
今日は休みなので少し早めの時間帯に更新します。そして
今日はマツダ創立100周年の日でもあります。マツダ100周年に合わせたわけではありませんが、今日からの上原氏追悼企画は上原氏がメインライターをつとめた帰ってきたウルトラマンを紹介していきます。帰ってきたウルトラマンにはマツダのコスモスポーツがマットビハイクルとして全編通して使われています。マツダ100周年の公式ページのトップにも大々的に使われているコスモスポーツはマツダの最高傑作にも挙げる人も多いのではないでしょうか。実際マツダが公式でおこなっている過去の車の総選挙ではロードスターに次いで2番目に票を集めています。個人的にも好きな1台です。というわけで、今回はストーリーを紹介する前に、100周年サイトのコスモスポーツとカッコいいマットビハイクルのスクリーンショットをいくつか紹介します。
年末にもらったマツダのカレンダーにもしっかりと100周年のアイコンが刻まれています。
ここからはマットビハイクルのスクリーンショットです。
ウルトラセブンのポインターもカッコいいですが、コスモスポーツベースのマットビハイクルもカッコいいですね。ちなみに昭和シリーズではこのマットビハイクルの他に、ウルトラマン80のUGM車両でもマツダの初代RX-7が使用されていました。デザインに優れたマツダ車は特撮にも向いているのかもしれませんね。さて、ここからは本題に戻りますが帰ってきたウルトラマンは全51話が制作され、そのうちの19作品で上原氏は脚本を担当しています。メインライターをつとめたシリーズとあってか、帰ってきたウルトラマンの上原作品は特に名作が多いことで知られています。その中から特に名作と名高い回を中心に紹介していきたいと思います。最初となる今回は1971年4月30日放送の第5話「二大怪獣東京を襲撃」とその翌週5月7日に放送された第6話「決戦!怪獣対マット」を紹介します。この回で目立ったのはやはり岸田隊員とその叔父の岸田長官です。シリーズ早々、この回で岸田隊員が嫌いになった人もいたのではないでしょうか。さらに酷かったのが岸田長官です。怪獣を倒すためには手段を選ばず、あやうく東京を焼け野原にするところだったワンマンの救いようのないトンデモ上司。時代とともに今はこのような上司は減ってきているとは思いますし、仮に今の時代なら完全にパワハラ扱いを受けること間違いなし。この回では作戦が失敗したらMATは解散だなどと一方的な通告をする散々ぷりでした。そしてこの帰ってきたウルトラマン以降、このような権力を振りかざす長官や司令官というのが定番化していきました。ウルトラマンAでもゴルゴダ星を爆破するため北斗にウルトラ兄弟もろとも自爆するように命令した高倉司令官、ウルトラマンタロウでZATに逆ギレしてオロン島を沈没させたスミス長官、何かあるとすぐに核ミサイルを使用させようとするウルトラマングレートのブリューワー将軍、タイプは違いますが、ウルトラマンネクサスの松永管理官も冷徹でウルトラマンである憐を拘束しその光を兵器として使おうとした曰く付きの人物でした。中にはウルトラマンティガのサワイ総監やウルトラマンガイアの千葉参謀、ウルトラマンマックスのトミオカ長官のような穏やかで人徳のあるトップもいましたが、作品にインパクトを与えるのはどちらかというと“悪”な上司の方でしょう。それでもサワイ総監の存在感は特別なものがありましたけどね。というわけで、岸田長官と岸田隊員の嫌みな部分が目立つ回となってしまった回でしたが、他にもマットジープでツインテールに立ち向かうMATや、夕陽をバックにしたウルトラマンジャックの激闘など、見所たっぷりの5話と6話を紹介していきます。
友達と下校中だった次郎は工事現場で怪獣の卵らしきものを発見、郷に通報した。通報を受けて岸田隊員と郷がマットビハイクルで現場に駆けつけた。しかし岸田隊員はそれをただの岩だと判断し、念のためにとマットシュートでその岩を焼いて帰ろうとする。しかし気になった郷はその岩に耳を傾ける。何かを感じ取った郷は岸田隊員にもっと調べる必要があると提言するが、岸田隊員にその必要は無いと一喝され帰還することになってしまう。
基地に戻った岸田隊員は自分の判断を信用せず調査した方がいいと提言した郷に怒りをぶつける。
加藤隊長は岸田隊員と郷をなだめ、郷に岸田隊員を信じてやれと諭す。その直後、MATに第2採石場で異常な地震が頻発しているとの連絡が入った。加藤隊長は南隊員と上野隊員にマットジャイロで調査に向かわせた。南隊員と上野隊員が現場に到着すると、粉塵の中から地底怪獣グドンが出現した。
