物を中心とした
外食産業業務用米としても大ヒット商品となった
つまり…↑のきらら397の存在と成功がなければ以後の品種改良
さらにはマツコ・デラックスをイメージキャラクターに設定した
"ゆめぴりか"や"ななつぼし"と言った道産ブランド米も誕生しなかった
↑も過言ではないし米どころ北海道もありえなかったということですよ
では視点を変えてみますよ
2022年時点での自治体別米作付面積&収穫量から見ると北海道は
93,600ha / 553,200t
全国第2位の面積&収穫量
まあ全国1位は言わずと知れた新潟県なのですがそれに比較すると
意外と米どころじゃないって感じてしまうには理由があるのですよ

↑が北海道の振興局別の米収穫量比率マップです
意外と偏っているというと何ですが
上川・空知で全体の3/4を生産なんですよ
じゃあ他のエリアでももっと作ればいいんじゃね?
そう考える方もいるかと思いますが北海道での稲作ってそんな簡単じゃない
元々は東南アジア原産の亜熱帯気候な植物だったイネに改良を加えて
亜寒帯の北海道でも収穫可能にまでした涙ぐましい努力の賜物
それでも冷害などの気候的問題を考えると全道で稲作転換は得策ではない
事実 稲作の北限とも言える水田が存在します
北限の水田
北海道留萌振興局管内天塩郡遠別町字清川114
1897年に試作をした結果1901年から稲作を開始
しかし実際に収穫が可能となったのは1903年以降である
さらにここから北でも水田稲作をトライしたモノのの収穫はできず
ここが日本国内での水田稲作の北限となったわけです
そしてここが北緯44度45分ということで
水田稲作は宗谷ではできない
あれ?どこぞのコンビニと同じだな(笑)
こういう↑な状況や進化の歴史を知ってしまうと
やはり道産米を応援したくなるわけで 現在の道産米エースといえば…
もちもち食感のゆめぴりか
さらさら食感のななつぼし
↑ですが当社的にはななつぼし推しですね
元々サラッとしてて寿司米としても人気の高いササニシキ系統が好きな当社
なので…どちらをセレクトするかはもうおわかりですよね
ちなみに…
ななつぼし以上に好きなフェィバリット道産米が当社にはあります
そらゆき
2014年に北海道産優良品種として採用された銘柄
当初より業務用をターゲットとして開発された品種で
きらら397の特徴である粘り気が少ない食味を受け継いだほか
たれをかけた後の粒感などが評価され吉野家などで制式米として採用された
業務用と侮ることなかれ 噛めば噛むほど甘味を感じさせてくれるのに
サラッとしててカレーなどの汁モノをかけても存在感のある米粒
当社的好みドンピシャな米なんですよ
↑のパッケージからわかるように"ぎんしゃり屋"こと帯広市の川崎米穀が
通販で取り扱っていたのですがコロナ禍直前に姿を消してしまったのですよ
一応問い合わせてみたら入荷しなくなってしまったので…とのことですが
どうもこの時期と前後して吉野家が大量に買い付けるようになったようです
尤もこの銘柄からして作付面積は463haと道内産の0.5%程
しかもの量ではすべてを賄い切れず地域や時期によっては在庫が終了した段階で
きらら397ブレンド米に代替するなど全体的に不足気味なことに代りはない

高々ごはんつーか米ではあるけれど道産米が好きな当社
正直最初は美味くなかったけどここまで変わるとは思わなかった
けれどまだ米どころというのはおこがましいなあw
尤も応援しているからこそ
毎年逃亡…今年は温泉療養ですが
行く度に買ってきちゃうんですよね(笑)