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豚子・551のブログ一覧

2025年02月27日 イイね!

輪極道 Zeitgeit 5

輪極道 Zeitgeit 5






















出来るまで

何度も飛ぼうとした

翼を失くしてないか?



やりたいことが

分かっているのに

旅を諦めてないか?






















輪極道 Zeitgeit









「ガチで焦ったわ〜」



ライターをカチカチ鳴らし
煙草に火を付ける豚子



「いや〜焦りました」


「よう、耐えたやん」



豚子が笑いながら言う




「もしもの為に エンジンガードつけた方が いいですかね?」


銭形が 豊子に 助言を求めると





「いや、あったら逆に諦めて 倒してましたね」



「なるほど、そーいうもんですか」



「ちっこいスライダーは?」



豚子も 付けたそうに質問




「あれね〜滑るから 公道だと 反対車線まで ブッ飛ぶわよ」



「そうなん!」


「逆に危ないですね」


銭形も考えてたのか、妙に焦る




「立ちゴケ用につけても、大型だと、フレームが押されて 立ちゴケただけなのに完全なる事故車に」


















「じぇじぇじぇ!」



「不釣り合いな 大型の一般ライダーに エンジンスライダー薦める店は要注意よ」



「マジかや〜」


「売る為とはいえ 酷いな」


「やっぱり最強は、SSBよ!」




豊子は 自分のジスペケに付いてる

ジムカーナ専用バンパーを指していう






「でも、うちらのバイクにはな〜」


「ジムカーナと 間違えられるのも 恥ずかしいです」



















二人とも全否定




「まっ、付けない方が、さっきの銭形さんみたいに 意地でも耐えるからイイのよ!」




「火事場のクソ力やね」



「倒れまいと 必死で耐えました」




銭形はお茶を飲みながら
安堵モード






「さて、先ずは銭形さんの原因究明から」




「なんだったんでしょうか?」



豊子が改まって言うと

銭形は不安そうに聞き返した




「銭形さんは、乗車姿勢が抜群にいい」



「えっ」「なんなん?」



全否定されると 覚悟いていた

銭形は 戸惑う






「僅かでも、前ブレーキを使って感じたことは?」




「体重移動してから リリースすると セルフステアで カクン ♪ とインに切れ込みます」




「そうなんよ! メッチャおもろいねん」



豚子も相槌をうつ







「そこが、分かったなら 合格100点 です」



「そうなんっ!」


「では、なんで倒れそうになったんでしょうか?」


豚子は喜ぶが、銭形は半信半疑






「リリース直後のセルステアに任せ過ぎで、車体を倒さずに回ろうとしたのと、アクセル全閉だから トラクションが惰性のみだったんです」





「どうすれば良いのでしょうか?」





「ジムカーナの練習ではないので、もっとバンクさせて大きく曲がってください、イメージ的にパイロンではなく 自分のすきな峠のコーナで良きです」




「はい!」



銭形さんに限らず

多くの人が勘違いしてますが




「傾ける、ではなく 曲げる」



です




「はい、肝に命じときます」



銭形は 背筋を伸ばし
敬礼で答える






「ウチは、かめええ~叫んどったで~」







アンタは倒し過ぎなのよっ!」




















豚子が得意気にいうと


豊子は唸り飛ばした









二人に一番共通しているのは、

前ブレーキを使い出してから


左肩は パイロンに向けようとしてるけど


左肘が つっかえ棒に戻っている時がある



たまに、オーバーランするのは

その、伸びきった左肘のせい


今の速度だから、二人とも戻し

なんとか回ってるけど


普通に公道でやったら

事故ッテますから






「がびーん」「そうやったんや」

















心理的に 前ブレーキを使い出すと


どうしても 体が緊張するのね



私も、レイトな鬼っつ込みの時はなるし





「豊丸子さんでも?」



「どないしとんの?」





減速まえの 

体重移動の時点で

左肘を伸ばさないように

曲げとく


体重移動+左肘ね






「SSなバイクや、セパハンにして、サーキットや首都高レベルのハードブレーキングだと 腕の力が必要になるけど、二人はアップハンだし、それをやるには次期早々」






「しゅっ、首都高って・・・」


「今時、そんな アホ おらんやろ~」






















銭形と豚子は 呆れるが

先日、服部にアルピナに遭遇したら


「全開で追え!」


と、極秘に命じられ

つい、首都高と
二人の前で口走ってしまった





「 AMA の写真を思い出してみて」                                


「分かった!クーリーやね」


「そう!大正解」


豚子は ドヤ顔で銭形をみる




「なんだ、不細工な顔で」



「なんやと~!」



「おい、二人とも、真面目にきけよ」

















「はははい」


「さーせん」




クーリーや ローソン

最近の Moto GP ライダーは

肩でロックするから

脇を開け 肘を横に曲げるけど





「レバーの位置は、指先~手の甲~肘までを水平にというでしょう」



豊子は Z65 で実演してみせる


左肘を 伸ばさないように

するにはこれが一番いい




「なるほど」


「謎が解けてくねんな」




この位置から脇を広げてもいいし

この角度のまま、でも良き


脇をあまり広げずに 肘を曲げる 

代表的なライダーはスペンサーね

あとは、レイニーやシュワンツ


















「おおおお」


「川崎時代の レイニーもええね!」









「右手のブレーキに集中するあまり、左肘は本能的に緊張で突っ張ってしまうんやね」




「そう、だから 体重移動と一緒に 左肘も曲げておくと」



「かめえええ!」



「つっこんでも、右手ブレーキで 曲がれる 自信が 湧いてくる」





豚子をスルーして

豊丸子が結論





「右手ブレーキで 曲がれない原因は 左肘だったんですね」




「はい、大正解です」


「よし、練習再開や!」



豚子が立ち上がると




「リアから 減速するのを 忘れたらダメよっ!」



豊子が 二人に念を押す



「はい!」「オッケー!」




「体重移動 十 左肘もよおお~」





つい、先程まで

泣き顔でスマイル

だった二人は


勢いよく バイクに飛び乗った






ブォン!ブォン!


