• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

豚子・551のブログ一覧

2025年08月15日 イイね!

スローなブギは 止めてくれ 夏休み編 四

スローなブギは 止めてくれ 夏休み編 四






















4人を乗せた 910は


湾岸を南下し 宮野木JC に差し掛かると


助手席の豊子が




「今度は京葉よっ!」




アンソンに指示すると




「マジかっ」



アンソンはウインカーを出して、左に寄り




「このまま湾岸 進むと 成田山新勝寺やねん」





豚子が後ろで補足すると、豊子が





「そうそう、東京湾は京葉の浜野まで」





「そうなのっ!俺ずっーと、東京湾沿いに繋がってると思った」




キムコが豚子に答えると





「湾岸とは名ばかりで、騙されんねん」






「千葉って分かりづれーよな、浦安なのに東京とかよ」




「神奈川の首都高の方が ウチは 苦手やけどな〜」




「あ〜逗子の方から、帰ってくる時ね」





豊子が相槌をうつと





「東京やら 横浜とか 空港やら 羽田とか、紛らわしいねん」





「川崎って出てないもんね〜笑笑」






皆が 思い思いに 勝手な意見を言ってるウチに 910 は京葉道路の終点の浜野で降りた




今ではアクアラインも出来、それこそ東京湾を横断し、館山まで全面高速で一飛びだが





この頃は





千葉市の外れで降り、ひたすら海沿いを下道で行くしかなく、毎朝、ラジオの渋滞情報で流れるほど混雑していた


































「海沿いは 工場ばっかだな〜」





運転席の後ろに座るキムコが、子供のように顔を出し、夜の工場地帯の夜景を見ていう






「ウチらの方と 対して変わらんへんな~」




豚子が吐き捨てると





「でも、道はこっちの方が広くね」




アンソンが ハンドルを捌きながら 呟くと






「族とかおらんかな〜」





豚子が興味津々で笑うと





「アンタ、成人式も終えたのに 何言ってんのよ!」



豊子が一喝







「この辺は 房総連合ってゆーんだろ」



アンソンが 豚子に答える感じで答え





「なんやそれ、ウケるやん!」


・・・(*´艸`)






「そうそう、シャコタンブギの実車って、この辺の奴等らの車らしいよ〜」





「へぇ〜そうなんだ」



「チバラキゆーんだって」





豊子が食い付いたので、キムコが説明しだす





「あの漫画、コマちゃんが メッチャ好きやねん」



「マジかよ〜」



「豚子のツボね、なんか分かる」




「俺はジュンちゃんだな〜」




「そうそう、あの缶コーヒーあげるフリして 一撃で倒すシーン」




「最高〜だよな〜」



「運転も整備も出来るし」

























キムコとアンソンが盛り上がるなか


豚子は豊子に




「豊子は だれなん?」




「バイク乗ってないから、駄目!私は断然に あいつとララバイ 派」






豊子が バッサリ斬り捨てると





「だから、首都高で キングって言ってたのかよ」




アンソンが吐き捨てると




「アンタ何言ってんのよおぉ〜あの鉄仮面は ハコスカの頃から 満月の夜しか出ない、伝説無敗の 首都高キングなのよ」






「そうなんっ?」



「マジで!」



豚子とキムコが 驚くと






「豚美さんと、デブ巨摩さんに、アンソンが 馬鹿にしてたって、チクっとくからね」








「お、オマエ、洒落になんねーこと言ってんじゃねよおぉぉ〜!」




























アンソンは絶叫しながら、ビビりまくって、910を走らせ続けると










袖ヶ浦市〜木更津市〜








「豊子、まだかよ〜」




アンソンが ぼやくと




「トイレ行こうよ〜」



キムコが つづき




「そうやね、休憩しようや」





豚子も賛成したので、豊子は





「そうね、道もよく知らないし、ほら そこのコンビニで聞いてみましょ」






豊子隊長の許可が得られたので、アンソンはオレンジ色に光ってるコンビニ入った










「なんや、このコンビニ?」




「としまや弁当?」




「田舎のコンビニって凄えな」




駐車場はバカ広く、ダンプも停められていて、都会では想像が出来ない広い敷地だった







キムコと豚子は ダッシュでトイレに行き





豊子は 立ち読みで 地図を見に行き





アンソンが一人、ポツンと駐車場で煙草を吹かしていると





駐車場の端に停めてあった



430 から ヤンキーが 二人 オラって歩いてきた


































一瞬だけ、アンソンと目があった、430 ヤンキーのパンチパーマの一人が





「かっ〜ペッ」と





タンを吐いたが、アンソンがシカトすると、二人は店内に入っていった




二人が店内に入ると、入れ替わりにキムコが出てきたので





「豚子は?」



「なんか、珍しがって、手作り弁当とか物色してる」





「コンビニなのに、手作りなのか!」




「うん、711 とか ローソンのコンビニ弁当じゃなかった」






「マジかよ〜」





アンソンが驚いてると





「大体分かったよ〜ん!」



豊子が、としまや弁当と印刷された、白いコンビニ袋に缶コーヒーを持ちながら、戻ってきて、アンソンとキムコに渡すと






「何処に行くんですか〜?」




タンを吐いた ヤンキー二人が


豊子の後を追う様に出てきて、三人に絡んできた






「はぁ〜?」




馬鹿にしたような態度で質問されたので、思わず立ち上がるアンソン







「怖いな〜都会の不良は 笑」



ヘラヘラ笑い、更に馬鹿にした態度を取る、430 チバラキヤンキー




「女連れだからって、田舎モンが 舐めてんじゃねーぞ」




豊子がいるので、キムコがプルプルしながら詰め寄ると





「なんだと、このチビ〜」



430 のパンチパーマが、詰め寄ったので、咄嗟に豊子が間に入いり






「ちょっと、道が分からなくて、お兄さんたちもコーヒーどうぞ」





豊子が豚子のコーヒーと 自分のコーヒー2本が入ったコンビニ袋を、開けて見せ 430 ヤンキーの顔の前に差し出すと






「彼女、分かってるね〜」




430 ヤンキーが、下品な笑いをした瞬間に


豊子の膝が、股間にめり込んだ





「いっうっ〜」




430 ヤンキーが 股間を抑え、疼くまると、間髪入れずに







「ギャラクティカ〜マグナ〜ム〜!」




缶コーヒーが 入ったコンビニ袋が 顔面にメリコミ








「ぶっ、ひでぶっ〜」



430 ヤンキーが、前のめりに倒れると






「ジュンちゃんって、こんな感じ?」



呆気に取られる、アンソンとキムコに振り向いて 豊子が微笑むと








「金蹴りはしてねーし」



「ギャラクティカ は 違う漫画だし」



















アンソンとキムコの二人は、ドン引きして答えると






「テメーら、舐めてんじゃねーぞっ!」



430 の金髪が 震えながら 凄んだ瞬間







いきなり、後ろから、車に撥ねられた様に ブッ飛んできた






えっ(; ̄O ̄)







