
今日7月2日は半夏生、関東ではあまり馴染みがないですが、近畿地方などではこの半夏生の日にタコを食べる習慣があるそうです。タコの8本の足のように稲もしっかり根を張るようにという意味があるとか。今日のような暑い日にはタコのタウリンで疲労回復なんてのもいいかもしれませんね。というわけで、そんなに頻繁に買うことはないタコですが、今日はタコを買ってみました。個人的にはタコは生タコか茹で蛸です。
ストーリー紹介はタコにちなんだ怪獣が登場する回を紹介します。ウルトラセブンのガイロスや、帰ってきたウルトラマンのタッコング、ウルトラマンタロウのタガール、マイナーなところではウルトラマン80のダロンがいますが、今回はウルトラセブンの蛸怪獣ガイロスが登場する「ノンマルトの使者」を紹介します。ウルトラセブンの中でも永久欠番となった第12話に次ぐ問題作です。欠番となった12話を除くと、
初代ウルトラマンの「故郷は地球」、そして帰ってきたウルトラマンの「怪獣使いと少年」とこの「ノンマルトの使者」はメッセージ性の強い特異な作品です。この回は宇宙や海底にどんどん進出する人間の危うさと貪欲さを危惧している内容とも捉えることができ、人間を侵略者という視点で描いています。視野を広げてみれば自然を破壊し、野生動物を追い込んでいる今のこの時代、動物たちにとっても人間はある意味侵略者だといえます。そして暗い話ばかりでもアレなので、違う視点でこの回を語るとすれば、
ウルトラシリーズのヒロインが初めて水着になった回でもあります。冒頭にアンヌ隊員が浜辺でくつろぐシーンが用意されています。それからやはり冒頭に登場する海底開発センターの職員を二瓶正也が演じています。初代ウルトラマンのイデ隊員役と言った方がウルトラファンには伝わりやすいでしょうか。今回はその辺りのカットも入れながら、ストーリー紹介をしていきます。それでは1968年放送の第42話「ノンマルトの使者」です。
海上では海底開発センターの船上基地となっているシーホース号が停泊していた。海底開発基地センターでは今後の本格的な作業に向けて準備をおこなっていた。
その頃シーホースが停泊する海の近くの砂浜ではアンヌ隊員が日光浴をしていた。そこに真市という不思議な少年が駆け寄ってきた。真市少年はアンヌ隊員に海底開発を停止するよう忠告、止めないとシーホース号が大変なことになると言ってきた。しかしアンヌ隊員は素っ気ない態度であまり気にも留めなかった。
そこにダンが海から上がってくると、真市少年は走り去っていった。アンヌ隊員から少年のことを聞いたダンも真市少年の忠告を全く信用しなかったが、その時、海上のシーホース号が爆発炎上、沈没してしまう。それを見たダンは慌ててポインターに戻り、作戦室のキリヤマ隊長に報告を入れる。
キリヤマ隊長はダンに戻るよう連絡し、フルハシ隊員、ソガ隊員、アマギ隊員をハイドランジャーで出動させる。しかしハイドランジャーが海底開発基地センターへ到着すると、何者かによってセンターは破壊されていた。アンヌ隊員は基地へと戻る車中、キリヤマ隊長に事件の予告をしてきた真市少年の話を報告する。報告を聞いたキリヤマ隊長はアンヌ隊員に真市少年を探し出すよう指示した。漁師の子どもだと考えたアンヌ隊員は近隣の漁師たちに聞き込みをおこなうが、全く手がかりは掴めなかった。そして近くの小学校を訪れるも、授業中で聞き取りができず、後で連絡をもらうことを約束し、ダンとアンヌ隊員は基地へと戻った。作戦室へと二人が戻ると、フルハシ隊員が船とセンターの係員が2人助かったと話し、さらにアマギ隊員が、その助かった2人は真市少年が何かを知っていると言っていたことを報告した。そこへマナベ参謀がテープを持って作戦室へと入ってきた。そのテープは子どもの声で長官宛てに掛かってきた電話を録音したものだった。隊員たちはその電話の録音を再生する。すると「海底はノンマルトのものなんだ。人間が海底を侵略したらノンマルトは断然戦うよ。長官にちゃんと伝えておくれよ、海底はノンマルトのものだから侵略したりすると大変なことが起こるよ。」という声が録音されていた。
アンヌ隊員はその声が真市少年の声だと気付くが、フルハシ隊員とソガ隊員は子どものイタズラだと笑い飛ばしていた。そこにアンヌ隊員に小学校の校長から電話が入り、アンヌ隊員はダンとともに小学校へと向かった。小学校へ向かう途中、ダンは考え込んでいた。ダンの故郷M78星雲では地球人のことをノンマルトと呼んでいたが、「海底はノンマルトのものだ」という真市少年の言葉を受け、人間とは別のノンマルトが存在するのか疑問に感じていた。小学校へ着くと、真市少年と特徴が似た少年たちが呼び出されるが、全員別人だった。
がっかりしながら帰るダンとアンヌ隊員だったが、帰りの道中、アンヌ隊員が海辺で真市少年を発見、真市少年に駆け寄り、なぜ海底開発センターが壊されてしまったのかと尋ねる。すると真市少年は海底はノンマルトのものだからノンマルトが怒ったんだと説明する。すかさずアンヌ隊員がノンマルトって何のことなのかと尋ねると、真市少年はノンマルトこそ本当の地球人だと答えた。そしてノンマルトは人間よりずっと昔から地球に住んでいたが、人間に海に追いやられてしまったと語った。そして地球人だと思い込んでいる人間は本当は侵略者だと告げた。アンヌ隊員は真市少年も人間なら人間の味方をするべきだと説得するが、真市少年は耳を貸さず「人間がやるんならノンマルトもやるよ、僕知らないからね。」と言って海へと飛び込んで消えてしまった。