ブオォー ♪ ブオォー ♪ 



ブン!ブオォー♪






「かめえええ!」



「ぶたあああ!」















































続きま~す







Posted at 2025/02/27 18:41:27 | コメント(0) | トラックバック(0) | 輪極堂 | 日記
2025年02月25日 イイね!

輪極道~Zeitgeist 4

輪極道~Zeitgeist 4

























「デブ、給料いいんだろ、900 に積み替えてやろうか?」




オトンが

カウンターの指定席から

いきなり デブ巨摩に提案した






(ガビーン!私が一番恐れてた事を・・・)





「いや、大丈夫す」



意外にも

あっさりとデブ巨摩は断ったので

私は拍子抜けして



「そうなの?」

恐る恐る デブ巨摩に訊ねる




「そこの生意気な女に、アレじゃ勝てねーだろよ」





やけに機嫌がイイ

オトンが食い下がる


(黙れ!糞ジジイ)





「何とか つていけるし、やっぱり CB は 750 かな、と思うんす」



糞ジジイの誘惑に負けない

デブ巨摩の答えに


(ふぅ〜)

蓬莱豚美 ワインレッドの心の溜息




「いいね〜デブ巨摩君!」



オトンが、何故かツボにハマった





「それより、社長に教えて欲しい事が あるんですけど」




ブン!ブン!

CB の排気音がして



「CB750F タイヤ交換と点検完了でーす!」



SUZUKI と描かれたツナギ姿の
豊子が、元気良く入って来た




「悪り~な、デブ、娘2人の次は、孫 2人も面倒かけて」



「孫?なに言ってんすか、社長」



「ヨロシクなっ」



「いや、俺が聞きたいのは・・・」





ふと、夜中に目が覚めて
デブ巨摩が時計をみると

午前3時だった



嫁を起こさないように
静かに起き上がり

台所の換気扇のしたで
ショートホープに火を点け

小窓から、乾燥した澄んだ

夜空を見上げると



あの頃と 同じ

満月だった・・・














輪極道~4









焼肉屋の定休日の水曜日

銭形と豊子は

直接、チバラギの秘密練習場に行き

豚子と落ち合った



三寒四温の

生憎、三寒の日で

チバラギに入ると

急に風が冷たく感じられたが



豊子は、車では 
決して味わえない
この、感覚が大好きだった




潰れた ゴルフコースの駐車場に着くと

既に豚子は来ていて

一人でグルグル 8の字をしていたが

豊子と銭形が到着すると

バイクを停め 降りてくるなり




「UNIQLO のウルトラ ライト ダウン メッチャ 温いで〜」




ライダースジャケットの前を
はだけて自慢気に見せる




「電熱ベストは?」


豊子が聞き返す



「アカン!アカン!中国製のドカチン用はモバがメッチャポンコツやねん」



「そうなのか?」

銭形も興味津々に聞き返す




「やっぱり電熱は 12V やないと、無理やで〜」


「UNIQLOは?」



「パチモンに比べたら上等や」



豚子は わざわざ脱いで豊子に渡す


「何コレ!スマホより軽いっ」


「袖なしベストなら398や、インナーなら最強やね」


「全く着てる感ないわね」


「せやろ、バイク用 変わんで良かったわ」


「私も買うわ!」




豊子は絶賛し終えると



「さて、今日はフロントブレーキ 即ち 前タイヤも使います」



「おおぉぉ〜!」


「ついにきたか」


「距離はこんぐらいかな〜」




2回目に持ってきて
クラブハウス裏に隠しといた
ジムカーナ用の小さな目印ポールを

豊子は移動させる



「えっ(; ̄O ̄)」



「なんなん!」


車両一台分しか延長されずに
置かれた目印を 豚子は見て叫ぶ






「アンタ なに期待してんのよ?」












「たったコレっぽっちって、なんなん!」



「そう、車両一台分、銭形さんは もうちょいか」




豚子の怒りをスルーして
豊子は冷静に置き直す




「じぇじぇじぇ!」










銭形も思わず悲鳴をあげる








「だって、二人ともリアは 出来るようになったし、コレで充分!」







「はぁ〜」

「鬼や」



二人が溜息を漏らすと





「まぁ、最初はね、握らなくていいから、人差し指と中指をブレーキレバーにかけて、握ったイメージでリアで減速して」




「こんな風に斜めに持つ感じですかね?」



銭形は 自分のブレーキレバーで
試しながら豊子にきく






「そんな感じですね」



「直キャブの ハイスロ はみんなこれやで」




10代の時 インパルスに

爆弾キットとハイスロを付けてた

豚子が自慢気にいう





「握るときも、指をかける感じで、効かせたら駄目よ、止めるんじゃなくて減速」




豊子は簡単そうに 簡単に言う





「よっしゃ〜」




豚子の合図で
銭形もその気になり


二人はグルグル周りだした

走ってみると車両一台分でも
余裕がかなり生まれた事に気付く

銭形と豚子





「握らなくていいから、指はレバーよおぉ」


豊子がインカムで叫ぶ




「ういーす!」


「了解でーす!」



「うおぉー」


銭形は体重移動を忘れ

早くもオーバーラン





「おらっ~減速の前に体重移動だろ!ボケてんのかジジィ〜!」














早くも、豊丸子から豊子に人格分裂障害に





「す、すいません」














豊子の罵声が響くが

指をレバーにかけ

妄想モードで周っているウチに


自然と二人は 僅かだが

レバーを効かせてから

旋回しだした





「効かせるんじゃなくて、減速の軽くタッチよおおぉぉ〜」





前ブレーキを使いだした 二人に

豊子は インカムでアドバイス



先日は店で 服部に豚子の 体幹の秘密を聞いたが





どうしてどうして

銭形もかなりいい

初めてのリッターバイクなのに

白バイ隊員のように背筋が伸び

乗車姿勢が素晴らしい

前職は警察官だから剣道か?