「ボケっと しとんなやあああ〜」
























豚子が、誰に叫んだか分からなかったが、アンソンとキムコは瞬間的に、ぶ飛び、倒れ込んだ 430 の金髪に サッカーボールキックの連打






「おらっ〜!」





「死ねや〜!」




「田舎モンが〜 CRS 舐めとんのかい!」






4本の足と 尖った赤いパンプスが、430 金髪を蹴りまくる






渾身のギャラクティカマグナムで、倒れた 430 パンチの前に




豊子は しゃがみ込み





「お兄〜さん、東京湾観音って知ってる?」





「えっ(; ̄O ̄)」






「鼻血を出しながら、豊子を見上げる 430パンチ」






「知ってんのかよ!」




















更に豊子が、缶コーヒーが入った、コンビニ袋をブンブン降り回すと







「知ってます!知ってます!」




鼻血と鼻水を流しながら、頷く 430パンチ








「ちょっと、案内して欲しいんだけど〜」





豊子は、声だけは可愛いらしく、ブンブン振り回しながら脅す





「いや、それ マジで危ないすから」



プルプルしながら、答えると



向こう側では 関西弁の女が





「仲間 呼ばれると面倒やから、トランクに押し込めや!」




豚子が アンソンとキムコに指示する声が聞こえ





「そうだね!川崎まで、さらっちゃおう」





キムコが 意気揚々と答えたので






「ほら、あの人達 バカだから、君の友達に なにするか分かんないよ」




豊子が更に、430 パンチを脅すと





「わ、わ、わ分かり、ました、案内します!案内するんで 勘弁して下さい!」










430 パンチが土下座すと









「そこんとこ、ヨロシク〜♪」




豊子はニッコリ微笑み


ウインクで、430パンチに答えた





















































続きま~す🐷









2025年08月14日 イイね!

スローなブギは 止めてくれ 夏休み編 その参

スローなブギは 止めてくれ 夏休み編 その参



















ダックテールの少年たちが

夏の嵐のように生きてた

好きな女も何人かいたけど


生きる証を探すように

悪さばかりしていた

あの頃の話しさ・・・























スローなブギは 止めてくれ 夏休み編 その参











アンソンの運転で、豚子 豊子 キムコ を乗せた 真っ赤な 910 SSS は湾岸には行かず大師橋を渡った






「ちょっと、アンタ何処に行くのよ!」





助手席に乗り込んだ 豊子がアンソンに怒鳴る



湾岸線が開通し、横浜ベイブリッジが出来、港みらいに観覧車が出来たばかりだった















「浮島から乗れば、空港から湾岸でしょ!」




「あっ、そうか、ゴメン、ゴメン」





「昔の癖だよね〜」




キムコが後ろから、身を乗り出して、アンソンを庇うが




「ちゃんと、座っとれや!」




隣りに座る、豚子に



子猫の様に 後首を引っ張れ、怒られる









910 は大師橋を渡り、産業道路と環八の交差点を右折し、羽田ランプからアンソンは横羽線の首都高に乗った










13号地と呼ばれた お台場に


レンイボーブリッヂが出来たのは



ずっと、ずっと先の未来で





羽田から乗ったアンソンは、大井JCも過ぎてしまったので



こうなったら


首都高から 9号線に下るしかない




910 が芝浦を越え、環状線に入った瞬間に







ブオォー!ブオォー!


ブォン!ブォン!



一瞬にして、一台の車にブチ抜かれた




「なっな、なに?」



アンソンが叫んだ瞬間

ライムグリーンの忍者




「マジすかぁ〜!」



助手席の豊子が絶叫する





丸い 4テール


鉄仮面 DR30


ライムグリーンの GPZ 900 R





バイト先の豚猫モータースで、旬の話題になっている







首都高キングと



伝説の総長の ニンジャだった





「なんなんっ!」


「今のニンジャって!」



後ろで、豚子とキムコが叫ぶと







「キングと服部さんよ!」



豊子が興奮して叫んだ矢先




ブオォー!ブオォー!



FZ改 に一瞬で抜かれると



今度は激しくパッシングされ



AW11 のMR2にブチ抜かれて



八重洲トンネルに、直キャブと集合管が鳴り響きわたり




ブオォー!ブオォー!






刀S3 CB 750 F  が猛追しながら ドン亀のような 4人を乗せた




910 を一瞬でブチ抜き



オービスが真っ赤に光った







「ひいっ〜」






アンソンが プルプルしながら ハンドルを捌くと








「今のって!」


キムコが叫び





「ブス姉とデブゴンやろおぉ〜」




豚子が 叫びながら答えると、豊子が




「格好イイ〜」



















少女漫画のヒロインのように トキメモ な瞳をすると













「何処が格好イイ〜んだよ、正気の沙汰じゃねーだろ!」



ビビりまくった アンソンが 怒鳴りながら箱崎へ








「間違えないでよ、9号よ」



豊子が指を差しながら、指示をだす







「分かってんよ、うっせ〜な」




と言いつつ、アンソンは 京葉道路の7号に



「湾岸の 9号ってんだろ〜がっ!」



豊子が、怒鳴りながら ダッシュボードを蹴ると








「あっ、そうか」




「使えん男やな〜」



豚子がゆーと



「豊子は道詳しいな〜」


キムコが感心する






「筑波に行く時はね、7号から6号で 湾岸は 9号辰巳」




「よく、覚えられんな」



アンソンが感心しながらいうと





筑波は6号 常磐

池袋は5号 関越

新宿は4号 中央

渋谷は3号 東名


豊子が三人に説明し終えると







「上野は1号だよな」


アンソンが 名誉挽回で発言すると




「バイクで散々、行ったから、ウチらかて 上野は分かるで」



「だよね〜」



「豚子ちゃんが、カネゴンのMA1 燃やしたし」




「あった!あった!」





皆で 大爆笑すると、豊子が






「道で覚えちゃ駄目なのよ、首都高は 数字で覚える」




「なるほど〜」


「そうなんだ」


アンソンとキムコが 感心すると、付け加えるように豊子が



「豚猫で、色んな 遠征に行きながら、豚子のオトーサンに教わったんだけどね」



豊子が振り向いて、豚子に微笑み、ペロッと舌を出した






























ブォー♪ブォーン!



9号 辰巳線を下り、首都高から湾岸線に入ると、豚子がアンソンに






「この車、出る前の話より、速くないやん」






「あんた、シフトチェンジ早すぎんのよ」





豊子が、助手席でダメ出しすると












「横羽や首都高は狭くて、危ねーんだよ」



アンソンは吐き捨て


ブォーン!


シフトダウンして、アクセルを踏み込みむと





「ん?」






豊子が 首を傾げた瞬間






ヒュ〜ドッカン!






「おおおぉ〜!」


「マジかやあぁ〜!」


「速ぇ〜!」



910 は蹴飛ばせれたように、加速し




「だははは〜どうだあぁ〜」


アンソンが笑いながら、更にアクセルを踏むと



キンコン♪カンカン♪



速度オーバーの警告音が車内に鳴り響き、豊子がブースト計と油温計を睨みながらアンソンに





「これって、ニスモのタービンなのおおぉ〜!」




「よく、分かんねーけど、マフラーは柿本改だぜえぇ〜!」




アンソンが叫び答えると、後ろのキムコと豚子が




「ここ、股間がぁ〜」




「スースーすんねんなあぁ〜」




江戸川を越え、千葉県に入ると



浦安ディズニーランドを越え

船橋オートレース場を過ぎ



910は、横浜に対抗する、千葉の湾岸エリアをターボな加速と排気音で加速し続け



「ふ〜ん、カーステは付いてないんだ」



豊子が 3連メーターを触りながらぼやくと



「そうなんだよ〜」


アンソンは残念そうに答え




「だから、ラジカセ積んでんだ!」


後部座席のキムコが、サンヨーのラジカセを持ち上げると





「このラジカセ、さっきから、メッチャ邪魔やねん!」






豚子が怒りながら、ラジカセのボタンを押すと



COOLS が 静かに歌いだした


















































続きま~す🐷





2025年08月12日 イイね!

