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Agent ジンのブログ一覧

2015年03月07日 イイね!

マツダ・CX-3XD Touring(MT車)試乗レポート

マツダ・CX-3XD Touring(MT車)試乗レポート









~とにかく乗りやすい6MT~

先週6ATのCX-3を試乗しましたが、今回は6MTのCX-3を乗る機会があったので、6MTでの試乗レポートを記載します。

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◆試乗車情報◆

車種:CX-3
グレード:XD Touring
排気量:1500cc
ミッション:6MT
車両重量:1240㎏

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◆エクステリアデザイン◆



先週試乗した6ATのCX-3はセラミックメタリックだったが、今回はソウルレッドメタリックだった。セラミックメタリックも悪くないが、個人的にはソウルレッドメタリックの方がデザインの力強さを感じた。

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◆インテリアデザイン◆

内装も前回試乗した6ATモデルと同じ仕様。ただ、今回感じたのは、サイドブレーキが助手席側にあるせいか、位置としてはやや遠いと感じた。また、シートポジションを調整するとMTのシフトノブがやや低い位置にある感じがした。ヴィッツのMTを試乗した時にも感じたが、もう少しシフトノブが高い位置でも良い気がした。

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◆動力性能◆

ATモデルよりも軽く、さらにATよりダイレクト感の強いMTとあって、走らせるとATモデルよりも軽快に走る印象。やはり現時点ではマツダのスカイアクティブディーゼルは2200ccも1500ccもMTの方が相性が良いというのが試乗しての感想である。

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◆ステアリング・足回り◆

ステアリングフィールはMTもATも特に変わりはないので、ここではシフトフィールとクラッチについて記載する。まずはシフトフィールだが、アテンザと比較すると滑らかで軽い印象である。雰囲気で例えるなら前期型GJアテンザのゴツゴツした足回りと滑らかな現行アクセラの足回りの違いのようなもの。アテンザのシフトフィールは重厚感のあるシフトフィールだが、CX-3では滑らかさが際立っていた。クラッチの踏みしろはアテンザよりもかなり浅い。この辺りはユーザー層の違いを考慮したのかどうかは不明だが、スイフトスポーツやフィットRSにかなり近い。ただ、それらとの違いは、クラッチの繋がる領域が広いことである。よほど浅い位置(手前)でなければ繋がってしまう感じであった。たいていの車のクラッチペダルは奥や手前では繋がらないが、CX-3ではそのような繋がらない領域の踏みしろをカットして、必要な領域だけを残したようなイメージである。つまり、シフトもクラッチも非常に扱いやすい仕様だということ。そして1速2速間のシフトチェンジ時のショックが異常に小さい。どうしても1速2速間のシフトチェンジ時のショックは3速4速間や5速6速間に比べて大きくなりがちだが、CX-3に関してはかなりそこが抑えられている。まとめると、CX-3の6MTは非常に扱いやすいMTであるということ。おそらく、長距離を乗ってもそれほど疲れないと思われるが、扱いやす過ぎて、MTとしての奥深さや面白さという点においてはおそらく賛否が色々出てくるものと思われる。個人的には車格や車の性格という面を考えると、このシフトフィーリングはCX-3よりもむしろアテンザの方が性格的に向いていると思った。

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◆居住性・静粛性◆

居住性、静粛性についてはATモデルに準ずる。とりわけこのタイプの車としては広くは感じないが、広さをウリにしている車ではないので、必要十分という評価が最も適した評価である。

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◆総評◆

とにかく乗りやすいMT車というのが今回の感想。ただ、メーターの左側にあるシフトインジケーターのデジタル数字が大きすぎて、好んでMT車を選ぶ人にはスポーティーさを損ねると評価されそうである。その辺も含めて、久々にMT車に乗る人にも乗りやすい設定にはなっている。個人的にもしCX-3を選ぶとしたらやはり6MT仕様である。

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◆5段階評価◆

エクステリア:★★★★
インテリア:★★★
動力性能:★★★★
足回り:★★★★
静粛性:★★★
コストパフォーマンス:★★
Posted at 2015/03/08 14:06:12 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗レポート | クルマ
2014年11月02日 イイね!

