2008年02月02日
実走行燃費のピーク値
車の通勤利用による燃費評価では、短距離・街乗り・コールドスタートという悪条件が重なっているため、10.15モード燃費とはかなりかけ離れた燃費を示すのはある意味で当然である。では、高速道路を中心にした走行では、どこまで燃費が伸びるのだろうか?
まだデータが十分に集まっていないので「チャンピオン・データ」がどのあたりになるのかはわからないが、全区間の7割以上が高速区間であった数ケースの実走行経験での「区間リッター燃費」は概ね11km/L台中盤に落ち着いている。これは、先日アップした「平均速度とリッター燃費の関係」のグラフの相関直線上でいえば、平均速度60km/h近辺の値になる。一方、暖気が十分な状態からスタートという好条件ながら、平均速度が30km/h程度の走行でも11.4km/Lという成績が出たこともある。そんな訳で、私の車ではこのあたりが「実走行燃費」の上限値ではないか?と感じつつあるところだ。
「実走行燃費」は測定する走行条件が千差万別であり、ドライバー一人なのか多人数乗車なのか、荷物はどれくらい載せているのか、タイヤの状態はどうなのか、路面の状況はどうか、といった細かくみれば一々全部が違う条件下での比較となるから、細かい数値に一喜一憂することは意味がないし、数多くのデータを取った上である種の統計的な処理をしての評価とするべきであろう。その意味で、11.5km/Lあたりがいまのところの上限値というのは、±1km/Lくらいの幅で誤差がある「概略値」だと理解していただければと思う。
公称燃費である10.15モードでの数値(私の車は13km/L)は一つの指標ではあるが、この値でさえ絶対的なものではないし、ましてや「公称燃費はこんなに良いのに実用燃費は全然そんな数値にならないぞ!測定方法が悪いんだ!」などと目くじらを立てるのは、こういった数値のもつ意味と役割を知らない素人のすることである。とはいえ、大変良いカタログ数値を期待して車を買ってしまった人が、実用燃費があまりに低くガッカリしてショックを受けるといった事態は出来るだけ避けられるべきで、最近数多くのユーザーが「実燃費」を報告するサイトがあったり、ここみんカラでも様々な立場から燃費を報告されている方々が増えているのは大変有り難いことだと思う。
ところで、10.15モードはいわゆる「ホット・スタート」のモードであり、測定前に十分かつ入念な整備と暖機~馴らし運転が行われた上での測定である。従って、コールドスタート・短距離を前提とする日常的な利用での燃費とは大きく条件が異なり、どれだけ頑張っても追いつける数値ではないのは明らかである。一方長距離を高速で走るパターンでは、暖気時のロス分が全体に占める割合はかなり小さくなり、その車が持つ本来の実用燃費のピーク値が現れやすくなる。では、燃費を良くするには普段からなるべく高い速度で走ればいいのか?というと、決してそうではないということを以下に示そう。
以前アップしたグラフにも現れているように、確かに、ある区間を走る時その区間での「平均速度」が速いほどリッター燃費が良くなるのは事実だ。だがこれは、いわばアイドリングで必要としている燃料の分が走行することで相対的に低減しているだけであり、簡単にいえば「信号でひっかかる割合が少なかった」ケースなのである。つまり、燃費を向上させるにはあくまでもその区間を「必要十分な速度で平均的に走る」ということがポイントであり、「なるべく高速で走ること=アクセルを踏めるだけ踏むこと」が条件ではない、ということに注意しなければならない。
事実、10.15モードでの平均速度は高々22.7km/hだが、上記のように燃費は(実用燃費に対して)大変良い値となっている。これは、エンジンの回転数を急速に上げないごく低負荷の領域を中心に運行されるからである。10.15モードでの加速は、とても実用的とは言えないようなゆっくりとしたものであり、そういう走らせ方なら「速く」走らなくても燃費は良くなるということなのだ。逆に言えば、エンジンの回転数を高いところへ一気に上げないことこそが、もっとも省燃費になるということだ。
ただ、このことは車好きの人がよくやる「吸気系ライト・チューン」や「アクセル特性の変更」といった類のいくつかが、そのイメージとは裏腹(?)に燃費悪化に直結する、ということを意味する。以前から疑問に思っていた“あること”も含め、そのあたりをもう少し考察してから近々まとめてみたい。
ブログ一覧 |
燃費 | クルマ
Posted at
2008/02/02 23:55:46
タグ
今、あなたにおすすめ