
Stay At Home With ULTRAMANと題した円谷プロの在宅支援プロジェクトの第4弾が更新されました。4話目として公開されたのは2006年11月18日放送のウルトラマンメビウス第33話「青い火の女」です。登場する怪獣は帰ってきたウルトラマンでも登場した人魂怪獣フェミゴンです。正直有名所ではなく、むしろマイナーな怪獣です。さらにウルトラマンメビウスはウルトラ兄弟の豪華な客演が見られる回も多く、この回に関してもそれほどインパクトのある回ではありませんでした。とはいえ、医学部生だったテッペイ隊員が主役の回で、台詞のところどころに命を救う葛藤が見受けられることから、「命を守る仕事」というテーマで今回の第4弾に選ばれたようです。
テッペイ隊員:「ミライ君は正義を守るウルトラマンだからね。でも僕は彼女を守る。僕は人間として彼女を見捨てることはできない。」
サコミズ隊長:「どんな優れた医者だって、全ての患者さんを救えるわけじゃない。悲しい結果を受け止める時もあるよね。」
サコミズ隊長:「どんな結果が待っていようと、諦めず、最後の最後まで精一杯頑張る。人の命を守る仕事っていうのはそういうことじゃないのかな。」
テッペイ隊員:「僕らはベストを尽くした。そして彼女を救った。約束を果たしたんだ。それで十分じゃないか。たとえ何の代償がなくても、最後まで頑張る。医者もGUYSも、それにウルトラマンもね。」
最大限の努力をしても報われなかったり仇となって返ってくることは良くあることです。今の時代、代償を求めるなという美学の押しつけは良しとされる時代ではないとは思いますが、代償を考えずに尽力できる人を見ると素晴らしいなと思ってしまいます。今回の新型コロナウイルスでも医療現場では報酬は変わらずとも今まで以上に尽力した人たちが大勢いたはずです。その人たちの努力が少しでも救われるよう、早くこの状況が収束することを願います。ちなみにチョイ役で登場した霊媒師を演じるのは赤星昇一郎です。やっぱり平成のウルトラシリーズには欠かせない名脇役ですね。それではストーリー紹介に移ります。
ある日、テッペイ隊員は先輩であるタカムラから頼み事を受けた。それはタカムラの妹ミサが悪魔に取り憑かれ、助けてほしいという依頼だった。
1週間前の夜、タカムラとミサが友人たちと海を訪れた際、青い火の玉に遭遇していた。それ以来、ミサは突然パニックを起こすようになり、それと同時にミサの周囲のものが発火し燃え上がるというという奇妙なことが起きるようになった。
タカムラは後輩でGUYSの隊員であるテッペイ隊員にミサを助けてほしいと頼み込んだ。テッペイ隊員はタカムラに連れられ、ミサと会うこととなったが、綺麗なミサに助けを求められたテッペイ隊員は尻込みをしてしまう。するとそこにタカムラの友人が連れてきた怪しい霊媒師が現れ、ミサにムジナが取り憑いていると言って50万円の除霊セットを押し売りしようとする。
追い詰められたミサを見たテッペイ隊員は自分がミサを守ると言って霊媒師を追い払おうとする。霊媒師はテッペイ隊員にオカルト扱いされたことに怒り、さらにミサに詰め寄り除霊セットを売りつけようとする。霊媒師に迫られミサはパニックになってしまう。するとその時、霊媒師が持っていた除霊セットが突然燃え上がった。ミサの異常を目の当たりにしたテッペイ隊員はミサをGUYSの基地に連れて行き、ミサの体を調べたが、体組織に異常は認められなかった。テッペイ隊員はミサに喜んでもらおうとミサの病室を訪れ、花瓶に花を飾った。そんなテッペイ隊員の様子を伺おうとその様子をリュウ隊員とジョージ隊員とミライがそれを覗き見していたが、3人はミサに気付かれてしまう。しかしGUYSが怖いと思っていたミサは慌てる3人を見てGUYSの印象が変わり、笑みを見せた。
その夜、工業地帯に突然人魂怪獣フェミゴンが出現する。GUYSは現場に急行、攻撃を仕掛けるとフェミゴンはすぐに消えてしまった。
その後、GUYSのドキュメントMATにかつて同種族の怪獣が出現していた記録が残っていることが判明する。フェミゴンは人間に憑依することで実体化する怪獣だと知っていたテッペイ隊員は、ミサにフェミゴンが憑依していると気付き慌てて病室へと向かった。しかしそこにはミサの姿はなかった。テッペイ隊員はミサにフェミゴンが取り憑いていることを確信した。その直後、テッペイ隊員の背後にミサが現れる。ミサは右肩に傷を負っていた。それはGUYSがフェミゴンを攻撃した箇所と同じ場所だった。
ミサはテッペイ隊員にすがり付き、本当に助けてくれますかと懇願した。