マツダ・デミオXD試乗レポート

マツダ・デミオXD試乗レポート









~ハイブリッドの牙城に挑むディーゼルデミオ~

CX-5から始まった新しいマツダの魂動シリーズ第4弾デミオ。そのCX-5やアテンザで評価されていたディーゼルエンジンがついにコンパクトカーにも搭載されると注目を浴びていた新型デミオ、早速そのディーゼルモデルに試乗してみました。

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◆試乗車情報◆

車種:デミオ
グレード:XD Touring
排気量:1500cc
ミッション:6AT
車両重量:1130㎏

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◆エクステリアデザイン◆

写真はガソリンモデルで2台あった試乗車のうちイメージカラーであるプレミアムソウルレッドメタリックという魂動シリーズの定番カラー。フォルムはDE型(現行の一つ前のモデル)の形状を踏襲しながら、魂動デザインを取り入れたデザインになっている。大きなアテンザはそのサイズを生かしたのびやかなスタイリングになっているのに対し、デミオは対照的にサイズが小さいため前後が詰まり凝縮したような塊感のあるスタイルである。内外装とも各方面からの評価が高いが、高いがゆえに、荒削りな部分も気になるところで、ピラーやリアバンパーの樹脂部分がやや残念。コンパクトカーとしてはいたって普通の仕様ではあるが、それらがブラックで塗装されていたりするとさらに引き締まった質感の高いエクステリアになる。

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◆インテリアデザイン◆


今回のモデルチェンジでディーゼルエンジンとともに注目されているのが内装の質感である。メーカー側もコンパクトの概念を覆す質感と自信を持って謳っているが、確かに他の国産コンパクトにはない雰囲気がある。インテリアデザインは一言で言うなら硬派なデザインということである。フィットやアクアは誰にも親しみやすい雰囲気の内装だが、それらとは間逆、タイプ的にはスイフトのような内装デザイン。ただ、質感は今あるコンパクトカーの中でも間違いなくトップ。それも断トツのトップで、期待を裏切らない内装になっていた。

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◆動力性能◆

内装も気になる部分ではあったが、やはり一番気になるのはディーゼルエンジン。今回は試乗コース内でイベントが開催されていたようで、渋滞や混雑が多かったのでいつもの試乗にましておとなしめの試乗となった。それでもトルクの太さは十分体感できるものだった。今までのデミオのイメージというと軽快なイメージであったが、それを所有していて8万キロも乗った私が乗るとギャップがあり過ぎて違和感を感じるほどであった。具体的に言うと、外側は小さなコンパクトカーで軽快に走りそうな雰囲気なのに、いざ走ると、力強いSUVを運転しているような感覚になります。そういう意味では軽快感はないが、当然非力と感じることもなく、通常の走行では底を感じることはまずないエンジンです。

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◆ステアリング・足回り◆

ステアリングはズッシリとした重みがあり、これまた他の国産コンパクトとは一線を画すステアリングフィールになっている。ドライバーの意のままに操れるコンパクトカーは数少ないので、非常に好印象だが、女性にはやや重く感じるかもしれません。足回りは現行アクセラ同様、ロールが少なく安定感抜群のしなやかセッティング。CX-5とアテンザは新世代マツダの初期ということでまだ熟成の余地があったが、アクセラ以降の足回りは非常によくできてきる。デミオも例に漏れず、硬めのセッティングの中にしなやかさを兼ね備える良い足回りである。

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◆居住性・静粛性◆

居住性は割り切っているデミオ、内装やエンジンなどかなり気合を入れたモデルチェンジの中で、唯一ほとんど前のモデルと変わっていないのが居住性。無理に室内空間を広げたりしていない点はむしろ好印象。デザインと走りで選ぶのがデミオであり、ユーティリティを求めるのであれば他のコンパクトカーを選ぶべきである。逆に言えば居住性を割り切っているからこそのデザインや走りがあるということで、それがデミオの良い所。静粛性は、まずディーゼルエンジンそのものが静か。エンジンをかけた状態でボンネットを開けると、ディーゼルとは思えないくらい普通な音量とエンジン音で、アテンザやCX-5の2200ccディーゼルエンジンと比べても一段と静かで、ディーゼルらしくない音になっている。車内に入ってくるエンジン音も抑えられており、特に低速時のガラガラ音や振動は2200ccのディーゼルエンジンよりも進化していると感じられる。