スローなブギは 止めてくれ 夏休み その弐

スローなブギは 止めてくれ 夏休み その弐



























「ひっ〜!」




「怖っ〜」




「マジっすかぁ〜」























稲川の 「本当にあった怖い話」が終わると



オバちゃん 豊子 キムコは悲鳴をあげたが



豚子だけは煙草に火を点けて









「でっ、気失って、オッチャンは どないして帰ったんや?」





怖がる三人を スルーし 稲川に尋問した










「いや、気付いたら朝になってて、そのまま帰ったけど」






「タクシーは?エンジンかからんやったんやろ?」





「普通にかかったと思う」





「きっと、夜は霊に囲まれてたからよ」




「そうだよ」





豊子とキムコが 稲川を援護するが豚子は











「なんやそれ、つまらん」




タバコの煙を 天井にむかって吐き出すと









「アンタ、今の話怖くなかったの?」






















オバちゃんも、不思議そうに豚子に訊ねると









「怖いもなんも、オチとらんじゃんない」





「オチ?」






「そうや、オチやオチ、落語でいう下げや」








「そ、そんなオチって言われても」






「そもそもやな、西口からヨコヨコ霊園まで乗せて、ベンチに座った女は、何処に消えたんや?」






「いや、だから、振り返えれないほど怖くて」




稲川は困ったように答えると





「なんも、オチがついとらんじゃない、せやから怪談ってのはつまらんのよ」








豚子はやりきれないといった、仕草でアルミの灰皿に煙草を押し付けると








「ぶぶ、豚子ちゃんが、俺に怪談しろって言ったんだろおぉぉ〜!」


























稲川が立ち上がり、唸り飛ばすと









「確かに、ベンチに座った 女の人が気になるわね」





豊子も冷静に発言





「車の件は、ちょっと納得だけど」




オバちゃんも、しらけて付け足すと







「な、なんだよ皆んなして〜」

































稲川は項垂れて、席に腰を下ろすと









「ウチが思うにはな、女は生身の人間やないと思うで」






「そうだろ!」





「多分な、そこは霊を霊界に運ぶ始発駅なんよ」





「また、怖くなってきた」



キムコが 両腕を摩りだした









「一回目の老夫婦 2回目の母子も、ウチは霊やと思うで」





「そうだったのかな?」





「多分、間違いないで、ヨコヨコ霊園は、あの世とこの世の境目なんやろ」




豚子が 静かに話を〆ると









ガラガラ〜チーン ♪




「うぃーす!」




アンソンが勢いよく、店内に入って来たので






「ひっ〜」



「うおぉ〜」



「なんなんっ」




「ビックリさせんじゃないよ!」




オバちゃんが 最後に怒鳴りつけると








「えっ(; ̄O ̄)ななに?」




アンソンも驚いて、立ちすくんでいると、豊子はスッと立ち上がり、スタスタとアンソンの前まで歩き、胸ぐらを掴むと








「な、なに、怒ってんだよ」




アンソンが 言った瞬間









「てめ〜は、静かに入ってこいやあぁ〜」

























豊子のチョーパンが、アンソンの顎に炸裂





「ひでぶっ〜」





アンソンが その場に疼くまると



キムコが立ち上がり






「もしかして、車っ?」





「おぉおう、今日名変してきた」





アンソンは疼くまったまま、答えると







「やったじゃん!」




キムコは ダッシュで外にでた








「なんや、車 買うたんか?」








豚子が訊ねると、アンソンは立ち上がりキムコが座っていた、席に腰をおろし









「おう、まあな」




「誰から買ったの?」








豊子も 興味津々で アンソンに食い付く






「スタンドの先輩」




「なに、スカ G」





「ぶっ〜外れ」





「ゼットやろ?」




「ぶっ〜外れ」





アンソンは 勝ち誇ったようにニヤニヤ笑い



豚猫キーホルダーが付いた鍵を、得意気に指でクルクル回す











「もしかして、ソアラなん?」





「ソアラなの?」




豊子も ソアラに食い付く







「ぶっぶっ〜外れ」





「なんなん?」





「イイ加減に答えないと、次はギャラクティカ、マグナムぶち込むわよ」








豊子が ケンシロウのように 指を ボキバキ鳴らすと









「ブルーバードだよ、ブル」




アンソンは びびって答えると





「もしかして、サメブルかい?」





稲川がブルーバードに食い付くと






「いや、俺のは910す」





「なんやそれ?」




「オッサン車じゃない」




豊子と豚子はしらけて、最後の一口をグビッと飲み干すと







「なんなんだよ、二人とも!」




アンソンがムッとしなが、言い放つと









「せめて、ガルビア やったらな〜」






「XX とか ソアラ だったらね〜」




「ねっ〜」



最後に豚子と豊子が、声を合わせ、アンソンを蔑むと








「これだから、女ってのは嫌ですよね〜」





アンソンが稲川に同意を求めると、キムコが勢いよく入ってきて








「いいじゃ〜ん!渋いよアンソン」




「だろ〜」





「アンソン君のは、ターボなの?」






「当たり前じゃないすっか、ターボ の SSS っすよ」





「イイね〜」




野郎三人は息を吹き返し、盛り上がると









「ターボエンジンなの?」





豊子が興味津々に、割って入ってきた





「VVC も付いてるぜ」




「なに、VVC って?」



キムコが訊ねる





「よく、わかんねーけど、カリカリって回すと、ドカーンって加速すんだよ」





「過給圧よ、ちゃんとメーターも付いてるの?」




「付いてんに決まってんだろ、大森のメーターだよ」




「なんか、速そうやん」




豚子も、ついに食い付いた






「速え〜なんて、もんじゃねーよ、ブオォードッカンだよ」





「今から ドライブ行こうよ!」





キムコが アンソンにコーラを注ぎながら催促








「そう、思ってきたのによ、いきなりチョーパンしやがって、なんなんだよ豊子 説明しろよっ!」






アンソンが 豊子に詰め寄ると









「いやいや〜豊子ちゃんは悪くないんだって」




稲川が 割って入り、今までの経緯を話すと





「そんな怖い話だったら、俺にも教えてよ」





「別にオチがないから、二度も聞きとーないわ」





「そうね、2回目は怖くないしね」




豊子もあっさりいうと





「じゃ、イイや」





「なんなんだよ〜最近の若者わー」




また、稲川が項垂れるが、アンソンはスルーして






「怪談で思い出したんだけどさ」




「なんや、持っとるんかい?」




「怪談じゃなくて、心霊スポット」





「昔、行った、極楽寺みたいなモン?」





「そうそう!」





「えっ〜俺は嫌だよ、ゼロヨンにしようよ」





キムコは極楽寺に初めて行った恐怖を思い出し、ひよるが アンソンはスルーして話を続けだした








「スタンドの先輩に聞いたんだけど、千葉の内房にさ、東京湾観音ってのがあるんだって」





「その話、私、知ってるかも〜」




千葉にオフロードの練習に行ってる 豊子が食い付いた









「そこに行く途中に、小さなトンネルがあって、トンネルの真ん中で、エンジン切ってライトも消す」






「どうなるんや?」






「クラクション鳴らすんでしょ!デブ巨摩さんが 話してた」






「そうそう!クラクション鳴らすと、二度とエンジンが掛からなくなるんだって」






「マジかよ〜!」




キムコは完全にビビってる





「でっ、どうなるんよ?」





「実際にやる 根性ある奴がいないから、誰も知らないんだってさ」





「それは怖いわね〜」




オバちゃんは怪談好きらしく、アンソンの話も真面目に聞いていた








「メッチャ オモロそうやん!」






「だからさ、俺らで行って、トンネルに Cats のステッカー張りまくって来ようぜ」






「エエねっ!」




「えっ〜私は嫌だな〜」




「俺も、絶対に嫌だ!」




豊子を味方につけようと、キムコは必死に拒否り





「肝試しなんか、ユンと二人で行ってよー!」






更に抵抗すると







「土曜ならまだしも、平日の夜中なんか、嫌だし、豚子が帰省してるから、オマエラと行けって ゆわれたんだよ」







アンソンが、三人を見渡してキムコに答えると





「彼女、分かっとるね〜」




豚子がニヤニヤ笑いながら









「豊子ちゃ〜ん ターボな車 乗ったことあるんかな〜」




豚子が豊子を誘惑する







「最近、湾岸の幕張ってとこで ゼロヨン やってるらしいぜ」





アンソンも追い討ち








「ゼロヨンなら、本牧先の市場でイイじゃんかよ!」




キムコはしぶとく抵抗するが





「帰りは、豊子さんに運転してもらおっかな〜」





アンソンが、指でキーをクルクル回しなが誘惑すると





「行くぜっ!東京湾観音!」



豊子が叫ぶ





「よっし、決定〜!」




「稲川さんおおきに!」



「ご馳走様でした」




豚子と豊子は 頭を下げ、お礼をすると








「イイって、久しぶりに二人と飲めて楽しかったし」







「じゃあ、オバちゃんまた!」




「はいよ〜」




三人が出ていくと外から



ブオン!ブォン!ブォン!



ターボマフラーから、図太い排気音が商店街に響きだすと








「ヘタレはどうすんだい?」





オバちゃんが冷めた目で、キムコに問うと







「やっぱり、俺もっ!」



キムコも慌ててて、出て行き





「イイ音すんな〜」




稲川とオバちゃんが 戸口から見送ると






ブオン!ブオォーー♪






























勢いよく、テールランプと排気音が 遠ざかったので



二人は店内に戻り、最後の一杯を飲み干すと




不意にオバちゃんが











「無事に帰ってこれると イイけどね〜」





笑いながら言い出したので、稲川が





「肝試しだから、大丈夫ですよ」





「ちょっとだけ、気になるんだけどね〜」





「えっ(; ̄O ̄)なにが?」





「ほら、昔から 赤い中古車は買うなって」






「あっ そうだった!」










アンソンがスタンドの先輩から買い



今夜 乗り付けてきたのは




真っ赤な 910 SSSだった

























































続きま~す🐷

















2025年08月11日 イイね!

