いろいろな訳があり、急遽筑波8耐に参戦してきました。

朝2時に起きて、軽い朝食を食べ出発。
ナイトランは本当に気持ちよいですね。

集合場所のセオサイクル幕張店にてバイクを積み込みます。
いつもご支援を頂いておりますセオサイクルから、セマスカーを出していただくなど多大なご支援をいただきました。
代打の私が言うのもなんですが、とても感謝しております。
して、そのセマスカーにバイクを10台も!積み込みます。
幕張店長を始め、皆さん手馴れたものであっという間にこの通り。
いくら分積んでいるんでしょうね?たぶんBMWの5シリーズくらいは買えるでしょう(笑)

好きなの選んでくれ。といわれたい?
不思議とコルナゴが多勢、この後左手にピナレロ土熊、右手にコルナゴC59と、ホイールを含めると両手で軽く200万は越えるバイクをパドックまで運ぶ役を仰せつかりました。
面白いんですよ。伝わる振動から察するに、土熊なんて重いんです(めちゃめちゃ軽いバイクですよ!)C59はモッチリ。。。
双方、超高価な60トンとかのカーボン(通常24t~40tくらい)で、ペラッペラ紙のような薄さでできているのに、伝わる感じがこうも違うんですね。

レース前、落ち着いた雰囲気。この頃はまだ遠足気分です。
代打であり、筑波初心者の私ですので、まあ2、3番手辺りになると思っていました。
が、チーム監督より1番を仰せつかりました。
店長から、すごい危険だ、注意するように。
といわれ、もうそれ以来不安で、不安で手が震えるばかり。
スタート前ルマン形式でスタートするのですが、完全に左手が小刻みに震える始末。どうなるんだ?どこ走ればよいのだ?どの強度で走ればよいのだ?さっぱり判らずスタート前の緊張もあいまって、その恐怖、不安に押しつぶされそうです。

心配そうな表情の私。
監督にシートポストを掴んでもらい、両足クリートをはめスタートの体制を整えるのですが、ハンドルを掴んでいるはずの左手の震えがおさまりません。たぶん監督も気付くくらい。

おどけてはみるのですが、表情は硬い。
コンピュータをみると、何もしていないのに心拍120くらいを示しています。
さらに心拍から算出する方式のパワー計が、アタック中を示す300~400wを示しています。通常、信号待ちでは0wを表示するものです。
監督と我らセマスのazlueさん(今回は別チーム)からアドバイスを受けるのですが、まるで上の空で頭に入りません。
不安、恐怖。。。
「スタートです!」
と言うアナウンスでシートポストを掴んだ監督から解き放たれると、私は静かにダンシングを始めました。
それは周りの様子をみて自分の走る位置を掴むためでした。

緊張のスタート!
1コーナーを越えるまでは記憶にありません。
嵐のようなスタートをどのようにやり過ごしたのか覚えていません。
1へア進入時には私は想定どおりインにつけていました。
1ヘアはかなりのカントが付いています。
Clioなら1ヘア前で3速がふけ、アウト側の縁石に乗ってハードブレーキ。
2速に落としてアウトに飛び出すようにアクセルをあけ3速へ、
ダンロップブリッチ手前でアクセルを戻してブリッチ下で再び全開。
全開を維持したまま、ブリッチ先アウトギリギリで通過、
4速に入れ2ヘア手前でハードブレーキ2速に落とす。
曲がれると思ったところで再びアクセルを開けてバックストレッチを加速。。。
というのがストーリーなのですが、バイクはまったく違いました。
1ヘアの進入も全開
1ヘアの通過中も全開
もちろん、そんなの怖いですよ。
でも、1ヘアを信じていました。
Clioなら60km/hくらいで通り過ぎるはずなので、自転車の速度なんて止まっているようなものですからね。
1ヘアで足を止めているライダーもいましたが、ここはタイムを短縮するチャンスです。変なラインを取らないように注意しながら、またバイクとタイヤを信頼してつかまりながら踏み込みます。
知りませんでしたが、1へアのイン側はとても路面が荒れています。
ゴムが乗っているのか?なんなのか?
全開でやり過ごそうとすると、アウト側に滑るのです。
歯を食いしばってバイクを倒し、インベタを維持できるよう必死にハンドルをコントロールします。
車と違い、ダンロップブリッジ先は平和です。
無難に2ヘアを過ぎると計画通りバックストレッチで流します。
ここは黙っていてもスピードが出ることは知っています。
なん周かした後、私は目標を見つけることができました。
女性ライダーで私と同じラップを刻んでいました。
ただし、その方は直線番長でした。とても付いていける速さではありませんでした。
バックストレッチで引き離されますが、1コーナーの登りで垂れることは確認していました。
1コーナーで抜いて得意なセクター2で先行するも、セクター3で抜かれる。
1コーナーで抜く。それをひたすら繰り返すことになりました。
袖森でもそうですが、サーキットでの登りはやっぱり得意なような気がします。
改めて私の脚質がルーラーであることを思い出します。まあ、今はピュアヘタレですが。。。
1スティントは8周で締めさせていただきました。
2スティントはお昼の11:30に訪れました。
脚は調子よく、それは他のチームにも言えることでした。
40km/h程度で流していると、偶然にセマスAチームが乗っている集団に遭遇しました。
流している速度が速度でしたので、この集団に乗るには苦労しませんでした。
乗ってみて驚愕。。。
45~50km/hで流れるのですが、なんと楽なことか!
集団内にいると何もする必要はありません。
写真移りも良いだろうと言うのと、速度が速度で落車の影響を避けたかったので集団前方にいたセマスMさんの後ろに付きました。
4~5周その状態でいたのですが、平均45km/hに不満を感じるようになりました。
おそい、おそすぎる。。。
その不満に我慢できなくなり、先頭に立ってもっとペースを上げることにしました。
先頭に立ってペースを上げた瞬間、集団が壊れてしました。
丁度ライダーチェンジが重なり、それまで集団をひいていたライダーが軒並みいなくなってい待ったのも原因です。
くそっ!
周り、後ろを見ますがばらばらになってしまっています。
このペースでひけば必ず集団が再成型されるはず。
後ろを見ないで、とにかく走りました。利用されても良い!
それでペースができて集団ができれば活性化された集団を作ることができる!
そう信じて踏んでいました。
結果、3人くらい後ろについてきました。
しかし、私も終了に近づいていました。
オートバイが近くに来て、集団が来るので左を空けよ!
とアナウンスされると、まったくノーマークだった大所帯が50km/hほどで通り過ぎていきます。
後ろにいた2人はその集団に乗っていきました。
意味がわかるでしょうか?
私は用済みです。
無理が祟ったのか、30km/hを維持するのがやっとになり、ピットへ。
監督や旋風脚の方に抱きかかえられながら(ほんとスイマセン)トボトボRTB。
ちょっとやりすぎましたか。。。
大丈夫かよ?あの人?といろんな方に声をかけていただいて何とかセマスベースへ帰還。
準備していた経口補水液やら、パンやらを口にして文字通り倒れこみました。
こんなBKHさん見るの初めて。
といってくださいますが、出し切るのは得意でして(笑)
まだ開始して2時間30分ですけどね(核爆)

