一冬を越した我が206SW、早速リフトで上げて
下回りを点検してみることにした。
サブフレームに少々サビが出ていたので、
ワイヤーブラシで擦り、サビキラーで塗装。
サスペンションのガタを調べてみると、
右前に異変が。
タイヤの前後を持ち、揺らしてみると
不自然な「遊び」がある。
発進時の半クラッチ時に、右前の足元から
ゴトゴトと共振したり、少々手荒くクラッチを
繋ぐと、同じような場所からガタガタと音が出て、
かなり衝撃があったりする。
動画のなかで激しくタイヤを揺すったときの音
と同じなので、タイロッドがガバガバになっていることが
分かる。
タイロッドエンド側はタイヤの動きに
追従していること、
雑音の出どころからすると、インナー・タイロッドのガタツキ
と診断。
プジョーってこういうところ弱いの?
イタリア車は、20万キロ近く走行して
ガタがほとんど無かったのに(1号機)、
このプジョーはたった7万キロ。
ファクトリーお猿にしてみれば、新車みたいなものだ。
ところで、インナー側はこれまで交換作業を
やったことがないので、ネットで調べてみる。
Autodocというイギリスの部品商。
ここのチュートリアルの動画がめちゃめちゃ使える。
今回は、これ。
プジョーのビデオは無いようだが、
基本構造は同じなので、参考になる。
車上で出来る作業であることを確認、
Thread Lockerの使い方・分量、
など、プロの技を盗むのに最適!
DIYerの味方だ。
イギリス英語なのも○!
ただ・・・このビデオは、BMW(FR)で、作業スペースがある場合。
我がプジョー(FF)だと、スパナを振れるような空間は無いので、
さらに検索すると、スペースの狭いFF車での車上作業の動画が。
ビデオで紹介されていた、シンプルな特殊工具・・・これはイイ。
主のアメリカンな感じの説明が欲しくさせる。
火で炙ってthread lockerを溶かすあたりも
参考になる。
主はeBayで買ったと言っているが、中共支那製なので、
自分は、みんな大好きAliexpressで購入することにしよう。
他には、
自宅で整備する人の為に
このような動画を用意している。
https://www.youtube.com/watch?v=--HcOQlv03U
やっぱりFRベースのクルマは作業しやすそうでイイ!
それにしても、米・英のDIY動画は
非常に興味深い。
生まれる国を間違えたかな?私は・・・
こっちもトヨタ、
ステアリングをきって、タイロッドが伸びた状態でやるのが良いようだ。
この車種は、crush washerがあるので、thread lockerが不要なようだ。
メーカーによる設計思想の違いもあり、
興味深い。
冬グルマのプジョーは、夏の間は基本的に計画運休、
長い整備期間となる。
ちゃちゃっと発注して、交換し、
秋の車検までには心配事を一層しよう。
他に、秋口に作製したパワステ配管。
エンジン下部の「Ωカーブ」の部分からの
漏れはナシ。
しかし、ラジエター直後のところからは
うっすら漏れている。
この辺は、ゆっくり対策品を作製することとしよう。
以前から気になっていたバッテリーの固定部分。
ヤフオク格安「修復歴・わからない」のこの車両。
ファクトリーお猿でインスペクションした結果、
明らかにフロントをぶつけている修復歴車(*)であることが判明している。
ヤフオクはこんなもの。
バッテリ固定ボルトのステー(内側)が壊れている。
(*)修復歴ありである証拠
ラジエター後面にエンジンや配管と接触した痕がある
ラジエターコアサポートの変形を直した跡がある
左右フェンダーを一度取り外している。
ボンネットフードやフェンダーの再塗装がされている(塗装はあまり上手ではない)
フロントバンパー、ヘッドライトなどが新品(2018年製)
パワステクーラの配管がラジエターファンと干渉していた(DIYで直した)
まぁ、この車両自体、今流行のポイカツでゲトした実質無料車両(笑)
元々、乗れればイイと思って購入しているので細かいことは気にしない。
走る曲がるについては違和感無いし。
DIYしているうちに、プジョーの走りに魅せられて
凄く気に入ってしまったので、結果オーライ!
これから直すところも数多あるし、当分楽しめる筈。
閑話休題、206バッテリの固定方法って、
かなり頼りないと思うのだが。
何でも、車体側の金属ステーの上に100均のゴミ箱みたいな
プラスティック製の箱のが取り付けられており、
その中に重さ約20Kgのバッテリが収められている。
箱の上端左右の縁に板ナットが嵌め込まれており、金属製の板で
バッテリを押さえているだけ。
万が一、衝突したら確実にバッテリはこの箱を突き破って
エンジンルーム内で暴れるはずだ・・・
以前ブログで紹介した、難解なパワステ配管の取り回しといい、
ワイヤーハンガーみないな華奢なリアシートのステーとか、
下の画像のような、肝心な整備ポイントを意味不明なカバーで
隠してしまったり(本日皮を剥いた ↓ 参照)などなど・・・
なんだか、プジョーのクルマって
「文系の人」が設計したのかな?
と思うことが多々ある(笑)
「文系」は言い過ぎかもしれないが、なんとなく「非工業国」=「農業国」
という感じがする。
イタリア車や日本車はいかにも「理系・工業国」をイメージさせられる作りなので、ある意味新鮮。
個人的にはフランス車のなんとも不思議な設計思想も嫌いではない。
こういう生き方もある!
インテークパイプを取り外すと、スロットルボディが見える。
こちらも、びっくりな水平配置w
整備中に異物やボルト等をエンジン内部に迷入させる危険性の高い
ハイリスクなレイアウト。
メカニックの適正を試されているかのようだ。
以前、最初からついていたSONYのデッキが突然死して、急遽
307用のPanasonicに入れ替えた際、アンテナ形状が異なり
ラジオが入らない状態だったのを解消。Aliexpressで100円の
ユーロ→JPN仕様の変換アダプタを用いた。
また、サブウーファーのコントロール電源は、
急いで取り付けたのでACC駆動で配線していた。
これを、オーディオデッキの外部機器制御電源から
取り直した。
走行中ずっと不要な電装品の電源が入っているのは、
どうしても嫌なので、これですっきり♪
おまけに、我が家のフェラーリの靴べら。
オーナメントの部分がガバガバになってしまい、
すぐ外れてしまうので、プレス機でカシメて
再装着。
(実際には革手袋でオーナメントを包んだ状態でプレス)
やはりプレス機は一家に一台!
ベアリングの抜き取りや、ブッシュの装着など
日常の整備だけでなく、家事にも使える。
右のメモは、
オイルクーラのホース口径。
ノギスで付け根の太さを計ると、15mm 13mmだったが、
パイプが曲げ加工されている部分なので、少し細めに
計測されていると思われる。
我が家に在庫している別の仕様向けのラジエタ側には、
18mm, 16mmの口が設けられている。
この辺はなんとかなるだろう・・・
ということで、軽自動車の照雄小児の後釜で、
完全足車のつもりだった貨物登録のプジョー206SWに
どっぷり浸かって・・・フランス車の虜になっている。
設計思想や、個々の部品の耐久性など「?」なところは
多く見られるが、「所有して幸福感が得られるクルマ」
であるのは間違いないだろう。
実用車はしばらくコレでいい!