(画像は動画のスクリーンショットです)
11月26日に
クイーンズ駅伝 2023が、宮城県松島町をスタートし仙台市にフィニッシュする6区間42.195㎞のコースで行われ、積水化学が2年ぶり2度目の優勝に輝きました。ということで、内容を分析したいと思います。「また好き勝手な蘊蓄の羅列かよ」と思われるかもしれませんが、趣味なので何卒ご容赦下さい。
積水化学の勝因は、昨年の資生堂と同じく「取りこぼし区間が無かった」ということだと思います。区間順位が最も悪かったのは4区の7位(佐々木梨七選手)ですが、ここは外国人選手が圧倒的な走力をみせるインターナショナル区間であり、しかも日本人のトップで、区間新記録の1位(京セラ アグネス・ムカリ選手)との差も26秒で抑えています。一方、3区(佐藤早也伽選手)と5区(新谷仁美選手)の長丁場ではいずれも区間2位に入っています。積水化学に勝つには、これより取りこぼしを少なくしないといけないので、そういうチームがいなかったということです。
結果を振り返って改めて感じたのは「客寄せパンダを用いたエンタメショー」ということです。疲労がたまった状態で調子の上がらないMGC組(第一生命 鈴木優花選手、資生堂 一山麻緒選手ら)を最長の3区に配置させて、大会前の注目を集めて視聴率を稼ごうという魂胆がミエミエです。各チームがこれを受け入れたのは、何よりも陸上競技、特にマラソンや駅伝がプロスポーツ化したためと思われます。今回は、一般視聴者としても見ていてあまり快く思えないという印象です。各チームが当日の調子から判断したベストメンバーを組めば、結果はまた違ったものになったかと思います。
クイーンズエイトに入った各チームに対する印象は以下です。
1位 積水化学:エンタメショーではありましたが、本気度を感じました。取りこぼしがなかったということは、それだけコンディションをうまく仕上げた状態で、なおかつレースに集中した結果だと思います。他のチームならエース格の卜部蘭選手、木村友香選手、楠莉奈(旧姓/鍋島)選手が控えに回っているので、選手層が厚いです。
2位 JP日本郵政グループ:鈴木亜由子選手の力の衰えを感じましたが、何とか走り切った(5区で区間6位)のと、新たに入ったメンバー(2区で区間2位の牛佳慧選手、6区で区間4位の和田有菜選手)が順当に力を伸ばして、強力なチームを構成できました。もちろん3区で区間賞の廣中璃梨佳選手無くしてこの結果はないでしょう。
3位 パナソニック:地味に速いと言ったら失礼ですが、3区で区間3位の渡邊菜々美選手、5区で区間8位の中村優希選手を始めとして、チーム全体で実力を発揮した結果だと思います。区間順位は悪くても8位と、取りこぼしが少ないチームという印象でした。
4位 資生堂:創立150周年の去年と異なり、5区で区間賞の高島由香選手以外は優勝する気が無かったように感じます。3強(積水化学とJP日本郵政グループ)と言われて1区で区間賞、区間新記録の五島莉乃選手が快走しましたが、走る前から優勝を諦めていた感じがします。
5位 ダイハツ:3区で区間4位の加世田梨花選手と5区で区間3位の松田瑞生選手だけではなく、レベルの高い選手が多くいて、それが結果につながっていると思います。積水化学に比べるともう少しという感じですが。
6位 第一生命グループ:鈴木優花選手は最低限の仕事(区間8位)をしましたが、本来の調子であればもっと上に行けたでしょう。1区で2位になった小海遥選手、2区で区間4位の櫻川響晶選手、6区で区間3位の古川結美選手など、実力が上がってきているので来年が楽しみです。
7位 天満屋:MGC出場選手が4人もいたので、本来であればもっと上位に入るかもしれません。5区で区間3位の前田穂南選手はMGCで実力を発揮せずに敗退したようで、今後エディオンの細田あい選手とのファイナルチャレンジが面白くなるかもしれません。
8位 岩谷産業:3区で区間5位の川村楓選手、5区で区間5位の中野円花選手が頑張りました。プリンセス駅伝とは少しメンバーを変えてきていましたが、層も厚くなっているのでしょう。来年もそこそこの活躍をすると思います。
番外編:岡本春美選手が不在とはいえ、ヤマダホールディングスは22位と惨敗と言っていい結果に終わりました。3区で区間7位の筒井咲帆選手が孤軍奮闘していますが、このままでは予選会突破も難しいと思います。昨年6位だった豊田自動織機ですが、25位の最下位に終わりました。こちらも田中希実選手が出場しないと厳しいようですね。ワコールも厳しい結果に終わりました。
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2023/11/27 21:28:39