スローなブギは 止めてくれ 夏休み編

スローなブギは 止めてくれ 夏休み編


















アンソンは 裕也とのタイマンバトルでも



猫ビルダイブに成功し 総長になったのだが



その後は、チーマやカラーギャングが流行りだし




暴走族は廃れる一方だった






アンソンが引退してから、各地域の暴走族は 蜘蛛の子を散らすように激減し、CRS も名前だけの連合になってしまった





豚子は大学の寮に入り、成人式を終えた二年の目の盆休みに、初めて帰省した




帰省といっても、松竹映画やアニメに出てくる、長閑な小川や田園が広がる、情緒ある田舎ではなく




工場と排気ガスが溢れ、汚くて でかい川が流れる街なのだが




豊子も工業大学に進学し、夏休み恒例の、豚猫モータースでバイトを終えた後、豚子と二人でオバちゃんの焼肉屋で遅い夕食を食べに向かった






ガラガラ〜チン♪






豚子と豊子がガラス戸を開けると、懐かしい呼び鈴が響いた







「腹へったわ〜」





「アンタは、一日中〜 TV ゲームやってただけじゃない」




豚子の叫びに、豊子が呆れながら返し、指定席に向かう途中に



常連の稲川が ポツリと一人で肉を焼きながら チビチビと飲んでいた




豊子は中学から、この店でバイトしていたし



豚子も高校の頃は週末や夏休みはバイトしていたので、稲川さんとは昔馴染みだ




「こんばんわ〜お久しぶりです」





豊子が稲川に挨拶すると




「おぉぉ~豊子ちゃんと豚子ちゃん!」




話相手を見つけたので、稲川は大喜び




「なんや、オッチャン仕事サボリよって」



久しぶりの再会に感激している、稲川に水を刺すように冷たく豚子がゆーと




「盆休みは駄目だって」



稲川が箸を振りながら、豚子に言い訳する




「そうなん?」



稲川の職業は、個人タクシーであった




「皆んな、田舎に帰るし、エアコンつけると、燃費も悪くなるしね」




「確かに、工員さんは地方出身者が多いねんな」




「なるほど〜大変ですね」




豊子が感心すると




「正月も盆もGWも、いっつも同じ言い訳すんだよ」



オバちゃんが、指定席から悪態をつくと




「ほな、今夜はオッチャンに呼ばれよーか」




豚子が笑いながら、稲川の向かいに座ると





「いいよ〜二人に会うのも久しぶりだし、遠慮なく」




「ラッキー」




豊子も喜んで席に座わり






「女子大生と焼肉なんて、人生初やろ〜」




「初!初!」



豚子の質問に、稲川が答え







「稲川さんは 何飲みます?」



「同じで」




稲川は 眞露が入った、レモン割りを持ち上げ




「ウチは生で!」




豚子も答えると、豊子はスッと立ち、自ら厨房に取りに行こうとしたので



お冷を運んできた、オバちゃんが






「客なんだから座ってなって」



オバちゃんは、豊子を止めたが




「イイの、オバちゃんも座ってて」




豊子は オバちゃんの静止を振り切り、厨房に行ったので






「あの子は、厨房に用が あんねんねって」




豚子が笑いながら、オバちゃんにゆーと




「分かってないな〜」



稲川も笑うと



「おだまり!」



お盆を、稲川の頭に一発




「痛っつ〜」




稲川が大袈裟に頭を押さえると、豊子がレモングラスと生二つを持って来た






「では、女子大生二人に乾杯〜」




豚子の合図で、オバちゃんも自分のコップを,合わせ四人は飲みだし






「お肉は適当に頼んどいたから」



豊子が豚子にいうと、豚子は豊子に




「チビ助は 元気やったか?」




「相変わらず」





豊子は笑いながら答える






「ところでやね、オッチャン、個タクになって何年目や?」




稲川の肉を勝手に焼きながら、豚子が質問すると





「もう、10年目かな〜」



「凄いな〜」



豊子が感心すると




「なんで、豚子ちゃん?」




答えた後に、稲川は豚子に質問で返す






「ほら、怪談やら けったいな話って、タクシー絡みが多いやんか」




「確かに多いわね」





豊子も、生ビールを飲みながら。相槌を打つ






「びしょ濡れの女を乗せて、目的地まで着いて、振り返ったらシートだけが濡れとったとか、よーあるやん」




「ある!ある!」




「夏は怪談だね〜」




オバちゃんも ハイライトを咥えながら、話にのってきた






「せやから そんなん、オッチャンは持っとらんの?」





豚子がズバリ、稲川に答えると




「ないって、ないない」




「ホンマに?」




「あんなの作り話しだって」



稲川は笑いながら、肉を焼き出す





「なんや、オモロないの〜」



「ちょっと、期待してたのに」



豊子と豚子が冷めると







「びしょ濡れの女は、青山霊園のトンネルでしょ?」





オバちゃんが割って入ってきたが





「白金の白トンや、なかった?」



豚子が答えると






「だからさ、そんなもんなんだって」





稲川が 笑いながら答えると







「せやから、オッチャンは女にもてんねん」





「な、なに?」




「こんな場面はな、嘘でもエエから 女の子を怖がらせる はなしを せなきゃアカンネンで」






「そ、そうなの?」




「そうですよ〜」




豊子が、膨れっ面で返すと




「まいったな〜」



稲川が困ったように、頭をかき




「これはさ、誰にも話した事ないんだけど・・」



「なんや、あんの?」




「ある事はあるんだけど」



「うん、うん」




「思い出したくないんだよね」




「聞きたいわ〜」


























「マジで怖かったんだから」





稲川の声が小さくなる





「どんな体験なんですかっ?」




「話したら、霊が寄ってくるかも」




「怪談百物語みたいでええやん」





「そうそう、帰りは俺一人だし、嫌な予感しかしないんだよね」





「そんな怖い話なの?」





豊子が質問すると




ジュー ジュー♪



と、肉の焼ける音が、やけに大きくなり