腕までツートンカラー?
3スティント目は悲惨でした。
2スティントで頑張りすぎたのか、脚が固まり走れません。
3週目で切り上げようか?
本気でそう思ってしまうのでした。
が、前の集団に苦しんでいたセマスMさんを見つけました。
2周くらいで何とか追いつくと、セマスチームで並走を楽しみました。
が、この集団は人数が少なく不安定、さらに集団に乗るために出し切っていたMさんは疲れ切っていました。
次第に先頭3人ほどがペースを上げると、Mさんが後方へ落ちていきます。
再びMさんを前につかせる!
これが私の仕事だと思いました。
Mさんの前に出て、「前に行きましょう!」と声をかけ、
後ろを気にしながらひきました。
前3人はMAX50km/hくらいの良いペースで走っていたので、このブリッジには苦労しましたが、チームメイトを引き上げるというモチベーションで燃えていました。
この後私も終了。
やっぱりトボトボとセマスベースへ帰ります。
今度はちゃんと前を向いて。
酷い様相を見せると、周りのチームの方が飛んで介抱に来てくださるのです。もう、申し訳なくて。。。
3スティント目は覚えていません。
脚がまだあったような気がしますが、集団に乗るなど特出する事項はなかったのだと思います。
この頃になると、終了時間が気になってきました。
チームメイトに打診して、最終走者に立候補しました。
最終的には監督にお話をして正式にアンカーを勤めさせていただくことに。
スタートであんなに緊張した瞬間を過ごさせていただいたので、なんとしても終了も見届けたかったのです。
監督の指示で最終走者が集中するラスト30分ではなく、それよりも前で私につないでもらうことになりました。
蓋を開けてみると、17:05
終了まで55分もあります。
その時間走りきるにはパワーを制限する必要がありました。
具体的には240w程度で、集団にも乗りません。
私の任務は、トラブルに巻き込まず、巻きも先ずレースを終えること。
気分はもちろん
レナウン チャージマツダ 787B !
たった650馬力のエンジンで、ベンツ700馬力、ジャギアー750馬力といった列強に挑んだ車。今年、ルマンの90年代カーメモリアルとして登録もされましたね!
私は中継放送を見ていたので、自分のことのように覚えています。
それがまさに今来ました!
心なし、バックストレッチがユノディエール。第二セクターがポルシェコーナーあたりに見えてきます。
いつもどおり、インナーで走る私ですが、
回転も100rpm程度。
MAXでも39 X 12Tでパワーをかけません。
しかし、これはレースです。
最後、ギリギリのタイムから一周回できるようペースはコントロールしていました。
計算どおり、ラスト30秒ほどでゴールラインを切ったときは、後一周の権利を得たことにガッツポーズをしました。
ここからが私の仕事です。
緊張感が高まってぴりぴりする集団は無視し、かつペースを上げました。
ここで利用されても良いです。
37km/h程度で流していた私は再び、40~50km/hにペースを上げました。
後ろには数人付いてきているようですが、気にしませんでした。
最終コーナーを過ぎると、aluzさんからラストスプリント!
と声をかけられ踏み抜きました。Look675はこのようなスチェーションに完全に反応してくれます。
終了後、セマスAチームのGさんと合流し、初めてのゴールセレモニーへ。
感動しました。
チームメイトと一緒でなかったら、スポーツグラスの下で泣いていたかもしれません。
レース結果については注視していませんが、
普段話す機会が少ないセマスの大ベテランチームに入れていただき、
セマスとの距離が近づいた事を実感しました。
私にとって、それが一番の収穫です。
速く走ることだけがサイクリストの行く末ではありませんからね。
セオサイクルを初めいろいろなご支援を賜りましたこと、
このように楽しませていただいたことをとても感謝しております。
が、当日は2時起きなので、眠いですね。。。