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◆総評◆

他のコンパクトカーが女性ユーザー層拡大や居住性、機能性、収納スペースなどを重視する中、前のモデルから他のコンパクトカーとは違い独自の路線をデミオ、今回のモデルチェンジを受けて、さらに硬派でカッコいいコンパクトへと進化した印象です。車として最も重要な走行性能は足回りも含め、もうコンパクトの域を超えた車となっています。ちなみに今回5分程度の試乗で計測した燃費は20.0㎞/l、1回に15分ほど走行するような条件であればカタログ値に近い数値が出そうな感じでした。

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◆5段階評価◆

エクステリア:★★★★
インテリア:★★★★
動力性能:★★★★
足回り:★★★★★
静粛性:★★★
コストパフォーマンス:★★★
Posted at 2014/11/02 20:06:19 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗レポート | クルマ
2014年07月05日 イイね!

スバル・レヴォーグ試乗レポート

スバル・レヴォーグ試乗レポート









~スバル渾身のNewツーリングワゴン~

今回はスバルの新たな代名詞になりうる可能性のあるレヴォーグの1.6モデルに試乗しました。発売前から大きな注目を集めていた新型レヴォーグのポテンシャルはいかなるものか、コーナーのきつい道、アップダウン、市街地、幹線道路と色々な角度からその走りをチェックしました。

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◆試乗車情報◆

車種:レヴォーグ
グレード:1.6 GT-S Eye Sight
排気量:1600cc
ミッション:CVT
車両重量:1550㎏

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◆エクステリアデザイン◆

今回試乗したモデルはディーラーで一番売れ筋のグレードであるという1600ccエンジンにアイサイトが搭載されたモデル。カラーは特別塗装色のクリスタルホワイト・パール。まずはじめに確認したのが、レヴォーグに新たに採用されたレヴォーグクリアという塗装。こちらはマツダのプレミアムソウルレッドメタリックのようなパッと見でわかるような深みを出したりするものではなく、塗装の強度を上げるのが主な効果だそうです。こちらに関しては営業の方も肉眼ではほとんど変わらないが、キズなどがつきにくいという言い方をされていました。全体的な外観は、フロントを見るとまず目に付くのがボンネットの大きなエアインテーク。このエアインテークとフロントグリルはなかなか迫力があり、オプションのLEDアクセサリーライナーもフロントにシャープな印象を与えていました。リアは2本出しのマフラーがやや目立つ程度でフロントほどの新鮮味は感じません。ただ、特筆すべきはサイドのアンダースポイラーで、こちらは純正とは思えない社外エアロのような厚みと“ひねり”のデザインが与えられており、上から下までしっかりと練られたデザインであることが伺えます。総括すると、スバルらしい武骨なラインを残しながらも、現代風にアレンジされた新しいスバルの1台といえます。

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◆インテリアデザイン◆


内装は良い意味でスバルの内装イメージを払拭した雰囲気になっています。安っぽさ、垢抜けしない感じ、地味といったマイナスなイメージは一切ありません。特に常に目線に入るスピードメーターとタコメーターはいつまでも見ていたいとも思える非常に洗練されたデザインと質感に仕上がっています。数字のフォントこそ真新しさはないものの、ブラックベースの文字盤、視認性の高いバックライト、非常に美しいシルバーのメーターリングとクリスタルブルーの間接照明は、従来のスバル車を超えるだけでなく、他の国産車と比べてもトップクラスの視認性と美しさを持ち合わせています。水温計や燃料計もアナログ表示というのもスバルらしく、非常に凝っていて好感が持てます。コンソール周りは従来のスバルのデザインを踏襲するデザインになっています。ナビ周りのデザイン性こそレガシィほどの新鮮味や高級感はありませんが、このクラスとしては十分合格点のつくりです。ドアトリムはスバルらしい直線ラインの多い武骨さがあり、この辺りのデザイン性が上がるとなお内装の質感が上がるのではないかと思います。それでも内装のは外装以上に全体的にレベルアップした感がありました。