しかも、今年で

70 歳になると豚子から聞いてある




「大した、もんだ」



素直に感心しながら

前ブレーキを触りだした

銭形のライディングを観察していたら





「うおおおお~!」



フロントが切れ込みすぎて


銭形は転倒目前




「足付いてえええぇ!」



「うおおおお」


辛うじて左足をついて持ち堪えてる銭形に、豊子はダッシュで駆け寄り
支え、間一髪







「ととと豊丸子さ~ん!」













「ふう~危なかった」




「ああありがと~ございます」



涙目の銭形



「休憩しましょ」


「はははい」


豊子は サイドスタンドを立てやり

銭形が お礼をいいながら

CB から降りると






「カメえええ~」












と、豚子は叫びながら

派手な体重移動しながら

前ブレーキを使い、バンクさせ

パイロンを旋回


立ち上がりは膨れるが

サーキットなら

アウト イン アウト の100点



この狭い 8の字の速度でも

リアが潰れ 滑りかけてるのが分かる



もともと

スキーやスノボーが上手いのも




(やはり、体幹か?)



自分は 最初モトクロスから入った
事を思い出していると





「なんや、とっつあん、ひよったんか~」


豚子は 得意気に

右の時計回りも旋回して

銭形と豊子に向かって加速してくる





(ちょっと速いかな?)

豊子がそう感じた瞬間





「カメええええ」














(あっ危ない!)



「あかああああ~ん!」



豚子は リリースのタイミングを誤り

辛うじてバンクさせたが

その先、駐車場の

長方形の輪留めにまっしぐら





「あっ~!」銭形もさけぶ



ド~ン!



Z 650 があたり、よろめく豚子




「足ついてえええ~」


再び豊子の絶叫




「へっ・・・・」


直ぐに 豚子は足を付き
二人を見る





「・・・・・」





「死ぬかとおもーた!死なんけど」



泣き顔でスマイル

ピント はずれな

わがままブタエット





「足 余裕でついてるし・・・」



冷静に答える、豊子



「うちも休憩しますわ」


「そうね、反省会しましょ」


豊子の返事に



滝のような冷や汗で

何とか冷静に戻り

バイクを降りる


わがまま 豚エット





































続きま~す🐷









Posted at 2025/02/25 18:05:40 | コメント(2) | トラックバック(0) | 輪極堂 | 日記
2025年02月24日 イイね!

