昨年末、ブラウントップのロードスターを見て猛烈に購入意欲が掻き立てられるも、色々考えて踏みとどまりました。
が、先日再び購入を考える機会が訪れ、なんだかんだで結局ロードスターに乗り換える運びとなりましたので、ここにご報告させて頂きます。
前回検討した際は試乗のみならずレンタカーも借りてロードスターの乗り心地を味わい、その上でロードスターにそれ程心揺さぶられなかったという事で見送りました。
その葛藤を
ブログにツラツラ陳列したところ、複数の方からロードスターの、あるいはオープンカーの魅力をご教示頂きました。
皆様が虜になっているその魅力を未だ私が体感できてなかっただけだったかと浅慮を省み、また検討しようかと心のオキ火がプスプスだった矢先、ひょんな事で乗り換えを考える機会が訪れました。
この機会に改めて自らのカーライフプランを見つめ直したところ、数多の因子により天秤はカタンと傾き、そして二度と戻る事はありませんでした。
あれだけ湿っぽくグラグラしていた心の天秤を傾かせしめた重しが何なのか、自らの心情変化を俯瞰整理するため書き残します。
【犬とのドライブ】
前回の葛藤ブログに対し、みん友の愛犬家オープンカーオーナー様よりコメントを頂きました。犬とドライブするオープンカーは最高だよ、と。
脳内イメージ
私が車に乗り、運転技術向上を目指す主目的は犬との楽しいドライブです。その目的で選んだMX-30は、私にとっては非常に素晴らしい車ですが、犬にとってはどうだろうと鑑みると、ドライブ中は外を眺めるでもなく(そもそも窓の高さ的に外を見れない)、ただ静かにゲージに寝そべるのでした。
MX-30は乗り心地良く静かで、こうして穏やかに犬が車内で過ごせるのは狙った通りですが、もっとドライブ自体を犬が楽しんでくれる車が良いのではと思った矢先に頂いた上記のコメントに心動かされました。
犬も楽しんでくれるのはもちろん、私自身も犬を横に乗せオープンカーで走る素敵ライフを想像し天秤がさらに傾きました。
思えばロードスターをレンタルした際、横に乗っていたのはむさ苦しいオッサン(友人)だったため、この素敵な光景が目に浮かばなかったのは誤算です。
【犬の健康寿命】
愛犬家みん友さんの素敵な一言に心揺れ「いつかロードスターで犬と」と思ったところでハタと気付きました。
いつかっていつだ?
MX-30を乗り潰してから?それは何年後?その頃犬は元気にしてるのか?
と。
【運転寿命】
犬の寿命だけではありません。私自身、いつまで運転できるかはわからない。なんとなく70過ぎまでは運転できると楽観的に思ってましたが、それは諸々のリスクを考慮していない甘い見通しであると感じたのは、仕事で知り合ったあるお方のお話でした。
その方は長年ロードスターNAに乗っておられましたが、40半ばから視力が急激に低下し運転が困難な状態となり、やむなくNAを手放したとの事。
視力に限らず運転にはそれなりの健康体が求められます。いつ何時運転が出来なくなるかも分からないのに「いつかそのうちに」では後悔する未来が待ってるやもしれないと思い至ります。
【魅惑の営業トーク】
に心揺さぶられました。
といっても販売店営業職の方ではなく、みん友のロードスターオーナー様の熱いトークに。
ロードスター購入を検討しているメッセージをその方に送るとすぐさま電話をかけてきて下さり、30分に及ぶ熱いロードスター語りを繰り広げて頂きました。
その方にとり一銭の得にもならない営業トークは、これまでお話ししたどの本職ディーラー営業様より魅力的な勧誘に思え、一体何がこの方を突き動かすのか、あるいはいっそ転職した方が良いのではと本筋に関係のない思考も混ざりつつ、私の知らないロードスターの魅力をたっぷり教えて頂き、私がごねるデモデモダッテの全てを無効化するナルホドなお言葉を下さいました。
なかでも印象深い一言が「試乗やレンタカーでは分からない、オーナーになって初めて分かる魅力がロードスターにはたくさんある。」でした。
やらねば分からぬ魅力をどう理解せよと普通なら思いますが、30分の営業トークを繰り広げるその方の情熱が正に証左となり、並外れた説得力をもつ殺し文句と感じました。
【車の内装と選択肢】
ブラウントップモデルの渋いカラーコーディネートに心鷲掴みにされましたが、