「ど、どんな体験したんですか?」





いつの間にか、肉を運んできたキムコも、オバちゃんの向かいに座り、大きな声で質問すると



























「おったんか〜い!」



「運んで来たなら、声かけなさいよっ!」



豚子と豊子は、キムコに唸り飛ばした






稲川は新しい肉を、網に並べ終えると




「あれは、法人で10年勤め、やっと個人タクシーなれた、次の年の夏だった」





「18年前って事やな」





「そうだね、個人タクシーだから、何時から働いてもいい自由だから、夏は夕方涼しくなってから営業してたんだ」





「なるほど」



「ええね」




「でも、その日は、梅雨が戻ったみたいに、朝からシトシトと降り続いていたんだ」






ジュー♪ジュー♪





肉が焼けたので、豚子は豊子に皿のせる






「夕方から、いつものように西口につけると、客の流れは 雨降りなのに遅かった 30分待つと、やっと自分の番になり、老夫婦を乗せた」







「うん、うん、」



「何処まで?」





「それが、横浜のヨコヨコ霊園」




「当たりじゃない!」



オバちゃんが答え



「結構〜な距離っすね!」




「あの頃で、5000円超えるぐらい」




「まぁ、よく見ると、老夫婦の身なりも墓参りっぽかったしね」




「でっ、上機嫌で戻り、また並び直すと、今度は母と小学生の子供」




「次は外れやろ〜」



豚子が笑いながらゆーと






「普通はね、当たりの後は、外れるんだけどね、またヨコヨコ霊園」




「今、なんか、ゾクッときた!」





豊子が 両腕を摩りながらゆーと







「タクシーもさ、10年やると、なんとなく客の身なりや年齢で、幾らぐらいの客って分かってくるのよ」






稲川は得意気に説明するが



何故か喋りのリズムがさっきまでと違う







「なるほど〜」




「だから、その母子も全く不思議と思わなくて、ラッキーって感じで、車を走らせた」





「でも、ヨコヨコ霊園って、変な場所にあって、夜行くと怖いよ」





キムコが 横槍を入れると 豚子と豊子が







「そうなん?」



「そうなの?」





「なんかね、周りに何もないんだよ、斎場とか霊園って意外と族の集合場所になるじゃん」






「なるなる!」


「あるあるね」






「ヨコヨコ霊園だけは、昔から何処も 使ってないらしく、実際に行くと分かるよ」







「そうなの?」




「なんか、昼間でも薄気味悪いし」




「メッチャオモロそうやん」



豚子と豊子は、ビールを飲み干すと








「そう、キムコ君の言った通りで、自分も最初は2回もラッキーって思い、母子を乗せて下ろして、霊園の先で一服したんだ



道路は綺麗なんだけど、ずーっと一本道で反対の歩道には銀杏の木がズラーと並んでるの












「それの何処が怖いねん」




豚子が稲川を,遮ると







「それしか無いのが、なんか不気味とゆーか、空気が重いってゆーかな」





「その時間なら、お通夜やろ」




「そうそう、俺もタバコ吸いながら、きっとお通夜だなって帰ったんだけど」





「だけど、どうしたんや?」





「まぁ、下ろしたのが 8時前だったし、ラーメン食べてまた西口に戻ったんだ」





「終電まで、働くんやな」




「車のローンもあるしね」




「雨も止まずに降っていたし、終電でガンガン流れたけど、近場ばっかし」





「うん、うん」





「最後に並んだけどね、自分の前で終電が終わったけど、花番だったんで待っていたんだ」





「花番ってなんですか?」





「乗り場の先頭って意味だよ」






「そうなんだ〜」


豊子を始め、皆、納得し








「まぁ、西口だからね、飲み屋からも、まだ出てくるし、この一回で帰ろうと、待っていたら女の人が乗ってきた」






ジュー♪ジュー♪





豚子は 豚トロを網にのせながら





「どんな女や?」





「30〜40かな、かなり細身のスレンダーだけど。ちょっと服が古いというか時代遅れだったけど、酔っ払いじゃないから良きかなと」






「でっ、乗せたんですね」




「勿論、乗せたよ」










稲川はレモン割を一口飲み、セブンスターに火を点けた



























「こんばんわ〜」





ドアを開けて挨拶をすると





「○○霊園まで、お願いします」




か細い 女性の声は 霊園しか ハッキリ聴こえなかったので





「すみません、何処の霊園ですか?」




「○○霊園です、道分かりますか?」









えっ(; ̄O ̄)




また、ヨコヨコ霊園、しかも、こんな時間に




「ヨコヨコ霊園は、分かりますけど〜」




「じゃあ、近くまで行って下さい」






あ〜そーゆ事か、道順が説明出来ないと、よくある話しで、運転手が知ってそうな建物や公園を行き先の目安に指定くる客だと






しかし、今日で3回目か



心の中で呟き、タクシーを走らせた



深夜は2割増しなので、メーターはグングン上がる



カッシャ ♪



横浜市内に入り、メーターが六千円になったとこで






「この先がヨコヨコ霊園ですよね」





無口な女性客なので、バックミラーでチラッとみると、寝てるようだったので




私は起こす意味も込めて、初めて後ろの彼女に声をかけると






「ヨコヨコ霊園まで、行って下さい」




驚いた事に、彼女は寝ておらず、即答で、返してきた





「えっ、近所のご自宅じゃ、ないんですか?」





私は、予想外の答えにビックリし聞き返すと






「ヨコヨコ霊園で大丈夫です」




彼女は ハッキリと返して来たので






「はい」





私も直ぐに答え ヨコヨコ霊園にタクシーを走らせたが




霊園を抜けると、裏手側に斎場もあるので





斎場に行く人は、ヨコヨコ霊園ではなく




ヨコヨコ斎場と指定する






いやいや、こんな時間に お通夜の受け付けも終わってんだろ






そう、思いながら、ハンドルを握り、少しアクセルを踏み込んだ




あれ、まてよ?