輪極道~Zeitgeit 3

輪極道~Zeitgeit 3























ノーマルのままで

4000回転で400キロ

移動距離入れていいから


8の字だけで
走りきってごらん


スタンディング

リアロック

上り坂 下り坂

ダート 舗装路

色んな場所で

400キロもあるんだから

やり方は 何でもイイよ


試行錯誤してね



白バイ隊員や

テストライダーにくらべたら

大した距離じゃないって




8の字だけなら 誰にもに負けないと



タイヤサイズ
リンク式ショックユニット
スイングアーム
オフセット

ステップワーク
アクセルワーク
ブレーキング

ライディングとは


やり終えた時、必ず何か見えるからさ




自称〜元 峠の走り屋

自称〜元 ドリフト族

自称〜元 レーサー

自称〜サーキット族




自称〜じゃ駄目なんだよ


「あいつってバカだよね」


他称〜バカを目指さなきゃ



それが、バリバリ伝説





















輪極道~Zeitgeit 3





赤毛とナムルは近所同士なので


一旦、家に帰り車をおき

在日商店街の豊子とキムコの店まで

相乗りでオートンを拾い、走らせた







ガラガラ〜チリ〜ン♪





「あっ、久しぶり〜どうしたんですか?」



夕暮れ時に、ツナギ姿で服部が一人で来たので、豊子は嬉しそうに挨拶をした





「ちょっとな、大森の客んとこの帰りだ」 


「元 日産研究所?」


「何時代の話だよ」


服部は笑いながら答える





普段は


デブ巨摩と豚美の指定席だが

服部の時は、VIP 席に変わる

色褪せた黄色のソファーのボックス席に

豊子は案内し お冷を置き






「何にします?」


嬉しそうに注文をきく




「ノンアルとハラミ定食で」



「了解っす」



服部が店内を見渡すと、平日の夕飯前なので、昼勤の工員のおっさん達が一組、ポンビキみたいな風俗屋がバカそうな女と一組だった



スマホを見ると

Reservoir Cats の LINEで

ゼットンが洗車したばかりの

ZRX の写真を自慢気にアップしていた














「ほぉ〜DAEGか」


服部は一人で呟き

ゼットンのDAEGを拡大して





「黒金いいな~」一人で頷くと





「てっきり、旧車 とおもってたけど、黒猫のゼットンにしては 良きチョイスでしたね」




豊子が ノンアルとハラミ定食を

テーブルに置きながら、服部に言った





「1200ってのがイイよな」





「服部さんは、なんで Z 900 RS やめたんですか?」



豊子はグラスにノンアルを注ぎながら

服部がラッシャーに売ったワケを聞いてみた






「さみぃーから」



「えっ、それだけ?」



「カウル無しは、やっぱ無理だべ」



「じぇじぇじぇ!」














「胸に直に風あたんだよ、ビックリだぜ」















呆然とする豊子



「まっ、同じ900なら、ニンジャでも、ドカにも負ける気しねーしな」



服部は肉を焼きながら、軽く言い放つ





「それより、ジスペケに変えたって」



「あっ、バレちゃいました」



「豚の親父さんが 最後に買ったやつだろ」



「そうです、ガンマ 500 壊しちゃったし」



「懲りねーなおまえも」



「てへ・・。。。\(//∇//)\




「あれって、確か、国内に無い、750だったよな」



「です、600 の車体に 750 のエンジン海外仕様のみです」



「どうだ?」



「SUZUKI の最高傑作かもです」



















「ほほぉ〜そこまでゆーか」



「ドリっぱなしです」笑



「豚子はどうよ?」



「それが中々、合気道の体幹ですかね?」



「それアルアルかも、豚美も良かったし、あの女、重心とか抜重が上手かったんだよ」



「やっぱり!」



「俺も昔、同じ事を豚美にきいたわ」




「でっ、服部さんが現役の頃、筋トレとかしました?」



「しねーよ、ライディングの筋力は、マシンで鍛えた方が効率的だろ」



「なるほど」



「モトクロスはたまにやったな」



「楽しいですよね!」

(* ̄∇ ̄)ノ



「やっぱり 豚美よりオマエにすっか」




「はぁ、なにがですか?」



「豚子と練習してんの、チバラギの何処よ?」






豚子も LINEにアップしてるので

服部もジムカーナ練習は知っている




「利根川ら辺す、ツーリングも兼ねて楽しいですよ」



「常磐?東関?」


「湾岸〜の東関です」



「まだ、バイク教室は続くのか?」



「上手くなってたら、次が最後でも良きだけど、最後にスペシャルメニュー教えてたいんで、あと2回ほど」



「スペシャルってあれか、俺がオマエに教えたやつ?」



「ですっ!」



「豚子には 8の字 何キロ?」




「移動距離入れて200です、アレって服部さんが最初ですか?」



「まあな、最初平坦で 200キロやって、オヤッサンに自慢したんだよ」



「えぇ、それで」


「上り 100 下り 100 って追加されてな」













「じぇじぇじぇ!」


「で、上りと下りやってたら、豚美と中島も真似しだしてな」



「完走したんですか?」



「んなわけねーだろ、俺が完走したら直ぐにヤメちまった」



「理解す、デブ巨摩さんは?」



「デブだけは、平坦も200 上り100 下り100やって、俺にメーター見せにきたよ」



「マジですか!」



「あいつ、よえ~けど、根性だけはあったからな〜」




(; ̄O ̄)(; ̄O ̄)




「弱いって・・・それで社長は?」



服部の異次元なセリフに
ドンドン ひいていく豊子




「いや、オヤッサンには 内緒にしてくれって 頼まれたから黙ってた」




「男と書いて漢ですね〜」




「まっ、タイヤ見りゃ分かるから オヤッサンも気付いてたと思うぜ」





「深〜いぃ話ですね」




「漫画の CBじゃなくて、VF だったら間違いなく、中島と豚美より速かったはずだよ」




「そんな、スピンオフがあったなんて」























「でな、話は変わるけどよ」


「はい」



「もし、東関で見かけたらだけどよ」



「はい、何ですか?」


「BM のアルピナ見たら、追ってくれ」



「えっ(; ̄O ̄)