そこに岸田隊員と郷がマットアローで応援に駆けつける。岸田隊員はグドンにマットアローを接近させ、その瞬間にMN爆弾を撃つよう郷に指示する。しかし発射直前、郷は地上に子どもを発見し、岸田隊員の発射指示を無視して攻撃を取りやめてしまう。怒る岸田隊員に郷は子どもがいたと説明するが、その時既に子どもはいなくなっていた。そしてグドンも地中へと逃げてしまった。帰還した岸田隊員は岩石の一件で郷は自分に反感を持っていて、そのために指示に従わなかったと激しく郷を糾弾した。さらに岸田隊員は加藤隊長に郷を処分するよう詰め寄る。南隊員と上野隊員は郷を庇うが、郷は加藤隊長に3日間の自宅謹慎を命じられてしまった。
その直後、第5農場で局所的な大地震が発生した。加藤隊長と岸田隊員は現場へ調査に出向いた。一方の郷は工事現場に足を運びもう一度岩を調べさせてほしいと頼み込むが、もう岩は地中に埋められてしまい、申し出を断られてしまった。
郷は肩を落としながら坂田の自動車修理工場を訪れる。坂田は自分が小学生の時に窓ガラスを割った犯人と間違われ、先生に怒られ1週間学校を休んで抗議した過去を話し、正しいことならば自分の意見をどこまでも押し通すべきだと郷を励ました。
そこにアキが友人を連れ帰ってきた。アキは郷にショッピングセンターで買い物に付き合ってほしいとお願いするが、郷は謹慎中だからとそれを断った。そして郷はアキにショッピングセンターに行ってはいけないと忠告をする。郷はショッピングセンター近くの工事現場に埋められた岩が気がかりだったが、そのことをアキに言えず、アキは友人とショッピングセンターに行ってしまう。
すると買い物中に巨大な地震が発生、同時に地中から巨大な丸い物体が出現した。アキと友人たちは地震で崩れた建物の下敷きになってしまった。
騒ぎを聞きつけ郷と坂田と次郎が現場へと駆けつける。その時郷に基地に戻るよう緊急招集がかかった。基地には岸田隊員の叔父の岸田防衛庁長官が駆けつけていた。岸田長官は岸田隊員に地中から現れた巨大な物体について報告を求めた。岸田隊員は地中から現れたのは古代怪獣ツインテールの卵で、グドンはツインテールを餌にする怪獣だと書かれた文献を示した。岸田長官はこのままではツインテールの卵を求めグドンが出現すると不安視し、ツインテールの卵をMN爆弾で焼き払うよう命じた。
そこに郷が帰還、卵のすぐ下で5人の人間が生き埋めになっていると告げ、MN爆弾の使用を待つようにとお願いした。しかし岸田長官はMN爆弾は地上で使用すれば地下には影響は無いと話し、長官である自分の命令に背くとどうなるかわかっているのかと傲慢な態度を見せる。怒った郷はMATのバッジをもぎ取ると、バッジを岸田長官の前に置いて立ち去っていく。上野隊員は郷を追いかけ、無責任な行動は取るなと言い聞かせるが、郷はその場を去って行った。
その後、岸田長官は直ちにMN爆弾作戦を実行するようMATに命令し、いざという時は必ずウルトラマンが来てくれると大笑いしながら帰って行った。
岸田隊員は長官の命令通り直ちに出動するべきだと加藤隊長に告げるが、加藤隊長はMATの犯した不始末はMATのやり方で収拾をつけなくてはならないと話し、5人の救出を先に実行すると決めた。
郷は再び瓦礫に閉じ込められたアキたちを助けに現場に駆けつけ、瓦礫収拾に取り掛かった。そこに上野隊員が駆けつけ、一緒に手伝いはじめる。しかしその時卵が割れ、中からツインテールが孵化してしまう。
郷はツインテールに向かって走り出すと、ウルトラマンジャックに変身し、ツインテールに立ち向かう。
一方、瓦礫の前に加藤隊長と他の隊員たちも駆けつけ、一丸となって瓦礫の撤去を開始した。しかし地上ではツインテールにウルトラマンジャックが苦戦し、カラータイマーが点滅をはじめる。ピンチに追い込まれたウルトラマンジャックにさらに追い打ちをかけるかのように、地中からグドンも出現する。ウルトラマンジャックは絶体絶命のピンチに追い込まれた。
ここで5話は終了、翌週の6話へと続きます。
地底怪獣グドンと古代怪獣ツインテールの猛攻を受けたウルトラマンジャックはエネルギーの限界を迎え、ついに力尽き消えてしまう。