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◆動力性能◆

今回のレヴォーグ試乗で最も衝撃だったのが“走り”。エンジンの諸元表を見るとそれなりに面白いエンジンだろうなと思いはしましたが、1550kgの車重ではどうなのかと半信半疑な部分もありました。ただ、その不安はアクセルを踏んだ瞬間に全くなくなりました。とにかく今まで様々な車を試乗しましたが、レヴォーグは今までに感じたことのない強烈な何かを感じました。車重を全く感じさせないどころか、軽々と走り出し、どこまでも湧き上がるようなエンジンの出力とターボのトルク、そしてリニアな反応、ダメな部分を探そうとしてもそれが出てきません。トヨタやホンダのDセグ高級ハイブリッド車や、スバルのエンジンを積んだ86でもこの感覚は味わったことがありませんでした。アテンザのディーゼルエンジンの力強さも感心はしましたが、レヴォーグは感心とか感動とかいうレベルではなく、衝撃のレベルです。1600ccという排気量を忘れさせる物凄いポテンシャルを秘めたエンジンです。とにかく非の打ち所がないデキ、と感じながら試乗していて一つだけスバルにクレームを言うことを思いつきました。なぜこんな素晴らしいエンジンになぜMTを設定しないのか。本日2ヶ所で試乗しましたが、どちらの営業の方にも是非と要望しておきました。確かに商売としてイマドキMTを設定するのは現実的ではありませんが、それをやってくれるのはマツダやスバルであって、そんなマニアックなところが好きなコアなファン層だっているわけですから。でもMTを妥協してCVTでも欲しくなるほどのエンジンであることは確かです。ちなみにこれは全てインテリジェントモード、いわゆるノーマルモードでの走りの感想です。スポーツモードでも走行しましたが、インテリジェントモードでも十分過ぎるくらいの走りだったので、スポーツモードは少し試しただけでインテリジェントモードに戻しました。走りが良過ぎてスポーツモードで市街地走行は逆に扱いづらいくらいでした。

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◆ステアリング・足回り◆

ステアリングはこれまたスバルのコダワリが見た目からも感じ取れるDシェイプのステアリング。そしてそのフィーリングもまた期待を裏切らないしっかりとしたものでした。操作に対し即座に反応し、手を離しても無駄に戻ろうとしない部分はさすがといったところ。足回りはGT-Sグレード専用に仕上げられており、営業の方は標準グレードよりは固めとの説明をしていましたが、これまたスバルらしいしっかりとした足回りで、ふらつきや変な挙動は一切なく、固い中にも路面にしっとりと吸い付くような独特の良さがあります。路面の凸凹は感じられるが、それを心地よい凸凹に変換してくれる高性能な足を持っているのがレヴォーグです。

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◆居住性・静粛性◆

居住性は頭上こそそれほど余裕はありませんが、このクラスとしては標準的な広さという印象で、不便さはなく、荷室もステーションワゴンタイプなので十分に荷物は積むことができます。静粛性は1600ccクラスとしては標準レベルで、エンジン音は比較的抑えられていますが、ロードノイズがやや入ってくる印象。ただし、そのロードノイズもうるさいというものではなく、許容範囲であり、このクラスとしては十分合格点です。とにかく色々とデキが良い車なだけに、少しでも普通な部分があると目だってしまいがちですが、静粛性が悪いわけではなく、他が良いので、静粛性ももう少し良ければと思ってしまうだけ。必要十分な静粛性はきちんと備えています。

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◆総評◆

とにかく一言で“買い”な車です。1600ccで17.4㎞/lというカタログ燃費はイマドキどうなのか気になる点でもありますが、この走りなら納得で相殺できるレベルです。ノーマルな状態でもあまりに走りが良すぎるので、いわゆるエコモード的なモードがあってもいいのかなと思うくらいで、そうすればカタログ燃費も18㎞/lは超えるのかもしれませんが、そういうことをやらないのがスバルであり、コダワリであり、そのコダワリがあるからこそスバルブランドが存在できるのだと思います。レガシィ・レヴォリューション・ツーリングの略でレヴォーグ、まさにこれからレガシィを超える車になっていける渾身の完成度になっています。同じ価格帯の車で迷っているなら絶対に試乗した方が良い1台です。エンジンからミッション、塗装に至るまで煮詰められたレヴォーグ、アクセルを踏んだ瞬間にその良さに気付くでしょう。

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◆5段階評価◆

エクステリア:★★★★
インテリア:★★★★
動力性能:★★★★★+α
足回り:★★★★★+α
静粛性:★★★
コストパフォーマンス:★★★★★
Posted at 2014/07/05 18:25:51 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗レポート | クルマ
2014年01月13日 イイね!