さっきの母子も、ヨコヨコ霊園だったよな



斎場とかお通夜って、勝手に自分で,決めてた事に、今気づいたので




この、女性客、もしかしたら霊園の先に自宅があるのかな?



メーターが 7千円になると、ヨコヨコ霊園の近くまできた










次のT字路の信号を右折すると、そこは一本道で右側には銀杏並木、左側には霊園のブロック弊が、続きだした






















バス停を過ぎると、頑丈な鉄製の霊園入り口の門があり




その先に 2回目に来た時に 一服した 公衆電話がある




明かりといえば、霊園の入り口にある




ボヤけた電灯と公衆電話の二つだけだった




2回目に来た時とは、比べられないぐらい、不気味で 重い空気が 車内からでも 充分に感じられた






朝から降り続いた雨は、いつの間にか止んでいたのでワイパーをオフにし





バス停を過ぎたとこで




「霊園過ぎてイイんですよね?」



私は、後部座席の女性に声をかけると




「いや、門の前で結構です」




「えっ(; ̄O ̄)」




「そこで、止めて下さい」



10メートル先の、門に向かって言った




「はい」



言われた通りに門の前でタクシーを止め、料金をもらったが



いやいや、こんな時間に霊園ってあり得ないだろ



私は思いなおし




「斎場だったら、メーター入れずに、裏に回りますよ」




「ここで大丈夫です」




彼女がハッキリと答えたので、私は渋々レバーを引き、ドアを開けた



スッーて音も立たずに、彼女は気付くと既に降りていて



私はドアを閉め、ソロソロと発進したが



こんな時間に霊園なんて、あり得ない!絶対に駄目だ!






旅客運送の場合、泥酔した客を路上に下ろし、その客がそのまま道路で寝て、轢かれ死亡すると、救護義務違反になり、刑事責任を問われる



まぁ、簡単にいうと、轢き逃げと同じような案件になってしまうので





不安になり、バックミラーで確認すると、赤いワンピースと黒髪がユラユラと揺れていたので





二回目に母子を乗せてきた時に 一服した公衆電話に車を止め、




「お客さ〜ん」




私は叫びながら、バックミラーで確認した彼女の姿を追いかけたが、門の前には誰も居なかった






「まさか、幽霊?」




私は、驚いたが、来る時に手前で見た、バス停のベンチに彼女の赤いワンピースと黒髪を発見し



バス停に小走りで行き、彼女に声をかけた





「お客さ〜ん、大丈夫ですか?」




「ええ、大丈夫です」




「いやいや、こんな時間に、バスなんか来ませんって」




「大丈夫です、待ってるんで」



彼女は俯いて、ハッキリと答える






今、あの時の夜を思い出すと、彼女の顔が全く分からない


思い出すのは、赤いワンピースと肩より長い黒髪



でも、バス停のベンチに座っている彼女と会話したら、ハッキリと感じた







「ヤバイ この女性は人間ではない」





瞬間的に、頭の中で非常警報がなったが






「ほ、本当に大丈夫なんですか?」





私は、もう一度 彼女に念を押すように訊ねた







「大丈夫です、待ってるんで」




さっきと、全く同じ台詞が返ってきた








逃げろ、コイツは人間じゃない


逃げろ、一刻も早く、この場から




私はここの中で叫び、




やっとの、おもいで引き返し 歩きだしたが、背中に寒気がするような、視線が突き刺さり、二度と振り向いて彼女を確認することが出来なかった





霊園の門を越え、公衆電話の灯りに照らせてある、車に乗り込み、エンジンをかけるが セルも回らずウンともすんともいわない






早くこの場を立ち去りたかったので、何度もアクセルを踏み、キーを捻るが車は死んだように微動だにしないので、焦りながら、勇気を出してバックミラーを覗くと









バン!バン!



窓を叩く大きな音と共に 後ろには死者の顔が幾つもの、浮かび上がり




「ひっ、ひー」


叫び声を上げるが






バン!バン!





今度は横の窓にも、何人もの死者の顔が張り付き





バン!バン!





フロントガラスにも 無数の死者の顔が張り付き






私は 意識が無くなった・・・・























































続きま~す🐷























2023年10月29日 イイね!

鎌倉物語~弐

鎌倉物語~弐





























豚美さんは、既に京子さんから聞いていて、



鮫島さんに、ラッシャー君が、あの夜の出来事を説明すると



「横浜と湘南じゃ、凄い、盛り上がってるらいしねー」




豚美さんがノリノリで言いうと




「だからよ、俺らも出張ろうかなと」



「マジっすか?」


京子さんと、ラッシャー君が驚く



ここに来る前は、パクんとこだけと、思ってたんだけどよ


豚美の支部も入れて、鎌倉まで、一発カマシに行かねーか







じぇじぇじぇ!

「やっぱり、そうなっちやうんですか?」



アンソンとキムコがビビる





「何だよ、黒猫の若けぇーのは根性ねーな」




「こんなヘタレ、破門にしろや」


豚美さんも、二人を攻める




「そんな、鶴見では、俺達も頑張ったじゃないですかぁー」




アンソンが涙ながらに訴える



━(;´༎ຶД༎ຶ`)━(;´༎ຶД༎ຶ`)━






「オメーんとこが、乗り込むなら、ウチは全員出すぞ」



パクちゃんが、言うと



「こっちも、喜んで出してやるよ」


豚美さんも賛成案




「よっし!決まりだ、三支部で行くぞ」




「大丈夫なん?鶴見の時は、お巡り突入して来んかったら、ウチら死んでたで」



豚子が反論すると






「いや、今回は俺も大丈夫だと思う」


パクちゃんが言った




「その、根拠はなんなんすか?」



ラッシャー君が、肉を焼きながから尋ねると






鶴見の時はな、キックの大会だったから根性あるガチの族ばかりだったけどな、こーいうデートスポットってのは、一回か二回だけ集会に参加しただけの、四輪のハンパ者が多いんだよ









「なるほど〜」




「俺もパクの言う通りだと思うぜ、3支部だけで充分だ」





「喧嘩より、ナンパな女目当の野郎が多いって事だね」



豚美さんが、言うと




「おう、いざ喧嘩になったら、逃げるようなダセー奴等ばかりだ」





「そもそも、ネタ元は、俺らだしな」




「私的には、浜連に鶴見の借りを返したいけどな」




「ウチは、オネーに似てる、超絶ブスな女霊を、見たいねん」




「何だと、このガキー!」



豚美さんは、豚子に焦げた肉を投げつけて、お決まりのデコピン



「熱っ!痛っうー」




じゃあ、今週の土曜日、鎌倉極楽寺、女霊集会って事でヨロシク!