ロードスターオーナー皆様の楽しみ方を拝見していると、やろうと思えば如何様にも自分好みに、シートも内装も、なんなら幌までも変えて楽しむ事が出来ると気付きました。手間暇含めたコスパは純正の特別仕様車に及ばないものの、自分の好みに変える楽しみを思えば多少のコスト差も許容内です。
そう思うと選択肢が一気に広がります。ブラウントップなら新車一択ですが、ベーシックな内装なら中古車も範疇になります。
【縁】
そうして中古車情報サイトを読み漁るのですが、良い中古車との出会いは時の運。理想の車両に会えるのはいつになるかわかったものではなく、キリがないので探すのは2週間とマイルールを定め、それで見つからなかったら一旦検討を止めようと決めました。ブラウントップ販売終了間際にもう一度考えようと。
(これ結局考えないパターン)
そういう時ほど不思議と縁に恵まれるもので、いや、そのような経験はさほどないかもと訂正しつつ、とにかく良い状態の車両を見つける事ができました。
【本職営業さんのゆったりご厚意】
その車両はいわゆる認定中古車で、行きつけのディーラー様に検討したい旨をお伝えすると、少し遠くの支店にあったその車両を直ぐに手配いただけました。
「いやまだ検討初期段階なのでまずは話だけで。輸送のお手間も申し訳ないし」と遠慮しましたが「まぁ折角なので確保しますよ。良い車両です」といつもののんびり口調でお申し出いただき甘える事に。
即日、カーセンサーからその車両が削除されました。その営業様に対する印象は無気力無関心というものでしたが、どうやら自分の目が曇っていただけの嬉しい訓戒となりました。
そうして頂いた機会で現物を目にすると、中古車サイトの掲載画像よりずっと魅力的で、特に白黒のコントラストが刺激的に思い、さらに天秤は傾きます。
駆け引きもへったくれもなく、とても好印象であり購入意欲が湧く旨をお伝えしますと、「じゃあそろそろ試乗を」とのお申し出。中古車は試乗できないとの先入観があり嬉しい誤算。
「ドアの長さを測らせてください。うちの駐車場で乗り降りできるか気になって」というと「いっそご自宅まで行って実際に確認しましょう」とのご配慮に重ねて感謝。無事乗り降りできる事が確認でき、懸念が一つ消えました。
【走り心地】
前回レンタカーで走った時は、走り自体をそれ程楽しいと感じる事が出来ませんでした。ロードスターは運転が楽しい車と方々で耳にしてハードルが上がっていたこともあり、こんなものかと言う意気消沈な感想でした。
そんな経緯から今回の試乗では走り心地を味わうというより、不備が無いかの確認の意味で乗ってみましたが、予想外に車の楽しさを感じる事ができました。
その原因は私の運転感度が一段上がった事にありそうです。
運転姿勢の変更 や、
静電気 やら
ボルテックスジェネレータやらの検証で車体の挙動に神経張り巡らせていたのが功を奏したか、サスの沈みを感じ取れるように。
またレンタカーで見知らぬ土地を走るのと、見知った我が街を走るのとでは評価領域も大きく異なるのだと思います。
そうした要因で、前回の試乗で感じ取れなかったロードスターの挙動の一端を今回の試乗で味わえた事でこの車の楽しさを、そしていつか意のままに操れるようになった未来をイメージする事ができ、これが最後の決定打となりました。
試乗から戻った私は「明日って今さ」とそのまま契約書にサインする運びとなりました。
【最後に】
こうして、当該車両発見の数日後に試乗し契約締結の運びとなり、先週末無事納車されました。
まだそれ程走ってはいませんが、乗り換えを後悔する事はないと確信するほどの満足度です。
自分の性格上2台所有は向いていないため1年足らずでMX-30を手放すこととなった事だけが心残りです。本当に素敵な車で、拙いチューニングながらも満足の行く乗り味になり、隠された秘密を知るにつれ愛着もひとしおなMX-30。次に乗り換えるとしたらまたMX-30かもな予感もしつつ、お別れを告げました。
新たな足となったロードスター。以前より用途は狭まりますが、世界は広がったと感じてます。
以上です。
MY奥様の反応などは別の機会に。
おいおい愛車登録をば。
皆様のご参考・・・にはならないでしょうが、少しでも共感いただければ幸いです。