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2008年02月23日 イイね!

各社アクティブ制御式4WDの仕組み比較

スバルのアクティブトルクスプリットAWDと似たような仕組みをもつAWDないし4WD機構は、車両メーカー各社から出ている。勉強のため、HPの情報などから少し整理してみた。

その前に、4WDのメカニズムを簡単に整理しておく。4WDのメカニズムには、現在よく用いられている方式として主に以下の3つに分類することができる。

1)ビスカスカップリングないし油圧を利用したパッシブ型4WD
2)電子制御クラッチ機構を利用したアクティブトルク制御型4WD
3)センターデフ機構を利用したトルク固定型4WD

それぞれに一長一短はあって、メーカー各社においてもそのクルマの持つ性格や持ち味に応じてどれを用いるかを選択しているようであるが、この3種類の中では、クラッチの制御の仕方によってもっとも性格が変わるのが2の機構ということになる。

2の機構を採用したメカニズムとしては、各社にこんなものがある。

トヨタ:アクティブトルクコントロール4WD
日産:アテーサE-TS、ALL MODE 4x4
ホンダ:SH-AWD
三菱:電子制御4WD
マツダ:電子制御アクティブトルクコントロールカップリング4WD

これらのうち、アテーサE-TSとSH-AWD以外はいずれも後輪トランスファーの後ろに電磁式電子制御多板クラッチ機構を設けている。アテーサE-TSは前輪のデフ部分に電磁式電子制御多板クラッチ機構を、SH-AWDは後輪のデフ部分に電磁式電子制御多板クラッチ機構を設け、それぞれFR/FFを基本とするパワートレーンに4輪駆動のメカニズムを付加したような形になっている。

こうしてみると、スバルのACT-4は唯一後輪トランスファーの前部にトランスミッションと一体になった油圧制御式多板クラッチ機構を配置する方式であり、大変にユニークな方法であることがわかる。

むろん、ユニークであることがイコールもっとも優れた技術ということにはならない。後発の各社は電磁式制御を用いているが、一般には油圧式より電磁式の方が制御応答性に優れると言われる。また後輪トランスファー前部にクラッチがあることから、後輪側の転がり抵抗は必然的に後輪トランスファーの回転までを含んだものとなり、完全なFF状態にするには若干不利と言われている。しかし、ATと一体化したトランスファークラッチ機構は、油圧を利用することで余計な電力を食うこともなくメカもコンパクトにできるため、パワートレーンの軽量化と理想的な前後軸重量配分に貢献する。先発メーカーであるにもかかわらず、非常によく考えられた、優れたメカニズムであると思う。

ところで、前後輪トルク配分をアクティブ制御できるということは、ドライバーが要求する「理想的なライントレース」を実現するためには他の方式より有利である。こういった制御はあらかじめ想定された状況に応じてコンピュータにプログラムされ、センサーで検出された車速や加速、舵角などに応じてフィードバック制御される。たまたま、こういった制御システムを設計するソフトウエアでのシミュレーション例をみつけた。後輪軸へのトルク配分を制御することで、FF,直結4WDのいずれより旋回制御性が高まる様子が示されている。あくまでもシミュレーション結果だが、こうしたアクティブ制御がドライバビリティーを向上させ、より安定・安全な走行を実現することがわかる。
Posted at 2008/02/23 00:13:08 | コメント(0) | トラックバック(0) | メカニズム | 日記

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