半世紀以上も前に、日本では学生運動が活発化し、日本国内で国家権力と対立する争いが、各地で発生した時代がありました。
日米安全保障の締結なども有り、長崎県の米軍佐世保基地へ、学生が乱入しようとして、大きな衝突となった闘争が有り、当時、高校生だった私は、大きなショックを受けた記憶が残っております。
その翌年には、東大安田講堂での学生と機動隊との攻防戦が起き、両者共に当時は、一日中TVでのライブ配信が行われました。
その際、佐世保闘争では、TV局は学生側から映すしかなく…。
東大闘争では、逆に機動隊側から映すしかなく…。
よって、視聴者は、佐世保闘争では学生側に立ち、東大闘争では、逆に機動隊側に立って見ていた訳なんです。
すると、視聴者なんてのは、相対する方が悪者に見えてしまうのだそうです。
結果、前年の佐世保闘争では、「学生が可哀そう…」と言う視聴者の感情が、翌年の東大闘争では、「学生の抵抗は余りに度が過ぎている!」と真逆の感情となり、一気に学生運動家は悪者へと…。
最後は、皆様もご存知の通り、内部分裂や警察の追求に内部粛清等が起き、連合赤軍等、赤色に染まった超過激派連中は武装化が進み、よど号乗っ取り事件、あさま山荘事件を起こした挙句、イスラエルのテリアビブ乱射事件まで起こす羽目に…。
その後、国内での武器所持は勿論のコト、設計や製造は厳しく取り締まられ、このような波乱時代の再燃は発生しておりません。
まっ、逆を言いますと、平和ボケして来ているとも言えるのでしょうが?
そのような、日本国内は平和ボケの真っ只中なんですが、ウクライナでのロシア侵攻が始まり、今度はイスラエルでのハマス攻撃が有り、イスラエルが報復攻撃に転じ、戦争状態に陥っております。
ウクライナとロシアの戦は、お互いに戦時下なので、最前線を取材は不可能。
しかし、ブチャでの虐殺や、ロシア侵攻当時は、ロシア軍の戦争犯罪が多く報道されました。
そこで、世界の目はロシアを悪者にした報道が多く有りましたし、実際に、戦争を仕掛けたのはロシアですので、いくら、その伏線的挑発行為がウクライナ側に有ったとしても、やはり、戦争を仕掛けた方が悪になるのは必至。
まして、兵力は雲泥の差。
ソッコで終わるとも言われておりましたが、来年の2月で丸2年ですよ…。
当然、両国ともに、死亡者数は増加の一途…。
弱国ウクライナを支援する反ロシア国家にも、支援疲れが見え始めているようです。
となりますと、停戦を要求する声が国内外から湧き上がるのも必至。
しかし、戦争なんてのは、始まりは国家元首の意地からですので、優位性が見出せない状況での停戦なんて考えられないのでしょう?
イスラエルとハマスの争いも、イスラエルのガザ地区攻撃で、多くのパレスチナ人が犠牲になる報道が盛んになるや、争いのキッカケとなったハマスによる拉致人質を忘れたかのように、世界からはイスラエルへの非難が増えて来ております。
確かに、パレスチナ人の一般人や子供の犠牲者は多く報道されていますが、ハマスによるイスラエル人への襲撃は、女性へのレイプ、子供への斬首等、その虐殺状況は目を覆うモノだったようです。
一方のイスラエルでは、数の比較ではなく、その死因には比較にならない位の残忍さが有り、イスラエル当局が徹底的な報復を宣言したのは、正にソコだったのでは?
まして、イスラエル人を含む外国人までも人質に取ったのは、投獄されている味方の釈放要求と言うのですから、そもそも日本とは考えられない位の怨念で敵対していますので、どちらが悪い…言う概念は持たない方が良いのでしょう?
ハマス側は、2人ずつ、小分けにして解放しておりますが、イスラエル側はあくまでも全員解放ですので、イスラエル側から戦闘を止める事は無いでしょうね?
そんな中、日本からも、主にイスラエル側を批判するような、色々な声が上がっておりますので、少し紹介を致しましょう。
① 公明代表、イスラエルの反撃「限度超えている」
山口代表が、下記発言。
「ガザ地区の人道状況が極めて危機的な状況にあることは耐えがたい事実。この状況を一刻も早く止めてもらいたいのが偽らざる心情だ」
「(イスラエル軍が)反撃できる権利がどこまでかについて、(現状は)限度を超えているという認識がかなり広がってるのではないか」
何故、イスラエルがガザ地区を攻撃したのか?
ガザ地区のパレスチナ人は、確かに被害者かも知れませんが、それを人間の盾としているハマスに対し、言う事は無いのでしょうか?
確かに、この地域の歴史は複雑で、それだけ、民族感情も複雑で、長年戦が続いているのが実情なんです。
しかも、そんな状況を、当の欧米各国は、万策尽きた…と言うより、正に「触らぬ神に祟りなし」と言う考えしか無く…。
② 首都圏9都県市が戦闘休止要求 ガザ巡り緊急アピール
東京、埼玉、千葉、神奈川の首都圏9都県市の首長(座長・黒岩祐治神奈川県知事)が、下記コメント。
「即時の人道目的の一時的な戦闘休止および人質の即時解放」
まっ、こちらは「人質解放」と、ハマス側にも言及しては居ますが、アピールするなら、先ずは人質解放が先じゃね?
「紛争に関わる全ての当事者に国際法の順守を要求。日本政府を含む国際社会に、ガザ地区の住民救済のため、物資の支援などを通じた人道状況の改善に万全を期すよう求める」
国際法の順守…って、国際法を順守しないでイスラエル人を拉致したハマスへの非難は?
ガザ地区に支援しても、ハマスがそれを強奪すると言うのですから、困っているパレスチナ人には行き渡らないと言う実態も有るようですが…?
いやぁ、言うだけ番長…っすか?
とどのつまりが、日本政府や国際社会にやって貰うと言う「他人のふんどしで相撲を取る」主義なんですかね?
③ 「人が人を殺すことをやめさせなければ」街頭でプラカード掲げイスラエルによるガザ地区侵攻の即時停止を訴え
こちらは、長野県伊那市。
市民20人以上が、街頭に立ち、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの侵攻を非難し、即時停戦を要求したとのコト。
「人が人を殺すということをやめさせなければいけない。1人の力は小さいけれど、意思を表明しなければダメだ」
確かに、ガザ地区へは、多くの右側メディアが入り込み、取材を重ねており、且つ、ガザ地区の住民もSNSを使い、ガザ地区の被害状況を速報しておりますので、その状況は平和ボケしている我々日本人には、大きなショックを与えているのは事実でしょう。
その被害者数も、子供や女性を含め1万人を超したとか?
ただ、このイスラエル紛争の発端となった、ハマスによる音楽フェス襲撃拉致事件の惨劇を、誰一人言及していないのは何故?