そこへダンが駆けつけるが、その時ダンのビデオシーバーにキリヤマ隊長から城南大学の海底探検部の船が襲われたと連絡が入る。ダンとアンヌ隊員は急いで基地へと戻る。フルハシ隊員とアマギ隊員とダンは現場へウルトラホークで急行、するとそこには八本足の蛸のような姿をした怪獣がちょうど船を襲っているところだった。
ウルトラホークで怪獣を攻撃すると、怪獣は海底へと姿をくらました。海底ではハイドランジャーでキリヤマ隊長とソガ隊員が出撃していて、怪獣を追いかけミサイルを発射する。ウルトラ警備隊に攻撃された怪獣は海底で倒れ死んだかと思われた。一件落着した隊員たちは作戦室へと戻り休憩していた。そこにマナベ参謀が入ってくる。そして真市少年からウルトラ警備隊が倒したのはノンマルトではなく、蛸怪獣ガイロスだと連絡があったと話す。さらにノンマルトは原潜グローリア号で地上を攻撃すると宣戦布告してきたと告げた。原潜グローリア号は2ヶ月前に太平洋で行方不明になっていたイギリスの原子力潜水艦だった。しかし真市少年はそれを電話で伝えてきたことにより、電話を逆探知され居場所を特定され、地球防衛軍の隊員に追われていた。ダンも急いでその現場へと向かう。防衛軍の隊員に挟み撃ちにされ取り囲まれた真市少年だったが、その時岩陰からレーザー光線が発射され、防衛軍の隊員たちは全員気を失ってしまう。
岩陰に潜んでいたのはノンマルトだった。
ダンがそこへ駆けつけるが防衛軍の隊員たちは全員倒れていて、真市少年の姿もなかった。そして海からは原潜グローリア号が浮上、漁村にミサイル攻撃をはじめた。それを受けウルトラ警備隊はウルトラホークとハイドランジャーで出動する。原潜グローリア号を操縦していたのはノンマルトだった。
ダンは岩場へと走りウルトラセブンへと変身しようとウルトラアイを取り出す。しかしその時目の前に真市少年が現れ、「ノンマルトは悪くない、人間がいけないんだ、ノンマルトは人間より強くないんだ、攻撃をやめて。」と訴える。ダンは別の場所へと走り再度変身しようとするが、またしても真市少年が立ちふさがり、「ウルトラ警備隊のバカヤロウ」と叫ぶ。しかしダンは戦わなければならないと真市少年の訴えに戸惑いながらもウルトラセブンへと変身した。
すると倒されたと思われたガイロスがまたしても海から出現、ウルトラセブンは海上でガイロスと戦う。
その間ノンマルトの乗る原潜グローリア号は海底へと逃亡、ハイドランジャーがそれを追う。ウルトラセブンは海上でガイロスと揉み合いながら、アイスラッガーを手にするとガイロスの足を切断、海底のハイドランジャーも原潜グローリア号を追い詰めミサイルを撃ち込み爆破する。
するとハイドランジャーの行く先に海底都市が現れる。それはノンマルトが築いた海底都市だった。キリヤマ隊長は人間より先に地球人が存在したとは信じられず、宇宙人の侵略基地だとしたら放っておけないとハイドランジャーで海底都市にミサイルを撃ち込む。
ガイロスもウルトラセブンのアイスラッガーに倒れ、キリヤマ隊長は海底は我々人間のものだと勝利宣言をする。その後事件も解決し隊員たちは砂浜で楽しんでいた。しかしダンとアンヌ隊員だけは真市少年のことが頭を離れず複雑な心境で砂浜にいた。その時近くの岩場に真市少年の幻が現れ、「ウルトラ警備隊のバカ」と大声で叫ぶ。確かにその声を聞いたダンとアンヌ隊員は岩場の方へと向かった。しかし岩場には真市少年ではなく、一人の女性が立っていた。アンヌ隊員が女性に海底開発センターの遺族の方ですかと尋ねるが、女性は遺族ではなく、この岩場で息子を亡くした母親だった。そして女性の前には墓標があり、そこには真市と書かれていた。それを見たダンとアンヌ隊員は衝撃を受ける。真市少年は霊となって、ノンマルトの使者として地上に現れていたのだった。
問題作と言われることの多いこの回ですが、結局ノンマルトが本当の地球人だったのかどうかは最後まで触れられず、うやむやで物語は終わってしまいました。しかし、後に平成ウルトラセブンでこれの続編とも言えるようなノンマルトの過去に触れる回が登場します。それは機会がありましたらここで紹介します。
そして最初に書いた
アンヌ隊員の水着シーンですが、アンヌ隊員を演じた菱見百合子によると結構ノリ気で撮影に挑んだようです。しかし、その後が問題だったようで、撮影終了後、砂だらけになった菱見百合子にスタッフは先に風呂に入るよう勧めたそうです。その旅館の風呂は水槽風呂と呼ばれる外から中が見える風呂だったようで、スタッフはそれを知っていて菱見百合子に先に風呂に入るよう勧めたなんていうエピソードが残っています。もっとも菱見百合子はウルトラセブンの後になかなかな大胆な写真集を発売していますが・・・。
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Posted at
2018/07/02 19:39:16