マツダ・アテンザ試乗レポート

マツダ・アテンザ試乗レポート









~最高のデザインを手に入れたアテンザ~

今回はアテンザ納車1ヶ月目前ということで、特別に自分の車であるアテンザのディーゼルMTグレードのレポートを載せます。一切ひいき目無し、今まで試乗してきた車と同じ目線で評価していきます。

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◆試乗車情報◆

車種:アテンザ
グレード:XD-Lパッケージ
排気量:2200cc
ミッション:6MT
車両重量:1490㎏

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◆エクステリアデザイン◆

ディーゼルばかりが目立って話題に上るアテンザですが、その外観も非常に高い評価を受けています。まず第一印象は、数値ほどの大きさを感じないという点です。そしてFFのセダンらしからぬ長いボンネットと、シャープなリアデザイン、そしてフロントフェンダーの張りが特徴的です。とにかく全体的なバランスが非常に優れていて、保守的なデザインの多いセダンの中では個性の強いデザインとなっています。若い層に敬遠されがちなセダンですが、アテンザにおいてはどの世代から支持されるデザインで、カラーもイメージカラーのソウルレッドプレミアムメタリックをはじめ、これまたセダンとしては珍しく定番カラーから鮮やかな色、個性的な色まで揃っています。ただ、ボディ形状、カラーともに、実車を直接見ないとその良さが伝わらない典型的な車種で、カタログや写真ではアテンザのデザインは評価できません。国産セダンというカテゴリでは近年でも稀に見るデザインです。

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◆インテリアデザイン◆


内装は意外にも無難にまとめてきているのがアテンザの面白いところ。はっきり言って、この外観を好む人には保守的すぎるのではないかというくらいシンプルなデザインになっています。悪く言うと先進性が全く感じられない車内です。そのかわり、好き嫌いはそれほど分かれない、飽きのこない内装とも言えます。ソフトパッドを多用していて質感は非常に高いので、もう少しデザイン面で目を引くものがあるとさらに良い車になると思います。メーターは前のモデルで賛否両論あった青や赤を多用したメーターから一転、白一色の文字盤になりました。これはこれでまた賛否両論起こるところですが、個人的には差し色で青くらいがあってもいいのかなと感じます。とにかくアテンザはメリハリの利いたエクステリアデザインに対して、真逆のインテリアを持っています。ただ、外観同様、内装も写真よりも実際実車を見ると質感は高いので、それほどガッカリするような内装ではありません。サンバイザーや収納スペースなど細かい点ではまだ荒削りな部分があり、改善の余地は残っていますが、平均レベルには達していると思います。

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◆動力性能◆

ディーゼルのアテンザの動力性能において最も目を引くのがその最大トルク。瞬発力こそ排気量相応ですが、力強さという点ではかなりのポテンシャルを持っています。山道などの登坂はもちろんですが、高架橋などの坂でもガソリン車との違いを明白に感じることができます。たいていの坂であればその車重からは考えられないくらい力強く上っていきます。表現が難しいですが、車重があるので軽快に上るというのではなく、底知れぬパワーで余裕を見せながら上っていくという感じです。坂の途中で停車し、そこから加速するなどという場面でもグイグイと押し出すような力強い加速を見せます。それも2000回転で最大トルクを発揮するため、タコメーターを見ていると、ガソリン車では考えられない針の位置とパワーの相関関係で、慣れないと気持ちが悪いくらい不思議な感覚になります。2000回転前後で非常に高いポテンシャルを発揮するディーゼルエンジンなので、0~100㎞/hまでの常用速度域での加速、再加速、登坂においては全く不満のない動力性能となっています。唯一気になる点を挙げるとすれば、MT車の場合、アイドリングストップのレスポンスやタイミングが悪いところ。右折待ちや渋滞などで、エンジンが止まった瞬間にクラッチを踏んで再始動させようとすると、1秒弱のタイムラグがあり、その間ギアを繋ごうと思っても、エンジンの再始動が間に合わないことがあります。マツダのMTという性格を考えると、こちらは今後、再始動をさらに早く、走りやすい人馬一体のMT仕様のアイドリングストップにしてほしいところ。