「SUZUKI の最高傑作なんだろ」















服部が 肉を焼きながら、笑う




「アルピナって、昔の BMW ですよね」



「そうだ、金ライン 丸目の B7」
















「追うって、何でですか?」



「追えたら、教える」



「マジっすか?」



「完全なオフレコだぞ、豚美と中島にも絶対に言うな」



「何故?豚美さんじゃなくて、私なんですか?」



「なんとなくな」


「は、はぁ〜」



「みっけたら、全開で追うんだぞ」



「了解す!」





感動的な話と

突拍子もない服部の頼みに

喉がカラカラになったので

豊子は服部の飲み掛けの

お冷やを飲み干すと









ガラガラ〜チリ〜ン  ♪

呼び鈴と同時に



「ワンバンコ〜!」



赤毛とナムルが
笑いながら店に入ってきた



「いらっしゃいませ〜」


豊子が二人に答えると



「誰だ?」


後ろ向きの服部が聞く



「赤毛さんと、ナムルです」




豊子はハンドルを回す仕草をしながら伝えると、服部は唇に人差し指をあてて、隠れるようにソファーに横になった







「豊子ちゃーん、聞いてよ!」



赤毛がさも楽しそうに
案内もしないうちに

VIP 席の真後ろの
ボックス席に座ったが



服部は子供の隠れんぼみたいに
ソファーに寝そべってるので

赤毛とナムルは 全く気付かない




「どうしたんですか?」




「それがさっ!さっき会社に 好豚ちゃんが 所長にジムカーナ教えろってカチ込んで来たんだよ〜」



ナムルが大笑いしながら

豊子に報告すると




「そっか、もう大型とれたんだ」



「しかも、豚美の刀 S3 でだぜ〜」















「マジで!」


赤毛の補足に 豊子が食い付く






「でさ、ゼットンも一緒になって、デブ巨摩に教え下さいって土下座して」



「デブ巨摩さん、断れなかったの?」



「だって、姉の豚音ちゃんが中坊の頃、散々あそこでドリ練してるし」






「だはっ!」










豊子も辺な発音で吹き出す







「ゼットンなんか、DAEG 買ったくせに、俺よりバイク知らねーんだから」




「好豚ちゃんより、ゼットンの方が 初心者みてーだったよな」



「でしたね〜」



「好豚ちゃんは?」



ナムルが答えると、豊子が質問で返した



「ハイスロ の 握り方から教わってた」



「FCR の加速ポンプをターボって言い出すしな」






















「良かった〜先客がいて」




豊子が安堵の溜息をつき
胸を撫で下ろすと





「そっか、豊子は 豚子と オジサン教えてんだっけ?」


ナムルが訊ねる



「そうそう」


「オジサンって誰よ?」



「常総の時、クラブマンで来ていた 豚子の元上司ですよ」



「あぁーあの年配の人か」


赤毛が納得




「定年して大型とって、CB 1100 に変えたんですよ」




豊子が銭形の
経緯を説明すると、二人は






「へぇ〜」「やるじゃん」




「でも、この寒みぃのに、皆んなよくバイクの練習なんて出来ますよね」




「だろー!バイク乗りって 野蛮でバカな人種が多いんだよ」




「例えば?」


豊子が意地悪そうに聞く


豚美 豚子 

京子 麻衣子

デブ巨摩


「ラッシャー君もすぐ殴りますしね」


「アイツ、そうなのか?」


「朝高時代は ニ日に一回は誰かしらブン殴られてました」




「マジかよ」



「他には?」



「それは、怖くて言えない」


急に赤毛は口を閉ざした




「誰の事?私?」笑笑




「いやいや、豊子ちゃんはないって」




「誰すか?キムコとカネゴンは俺の下だし、あと他に身内でいましたっけ」



ナムルが首を傾げる




「分かった鮫島さん?」


豊子が発言



「いや、アイツは俺の下だし」



「そっか〜」

「ん〜分からないすよ」



「誰にも言うなよ!」


急に赤毛は身を乗り出し

ナムルに顔を近づけた




「はい」「誰?」



「豊子ちゃんも、絶対にいうなよ」




「私は 秘密は守る女でっす」



「二人とも、絶対だからな!」



「ういっす!」「りょ」

(* ̄∇ ̄)ノ








「早く教えろよ」








えっ(; ̄O ̄)(; ̄O ̄)








前のソファーから

地獄の使者のような声が

赤毛とナムルに呟いた




「はっ、はっ、は・・・・」

ナムルは言葉に出来ずに
既に呼吸困難に





「赤毛〜誰だよ、誰にもいわねーから教えろって」



服部が席を立ち
赤毛の前に立ち見下ろす





















「そ、そ、そんなバカな」



赤毛は失神寸前で呟く



「バカはオメーだ!バカ!」



服部が赤毛に唸り飛ばし





「すすすみませんでしたぁぁ」



赤毛の 絶叫と

血飛沫が店内に 儚く散った





































続きま~す🐷





Posted at 2025/02/24 08:50:28 | コメント(0) | トラックバック(0) | 輪極堂 | 日記
2025年02月23日 イイね!

輪極道~2 Zeitgeit

輪極道~2 Zeitgeit
























「最初は なにから練習すればいいの?」




豚美に似た

猫目二重を大きく見開いて

さっそく好豚は 巨摩に質問した






「えっ、今から」

















「その為に来てるし」


















「明日からにしない」



「狡い自分だけ練習して!」





(;゚;ж;゚;) ブッ (;゚;ж;゚;) ブッ


完全なる部外者となった

赤毛とナムルが噴き出す




「もう、観念しろって」


赤毛は 好豚が譲り受けた
刀S3のキャブを覗き込む





「ふ~ん、京浜の FCR なんだ」




「そうなのっ!ヨシムラが付いてたのに、こっちで練習しろって勝手に変えられたの」




「なにが、違うんすか?」



ゼットンが興味ありそうに

覗き込んで赤毛に訊ねる




「大型とって DAEG まで買っといてソコかよ!」


デブ巨摩は 呆れて唸り飛ばす




「そんな、怒らなくても・・・」



「まあ、FCRがでたのは89年だし、コイツラも単車降りてたから知んね~って」




17 からハコスカ一筋で

3連キャブを弄ってた赤毛は

恐らくキャブに関しては

中島 服部にも負けない程

熟知している





「そういえば、現役の頃、キムコがヨンフォアにCRキャブ付けて自慢してたなっ」


「あ~あれか、でっ好豚ちゃんのと何が違うんすか?」




「おめ~は 黙れ!」













デブ巨摩は ウンコ座りの

ゼットンにトーキック




「痛っつ~」


(´;ω;`) ウゥゥ



「確かに、MIKUNI のヨシムラより扱いやすいけど、大型初心者の好豚ちゃんには」



デブ巨摩は 好豚の華奢な

全身を見てぼやく





「まして、ジムカーナ」

「直キャブってことですよね」


「そう、フラットバルブの加速ポンプ付きの、これはホリゾンタル」




「加速ポンプって、ターボなのっ!」

















好豚が爆弾発言














「こんな二人に 俺が教えんのかよ~」




デブ巨摩は 大きな溜息を吐く






「ゼットンはともかく、好豚ちゃんだって、ここまで乗って来たんだから平気だろ、ほら、乗りやすいように、ファンネルからエアクリにも変えてある」





心配そうに

好豚とゼットンをみる デブ巨摩に



赤毛が援護射撃








「赤毛さんの おっしゃる通り、大丈夫だって!」
















ブオォー ♪ ブオォー♪ 



好豚は エンジンをかけ
催促する様に吹かしだした



ブォン!ブォン!



チューンド 刀 S3 の乾いた排気音が

リース屋の駐車場に響きわたる





「おおおお~」

「直管よりイイね!」

「空冷だしな!」


ブォン!ブォン!




「好豚ちゃん、その握り方で乗ってきたの?」



吹かしまくる

好豚の右手をみて

デブ巨摩がきく





「そうだけどおおお!」



ブォン!ブォン!




「それじゃあ、だめだ、小指から握って 人差し指と中指は ブレーキに乗せる」




デブ巨摩は 横から手をだし

握ってみせる




ブォン!ブォン!




「そうなんだ、やらせて」



好豚は デブ巨摩の右手を払いのけ、言われた通りに握る





「そうそう、雑巾を絞るように、斜めに握って」



「こう?」



「小指と薬指を引っ掛けて アクセルは回すんじゃなくて 親指の付け根で押すように」





ブォン!ブォン!




