2019年07月28日
ブレーキを残さないコーナリング3
例えば、高速サーキットの1コーナー。ストレートで高速スピードからのフルブレーキングして70キロくらいで旋回クリアできるポイントでも、ストレートで70キロのままノーブレーキでするすると侵入すると・・・あら不思議。ドアンダーのパニック状態になり何とかクリアするもコースを飛び出しそうに・・・。
不思議ですよね。しかし、この不思議を理論的に思考する事が走る楽しみに繋がります。これらは単純に物理の法則です。レーシングドライバーにも一般ドライバーにも等しく作用するものなので、ここから自分の走りの軸を構築できるかと思います。
何故、そのような現象になるのか、考えて走り方を試行錯誤する楽しみ。そうすると谷口選手が提唱する「ブレーキを残さない」は、大きな意味を持っていますね。
つづき↓
「タイヤの仕事率100%とは、荷重、トランクションをタイヤに与えないと成立しない」
です。
そもそもブレーキを残すとは、タイヤにトランクションをかけ続ける為に用いるテクニックの一つです。簡単に書いていますが一般のドライバーには難しい技術です。文房具の消しゴム。誰もが理解できるアイテムで解説します。
使い込んで先が丸くなっている消しゴム。キャンパスノートに2Bで書いた鉛筆の線を一回で消しましょう。思ったより強い力をかけないと一回で消えません。グッと力をかけてゆっくり丁寧に何とか消せました。これがフルブレーキのテクニックで慣れれば誰もが簡単にできますよね。
そして今度はノートではなく和紙。和紙に書いた2B鉛筆の線を同じように一回で消してみましょう。・・・ね?破れそうで難しいですよね。ノートの時よりも繊細で丁寧に行わないといけません。これが旋回のクリップポイントまでタイヤにと荷重、トランクションをかけるテクニックです。中々難しいでしょ?
この2B鉛筆で書いた線が、キャンパスノートと和紙が繋がった紙として、ノートのフルブレーキから和紙の残すブレーキまで一発で消すのがレーシングドライバーの繊細なテクニックです。
さて、前記の「ドアンダーのパニック状態」の件です。荷重やトランクションと言う重力をタイヤに押し付けて性能を発揮するタイヤを、荷重などかけずに曲げようとすると低い速度でも曲がらない、と言う事になります。
タイヤの性能の100%を使う前に、使うための「荷重、トランクション」の重力のかけ方の種類がある、と言う事です。それが、ブレーキを残すであり、ブレーキを残さないのは、車の速度による「遠心力」という重力をブレーキを使わずにタイヤにかける、とても高度なテクニックの一つです。何が違うかと言うと、あらゆる姿勢の違いで端的に言うと「早めに向きを変えられて早めにアクセルを開けられる」になります。時間軸で言うと0.コンマの世界ですが、1周回れば並びかけるのが難しい距離になっています。しかし、場所等いろいろ限定されそうです。
サーキットのレーシングテクニックであり、練習、習得するのにお金と時間がかかり、一般ドライバーには無縁と思われそうですが、一般道でも道交法内で安全運転をしながら習得できます。
それが10年以上前から提唱している「本当の車の運転技術」の習得法でした。法定速度内で安全運転に努めるだけでレーシングテクニックの基本を身につけられます。※過去記事や関連ブログに記してありますので見てください。
ポイントはイメージできる「力」になります。その為に基本の理屈を頭に入れないとイメージできません。
車の運転の基本は「タイヤ」です。タイヤの性能を引き出したりのコントロールがレーシングテクニックです。全てはタイヤが中心です。パジェロミニもM3もタイヤコントロールのテクニックは大きく変わってきます。タイヤコントロールのが狭いのはパジェロミニです。簡単に100%を超える細いタイヤでは、繊細なテクニックが必要で、その土台を支えているのは「イメージする力」です。
いま、タイヤはどんな変形や、どんな状態かを見えない部分を「イメージ」し最適なコントロールをテクニックで引き出していきます。
一般道で「イメージする力」を培うのは簡単です。
自身のセンサーを向上させるだけ。
続けていけば無意識にセンサーが働いてきます。そうすると現在のタイヤの状況や車の姿勢やトランクションのかけ方がが当たり前のようにイメージできます。
つづく
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Posted at
2019/07/28 12:19:02
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