
本日、六本木ヒルズを基点にした日産フェアレディZのアンコール試乗会というのがあって、初めて東京の都心で現行Zをドライビングしました。
初代Zの高性能バージョン、240ZGといっしょに写真に写っているのは新しいフェアレディZロードスターですが、これは10月発売とのことで、まだ試乗はなし。
したがって乗ったのは、7段ATのバージョンTと、6段MTのNISMOバージョンの、2台のクーペでした。
実はNISMOバージョン、先代も含めて初めて乗ったので、大いに期待していたのですが、やっぱり都心を走るだけでは、その魅力をストレートに実感することは出来ませんでした。
ノーマル系より明らかに快音を奏でる排気音はなかなかのものなんですが、街乗りにはサスペンションが少々硬いのに加えて、ギアシフトもちょっと・・・。
シフトストロークは充分短いし、節度感もあるのですが、シフトアップしようとしてクラッチを切ったときに駆動系のどこかが緩いかのようなバックラッシュが出て、次のギアにエンゲージしたときにギクシャクするといった現象が気になって、シフト操作が悦びになり切っていないんですね、残念なことに。
例えばポルシェ911なんかだと、おそらくギアボックスやデフのギアの精度が高いためもあって、そういった駆動系が緩い印象がまったく感じられず、シフトがスムーズに決まるので、マニュアルシフトが悦びそのものになるわけです。
とはいえZも、スコンスコンと素早くギアを繋いで加速できるような、空いたワインディングロードやサーキットなんかをハイペースで走れば、その現象は多分あまり気にならないはずだし、そういうステージではNISMOバージョンのハードな脚のよさも生きてくるに違いないと、想像できましたが。
その一方、六本木でちょいと見直したのが7段ATのバージョンTでした。
MTでは気になった駆動系のギクシャク感はトルコンATが見事にカバーしてくれるし、18インチタイヤを履いたバージョンTはタウンスピードでの乗り心地も上々。
それでいて、ステアリング操作に対するレスポンスは2シータースポーツ独特の素早さがあって、街中を走っていてもスポーティな感触が味わえます。
それに加えて去年の秋、テストコースでプロトタイプに乗ったときには何やら無味乾燥な印象だった3.7リッターV6のサウンドが、今ではけっこういい音になっていたりするのも、再確認できたのでした。
というわけで今回、フェアレディZバージョンTの7段AT仕様、低速官能も充分とまではいえないものの、2シーター好きが普段の足にするのに悪くないクルマではないかと、実感したのです。
Posted at 2009/09/17 18:55:23 | |
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