鮫島さんがいうと




「ヨロシク〜!」



豚子と私以外、全員が鮫島さんに挨拶して



急遽始まった、川猫幹部会が、一件落着で終了した 








いやいや、週末に三支部だけで、横浜抜けて、鎌倉まで乗り込むんだから、

全く、一件落着ではない


















土曜日の当日、バイトが終わる時間になると



アンソンと豚子が、キムコと私を迎えにバイク二台で店にやって来た





アンソンの黒の特攻服は分かるが


なんと!豚子はあろう事か、白の特攻服を着て


せっかくの純正のシングルシート風を三段シートにも変えている





「アンタ、何でそんなの着てるのよぉ!」




「何でって、集会やろ、家にあんの着て来ただけやん」





「何言ってるのよー!」




「遅れると、ヤキだから先に行ってんぞー!」



速攻で着替えた、キムコがアンソンのケツに飛び乗ると




「ほら、ヤキ入れられるから、ウチらも早う行かんと」



豚子はインパルスの三段シートを叩いて、大袈裟にせかすので、私が渋々乗ると


ブォーン♫



「前より煩くなってるじゃない」



「バッフル抜いて、アルミ板丸めて、突っ込んであんねん!」




直管の排気音に負けないように豚子が叫び



勢いよくインパルスは加速して、アンソンとキムコを追いかけ




カーン!ブオオオオ~


アルミ板を突っ込んだ、ヨシムラの集合菅が、夜を引き裂くように鳴り響く





殿町の集合場所に着くと、パクちゃん支部と豚美さん支部は既に来ていて、二つ合わせて50台くらい




京子さんが、私と豚子を見つけると、




「豚子ちゃん、格好良いじゃなーい!」




「ホンマに?」



「うん、うん、似合ってるって」



「ありがとう〜」




「ほら、豊子ちゃんの分も」




そう言って、京子さんから紙袋を手渡されて、中を見ると




白い特攻服が・・・・























「私のお古だけど、クリーニングしといたから、綺麗だよ」





広げてみると、所々に血の跡が




「おっ!年季入とってエエやん」




「二人共、正気ですか?」



私は豚子と京子さんに、絶望的に質問





「着てないと、逆に目立っちゃうって」





「・・・・」




「よっ、豊子総長〜」



「煩いっ!黙れ!」





私は一喝したが、確かに、私服は私だけで、今でも充分に目立っており、





さっきから、知らない男子の視線が、グサッグサッと刺さっていた




この頃は、集会というと必ず特攻服が規則で、



髪型もリーゼントや金髪など、持っての他で、パンチパーマかアイパーでないと、男子はヤキを入れられてた







私は、渋々、コンビニのトイレで着替えていると



爆音が聞こえてきたので、慌てて出ると



チームでも、1・2を争う、鮫島支部の大編隊が到着していて



皆んな、一切にエンジンを切り、単車から降りて、集まりだしたとこだった



私は急いで、京子さんと豚子がいる、豚美さん支部の塊の一番後ろに行くと



豚子が、一番後ろでウンコ座りしてたので、横に並んだ













鮫島支部の、プロレスラーみたいな大仏パンチが出て来て



ほら、ステッカー事件の時、豚美さんの投げた、鉄パイプが顔面に炸裂した人



その人が、拡声器で




「列島精神、行くゾォー!」



いきなり、怒鳴ると




「ういっす!」




全員が気合いの挨拶で、連合の訓示が読み上げられ、



皆んな、軍隊のように呼称する




訓示が終わり、今夜のルート説明が終わると、パクちゃんが出てきて






「今日はよー!三支部だけだが今のルートで、鎌倉まで気合い入れて走るからなー!




「ういっす!」




頭は鮫島支部な!




「ういっす!」


鮫島支部が答える




真ん中、豚美支部!




「ういっす!」


私と豚子も釣られて、皆んなと一緒に気合いの挨拶をしてしまった






「ケツは大師!、浜連が出て来て、ビビって逃げた奴は、俺が殺すからな!」





「ういっす!」


全員が答えると



パクちゃんは、鮫島さんに拡声器を渡し




「よっしゃー出るぞおぉ!」



鮫島さんが叫ぶと、皆んな一斉に自分の単車までダッシュして、エンジンをかけたので





私も豚子と、ダッシュしてエンジンをかけた




ブン!ブオォーブオォー


ブン!ブン!ブオォー!




殿町の埋め立て地に、80台近い直管が鳴り響き、次々と産通りに出て行く




パラリラ パラリラ


ブン!ブオォー!






いやいや、極楽寺の幽霊より、こっちの方が、よっぽど危ない



どうか、神様、仏様、何事も起こらずに、皆んな無事に帰って来れますように



私は、インパルスを運転する、豚子の腰を抱き締めて願った

















 

