「こんな感じ?」


「そうそう」




ゼットンは食い入るように

デブ巨摩と好豚をみて





「脇がガラ空きになってますけど」



好豚の右半身を見て 質問する




「イイんだよ、そのうち分かる」



「大型教習所で教えないんすかね?」



デブ巨摩がゼットンに答えると

ナムルは赤毛をみて訊ねる



「ハイスロだから、前途多難だな」


二人は 煙草を吹かし ウンコ座りすると



(-。-)y-゜゜゜









「今から、焼肉いきません?」


唐突にナムルが 赤毛に提案した




「ん、平日なのにか?」



「焼肉屋で情報収集しましょうよ」



「なるほど!豊子ちゃんか」



「さっき、キムコの CRキャブで思い付きました」



「俺らワッパ組は 関係ね~しな」


「ですよね~」

・・・(*´艸`)




「よし、野蛮な曲馬団は シカトしてバックレんぞ」


















「先ずはこれくらいかな」


重機のリース屋なので
三角コーンは捨てるほどある

デブ巨摩は 三角コーンを

8の字の為に四つならべた




「二人とも、大型教習所でやった 8の字から」




(; ̄O ̄)(; ̄O ̄)


「こんな狭いの?」

「マジっすか?」



二人は デブ巨摩の置いた
三角コーンの位置を見て驚く




「教習所もこんぐらいだろ」


デブ巨摩はキッパリいう















「俺、DAEG で Uターンしたことねーよ」


「私も・・・」



二人が ヒソヒソぼやいてると





「やならいなら、終了〜今日で終わり」












デブ巨摩が 冷たい視線で言い放つと






「蓬莱好豚、やりま〜す!」



好豚が 勢いよくでたので

ゼットンも慌てて発車させた


二台とも 勢いが良かったのは 最初だけで その後は大型バイクの惰性で




ブッブッブッ

ダラダラ〜


「おおぉぉ〜ぶつかる」



ブッブッブッ

ダラダラ〜



「ひぃーこわっ!こわっ!」




教習生より酷くて醜い

二人の8の字走行に愕然とする、

伝説の赤い CB750F

CRS 第○期 総長



「はぁ〜やっぱりだな」






















デブ巨摩はしゃがみ込んで、項垂れる


「集合〜!」



デブ巨摩が叫ぶと 好豚とゼットンは 満足そうに戻ってきて




「怖かったねー」


「でも、DAEG で一回やってみたかったんだよ」


ニコニコ 動画な 二人




「あのねー君達、それじゃ教習所と変わんないだろ」



そう言って、デブ巨摩はゼットンから

DAEG を奪い取り



「加速〜減速〜旋回!」

「ちゃんとターンしたら加速して、減速してターン」

「また加速」




叫びながら、綺麗に8の字を回ってみせた





「おおぉぉ」

「上手い!」

二人は拍手喝采





「加速っても、スピードは出さなくていいから、減速も最初は エンブレだけで」




「はい!」「うっす!」




「旋回中はアクセル戻して 下半身でホールド、腕は脱力して、イン側の型で三角コーンをみる感じで」





「なるほど〜」


「ニーグリップっすね」




「ままぁ、最初は・・いいっか」




「ニーグリップじゃないのっ?」


デブ巨摩の 曖昧な返事に

好豚がツッコむ




「ニーグリップというか、ここ踝(くるぶし)と外腿の方で」


デブ巨摩が 踝を指しながら答える




「なるほど!ここって硬くなってますね」



ゼットンが 自分のライディングシューズを 触りながら納得すると





「知らなかったの!」



好豚がツッコむ




コイツの方が、大昔の中免持ってただけで、大型教習でとったから、好豚より初心者に近いな



デブ巨摩は声には出さずに、ライディングシューズを触り感激しているゼットンを冷たい視線で見る

















「好豚ちゃんのハイスロは、さっきの握り方で回さずに、ここで軽〜く押すぐらいの開けで」




デブ巨摩は、好豚の掌を手にとり、指で押して教える



「了解っす!」



好豚の明るい元気な声が

リース屋の駐車場に響きわり



トコトコ 8の字を周りだした


















しかし、凄い 刀 S3だ

エンスト寸前の極低速で

2速ストールせずに

初心者の好豚に8の字させる




本当にこのバイクは



自分達が若かった時
ヨシムラのキットを組み

首都高やサーキットを
爆走していたバイクなのか?

と、疑ってしまう



いつも、デブ巨摩の F は

豚美に立ち上がりの加速で
引き離されていたのを



昨日の様に想い出し


プロが ガチで作った
チューニング車ってのは

もしかしたら

こんな風に乗りやすい

バイクなのかもしれない





改めて、豚美と豚子の父親

豚猫のオヤッサンの凄さを

孫の好豚によって

思いしらされた デブ巨摩だった


















































続きま~す🐷
















Posted at 2025/02/23 15:34:55 | コメント(0) | トラックバック(0) | 輪極堂 | 日記
2025年02月22日 イイね!