グドンとツインテールの近くで倒れた郷は南隊員と上野隊員によって助け出され、買い物中に地下に閉じ込められてしまったアキたちも救急隊によって搬送された。一方、ツインテールはグドンから逃げるため市街地から海の方へと遠ざかっていった。郷は救急搬送されたアキの元へと駆けつける。そこに南隊員とともにやって来た上野隊員が、郷にMATに復帰するよう懇願するが、郷はそれを拒否した。怒った上野隊員は郷を罵るが、上野隊員は南隊員に連れ出されて病室をあとにした。
基地ではMN爆弾を使用せずグドンを取り逃がしたことに対し岸田長官が激怒、加藤隊長を叱責していた。
そこにグドンが夢の島に出現したとの一報が入る。MATは夢の島に出撃し、MN爆弾を使用するが、グドンを倒すことはできず、またしても地中に逃げられてしまう。MATが帰還すると、打つ手が無くなった岸田長官が次の手段を考えていた。すると佐竹参謀が岸田長官に耳打ちをした。佐竹参謀はスパイナーの使用を岸田長官に提案したのだった。スパイナーは水爆並みの威力を誇る防衛軍の最終兵器だった。岸田長官は即座にスパイナーの使用をMATに命じた。加藤隊長はスパイナーを使えば東京は廃墟と化してしまうと反対するが、岸田長官の一声でスパイナーの使用が決定してしまう。
東京一帯に避難命令が出され、重体のアキも転院を求められてしまう。しかし坂田は転院を拒否し、自宅へ連れて行くことを決めた。郷も坂田とアキとともに坂田の自宅に戻った。
そこに加藤隊長が隊員たちとともに訪れる。岸田隊員がこのまま家にいては死んでしまうと坂田に告げる。
すると坂田は昭和20年3月、東京大空襲の時の話しをしはじめる。坂田の母は疎開することを拒み、まだ子どもだった坂田と庭の防空壕で難を逃れた過去を話した。しかし岸田隊員スナイパーの威力は鉄やコンクリートをも溶かす高熱だと忠告する。その話を聞き、郷はMATがスパイナーを使用することを知ることとなった。加藤隊長はスパイナー使用を反対したが聞き入れられなかったことを郷に力ない口調で説明した。岸田隊員は今更変更はできないと郷を冷たく突き放す。郷はMATの使命は人々の自由を守り、それを脅かすものと命をかけて戦うというものではないかと加藤隊長に迫る。すると加藤隊長は自分と一緒に任務を遂行しようと郷にMAT復帰を促した。そして郷は加藤隊長ら隊員たちと基地へと戻った。加藤隊長は基地へ戻るともう一度MAT復帰にチャンスの機会を与えてくれと岸田長官に頼んだ。岸田長官は加藤隊長にスパイナーの他にどんな作戦があるのかと尋ねる。加藤隊長は怪獣に10mまで急接近して麻酔弾を撃ち込む作戦を提案した。岸田長官は佐竹参謀に助言を求めるが、麻酔弾が効果を発揮するかどうかもわからず、危険な作戦はやめた方がいいと加藤隊長の提案は否定されてしまう。
その時第四埋立地で怪獣が原因と思われる異常振動波が発生する。岸田長官は防衛軍の隊員にスパイナーの用意ができているかと確認する。それを聞いた加藤隊長は再度岸田長官にチャンスをくれと食い下がる。すると岸田隊員もそれに続き、隊員たちもみな岸田長官にMATの出撃許可を求めた。ついに岸田長官はついに折れ、MATの出撃を認めた。しかし岸田長官はもし作戦が失敗した場合はMATは解散だと条件をつけた。MATは存続をかけ第四埋立地へとマットジープで出撃した。そして第四埋立地へと出現したツインテールとMATの攻防がはじまった。
MATはマットジープでツインテールに接近しマットバズーカでツインテールの左目を潰すことに成功する。
しかしそこにグドンが出現、マットジープが横転しMATは窮地に追い込まれてしまう。郷は粉塵の中に突っ込んでいくとウルトラマンジャックへと変身した。
ウルトラマンジャックはツインテールを押さえつけると、その隙にMATはツインテールの右目もマットバズーカで潰すことに成功する。
視力を失い暴れ狂うツインテールはグドンに噛みつくが、逆に反撃に遭ってしまい、地面へと叩きつけられ絶命してしまった。
残ったグドンもウルトラマンジャックのスペシウム光線で爆破された。
MAT解散をかけた激闘を戦い抜いた加藤隊長は隊員たちに感謝の言葉を述べ隊員たちを労った。重体だったアキも意識を取り戻し快方へと向かった。
冒頭にも触れましたが、100周年を迎えたマツダが何をしてくれるのか楽しみに待ちましょう。丸本社長の「100周年の記念の品」という発言もありましたしね。とりあえずジュネーブモーターショー2020に期待ですかね。次回の上原氏追悼企画第10弾は「大怪鳥テロチルスの謎」と「怪鳥テロチルス東京大空爆」を紹介します。