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◆ステアリング・足回り◆

ステアリングフィールは軽すぎず重すぎず、このクラスのセダンとしてはどちらかというと重めな印象。車幅やホイールベースが大きいので、特段俊敏なステアリングではないものの、そのサイズを考えたら十分動きの良さを見せるステアリングフィールになっている。思い通りの素直な動きをするという点ではマツダらしいステアリングに仕上げられている。また、MTのクラッチは踏みしろは深めで、重さは平均的な重さよりもわずかに重いという程度、ほぼ平均的な反発力になっている。細かく言うと、踏み始めにやや重さを感じ、それ以降はスッと奥まで踏み込めるような感覚。また、クラッチペダルには動力機関の振動が伝わってきて、いかにも“運転している”、“MTを操作している”、“動力が伝わっている”という感覚になれる。シフトフィーリングはしっかりとした重さがある中で非常に優れた操作性も兼ね備えた絶妙なフィーリングに仕上がっています。ただスポーティーなフィーリングではありません。そこはセダンらしい扱いやすさのジェントルなシフトフィーリングです。足回りは嫌みのない心地よい硬さで、クラウンアスリートに近いが、それよりも軽快なフットワークといった感じの足回り。重心の低さもあり、カーブも安定して曲がっていきます。ただし、サイズゆえに小回りは利かないので、キツいコーナーなどはあまり得意ではありません。ロールに関しては、同サイズのアコードハイブリッドと比べるとアテンザの方が抑えられている。

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◆居住性・静粛性◆

居住性は当然ながらゆったりできるサイズが前席後席ともに確保されています。トランクルームも非常に奥行きがあり、さらにトランクスルーにもなるため、セダンとしては文句なしの積載量となっています。シートはしっかりとしたやや硬めもので、マツダらしい運転しやすいシートとなっています。長時間の運転でも疲れることのないシートです。そしてディーゼルでよく議論になるアテンザのディーゼルは静かか否かという点ですが、音は静かです。問題は静かかうるさいかではなく、耳に入ってくるディーゼルエンジンの音が好きか嫌いかの問題。アクセルを軽く操作している時に独特なディーゼルエンジンの音が聞こえてはくるものの、基本的に巡航している際はほとんど気になりません。走り出しのわずかな時間や再加速の瞬間にその音が車内に入ってきますが、この音が嫌いでなければ静粛性に関しては不満がでるレベルではありません。エンジンの音は賛否両論あるものの、車そのものの静粛性能は非常に高い車です。非常に大音量なホーンを鳴らしても、車内には小さい音しか入ってきません。エンジンルームはもちろんのこと、グローブボックス裏や各所に遮音材が多用されており、相当静粛性能は高められていると思われます。

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◆総評◆

アテンザは美味しいところ全部集めました的な車です。セダンとワゴンとが選べ、ガソリンとディーゼルとが選べ、ATとMTとが選べ、自分に合った仕様をチョイスできます。その中でディーゼルとMTの組み合わせは最もコアな層を受け持つグレードです。しかしながら、MTは低回転からその実力を発揮するディーゼルには最高の組み合わせで、エンジンの最も効率の良い部分を常に選択できるというメリットがあります。常用速度域では1000回転ほどで楽々走れてしまうため、静粛性にも一役買い、低燃費で走れる一石二鳥の仕様です。エコでパワフルで、デザインも走りも良い、それがディーゼルのアテンザの特徴です。ボディだけでなく、エンジンも最高のデザインを手に入れたアテンザ、非常に高いバランスで構成された至極の国産セダンとなっています。

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◆5段階評価◆

エクステリア:★★★★★
インテリア:★★★
動力性能:★★★★
足回り:★★★
静粛性:★★★
コストパフォーマンス:★★★★★
Posted at 2014/01/13 00:55:42 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗レポート | クルマ
2013年12月04日 イイね!

スズキ・スイフトスポーツ試乗レポート

スズキ・スイフトスポーツ試乗レポート









~質実剛健という言葉が似合うスイフトスポーツ~

今回はスポーツコンパクトとして定評のあるスイフトスポーツのMTに試乗しました。「走る・曲がる・止まる」の基本性能に優れていると評されるスズキ渾身のコンパクトカーながら、余計な装飾などはせず、その性能で真向勝負するスイフトスポーツをチェックしました。

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◆試乗車情報◆

車種:スイフト
グレード:スポーツ
排気量:1600cc
ミッション:6MT
車両重量:1040㎏

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◆エクステリアデザイン◆

今回試乗した試乗車はイメージカラーでもあるチャンピョンイエローのスイフトスポーツ。さすがイメージカラーだけあって、最もスイフトスポーツらしい色であり、最もスポーティーな色となっています。エクステリアデザインは都会でも田舎でも馴染む、コンパクトカーの王道的ボディラインで、フロントマスクはスポーティーに見せるため少し尖った雰囲気になっています。リアは標準でマフラーが2本出しとなっていて、こちらはコンパクトカーとしてはかなり気合の入ったつくりです。強い個性は感じられないものの、全体的にまとまったデザインです。

