先日のFDのレストア事業の記事がありましたが。
今日もこんな記事に目が止まりました。
個人的には先日
記事のコメント通り。
車体ハーネス関係、ローターハウジング鋳巣改善と3ピースアペックスシールの再販を希望します。
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マツダが「RX−7」のレストア事業を本気で検討中!「ロードスター」に続いて2024年スタートする!?→
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「発電機じゃないロータリーエンジン」の新品が買える!? マツダはなぜ旧車のパーツ供給を重視するのか
「RX-7」の現存台数の多さも補修用ロータリー継続の理由
マツダは現在もロータリーエンジンを生産している。そう聞くと多くの人は、「そういえばマツダって、プラグインハイブリッド車に発電用ロータリーを搭載するって発表してたな」と思うだろう。
しかし、ここでいうロータリーエンジンはそうではない。純粋な動力源としてのロータリー、そう“13B型”ロータリーエンジンのことだ。
もちろん今、“13B型”を搭載する市販モデルはない。ではなぜマツダは、動力源としてのロータリーエンジンをつくり続けているのだろうか?
その答えは、補修用パーツだ。トヨタや日産が“復刻パーツ”として旧車用の部品を再生産していることを知るクルマ好きは多いだろう。実はマツダでも、同様のプロジェクトが進んでいるのだ。
マツダが展開している旧車向けプロジェクトといえば、“NA型”と呼ばれる初代
「ユーノス ロードスター」のレストアサービスが有名だが、実は「CLASSIC MAZDA(クラシックマツダ)」と呼ばれる同サービスでは、パーツの再生産もおこなっている。ここからは同サービスの中から、「RX-7」の復刻パーツについてご紹介しよう。
マツダが展開するCLASSIC MAZDAには、3つの柱がある。
ひとつは、ユーノス ロードスターのレストアサービスだ。メニューはいくつかあるが、基本プランは254万7000円(消費税込、以下同)から。新車同様にリフレッシュするフルレストアプランは494万2000円からとなる(車両の状況やメニュー内容で異なる)。マツダ社内でレース車両に携わっていたメカニックが、きっちり時間をかけて丹念にクルマを甦らせていく。
ふたつ目は、ユーノス ロードスター向けの“パーツ情報サービス”。気軽にリフレッシュをおこないたいと考えるユーザー向けに、レストアとまではいかないものの、個体に合わせて推奨交換部品を提案するサービスだ。
そして3つ目が、この記事のメインとなるRX-7向けの“パーツ再供給”サービス。2代目の“FC型”、3代目の“FD型”RX-7を今もこよなく愛するユーザー向けに、廃盤となったパーツを復刻して再供給する。
再供給しているパーツは、当時と同じ素材やつくり方で再生産するものと、代替品として新たな素材やつくり方で新規生産するものとがある。各種パーツは、国内外のマツダ純正部品取扱店で購入可能だ。
気になるのは、「なぜRX-7なのか?」ということだろう。最も大きいのは、ロータリーエンジンの存在だ。
歴代モデルすべてがロータリーエンジンを搭載するRX-7は、マツダというブランドを語る上で外せないモデル。しかも、
最終の“FD型”が生産を終了してから20年が経過する今なお根強いファンがいて、日本国内には“FD型”が約1万6000台、“FC型”で約8000台とそれなり台数が現存している。
こうした理由から、マツダはRX-7用のパーツ再生産プロジェクトをスタートさせたのである。
マツダの依頼に対して協力的なサプライヤー
RX-7用復刻パーツの販売が本格スタートしたのは2020年から(ストットルセンサーのみ2018年に復刻開始)。これまでに復刻したパーツは、“FD型”向けが61種類、“FC型”向けが30種類に及ぶ。
今後も復刻パーツの種類は拡大していく見込みだが、とはいえ「ずいぶん少ないな」と感じる人も多いだろう。それには理由がある。
実は“FD型”や“FC型”の補修用パーツの多くは、生産を終えることなくずっとつくり続けているものが多いのだ。その数は
“FD型”向けが約2900種類(全パーツのうちの5割弱)、“FC型”向けが約2800種類と(同3割弱)にも及ぶ。もちろん、共用されているパーツもあるため、日常的に必要なパーツは以前からある程度(総合すると全パーツの7割ほど)が供給され続けていたのである。
現在、拡充が進められている復刻パーツは、「供給が止まっていたものの中でも、特にニーズが高いもの」。具体的には、スロットルボディや燃料計のホースにはじまり、ボンネットに使われるラバーやウインドウガラスをとめるスペーサーなど、細かいパーツにまで及んでいる。
どのパーツを復刻するかは、ユーザーアンケートの調査結果やロータリー専門ショップなどからのニーズなど、マーケットの声も反映して決められる。また、エンジンオーバーホールの需要を想定し、リビルトエンジン工場で使用する部品、そして今でもマツダ社内の運転訓練車両用として使われている“FD型”(200km/hを超える超高速走行において使われる)のメンテナンス状況から、サーキット走行での需要を想定したパーツなどもリストアップされるという。
ところで、なぜマツダはCLASSIC MAZDAというプロジェクトを推進しているのだろう? この問いに対して担当者は「長く安心して乗り続けていただくため」と話す。マツダのブランド力を高め、より深化させるために、現在のラインナップやこれから登場する最新モデルはもちろん重要だが、それと同じくらいヘリテージも大切にしていきたいというマツダの決意にほかならない。
もちろん課題も多い。例えば、エンジン制御ユニットなど電子部品の再生産は難しい。内部に使われる細かい部品の入手が困難で当時と同じものはつくれない上に、もし新しいタイプをつくるとなると安全性や耐久性などをきちんと検証するための膨大な作業が必要となる。それを製品化するとなると、当然コストは跳ね上がる。どのパーツにもいえることながら、復刻パーツひとつとってもメーカー発ならではの品質と安全の担保がポイントとなるのだ。
一方、RX-7の復刻パーツプロジェクトにおいては、マツダならではの強みも活かされている。それは、地元・広島のサプライヤーとの結びつきが強いことだ。例えば、サプライヤーの担当者のかつての愛車がRX-7だったり、かつてRX-7に憧れていた人がサプライヤーにいたりと、RX-7に対して思い入れの強い人が多く、マツダの依頼に対してとても協力的だというのである。
今も年間400基以上の新品ロータリーエンジンが生み出される
ちなみに、冒頭で紹介した補修用の“13B型”ロータリーエンジンだが、現在、年間につくられる台数は何基くらいだと想像するだろう? 数十基?……いやいや、実はもっと多いのだ。
生産数は年々増え続けていて、2018年は224基、2019年は245基、2020年は364基、そして2021年にはなんと401基の補修用“13B型”がマツダの広島本社工場で生み出されている。年間400基を超えるロータリーエンジンが新たにつくられている事実は、筆者の想像をはるかに超えていた。
職人の手による丹念な組み付け作業を経て、今なお搭載車種に合わせて10タイプの補修用ロータリーエンジンが世に送り出され続けている。マツダの魂ともいうべきロータリーエンジンの火は、まだまだ燃え続けるのである。
ちなみにマツダでは、RX-7についてもユーノス ロードスターと同様、
“FD型”のレストアサービスも検討しているという。現行車オーナーだけでなく旧車乗りも大切にするマツダの心意気には拍手を贈りたい。
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Posted at
2023/03/13 20:58:44