輪極道~Zeitgeist(ツァイトガイスト)

輪極道~Zeitgeist(ツァイトガイスト)


















Zeitgeist(ツァイトガイスト)

ドイツ語で 時代精神

英語なら Time spirit



社会・人々の心に 広く行き渡り

その時代を 支配し 特徴 づけている精神


ドイツ語で一番美しいと 呼ばれている ゲルマン民族の諺である












輪極道〜Zeitgeist






アイラブユーOK〜♪


この世界に〜♪














「いや~俺の ZRX マジで かっちょえ~」




仕事を終え、リース屋の敷地で、洗車をおえた ゼットンが自慢しながら事務所に入ってきた





「裏切りやがって~」



「許せないっすよね」



チェイサーを売り 大型バイクを買った

ゼットンに 赤毛とナムルがボヤく



赤毛は族時代の先輩であり

17から、今でもハコスカ一筋

今は職場の上司




(; ̄O ̄)(; ̄O ̄)




「でも、所長が4輪禁止って」




その、先輩の赤毛に睨まれたので

ゼットンは所長であり

プライベートでは
ツーリング倶楽部のリーダー

デブ巨摩に助けを求める




「春の集会は 何処に行こうかな~?」



デブ巨摩は リサイクルショップで買った

社長っぽい 椅子にもたれながらいう





「チバラギは寒いから房総とかは?」



デブ巨摩とは 15からの連れで 族時代は総長だった デブ巨摩をサポートする本部長だったが、今はリース屋の副所長の 赤毛が提案





「房総かぁ〜」



デブ巨摩は イマイチな感じで返事をすると





「だったら、アクアラインっすね」




教習所で大型になり
ZRX1200を手に入れた
ゼットンがニコニコ動画で賛同




「たまには、横浜や湘南の奴等にも気つかってやんねーと、伊豆は?」



「江ノ島集合なら台数きそうっすね!」



バイクで行くなら
何処でもいい感じで
ゼットンが手を返す相槌




「おめーは、単車なら何処でもいいんだろ」



赤毛がツッコむ




「江ノ島 出っ張つ~伊豆の海の駅 解散ってのは?」




「なんかあったな!」




「その昔、3代目スペクターが大室山で大乱闘したらしいぞ」




「山から単車落としたりした喧嘩だろ」




「マジっすか!」「ヤバっ」



ゼットンは食い付き
ナムルはひよる





「山猫からも近いだろ」



デブ巨摩は 山猫モータースの 服部の事を気にしていう




「温泉ランドもありましたよね」



デブ巨摩の提案に
赤毛とゼットンが激しく賛同し

ナムルが付け加えた





「よっし、決まりだな!」



デブ巨摩はパソコンで

伊豆 海の駅を調べ出した






「あの~俺は車でもいいんですか?」



アルテッツァのナムルが恐る恐る、パソコンのマウスをクリクリしてる デブ巨摩に訊ねる





「だめ、例外は認めん」


デブ巨摩が即答




「がび~ん」














他のチームは別として、豚猫ツーリング倶楽部は、去年の常総ツーリングから、デブ巨摩と赤毛より歳下の代は、四輪禁止となったからだった







「車できたら、豚子に殺されっぞ、わざわざ単車買ったんだろアイツ」


赤毛が釘を刺すようにナムルに言う



「豊子もいるしな」


ゼットンが追討ち


















「豚子が買ったの何だっけ?」



泣き崩れる ナムルをシカトして 赤毛がゼットンに訊ねる







「Kawasaki の Z65RSす」





ゼットンが スマホで豚子の単車を 赤毛とナムルにみせる







「なんだ、この下品なシートは!」



「意地でも、あのバカは族車にしたいらしいな」


赤毛もスマホをみていう



豚猫ツーリング倶楽部は、影のリーダー服部が、若い旧車會と混合しないように、半ボー三段シート厳禁のおふれをだしていた



服部の現役時代をしる、昔は喧嘩相手だった横浜のチームも最近、これに賛同してきている






「普段は三段シートかもよ」


「特攻服も着てるかも」


「風神雷神図なっ!」
















豚子が居ない事をネタに 三人がディスってると





「それはそうと、豊子もバイク変えましたよ」



「なんだと~!」



ゼットンの情報にデブ巨摩が驚く




「なんの車種だ!」



「おれが納車の時、GSX R アップハンにして殻剥きしてました」




「GSX R って、油冷と水冷どっちだ!」



「多分、水冷です」



「1000 と 600 どっちだ?」



「あの手のバイクは分からないっす」



「ちゃんと、聞いとけよ!ボケッ!」



「そんな・・・」


巻き舌で、デブ巨摩が一気に捲くしたてる
とゼットンが泣きそうに





「あと、服部さんの Z 900 RS はラッシャー君が買取りました」




「マジか」


「はい、アンソン情報なので確かです」



赤毛の質問にゼットンが即答すると



「ラッシャーに譲った服部さんは、なにに?車か?」





「いえ、ニンジャに戻るって」





「テメ~は、そんな大事な事を、なんで直ぐに教えねーんだよ」
















デブ巨摩は立ち上がりながら、ゼットンに近寄ると



ヘビー級の 胸パン一撃




「うっ、うっ~」


胸を押さえ うずくまる ゼットン



「ZRX は速いか?」



「うっ、うっ〜」




ゼットンは 苦しそうにして 答えられない



「後期のDAEGだよな?」



「うっ、はははい」




「最初はキャブの前期探してたんですよ」




苦しそうな、ゼットンに変わり ナムルが代弁すると




「店長と豚美さんが、後期の DAEG にしないと、絶対に後悔すると推しまくるんで」




やっと、ゼットンが苦しそうに自ら説明すると





「ちょっと、借りっぞ」




胸を抑えている ゼットンの前に置かれたあった アクリル製の 豚猫キーホルダが付いたキーを素早くとり、出ていった







(; ̄O ̄)(; ̄O ̄)


「えっ」「マジすか?」



「メットは?」



赤毛の一言が 駄目押しになるが デブ巨摩はシカトで出ていき




キュッ、キュルル〜♪

ブウオオオ~!



1200cc の図太いアイドリング音が、日が暮れたリース屋に 響きわたった




ブオン!ブオン!



3人が慌てて後を追うが


デブ巨摩はノーヘルで
クラッチを繋ぎ発進させた




「あっ!」



道路に飛び出すと思ったが、デブ巨摩は門の前でUターンし 8の字をやりだした







「アイツ、なにやってんだ?」



「さぁ〜?」



「8の字ですよね」




赤毛の問いに、ゼットンとナムルも首をかしげながら見てると




どんどん8の字が小さく小さくなり、大きなデブ巨摩とZRXが、チャリンコのような俊敏な動きで、ジムカーナのようになる





「マジっすか」



「やっぱり、上手ですね」



「あの頃は、交機も敵だったからな、喧嘩だけじゃ、総長までなれねーって」



驚く二人に、赤毛が懐かしむように呟き、二人はうなづく







「豚子が単車を手に入れ、豊子ちゃんがジスペケに乗り換えったって、オマエらはどう思うよ?」




煙草に火を点けて 赤毛が訊ねた




「嫌な予感しかないですね」


「絶対に関わりたくないす」



「だよな~」


デブ巨摩の ジムカーナ選手のような 八の字と定常円を見ながら 3人はウンコ座りで煙草を吹かしていると



( ´Д`)y━・~~




ブオオオオ〜

ブオン ♪ ブオン ♪



カタナ S3 がリース屋に 勝手に入ってきた




「えっ」「だれ?」「女か?」

(; ̄O ̄)(; ̄O ̄)




今風のレーシなメットから出ている茶髪と、細い腰つきを見て、三人ともトキメモで、不法侵入してきた 刀 S3 をガン見すると








「やってる!やってる!」


エンジンを止め カタナ S3 の女子がヘルメットを脱ぎながら





「こんばんわ~」



















「じぇじえじぇ~!」
















3人は驚き、なんとバイク女子は、豚猫モータースの次女 好豚であった





「すす好豚ちゃん、ななんで?」



一番、顔見知りのゼットンが アポなしでやって来た 好豚に近寄り質問すると




カタナS3が勝手に入ってきたのに気付いた デブ巨摩が、ZRXでダッシュで戻ってきた



ブォーン!キキキー


ブレーキターンして デブ巨摩が 刀 S3 に横に綺麗に並ぶと






「大型自動二輪とりました~」


「おおおお~」


デブ巨摩以外の3人は拍手



「えへへへ」



「免許はいいけど、このバイクって!」



デブ巨摩はZRXを降り アップハンには変えてあるが 好豚のバイクをガン見しながら 訊ねた






「首都高女王 二代目 蓬莱好豚 ヨロシク~」



「・・・・・・・・」



四人とも呆然と立ち尽くす



「ママにもらったの~」



得意気にポーズをとる好豚



「それは理解だけど」


「なんで、ここに?」


「そうそう」



「ここでジムカーナ教えて貰えって」



好豚は満面の笑顔




「だめだめ!広いったって、会社なんだから」



デブ巨摩は 首と手を 大袈裟にふり 拒否する





「え~、何年か前は、豚音と豚子ちゃんがS2000でドリ連してたから、大歓迎って聞いてきたんだけど」




「あっ!」「前歴があった」


「所長~潔く諦めろ」

赤毛が笑いながら〆る



「陪審制なら、無罪でしょ」



「そんな、あの時は豊子ちゃんと豚子ちゃんに脅されて、そう、鮫島と松方もチョーシこいて、変な話を持ち出してきたし」



必死で拒否る、デブ巨摩所長



「いま、自分は楽しそうに、それで走ってたじゃん!」



好豚は ゼットンの黒金の DAEG を指して、デブ巨摩に詰め寄った




「いいいいや、今のはタマタマ」



「タマも竿もねーし!8の字してましたよね〜皆さんも目撃証言してくれますよね」




「は、ははい」


「凄い8の字でした」


好豚の尋問に、ゼットンとナムルは あっけなく証言



「現行犯だよね~」


赤毛も 酢豚に味方する





「これでもまだ シラをきる気なの!」



好豚はデブ巨摩に向き直り、追い詰める




「だから、今のは試乗してただけだって」




額から汗を流し 言い訳する デブ巨摩




「所長~俺からもお願いします!」


デブ巨摩のジムカーナ走行をみたゼットンも懇願




「オメーは何言ってんだよ」




「では、陪審員の皆さん、デブ巨摩さんは 有罪で宜しいでしょうか?」




「はい!」「異議なしです」「有罪だな」



「おまえら~裏切ったな・・・」



「はい、決定って事でヨロシク~」



酢豚はデブ巨摩の手を握ると



「じゃあ、豚音ちゃんの時と同じで、ゼットンお前が教えろ」



デブ巨摩は、好豚の手を握りながら ゼットンを指す





「車のドリフトならまだしも、おれも初めてのリッターバイクだし、人に教えるなんて 豊子じゃあるまいし無理ですよおおお」




ゼットンは 絶望的な表情で理論的に拒否る




「ママはデブ巨摩さんって言ってたよ!」




「俺も好豚ちゃんと一緒に教え下さい!」



ゼットンも懇願する




「・・・・・」






「断ったら、ウチの店出入り禁止だから、速攻で電話しろって」



好豚はデブ巨摩を脅すように、豚美の写真が映ったスマホをかざして言うと





残りの3人は 距離を取るよう 後退りしながら




「鬼だな」


「やはり、豚美さんが一番タチが悪いっすね」


「昔、からだけどな」


「悪い予感的中すね」


「俺は絶対にバイク買いませんよ」



呟きながら、好豚とデブ巨摩からドンドン離れる3人





取り残されたデブ巨摩は
呆然としながら





「そんな、無茶苦茶な・・・」















諦めたように デブ巨摩が 項垂れて肩を落とすと






「伝説の赤い CB750 本指名入りましたああ~」




赤毛の笑い声が リース屋の駐車場に響きわたった

























































続きま~す 🐷









Posted at 2025/02/22 19:12:30 | コメント(0) | トラックバック(0) | 輪極堂 | 日記

プロフィール

「@ちゃい4633 師匠〜

セパハンのCBRとかけて、包茎手術と説きます。

「その心は?」

一皮剥けば、同じです

(;゚;ж;゚;)〜ブッ」
何シテル?   06/14 03:58
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