首都高の高架下を爆音で走り抜け、横浜市内に入ったんだが、既に夏休みは終わっていて、横浜も大きな集会もなくホッとしていたら






「来たぞおぉ!」

と、誰かが叫び




単独で走ってる20台ぐらいの浜連のチームとカチ合ったけど


こっちの台数にビビったのか、そのまま素通り






勢いついた、川猫軍団は大船の駅前で、ブンブカと爆音コールで、ロータリーにいる車を鉄パイプでブン殴りながら、南下する



湘南町屋を左折して鎌倉公園の前を通った




浜連とは日常茶飯事だが、湘南と喧嘩になると、支部では治らなくなり、連合あげてのデカイ喧嘩になるので






海岸線には出ずに、前回、私達が通った、山ルートで極楽寺を目指した



山道を半分くらい下ったとこで、先頭が急に止まって




鮫島支部の伝令がUターンして、一台で走って来た





「この先、渋滞してて通れないらしいっす!」




鮫島支部の伝令が大声で、豚美さんに叫ぶ




「あー!何言ってんだよ、突っ込めよ」



豚美さんが叫ぶ





「マジで渋滞して、ビタ止まりなんですよ、少し先に病院の駐車場と空き地があるので、そこに停めろっていってます」





「しょうがねーな」



豚美さんがエンジンを切り、単車を降りると



皆んな、エンジンを切った




「豚子おぉー!」



豚美さんが叫ぶ




「呼んでるよ」



「なんや、単車から降りて」


豚子もエンジン切って降り



「なんやねん!」


大声で叫ぶと、豚美さんは私達の方に歩いて来て





「パクちゃんとこに行って、この先の病院の駐車場と空き地に停めて、そこから歩きだって、伝えて来い」




「なんやてー!突っ込んだらエエやん!」



「渋滞で、それ以上進めねんだってよ」




「ホンマか?」



先頭は、停めてもう歩いてるから、早く伝えて来い



私と豚子はインパルスでUターンして、少し遅れて来た、ケツモチの黒猫軍団に伝えると










「シカトして、突っ込めって言えよ!」



パクちゃんが怒鳴る、完璧な伝言ゲーム




「いや、先頭は停めて、もう歩いてるらしいで」






パクちゃん率いる、黒猫支部と5分ほど一緒に走ると



鮫島支部と豚美さん支部が停めた、単車が大量にあり



豚美さんと京子さんが待っていてくれた



私達もインパルスを停めて、パクちゃんを先頭に黒猫支部と歩きだすと









「何で、鮫島は突っ込まねーんだよ」


パクちゃんが、言った



「いや、本当に無理みたいだ、すでに徒歩してるし」



愚痴りながら歩き、極楽寺に向かって行くと



























「じぇじぇじぇ!」



皆んな、唖然とした


極楽寺までの一本道が、シャコタンの改造車で埋め尽くされて


狭い歩道には、ヤンキーカップルや


ナンパしてる人達が溢れ返っていた







「なんだよコレ?」



「祭りでもやってんの?」



近づくにつれ、テキ屋の屋台も並び




前回来た時は、葬式のようで梟が鳴く、不気味な世界だったのに、打って変わり完全な別世界になっていた






「でも、鶴見の時と違って、皆んな俺らをビビってない?」



キムコがスキップしながら、私達を見つけて、寄ってきた



実際に、歩道やシャコタンのヤンキーと目が合うと、向こうから避ける



「鶴見の大会の時は、目があっただけで、殺されそうな空気だったのにな」



アンソンもルンルンしてる













「おい、川猫だ・・・」



「何だよ、あの人数は」



「黒は特攻隊だろ」



「南と浜川崎も来てるぞ・・」



「3支部だけで、こんなにかよ」



「全支部なら、どんだけだよ」



「連合だと、相模原と都内の幽霊も数に入るぞ」



「やべーよな・・」




「つーか、何でアイツら特攻服で来てんだよ」




「どっか、潰しに来たのかもよ」











そんな、ヒソヒソ声が聞こえてくる



極楽寺の駅前に着くと、鮫島さんが待っていて



「酷ぇーな、コレは」


パクちゃんと豚美さんに言った




「テキ屋まで、商売してんじゃねーか」


豚美さん


「前回は、ひとっこ一人居なかったんだけどな」



「うん、うん、」


パクちゃんが、言ったので私達も大袈裟に頷くと




豚子の手には、既にタコ焼きが





「そんなの買ってんじゃねーよ!」



豚美さんが、怒鳴りながら一口、食べる




「いやいや、今日は喧嘩にならんでー」



豚子はタコ焼きを、頬張りながら笑う



















「確かに、こんな雰囲気じゃな」




「ここまで、来たんだから、武家屋敷まで行きましょうよ」





前回はビビりまくってた、キムコはノリノリで、特攻服に手を突っ込み、先頭をいきって歩きだした





「何だよアイツ・・・」


アンソンがぼやく





「せっかくだし、女霊見て帰るか」



鮫島さんがキムコの後に続き、皆んなゾロゾロ歩き出した



寺の奥に進み、武家屋敷に着くと



更に、ヤンキー達が騒いでいたが、



川猫特攻服が通ると、モーゼの十戒のように道が開いた




「出るのは古井戸だろ?」


豚美さんが、パクちゃんに尋ねる




「こっちすよ!こっち!」



キムコは大はしゃぎで先頭で案内し、つくと



古井戸の前には、捌き席があり、鮫島支部が陣取っていて




「ういっす!場所とりしときました」







「おい、本当にこんな状態で女霊なんて出るのかよ?」



鮫島さんが、パクちゃんに尋ねる



「いや、こんな状態だから、もう責任は持てねーよ」



「いつ出るんだよ!」



「丑三つ時の三時や」



豚子が教えると、京子さんが時計を見て




「あと、10分で三時っすね」




「しょうがねー待つか」



パクちゃん 豚美さん 鮫島さんは


捌き席にどっかと腰を落とした






「極楽ちゃーん!」



後ろから、叫び声がして振り向くと


半被にハチマキした、奴等が叫びだした



「せ〜の!極楽ちゃ〜ん!」







「何だよアレ?」


豚美さんが言うと





「どうやら女霊の親衛隊みたいっす」


場所とりしてた、鮫島支部の人が説明








「聖子ちゃんのコンサートじゃねーんだぞ!」



豚美さんが怒鳴る




「10〜9〜8〜」



親衛隊のカウントダウンが始まり



いよいよ、丑三つ時が近づく




「ぜろー!」



すると、古井戸から、派手な着物を着た、女霊が出て来て




一枚〜二枚〜うっふん


前回とは違い、艶声で数えだし



三枚〜四枚〜


ポーズも変えだす始末




「おい!これじゃ南町の花魁ストリップじゃねーかよ!」



鮫島さんが、怒鳴るが







「せ〜の!極楽ちや〜ん!」




親衛隊が叫ぶ




五枚〜六枚〜




「逃げろー」と叫ぶ声が上がるが



誰一人逃げない





七枚〜八枚〜あっはん😘


すっかりアイドル気取りで、調子にのる女霊



九枚〜いやーん♡



とうとう、着物の帯をといてみせると




ギャラリーは大興奮で!


「アンコール!アンコール!」





10枚〜11枚〜



遂に女霊は着物を脱ぎだした











「おい!十枚セットで、九枚しかねーのに、どういう了見だ!」



パクちゃんが、怒鳴り古井戸に近寄って、女霊に掴みかかると








「カエレ!カエレ!」



なんと、ギャラリーや親衛隊からカエレコール
























「やかましんじゃ!ボケ〜」



豚美さんが立ち上がり、親衛隊にむかって椅子をぶん投げると



川猫特攻服が、女霊の親衛隊を取り囲み、一瞬で武家屋敷は緊張に包まれた











「おう、こら!女霊、なんだ、このストリップは?」




特攻服に手を突っ込み、豚美さんも古井戸に近寄って唸り飛ばす









「いや、いや、元は二子新地の女郎やから、しゃーないって!」



豚子も古井戸に近寄り、女霊を庇うと






「すみません、淋しくてつい・・・」




女霊が謝るが







「川崎から、三支部出して来てんだぞ、この落とし前どうつけんだよ!」




鮫島さんが、席から怒鳴る







「せなやーオチがつかんと、皆んな納得せんわなー」



豚子が腕組みしながら、着物が肌方、女霊をマジマジとみる










「では、9枚〜から、やらして下さい」




エロエロな女霊が懇願する





「なんやて、自分でオトせるいうんかい?」




「はい・・・」




「ほな、9枚〜やってみい」






「おおぉー!」


親衛隊から歓声と拍手があがる








11枚〜12枚〜



とうとう、最後の白無垢の肌着になった、女霊





「おぉぉー!」と、興奮したヤンキー達の大歓声が上がり







パクちゃんを筆頭に、前回、死ぬ思いで逃げて来た私達は、あまりにも女霊の変貌ぶり、目が点になって放心状態









13枚〜



遂に、女霊が白無垢の肌着の腰紐に手をかけた






14枚!14枚!14枚!





武家屋敷に、興奮したヤンキーや親衛隊のコールが響き渡る











「おしま〜い〜」😘











なんと!女霊は14枚とは言わず、しかも最後まで脱がずに、古井戸の中にスッーと消えて行った










「・・・・・」






静まり返る、武家屋敷の古井戸アリーナ




















「舐めとんのかっー!」























豚美&豚子の極悪姉妹の怒声が、鎌倉の夜に響いた

































































以上〜快楽亭 豚子の、番長皿屋敷


ありあとやんした



🙇🙇🙇🙇











プロフィール

「@ねこぴ 支店長〜大雨災害は逃れたんですね」
何シテル?   08/14 07:47
フォローはご自由に Welcomeです フォローバック希望は メッセージしてね
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/8 >>

     12
3456789
10 11 1213 14 1516
17181920212223
24252627282930
31      

リンク・クリップ

スローなブギは 止めてくれ 夏休み編 その参 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/08/14 20:27:52
ダム活ツーリング(静岡県•後編) 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/07/25 07:35:28
プチドライブ後は、たこ焼きを❢ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/05/03 21:33:40

愛車一覧

カワサキ Z650RS カワサキ Z650RS
ファブルです笑 女Kawasaki

過去のブログ

2025年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2024年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2023年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation