アジサイ育種プロジェクト2020 vol.５‐Hydrangea‐

アジサイ育種プロジェクトですが、第３弾、第４弾も蒔いてしまいました。実はこれが一番の本命だったりします。第１弾や第２弾も交配親は面白い特徴を持っている品種ですが、片親が野生種なので、いきなり子の世代に良いものは期待できません。それに比べ、第３弾と第４弾は様々な遺伝情報を持ち合わせた交配種を両親に使用しているため、もしかしたらいきなり子の世代で優良なものが出る可能性があるのではないかと期待しています。

ただ、もっとも期待の大きい第４弾の雌しべ側の親は八重品種のため、種が採取できたのはごくわずかな量でした。そもそも発芽するのかもまだわかりません。これも初めてのことなので、試行錯誤ですね。それから、花粉親との開花のタイミングが合わず、真夏に咲いた２番花を交配に使用したのも少し不安な点です。霜が降りる１２月まで蒴果が熟すのを待ちましたが、きちんと発芽するんでしょうかね。

第３弾の方も２番花の蒴果でしたが、こちらはビッシリと種が詰まっていて、大量に種を確保できました。播種後のポットです。





拡大するとこんな感じです。アジサイの育種をしたことがある人であれば、どれが種かは一目瞭然だと思います。



それとは正反対に、第４弾のポットは間近で見てもどこに種がいるのか蒔いた本人ですらわかりません。でも確実に種はいます。問題は発芽するかどうか。

とにかく今年は初めてのことが多かったので、２０２０実生オリジナルは今後も試行錯誤の材料集めのつもりでやっていきたいと思います。