燃料電池車の購入補助金に1台300万円出すとすると、普及させるにはいったいいくら税金を投入すればよいでしょう? 最低10万台分くらいは補助金をばらまかないと普及レベルにまでコストは下がらないでしょうから、総額 300万円 X 10万台 = 3千億円 ! の国税投入なり!
それでもって10年後に得られる日本国の利益はどのくらいと見積もっているのでしょう。財務指標の一つにNPV(ネットプレゼントバリュー)というものがありますが、関係者はそれを計算して国民に示す義務があると思いますがいかがでしょう? > 経済産業省、財務省
補助金投入によりコストが下がって燃料電池車が普及するのであればNPVがマイナスであっても、技術立国日本として満足なのでしょうが、そもそも10年以内にコストが大幅に下がるのか疑問です。
【FCVはコストが下がりにくい】
①大量に貴金属(プラチナ)を使う燃料電池本体
→プラチナ代替材料が開発されないと、世界中のプラチナが高騰してしまいます。
②大量生産できない水素貯蔵タンク
→特殊な合金をグラスファイバーでグルグル巻きにして樹脂の接着剤で固めるという
工程なので、大量生産ができず結果として、いつまでたってもコストが下がりません。
圧力変動により金属疲労があるため、タンクは10年で交換必須だったりします。
【FCVのインフラ構築はカネがかかる】
①充電ステーションは一か所数億円、それに水素を大量に製造するプラントや水素を運搬するネットワークの構築など、全国展開するとそれだけで数百億円かかることになりますが、それも国税で解決するつもりでしょうか? 民間事業者において水素販売で儲かると思っている人はどこにもいませんよ!
【本当にエコなの?】
水素タンクに高圧で水素を注入するときに使うエネルギー、水素を運搬するときに使うエネルギーなど、総合的に考えてエネルギー利用効率はEVより高いといえるのであろうか? それを検証した資料をみたことがないのは、公開してはいけない不都合な真実なのでは??
【燃料電池車の普及促進事業はきな臭い】
・政府関係者は成長戦略での花火が欲しかった
・経済産業省は散々研究開発に補助金をだしてきたので、成果を刈り取りたい
・メーカーの研究者は10年以上出世できずに我慢してきたので、そろそろ成果をあげたい
・部材メーカーは自動車メーカーにおつきあいしてきたが、そろそろ収益に結び付けたい
・トヨタ、ホンダはEVでの出遅れイメージを刷新したい
・EVでの電池容量の革新に時間がかかっているので、”つなぎ”が欲しい企画担当
FCVは単なる研究開発の領域から政治的な駆け引きの材料にされつつあるような!?
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燃料電池 | 日記
Posted at
2014/08/07 11:34:36