その後、テッペイ隊員の調査により、かつての防衛チームMATに所属していた女性隊員が同種族のフェミゴンに憑依されたが、その時はウルトラマンがフェミゴンを倒したことで無傷でフェミゴンを取りはらうことができたことが判明した。しかしテッペイ隊員は今回のミサはフェミゴンが攻撃を受けた箇所と同じ箇所に傷を負っていて、フェミゴンを倒せばミサも死んでしまう可能性があると隊員たちに訴えた。テッペイ隊員は再びミサの病室を訪れると、ミサは自分で手作りしたミサンガをプレゼントした。
ミサンガを身につけたテッペイ隊員は必死にミサを救う方法を探るが、解決策が見つからず焦っていた。そんな中、ミサが病室から消えてしまう。そしてコンビナートにフェミゴンが出現、周囲を火の海へと変えていく。サコミズ隊長は隊員たちを出動させるが、ミサがフェミゴンであることを知っている隊員たちは攻撃することができなかった。コンビナートが燃え上がる様子をただ見ることしかできない隊員たちを前に、ミライは自分が行くと宣言してウルトラマンメビウスに変身する。しかしウルトラマンメビウスもフェミゴンに対し何もできずに防戦一方になってしまうが、フェミゴンの近くにコンビナートの作業員がいることに気付いたウルトラマンメビウスはフェミゴンに咄嗟にメビュームシュートを放とうとする。
それに気付いたテッペイ隊員が叫び声を上げると我に返ったウルトラマンメビウスはメビュームシュートを撃つのをやめるが、その直後、フェミゴンはまたしても消えてしまった。
基地へと帰ったテッペイ隊員はウルトラマンメビウスであるミライに対し、「ミライ君は正義を守るウルトラマンだからね。でも僕は彼女を守る。僕は人間として彼女を見捨てることはできない。」と吐き捨て本部から出て行ってしまう。
そんなテッペイ隊員にサコミズ隊長は優しく声を掛け、屋上へと連れ出した。サコミズ隊長はテッペイ隊員に「どんな優れた医者だって、全ての患者さんを救えるわけじゃない。悲しい結果を受け止める時もあるよね。」と告げ、「どんな結果が待っていようと、諦めず、最後の最後まで精一杯頑張る。人の命を守る仕事っていうのはそういうことじゃないのかな。」と優しく諭した。
自分の間違いに気付いたテッペイ隊員は急いで本部に戻り、ミライに謝罪、最後まで諦めずにミサを助けたいとミライにも協力をお願いした。
そしてテッペイ隊員はミライと協力してスピリットセパレーターを完成させる。スピリットセパレーターはメビュームシュートと融合させることでミサからフェミゴンを分離させることができるメテオールだった。
ミサを救う手段を完成させたテッペイ隊員は大喜びでミサの病室へと報告に走るが、そこにミサの姿はなかった。慌てて外へと飛び出したテッペイ隊員は外でミサを発見する。
テッペイ隊員はミサを呼び止めるが、ミサはテッペイ隊員に涙ながらに助けを求めながら炎に包まれフェミゴンへと姿を変えてしまう。
そこにミライも駆けつけると、ミライはすぐさまウルトラマンメビウスに変身する。ウルトラマンメビウスは暴れるフェミゴンを押さえつけると、テッペイ隊員にスピリットセパレーターを撃つよう合図を送る。
そしてテッペイ隊員がフェミゴンにスピリットセパレーターを撃ち込んだ直後、ウルトラマンメビウスはメビュームシュートを発射、それによりミサはフェミゴンから分離することができた。
その後、ミサは無事に元の体へと回復した。ミサの退院の日、テッペイ退院はリュウ隊員とジョージ隊員とミライに見守られながらミサに花束を渡しに向かった。
テッペイ隊員は病院から出てきたミサに向かって手を振ると、ミサもテッペイ隊員の方へと駆け寄ってきた。しかしミサはテッペイ隊員の横を素通りして、テッペイ隊員の後ろにいた青年に抱きついた。ミサはフェミゴンに憑依されている間の記憶を全て亡くしていて、テッペイ隊員のことは全く覚えていなかった。
その後、屋上で涙をこらえていたテッペイ隊員の元にミライが現れ、「これで良かったんでしょうか。」と悲しげに尋ねた。するとテッペイ隊員は涙をこらえながら「僕らはベストを尽くした。そして彼女を救った。約束を果たしたんだ。それで十分じゃないか。たとえ何の代償がなくても、最後まで頑張る。医者もGUYSも、それにウルトラマンもね。」と気丈に振る舞った。
円谷プロのYoutubeによる在宅支援プロジェクトがはじまって以降、毎週それを紹介していますが、それ以外の話題でまだ書いていないことがあるので、それも近々書いていこうと思います。
Posted at 2020/05/26 21:00:38 | |
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