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◆インテリアデザイン◆


内装は非常にシンプルなつくりです。イマドキのコンパクトカーとしてはちょっとシンプルすぎるのではないかというくらい質素です。余計な装飾は必要ないというアナログ志向のスポーツカーを好むような人には、嫌味がなく好まれるデザインになっています。インテリアカラーもスポーツという方向性に合わせて黒一色のものとなっています。赤のステッチが部分的に入ってはいるものの、さすがに室内が暗い印象です。この辺りは黄色なり赤なりの差し色がもう少しあってもいいのかなという感じです。そしてスイフトスポーツで一番特徴的なのが、30㎞刻みのスピードメーター。見慣れれば問題はないのですが、はじめて見ると読みづらく感じてしまいます。ただこちらは購入して毎日乗るようになれば違和感はなくなるものなので、気にするほどのことではありません。まとめると、スイフトスポーツのインテリアは、質素、シンプル、オーソドックスというイメージの、機能重視型インテリアといえます。

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◆動力性能◆

スイフトスポーツのエンジンですが、通常のスポーツタイプのコンパクトカーが1500cc搭載なのに対し、わずかに大きい1600ccのエンジンを搭載しています。率直にプラス100cc分の差を体感できるかどうかというと、NAエンジンということもあり、少なくとも市街地走行ではそこまでの差は感じません。ただクセのない、素直なエンジンで、6MTとの相性も悪くありません。そのMTミッションですが、クラッチペダルはフィットRS同様、コンパクトカーらしく浅く軽い仕様です。クラッチペダルの操作はフィットRSよりも繋がる域が広く、かなり扱いやすい部類といえます。シフトの操作性は新しいフィットRSに部がありますが、それでもグニャグニャした感じなどはなく、操作ミスもほとんどすることのない入りやすさには仕上がっています。

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◆ステアリング・足回り◆

ステアリングフィールはコンパクトカーとしてはやや重めで、まずまずしっかりしている印象です。こちらもややスポーティーで、素直なハンドリングです。ホイールベースの短いコンパクトカーで17インチホイールなので、ステアリング操作でストレスを感じることはあまりないと思います。足回りはスポーツタイプということで、やや硬めのセッティングです。ただし、乗り心地が悪いと感じる硬さではありません。17インチホイールということを考えると、そのデメリットはだいぶ抑えてきています。

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◆居住性・静粛性◆

居住性は室内が黒一色ということもあり、やや狭く感じます。そのあたりはコンパクトカーなので、必要十分ということで、これで満足できないのであれば、大きい車を選ぶのが賢明です。静粛性は悪いというわけではありませんが、同クラスのコンパクトカーと比べて良いわけでもありません。コンパクトカーとしては中の下という評価です。そもそもこちらもスポーツコンパクトに求めるものではないので、この車を選ぶ人には許容範囲のレベルであると思われます。

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◆総評◆

スイフトスポーツという車は、一言で言うと、その名の通り、スポーツ性能という点においてはソツなく基本に忠実に作られた車といえます。必ずしも全てが満点ではないものの、この車の選ぶユーザーが望む部分にはしっかりと技術をつぎ込んでいると感じられます。インテリアや室内空間という面では割り切っている部分があるのも確かです。しかし、その潔さには好感が持てます。コンパクトカーという限られた規格と価格設定の中で、そしてスイフトスポーツとしての立ち位置という点を考えると、今の性能がベストバランスであり、それが高い評価を受ける要因になっていると思います。ただし、1600cc、ハイオク、そして燃費も良いとはいえない車なので、完全に趣味の車であり、コンスタントに売れる車ではありません。その辺りがまたこの車を選ぶ人たちにはいいのかもしれません。趣味性の高い車は所有する優越感も重要なので、そういう意味ではスイフトスポーツは満足度の高い1台になるのかもしれません。

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◆5段階評価◆

エクステリア:★★★
インテリア:★★
動力性能:★★★
足回り:★★★
静粛性:★★
コストパフォーマンス:★
Posted at 2013/12/04 20:34:06 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗レポート | クルマ

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何シテル?   04/21 21:43
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